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アミダサマ
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アミダサマの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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最近はハマっている沼田まほるか作品 このアミダサマも登場人物の名前が覚えづらい^^; 辻褄が合わないとか意味が分からないとか思てしまう人には沼田作品は馴染まないかも 町の雰囲気や空気感までも伝わってくる文力に引き込まれる | ||||
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一気に読み終えた。 正直、結末はよくわからない。 でも、物語には一貫して不気味さと緊迫感が備わっており、続きが読みたくて仕方なくなる。 ストーリー云々よりも、ストーリーの流れを作っている、と感じさせる作品。 作者の他の作品もぜひ読みたい。 | ||||
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この方の本を読むのは初めてでしたが 最後まで どうなる?どうなる?と わくわくどきどきがとまらない作品でした 読みかけると時間を忘れて一気に ラストまで読んでしまいました | ||||
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暗くて深くて狭くて、醜くて、純粋で綺麗で。 人間の欲望・恐怖・畏怖を凝縮したような感じです。 ですが、不思議と読後感は悪くありません。 沼田まほかるさんの作品はどれもそうですが、文章も読みごたえ十分です。 但し、引きずり込まれそうになるので、再読するには少し時間が必要な感じがします。 | ||||
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読みやすい文章であり、 言葉使いも巧みなため、 僕は心を動かされ、 ドキドキしながら、 読みました。 キレイごとのない、 人間の描写も、 個人的に、 好きです。 | ||||
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確かに「屍鬼」に、設定や雰囲気は似てますね。 ですが、なんでしょう、こちらのほうが、迫力は凄いです。 「屍鬼」が流麗な文章で最終的に少女漫画になっちゃったのに比べて、「アミダサマ」は最後まで生々しい。 設定そのものはさておき、台詞や内心に、いちいちリアリティがあり、作者が非常に人生経験が豊富な大人だと感じる。 そこそこ読書体験、人生経験を積まないと、この方の作品は楽しめないと思う。凄い作家さんがいるんだなあ、と沼田さんの本を読むたびに思う。 読後感は、「銭ゲバ」のジョージ秋山さんの作品を読んだ後のように、嫌な気持ちになります。いやミスっていうジャンルのどこがいいのか、と思いながら、読んでしまう……。 怖いもの見たさ、みたいなものに惹かれてしまう。 人生どん底!な気分の時に読めば、もしかしたら、吹っ切れるものでもあっていいのかもしれない。 ストーリー自体、目新しさはないのだが、沼田まほかるさん、そのものが非常に目新しい感じがする。 作家さんとしては凄く惹かれるんだけど、作品が好きかどうかといえば、好きではない。 嫌な気持ちにならない、天上の調べのような小説を、いつか書いてほしいです。 | ||||
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この作者の作品は初めて。 売れているというPOPを見つつも、あらすじなどには特に惹かれるものはなかった。 ただ、最初の数行を読んで「あ、読みやすそうだな」と思って購入。 期待せずに読み始めた。 物語はなかなか盛り上がらないが、文章の巧みさに驚かされた。 これをこう表現するのか、という使い方が凄くうまい。それでいて、うっとうしくない。 きざったらしいというか、鼻につくような比喩をする作家っていますよね。 そういうところがないんです。個人差もあると思いますが。 特に恐怖は表現が難しい感情だと思うのだがそれを様々な角度から描写していて 最後まで飽きずに読めてしまった。 お話自体は割とオーソドックスなオカルトもので、割と重厚な感じ。 もっとリアルでライトな話を好む自分としては趣味ではないのだが それでも文章の力で楽しく読めてしまった。 この作家の世界の見方を感じられて楽しかった、というのが読後の感想。 調べると僧侶経験もある方だそうで、さすがに経験の重みが出ている文だと納得した。 ファンになりました。 この方の他の作品も読もうと思います。 | ||||
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「コエ」に呼ばれ、工藤悠人がクルマで出向いた廃車置場には既に筒井浄鑑が居て、眼の前には大きな冷蔵庫が放置されていた。扉を開けると三歳くらいの素っ裸の女の子がいた。死んではいなかった。 話はこの女の子・ミハルを中心に、浄鑑とその母・千賀子の章と悠人と娼婦・律子の章が交互に描かれる。 その過程で沼田まほかる独特の筆致で、奇妙な出来事がこれでもかこれでもかと起こってくる。この静かな恐怖感というか、不気味なざわつき感というか、どういう収束をしようと云うのか判らないまま、頁を繰る作業に何とも云えない掻痒感があるのだ。 アミダサマの世界、仏教の奥義が間接的に取り入れられているが、分ったようで分らない深淵さは本書のラスト辺りに漂い、モヤッとした茫洋感がいつまでも続く。 「生きるということが何らかの妄想を紡ぎ出さずにいられないものなら、自分は阿弥陀仏という妄想を選んで生きたことを、よしとしよう。銀河に思いを馳せる一個のバクテリアで充分だ」という浄鑑の言が深い。 アミダサマは千賀子でもあり、律子でもあり、ミハルそのものでもある。最初このタイトルはないだろうと思ったが、読了後、このタイトルでしか有得ないと思った。 | ||||
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冷蔵庫に閉じ込められた幼女が、二人の男を呼ぶ。 全編に なんとも言えない 不気味さを纏いながら、読む側の興味を失わせない。 簡単に読み終える事ができる面白い作品だが ふと振り替えると、ラストが宗教的で(1人はお坊さんなので当然だが) 哲学的すぎて、説明的すぎて?食傷ぎみ。 ごまかされた感が残ってしまった。 結局、あの人に何が起こっていたのか、それぞれの想像を楽しむ事は、できる。 | ||||
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「九月が永遠に続けば」と同様、物語の中で正気を保っているのは中年男性。 そして、キーになるのは女性(女の子)。 作者はこういう設定が好きなのかもしれない。 無垢な子供が破壊的な力を持っているという設定はありがちかもしれない。 私は大友克洋の「AKIRA」を思い出した。 しかしこの物語はそこまで範囲は広くなく、災厄は小さな村と都会の青年だけに 降りかかる。 前半、後半はそれほど怖くないが中盤のねっとりとした描写は素晴らしい。 筆者は書いていて気が変にならないかと心配するほど怖い。 ホラー小説としてとてもよく出来ている。 その手の小説が好きな人には是非お勧めしたい。 | ||||
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タイトルだけでも、その作者のセンスや才能を忖度してしまう。流行歌の題名などは、今や大多数が英語となった。横文字のタイトルを付けておけば、とりあえずクールなカッコ良さと、洋楽に負けない音楽的なレベルが保証されるとでも考えているかのように。実際には、この傾向が顕著になり始めてから、流行歌の歌詞の文学的なレベルは、女子高生の恋愛日記程度に堕したと思う。そのために、英語のタイトルに傾倒するのは、むしろ言語に対する感性の鈍さや、日本語に対する造詣の浅さを示していると、反射的に思ってしまうようになった。 小説の題名にも英語のものが増えた。カタカナ表記の英語タイトル。こういう題名を表紙に見ただけで、読む気が失せる。この作家は、日本語のてにをはも危うい、青臭いシンガーソングライター程度の人だと失望してしまう。だが、これと逆の出会いがあった。カタカナ表記の日本語タイトル。『アミダサマ』…。さほど上等ではないが、私のなかにも存在する本の虫が、ザワザワと喜色に色めきたった。 漢字ではなくカタカナで『アミダサマ』とすることで、作中の少女の口からこぼれたような、不吉にたどたどしい幼児言葉の響きを思わせる。或いは、それは日本人が日頃親しんでいる阿弥陀様ではなく、どこか知らない異国の神仏のようにも、怪しげな呪文の類のようにも感じさせる、不思議な韻をもつ題名に仕立てた。上手いタイトルだ。『猫鳴り』や『ユリゴコロ』も、聞き慣れない語句ゆえの謎めいた印象と、儚い叙情の音色をひっそりと共鳴させているような、美しい造語だと感心した。『アミダサマ』…タイトルだけで、☆4つ。 作品は、四百ページ弱の文庫本を、飽きさせずに読ませる面白さはあった。ただ、ややプロットが散漫で、どこへ向けて何を一番に描ききろうとしているのか判然としない、焦点がぼやけた印象がある。それが不安定な不気味さを醸し出している反面、読者の気持ちをワシ掴みにするほどの力強さを感じさせない原因にもなっている。プラスマイナス0で、☆4つのまま。 …と、そこまで書いて思いついた。作品のタイトル以前に、『沼田まほかる』というこの筆名こそ独特だ。河童や濡れ女などにさらわれ、沼の畔の鬱蒼とした草むらにたつ朽ちた地蔵堂で、こっそり育てられていた赤ん坊…。そんな、人ならぬ妖異のものに育てられたという怪奇談を、その生い立ちに持ちそうなこの筆名に、事のついでに、☆5つの評価を…(笑)。 | ||||
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ユリゴコロが素晴らしかったのでさかのぼって読んでみました。感想としては…確かに母の壊れ方は怖いし気持ち悪かったけど、肝心な内容が???って感じでした。設定が面白いのに、題材を活かしきれてないというか、もったいないな〜って思いました。ぼんやりとした終わり方はいいと思いましたけど! | ||||
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ユリゴコロが素晴らしかったのでさかのぼって読んでみました。感想としては…確かに母の壊れ方は怖いし気持ち悪かったけど、肝心な内容が???って感じでした。設定が面白いのに、題材を活かしきれてないというか、もったいないな〜って思いました。ぼんやりとした終わり方はいいと思いましたけど! | ||||
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廃棄された冷蔵庫の中から裸で見つけられた娘,みはる。 無垢でかつ現実にほころびを生じさせるみはるを, 人間が庇護し,庇護され,そしてその時が来ます。 情け容赦なく冷徹でぬめぬめとした空間を堪能しました。 | ||||
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廃棄された冷蔵庫の中から裸で見つけられた娘,みはる。 無垢でかつ現実にほころびを生じさせるみはるを, 人間が庇護し,庇護され,そしてその時が来ます。 情け容赦なく冷徹でぬめぬめとした空間を堪能しました。 | ||||
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ミハルは死んだ(殺された)子供である。 ミハルの呼ぶコエ(声)が聞こえるものが3人いる。 この物語の語り手の位置にいる浄鑑、その母の千賀子、そして悠人(ユウト)だ。 浄鑑は滅んでいく他の2人を止められず、見ているだけだ。 千賀子はミハルを育てた無職の父綿本に金と(自分の)性を提供し、保護する。その供応の跡を浄鑑は見つけるが何も しない。むしろ母の身体と精神をおもいやり、後方支援する。 そして千賀子は綿本を跡形もなく殲滅する。 浄鑑は当然のようにその後始末をする。 悠人はなにをするかわからない男だ。 悠人の自由な行動を彼の愛人の律子(母性)と祖父の多摩雄(社会=法)が体を張って阻止しようとする。 束縛する。 悠人には2人が結束しているように見えてくる。そのシステムが理解できるように思われてくる。 祖父を殺し、彼は解き放たれ、ミハルの元へ走る。 ほとんどミハルまで到達したと思われたが、律子によって悠人はこの世に引き止められる。 私もおととしの暮れにガザ爆撃で死んだ(殺された)少年の死体を見てから、年賀状(あけましておめでとう)が書けな くなった。 何が(おめでとう)だ。 私にもミハルの呼ぶコエが届いているのだろうか。 | ||||
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ミハルは死んだ(殺された)子供である。 ミハルの呼ぶコエ(声)が聞こえるものが3人いる。 この物語の語り手の位置にいる浄鑑、その母の千賀子、そして悠人(ユウト)だ。 浄鑑は滅んでいく他の2人を止められず、見ているだけだ。 千賀子はミハルを育てた無職の父綿本に金と(自分の)性を提供し、保護する。その供応の跡を浄鑑は見つけるが何も しない。むしろ母の身体と精神をおもいやり、後方支援する。 そして千賀子は綿本を跡形もなく殲滅する。 浄鑑は当然のようにその後始末をする。 悠人はなにをするかわからない男だ。 悠人の自由な行動を彼の愛人の律子(母性)と祖父の多摩雄(社会=法)が体を張って阻止しようとする。 束縛する。 悠人には2人が結束しているように見えてくる。そのシステムが理解できるように思われてくる。 祖父を殺し、彼は解き放たれ、ミハルの元へ走る。 ほとんどミハルまで到達したと思われたが、律子によって悠人はこの世に引き止められる。 私もおととしの暮れにガザ爆撃で死んだ(殺された)少年の死体を見てから、年賀状(あけましておめでとう)が書けな くなった。 何が(おめでとう)だ。 私にもミハルの呼ぶコエが届いているのだろうか。 | ||||
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キングがホラーから遠ざかって以来、 モダンホラーは絶えて久しいジャンルではありますが、 本作「アミダサマ」は、 視点を複数に置き、 因果も明らかにしないまま、 謎は最後まで謎のままで、 読者を突き放しながら、 そのプロットや登場人物の造形の巧みさで、 一気に読ませる、 傑作ホラー小説です。 主人公(読者が感情を重ねるキャラクター)は浄鑑。僧侶である。 彼が引き取って育てる少女ミハルと浄鑑の母、千賀子のストーリーと、 都会にひっそり暮らす悠人とリツコのストーリーが同時に動きます。 最後にその二つのストーリーが重なるのですが、 これがキング風で好ましいです。 最後にミハルが登っていく山の描写は、『ペットセマタリー」を彷彿とさせます。 浄鑑の母、千賀子の変容がこの作品のコアだと思います。 徐々に日常が破綻し、異常な貌がむき出しになっていきます。 千賀子の異常性と死んだ猫のエピソードが絡んでくるあたりから、 ホラー全開。 ミハルが死をコントロールしていく様子を、 浄鑑は結局傍観してしまうのですが、 その結果、母親も周辺の街もまったく違う様子に変わってしまうストーリーは、 「呪われた町」や「屍鬼」を思い出します。 一方の悠人サイドのストーリーは、 自らの血への絶望が背景に流れていて、 岩井志摩子的な男女のエロスとある種の聖性を感じさせます。 ラストシーンは、「死国」的でちょっと普通。 ともかくも過去の名作を連想させるエンターテイメント的な長編小説です。 お勧めです。 | ||||
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キングがホラーから遠ざかって以来、 モダンホラーは絶えて久しいジャンルではありますが、 本作「アミダサマ」は、 視点を複数に置き、 因果も明らかにしないまま、 謎は最後まで謎のままで、 読者を突き放しながら、 そのプロットや登場人物の造形の巧みさで、 一気に読ませる、 傑作ホラー小説です。 主人公(読者が感情を重ねるキャラクター)は浄鑑。僧侶である。 彼が引き取って育てる少女ミハルと浄鑑の母、千賀子のストーリーと、 都会にひっそり暮らす悠人とリツコのストーリーが同時に動きます。 最後にその二つのストーリーが重なるのですが、 これがキング風で好ましいです。 最後にミハルが登っていく山の描写は、『ペットセマタリー」を彷彿とさせます。 浄鑑の母、千賀子の変容がこの作品のコアだと思います。 徐々に日常が破綻し、異常な貌がむき出しになっていきます。 千賀子の異常性と死んだ猫のエピソードが絡んでくるあたりから、 ホラー全開。 ミハルが死をコントロールしていく様子を、 浄鑑は結局傍観してしまうのですが、 その結果、母親も周辺の街もまったく違う様子に変わってしまうストーリーは、 「呪われた町」や「屍鬼」を思い出します。 一方の悠人サイドのストーリーは、 自らの血への絶望が背景に流れていて、 岩井志摩子的な男女のエロスとある種の聖性を感じさせます。 ラストシーンは、「死国」的でちょっと普通。 ともかくも過去の名作を連想させるエンターテイメント的な長編小説です。 お勧めです。 | ||||
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導入部は謎が多く、話の世界に入りづらかったのですが、、 中盤にかけては小さな事件がたくさん起こり、 先が気になって一気に読み進めた感じです。 寺の住職である主人公・浄鑑が、うまく錨の役割を果たしていたと思います。 不穏な周りの空気を、彼が何とか正常に保とうする様子が、 ストーリーにメリハリをつけてくれました。 浄鑑以外の登場人物が一見身近であるのに、みなどこか危うい感じなので、 なんとなく違う次元に足を踏み入れてしまったような気がしていました。 何かが背後からぞくぞくと這い上がってくるような、 そんな目に見えない怖さがありました。 ジャンルとしてはサイコ・ホラーになるのかもしれません。 ミステリー的要素もあり、色々なものをぎゅっと詰め込んだ読み応えのある一冊でした。 ラストの後味も良かったです。 | ||||
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