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水生 さんのレビュー一覧

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レビュー数102

全102件 1~20 1/6ページ

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No.102: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

死と砂時計の感想

第16回本格ミステリ大賞受賞作。世界各国から集められた死刑囚を収容する、ジャリーミスタン終末監獄を舞台とする特殊設定ミステリ連作集。密室ものから社会派要素のあるものや、脱獄ミステリなど個々に違った趣向がある。「魔王シャウオ・ドルマヤンの密室」・「墓守ラクパ・ギャルボの誉れ」が私的ベストです。
死と砂時計 (創元推理文庫)
鳥飼否宇死と砂時計 についてのレビュー
No.101: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

龍神池の小さな死体の感想

梶龍雄さん初読了。母の遺した言葉「おまえの弟は殺されたんだよ」にショックを受けた主人公は弟が溺死した龍神池を訪れる。そこで不可解な事件に巻き込まれ……。物理トリック、中盤の佐川美緒によるアリバイ崩しと精緻な伏線回収、短いながらも濃厚な探偵小説でした。
梶龍雄 驚愕ミステリ大発掘コレクション1 龍神池の小さな死体 (徳間文庫)
梶龍雄龍神池の小さな死体 についてのレビュー
No.100: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
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人魚の眠る家の感想

「生と死の定義」・「移植手術の可否判断」など一貫して重いテーマで進んでいく。幻想的なプロローグは好対照。
人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)
東野圭吾人魚の眠る家 についてのレビュー
No.99: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

リバースの感想

「深瀬和久は人殺しだ」。という手紙が送りつけられたことから過去の事件が回想される。湊かなえさんには珍しく3つのダニットが提示される本格ミステリでした。終章での伏線回収とフィニッシュストロークが秀逸。
リバース (講談社文庫)
湊かなえリバース についてのレビュー
No.98:
(8pt)

ドグラ・マグラの感想

日本4大ミステリー、第1の奇書。2015年読み納め。
(上巻) 幻想文学にしては科学的、探偵小説にしては幻想的な印象で、謎の提示は十分に魅力的。「キチガイ地獄外道祭文」は節をつけて読めばそこまで苦にならなかった。「脳は物を考える所にあらず」という言葉が印象的。
(下巻) 狂気を孕んだ科学と幻想。カットバックによって徐々に全貌が見えてくる構成は破綻を感じさせない。ラスト二行が(ネタバレ的な意味でなく)印象に残る。
ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)
夢野久作ドグラ・マグラ についてのレビュー
No.97: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ミステリー・アリーナの感想

深水黎一郎さん2冊目の読了。数珠繋ぎの多重解決ミステリ。もはやイジメじゃねーかと突っ込みながら読んでましたが、次々と外堀が埋まっていくにも関わらず、続々と登場する探偵役の推理は圧巻で面白かった。ただ、かなりミスオタ向けの作品なのでストーリー性を重視して読む方には勧めづらい(笑)
ミステリー・アリーナ (講談社文庫)
深水黎一郎ミステリー・アリーナ についてのレビュー
No.96:
(8pt)

恋文の感想

表題作は直木賞受賞作。繊細な筆致と構図反転に唸らされる。「恋文」と「十三年目の子守唄」が私的ベストです。
恋文 (新潮文庫)
連城三紀彦恋文 についてのレビュー
No.95:
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ジェゼベルの死の感想

ブランド2作目の読了。序盤での奇怪な謎の提示と終盤での自白合戦。3ダニットのバランスが取れていて「緑は危険」よりはこちらの方が好みだった。
ジェゼベルの死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 57-2)
クリスチアナ・ブランドジェゼベルの死 についてのレビュー
No.94: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

点と線の感想

松本清張さん初読了。役人の汚職が背景にあったりといった社会派推理小説の雰囲気はあるものの、不可解な謎の提示、関係者の証言の積み重ね、といった過程は紛れもなく本格推理小説。今の感覚だと「何で今までその可能性に気づかないんだ」と野暮な事を考えそうになりますが、序盤の謎の提示部分と終盤の手記による真相解明、中盤のプロファイリングが面白く、短いながらも濃密に感じられました。
点と線 (新潮文庫)
松本清張点と線 についてのレビュー
No.93: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

掟上今日子の備忘録の感想

西尾維新さん久々のミステリ。記憶が1日毎(正確には眠った時)にリセットされる名探偵・掟上今日子シリーズ。「お暇ですか〜」から「さようなら〜」の流れと伏線の張り方、最終章の解決編にはカタルシスを感じる事ができた。今日子さんのキャラクターも面白かった。
掟上今日子の備忘録 (講談社文庫)
西尾維新掟上今日子の備忘録 についてのレビュー
No.92:
(8pt)

火星の人の感想

火星に取り残された男のサバイバルと救出劇を描いたハードSFにしてユーモアSF。オールタイムマイベストSFに入るかも知れない傑作。緊迫した状況でありながらもコミカルで、発生するアクシデントも火星の環境・人為的ミスなど多岐に渡り、それをユーモラスに切り抜けていくのが面白かった。作中で出てくる科学知識も中学・高校辺りの知識で理解できる内容なのもその要因だと思う。
火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)
アンディ・ウィアー火星の人 についてのレビュー
No.91: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

絹の変容の感想

蚕の品種改良が甚大な悲劇を引き起こしていくバイオホラーSF。ある意味では和製「フランケンシュタイン」。三者の考え方の差違が徐々に不協和音を生み出していく展開は短いながらもスリリングでした。幕引きはありがちとはいえ恐ろしい。
絹の変容 (集英社文庫)
篠田節子絹の変容 についてのレビュー
No.90:
(8pt)

オリエント急行の殺人の感想

2014年読み納め。超有名作故に微妙にネタバレされかかってましたが、鉄道の中というクローズド・サークル、1人1人の証言から推理を積み重ねていく展開はイメージしていたよりもロジカルで面白かったです。
オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
No.89:
(8pt)

連城三紀彦 レジェンドの感想

連城三紀彦ファンの作家4人、綾辻行人・小野不由美・伊坂幸太郎・米澤穂信によって編まれた珠玉の短編集。「依子の日記」・「眼の中の現場」・「桔梗の宿」・「親愛なるエス君へ」・「花衣の客」・「母の手紙」。いずれの短編も結末での反転と真相の魅せ方に圧倒させられました。特に好きなのは「眼の中の現場」と「桔梗の宿」です。
連城三紀彦 レジェンド 傑作ミステリー集 (講談社文庫)
連城三紀彦連城三紀彦 レジェンド についてのレビュー
No.88: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

蝶々殺人事件の感想

「樽」に倣った地道なアリバイ崩し、読者への挑戦状の後に消去法で犯人が特定されていくのはやはり鮮やか。
蝶々殺人事件 (角川文庫)
横溝正史蝶々殺人事件 についてのレビュー
No.87: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

星を継ぐものの感想

ジェイムズ・P・ホーガン初読了。月面で真紅の宇宙服を着た人間の遺骸が発見された。この人物は何者なのか? スケールの大きな謎が提示され、幾多の分野からの検証と考察、そして意外な真相…。壮大な謎が論理的に解かれていく過程はロマンを感じました。ハードSFとしても本格ミステリとしても傑作でした。
星を継ぐもの【新版】 (創元SF文庫)
ジェイムズ・P・ホーガン星を継ぐもの についてのレビュー
No.86: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

さよなら神様の感想

「犯人は〇〇だよ--」。鈴木太郎再び、「神様ゲーム」の続編です。前回の主人公といいこんな少年時代送ったらトラウマ必至である。個々の短編が揃いも揃って後味悪いのに加えて、最終話にそれらの伏線を収斂させて悪意に満ちた真相が浮かび上がってくる構成は見事でした。短編単体では「ヴァレンタイン昔語り」が個人的ベストです。ラストのあれは「……っておい!!」と叫びたくなりました(笑)
さよなら神様 (文春文庫 ま)
麻耶雄嵩さよなら神様 についてのレビュー
No.85: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

いなくなれ、群青の感想

河野裕さん及び新潮文庫nex初読了。幻想的な文章。主人公の行動と「階段島」の持つ本当の意味が明かされていく論理的な伏線回収は本格ミステリとして、その真相によってもたらされる心理描写は青春小説として、双方の魅力を感じさせる青春ミステリでした。由宇の「何かを捨てて進むことが、成長だとは思いたくない」というセリフが印象的でした。
いなくなれ、群青 (新潮文庫)
河野裕いなくなれ、群青 についてのレビュー
No.84: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

○○○○○○○○殺人事件の感想

第50回メフィスト賞は前代未聞のタイトル当て、その内容は王道のガジェットに彩られた本格パズラーです。笑い転げそうになるほどのバカバカしい(褒め言葉)真相と、それによって構築された端正なロジックは、タイトル当てという奇抜さだけではない面白さがありました。
○○○○○○○○殺人事件 (講談社文庫)
早坂吝○○○○○○○○殺人事件 についてのレビュー
No.83:
(8pt)

異次元の館の殺人の感想

初読了の森江春策シリーズ。SFミステリで複数エンドのサウンドノベルゲームを表現したらこんな感じじゃないかと思いました(やった事はないです)。間違った答えを出すたびに選択肢が狭まり正解に収束するのは面白かったです。
異次元の館の殺人
芦辺拓異次元の館の殺人 についてのレビュー