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アミダサマ
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アミダサマの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41~44 3/3ページ
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キングがホラーから遠ざかって以来、 モダンホラーは絶えて久しいジャンルではありますが、 本作「アミダサマ」は、 視点を複数に置き、 因果も明らかにしないまま、 謎は最後まで謎のままで、 読者を突き放しながら、 そのプロットや登場人物の造形の巧みさで、 一気に読ませる、 傑作ホラー小説です。 主人公(読者が感情を重ねるキャラクター)は浄鑑。僧侶である。 彼が引き取って育てる少女ミハルと浄鑑の母、千賀子のストーリーと、 都会にひっそり暮らす悠人とリツコのストーリーが同時に動きます。 最後にその二つのストーリーが重なるのですが、 これがキング風で好ましいです。 最後にミハルが登っていく山の描写は、『ペットセマタリー」を彷彿とさせます。 浄鑑の母、千賀子の変容がこの作品のコアだと思います。 徐々に日常が破綻し、異常な貌がむき出しになっていきます。 千賀子の異常性と死んだ猫のエピソードが絡んでくるあたりから、 ホラー全開。 ミハルが死をコントロールしていく様子を、 浄鑑は結局傍観してしまうのですが、 その結果、母親も周辺の街もまったく違う様子に変わってしまうストーリーは、 「呪われた町」や「屍鬼」を思い出します。 一方の悠人サイドのストーリーは、 自らの血への絶望が背景に流れていて、 岩井志摩子的な男女のエロスとある種の聖性を感じさせます。 ラストシーンは、「死国」的でちょっと普通。 ともかくも過去の名作を連想させるエンターテイメント的な長編小説です。 お勧めです。 | ||||
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キングがホラーから遠ざかって以来、 モダンホラーは絶えて久しいジャンルではありますが、 本作「アミダサマ」は、 視点を複数に置き、 因果も明らかにしないまま、 謎は最後まで謎のままで、 読者を突き放しながら、 そのプロットや登場人物の造形の巧みさで、 一気に読ませる、 傑作ホラー小説です。 主人公(読者が感情を重ねるキャラクター)は浄鑑。僧侶である。 彼が引き取って育てる少女ミハルと浄鑑の母、千賀子のストーリーと、 都会にひっそり暮らす悠人とリツコのストーリーが同時に動きます。 最後にその二つのストーリーが重なるのですが、 これがキング風で好ましいです。 最後にミハルが登っていく山の描写は、『ペットセマタリー」を彷彿とさせます。 浄鑑の母、千賀子の変容がこの作品のコアだと思います。 徐々に日常が破綻し、異常な貌がむき出しになっていきます。 千賀子の異常性と死んだ猫のエピソードが絡んでくるあたりから、 ホラー全開。 ミハルが死をコントロールしていく様子を、 浄鑑は結局傍観してしまうのですが、 その結果、母親も周辺の街もまったく違う様子に変わってしまうストーリーは、 「呪われた町」や「屍鬼」を思い出します。 一方の悠人サイドのストーリーは、 自らの血への絶望が背景に流れていて、 岩井志摩子的な男女のエロスとある種の聖性を感じさせます。 ラストシーンは、「死国」的でちょっと普通。 ともかくも過去の名作を連想させるエンターテイメント的な長編小説です。 お勧めです。 | ||||
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導入部は謎が多く、話の世界に入りづらかったのですが、、 中盤にかけては小さな事件がたくさん起こり、 先が気になって一気に読み進めた感じです。 寺の住職である主人公・浄鑑が、うまく錨の役割を果たしていたと思います。 不穏な周りの空気を、彼が何とか正常に保とうする様子が、 ストーリーにメリハリをつけてくれました。 浄鑑以外の登場人物が一見身近であるのに、みなどこか危うい感じなので、 なんとなく違う次元に足を踏み入れてしまったような気がしていました。 何かが背後からぞくぞくと這い上がってくるような、 そんな目に見えない怖さがありました。 ジャンルとしてはサイコ・ホラーになるのかもしれません。 ミステリー的要素もあり、色々なものをぎゅっと詰め込んだ読み応えのある一冊でした。 ラストの後味も良かったです。 | ||||
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導入部は謎が多く、話の世界に入りづらかったのですが、、 中盤にかけては小さな事件がたくさん起こり、 先が気になって一気に読み進めた感じです。 寺の住職である主人公・浄鑑が、うまく錨の役割を果たしていたと思います。 不穏な周りの空気を、彼が何とか正常に保とうする様子が、 ストーリーにメリハリをつけてくれました。 浄鑑以外の登場人物が一見身近であるのに、みなどこか危うい感じなので、 なんとなく違う次元に足を踏み入れてしまったような気がしていました。 何かが背後からぞくぞくと這い上がってくるような、 そんな目に見えない怖さがありました。 ジャンルとしてはサイコ・ホラーになるのかもしれません。 ミステリー的要素もあり、色々なものをぎゅっと詰め込んだ読み応えのある一冊でした。 ラストの後味も良かったです。 | ||||
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