岡田鯱彦探偵小説選〈2〉
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前巻『1』のレビューにて岡田鯱彦作品にはタイトル・登場人物等の異同が多い事に触れたので、『2』でもそこを中心に見ていこうと思う。 「幽溟荘の殺人」 長篇。本書は初出誌を底本とし、読者への挑戦や手掛かり索引がある。 しかし再刊版(昭33年)では「黒い断崖」へ改題、探偵が在原竜之介→尾形幸彦へ変更、 その他に一部の固有名詞や各章題も変えられ手掛かり索引は削除された。 内容的にはあと数人容疑者が欲しい。 「愛の殺人」 魔の淵・仏浦で次々に起こる同じような悲劇。令嬢・住友紀美は果たしてビッチなのか? 「52番目の密室」 若妻のエロな習慣を描くも××トリックあり(ネタバレ防止の為、伏字とす)。 「夢魔」 これも作者から読者への挑戦物。この作が単行本初収録なのか既収録なのか、出たばかりの初版では解題執筆者は書き忘れている。 前はこんな事は無かったのだが…。 「三味線殺人事件」 探偵小説家として尾形幸彦登場。ウーム、この殺害方法はミステリー好きなら冒頭ですぐ解ってしまうぞ。 「雪の夜語り」 教授として尾形登場。幸彦かどうか不明。しんみりする一品。 「空間に舞う」 訳あって人里離れた地へ主人公が訪れ、そこで出会った美しい若妻が異様な夫婦関係にあるという設定は長篇「犯罪の足音」(本書未収録)にそっくり。 登場人物や結末は違うが、この短篇をリサイクルして「犯罪の足音」は書かれたのだろうか? 「G大生の女給殺し事件」 G大教授として尾形幸彦登場。 単行本収録(昭33年)時に「青春の断崖」と改題し、本書の初出ヴァージョンでは各章題が数字のみだが「青春の断崖」ではちゃんと章題があり微妙にテキスト異同もある。 (例/本書316頁の最期の行「一人の無辜の青年」 改稿版「無実の罪に苦しむ一人の青年) 「あざ笑う密室」 『ヒッチコックマガジン』に発表され単行本初収録。 その他エッセイを17篇収むる。鯱彦が乱歩作品の中で「何者」を最も褒めているのが良かった。私も「何者」は過小評価だと思っているので。 今回、本叢書で2冊出た訳だがまだ採り残されている鯱彦作品は結構ある。 | ||||
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