(短編集)
金来成探偵小説選
- 探偵小説選 (68)
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巻頭の「楕円形の鏡」が傑作。韓国語の特徴と「ダイイングメッセージ」を組み合わせたトリックには唸らされました。 | ||||
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本の中で謳ってこそないが、「論創ミステリ叢書」は基本的に日本(戦前の植民地等も含む)の媒体で発表され、 必ずしも日本人でなくても構わないが明治~昭和30年辺りまでにデビューした作家が日本語で書いたレトロスペクティブな日本の探偵小説を集成するものだと思っていた。 ところが本巻に限っては様子が違う。朝鮮(現:韓国)出身の金來成は昭和6年に日本留学する前から江戸川乱歩や日本・西洋の探偵小説に惹かれていたそうで、 昭和10年『ぷろふいる』に短篇「楕円形の鏡」「探偵小説家の殺人」を、『モダン日本』に掌編「綺譚・恋文往来」を発表。日本語執筆小説はたったこれだけ。 で、本書の殆どを占める長篇「思想の薔薇」は日本語執筆(未発表)→韓国語で戦後改稿発表→今回訳者により再び日本語に翻訳されたもの。 精神不安定で母の金で生活し気位ばかりが高く他人を信用できない男性主人公・白秀は先代からの悲恋の宿命に悩み、 唯一の友人である御人好しの司法官試補・劉準を振り回す。 女優殺しを告白し、「友情って何だ!」「愛とは何だ!」と理屈ばかり捏ね回し、あげくに拳銃を奪い酒場のマダムを掻っ攫って逃走。 そんなドンキホーテな主人公と、大仰な「思想」というワードを乱用する著者に全く感情移入できない。 トリックめいた部分もない訳じゃないが、木々高太郎風の人間を描く韓国人的芸術派は私には滑稽すぎた。 内容が戴けないのは他の巻の日本作家でもある事だし、百歩譲ってこの長篇も著者自らが再翻訳したものだったらまだ解るが、 他人の訳述であるなら「論創海外ミステリ」やその他で出すべきでは? 金來成が成功したのはあくまで母国韓国での話。 いくら日本探偵小説の落穂拾いと表明しているといっても、日本人作家を押し退けてまで「論創ミステリ叢書」でわざわざ1巻使う必然性も無い。 どうしても出すのなら3短編と随筆だけを、第50巻『戦前探偵小説四人集』のように他の作家と抱き合わせにするだけで充分だった。 | ||||
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