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(短編集)
ななつのこ
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ななつのこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 1~20 1/2ページ
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人によってはご都合主義ともとれる、大雑把な展開もあるが、そういうのも含めてファンタジー的な日常というか、「こういう世界もあっても良いんじゃないか」的な雰囲気の物語が楽しめます。 主人公の駒子に軽い苛立ちも覚えることもあるかもしれません。ただそれはある意味ビルディングストーリーとして意識的に置かれた幼さだと思います。未完成で好奇心旺盛で夢見がちで純粋で意外とたくましい、そういう良いキャラクターになっていると思う。北村薫の「円紫さんとわたし」の「わたし」は純度の高い文学少女を書いたのに対し、今回の「駒子」はもう少し地のついたある種現実的な女性なのでその欠点も含め感情移入しやすかったです。 各エピソードには面白さのばらつきがあると思う。 個人的に出色だったのが「バス・ストップ」と「白いタンポポ」。 バスストップ 教習所で上手く行かなく自堕落な夏を過ごす駒子。 はじめて会う男性に「自動車用語」を自慢げに説くあたり、リアルな「青さ」があって良い。 金網越しに何かしている老婆と少女。 その謎が極めて社会的な問題にふれながら、あくまでも作中では「情」の問題として扱っているのが好き。 白いタンポポ 作中の人の描き方の深さが、このエピソードが一つ抜けている。 「お姉ちゃんはね」と自分を呼ばないで「わたしは」と子供に呼びかける駒子の不器用な純粋さが、子供にも響いたに違いない。駒子自身の成長も感じられる。 そうした話を、文通のエピローグで、「知」として「白いタンポポ」とはと新しい視点(発見)を与えつつ、美しく着地する締め方も含め、素晴らしい。 | ||||
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敬称略 『ななつのこ』は、加納朋子による魅力的なミステリー小説?。 この作品は、複数の短編から構成され、それぞれが微妙に絡み合いながら一つの大きな謎を解き明かしていく。 加納朋子の筆致は非常に緻密で、読者を引き込む力がある。 特に、キャラクターの描写が秀逸で、読者は登場人物たちの成長や感情の変化をリアルに感じ取ることができる。 子供たちの視点から描かれる物語は、純粋さと素朴さに溢れており、大人の読者にも新鮮な感覚を提供する。 また、各短編は独立して楽しむことができる一方で、全体として一つの大きな物語を形成している。 この構成は、読者に対して適度な緊張感と満足感を提供し、一度読み始めると止められない魅力を持っている。 加えて、伏線の回収が巧妙であり、最後に全てが繋がる瞬間には感動が訪れる。 『ななつのこ』は、日常の中に隠された小さな謎を楽しむことができる一冊。 ミステリー好きにはもちろん、温かい人間ドラマを求める読者にもおすすめ。 加納朋子の世界観を存分に堪能できるこの作品は、読後感も爽やかで、心に残る一冊となる。 | ||||
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ミステリーのジャンルとして定番となっている日常の謎 謎解きは好きだけれど、殺人などの事件性を好まなかったり 文学寄りの趣向を持つ方には好まれる一冊と思います | ||||
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なんとも気持ちがよく それでいてミステリアス そしてえっ!と驚く事も入れてある 絶対読んで損は無いと思う。 | ||||
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大崎梢の作品で取り上げられていたのをきっかけに本作を入手。 短大生の入江駒子が導かれるように手に取った作中作『ななつのこ』。それは田舎に住む少年・はやてが 経験した不思議な出来事に、療養所(サナトリウム)暮らしをしている女性・あやめさんが推察を繰り広げる という連作短編。時を同じくして駒子の周囲で起きた不思議な出来事を彼女が『ななつのこ』作者である 佐伯綾乃という人物にファンレターの形で送ったところ、作中のあやめさんよろしく推察が返事で 来るようになり……というおはなしであり、ある意味において『日常の謎を解く安楽椅子探偵』を描いた 連作短編である。 いなくなった犬と道路に点々とした血に対する盗まれたスイカ、入れ替わった絵に対する金色鼠、 七年ぶりに広島から帰ってきた写真に対する消えた青い絵の具、米軍住宅の柵にいた祖母と孫に 対する水色の蝶、新宿まで30キロほどの距離を移動した恐竜に対する竹の花咲く老いらくの恋、 白いタンポポに対する赤と青のアジサイそして鉢が2つから4つに増えた歯科医院のペチュニアに 対する同時に消えた7匹の子猫と、駒子の周囲で起きた出来事と作中作がリンクしていることも さることながら、それらの話の節々に登場する伏線(具体的には何かは言わないでおこう)が最後に 一つにまとまると同時にどうして作者が駒子に返事を書くようになったのかが明らかになるくだりに、 これが一般文芸ではなく創元推理文庫というレーベルから出ていることを思い出させてくれる。 | ||||
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推理小説というよりは懐かしさを感じるストーリーでした。心がホッコリしました。 | ||||
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一気に読んでしまうのがもったいない位、面白い本です。一話毎に次のお話が楽しみで、本を読み終えるのが残念な気がしました。 また最初から読むと思います。 | ||||
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もう何作も朋子さんの作品は読んでます。←とにかく文体・表現が好き! 駒子シリーズの第一作目。 ちょうどジーン・ウェブスターの”あしながおじさん”を思わせる(僕にとっては)感じ。 途中から”あしながおじさん”の正体も、あっこの人!とか だいたい分かってきます が、駒子シリーズ全体を通した表現のリズムの様なものがあるので、シリーズ全作品 を読まないと余韻にたどりつけません。 シリーズの原点として、いろんなとこにちりばめられたヒントを忘れずに良く覚えて おきましょう。 | ||||
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「ななつのこ」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか? 私は「行きは良い良い、帰りは怖い」からホラーっぽい展開を予想して読み始めましたが(単行本の表紙はそういう雰囲気があります)、予想とは裏腹の、たおやかな物語でした。 短編に擬態した七つの章で構成される、長編小説です(こういうのは連作短編と言うのですか?)。 三章までは、「盗人にも三分の理」的な、心の機微に触れる小話、落語の枕みたいな話が続きますが、四章「バス・ストップで」から「ぐうぅ〜」っと、静かな引力で引き込まれていきました。 そして第六章。「白い〜」で登場する女の子が、僕には「もう一人の主人公」のように思えます。 多くの人には理解されない、ある種のナイーブな子ども__あるいは大人ででもそうかも知れませんが__と接するとき、彼・彼女の傍らに、最初はただ「居る」だけしかできないことがあります。そこから、彼らと同じことをするとか、問わず語りでこちらの話をしてみるとか。そんなことをしながら友達になっていく、ということしかできないことがあります。正面からでは、はじき返されてしまうことが… 本章を読みながら、僕は「そうなんだよね」と、心の中でうなずいていました。自分も昔、難しい子どもだったと思うのですが(妻いわく今でも)、作者にもそんな感性を感じて、親近感を覚えました。 終章。いささか、都合良く話を進めてしまった感はありますが、「腑に落ちる」(この表現も、日本語としてなじんできてしまいましたね)ところに落ち着く、たおやかなカタルシス(うーん、日本語で言い換えると「心洗われる感じ」か?)を、素直に受け入れることにしました。 優れた先達から受け継がれる日本語の、豊かな「言葉あそび」の世界。尊敬しつつ、それらを上手に引き出してきた著者の、たおやかな感性に拍手。 特に、これから教職につきたいと思っているような若い人には、是非とも読んで欲しいと思います。 | ||||
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加納朋子ファンとしては、恥ずかしいことに、デビュー作品をやっと読むことができました。 主人公 駒子が、とても可愛らしく描かれていて好感が持てるのは、やはり加納作品だからなんでしょうね。 駒子の日常に対する疑問や、驚きは私にも思い当たる部分が多く、他人とは思えないくらいに共感出来ます。 だからかもしれませんが、加納さんの作品は全て面白く、好きなのです。 | ||||
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やさしい気持ちになれる謎解きです。 この作品では、殺人事件や、誘拐事件が起こるわけでもない。 日常の中で起こる謎解きを、読者と作中作品の『ななつのこ』の著者の間のファンレターとその返事による往復書簡の中で解決するという、ちょっと変わったミステリー。 構成でいえば、7編の短編連作の形式になっていて、作中作品の『ななつのこ』の1話ずつと内容がリンクしているのもおもしろかった。 さらに言うと、全編を通じての謎解きが、大きく1つ仕掛けてある。よくよく考えてある構成だなと感心しました。 各話謎解きが一回の往復書簡の間でされ、さらに言えば何が謎なのかも最後まで分からないなど、自分で謎解きを楽しみにしている向きには面白くないかもしれない。 ただ、全編が優しい気持ちで書かれているため、優しい解決が示されるとホッとできる。 こういった優しい謎解きはもっと増えて欲しいなぁと思います。 | ||||
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この本の事を知ったのは、大崎梢著の「平台がおまちかね」の話の中でです。 出版社の営業が薦める他の出版社の本の中のひとつとして、取り上げられていました。 他の作家さんが、お話の中でとはいえ、薦める本というものに、興味を持って手に取りました。 大好きな本のファンレターから、文通が始まり謎への解決に至る… ミステリーと言うには、あまりにも身近な謎で、自分ならきっとスルーしてしまうような事が、 きちんと解決されて、なんだかすっきりしてしまいます。 最終話では、一話完結の短編がきれいにつながり、ほのぼのした気持ちになります。 ちょっと、ささくれ立った気持ちのときに読むと、自然に笑顔になれるお話です。 | ||||
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日常にひそむ謎について書いているといえば北村薫の「空飛ぶ馬」なんかと似ているかもしれません。そういえば主人公が若い女性というところも。 さて、短いお話、しかも物騒な殺人や事件ではなくささいな日常の謎解きで本書は構成されています。 思うに、長大重厚な本格ミステリは読む方もしんどい、また書く方にしてもそれより短い話なら着地点を見つけやすい、アイディアが出やすい、というところも あるのではないでしょうか。もちろんいい意味でです。 時折ナイーブな面を見せる主人公の女性に感情移入できるかどうかが、好き嫌いの分かれ目になりそう。 | ||||
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童話集『ななつのこ』は、〈はやて〉という少年が遭遇した事件の謎を 〈あやめさん〉という女性が解き明かしていく、全七話の連作短編集。 その本に惚れ込んだ短大生の入江駒子は、それぞれの短編から連想された 自分の身辺で起こった不思議な事件をファンレターに書き、著者の佐伯綾乃 に順次送っていく。 すると、その都度綾乃から返信があり、そこには、 事件に対する、“解決編”が添えられていた……。 作中作『ななつのこ』に描かれる事件と作中現実で起こる事件、そして、 「はやて‐あやめ」の関係性と「駒子‐綾乃」の関係性がそれぞれ相似形 をなす、入れ子構造が採られている本作。 はやてと駒子は、日常に隠された謎と出合い、それぞれの探偵役による解明に立ち会うこと で、人のあたかさや愚かしさ、人生の歓びや哀感に触れ、少しずつ、成長を遂げていきます。 そして、その成長という主題は、『ななつのこ』の著者の正体という謎にも響いています。 本作は、駒子のみならず、『ななつのこ』の著者の成長物語でもあるのです。 | ||||
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童話集『ななつのこ』は、〈はやて〉という少年が遭遇した事件の謎を 〈あやめさん〉という女性が解き明かしていく、全七話の連作短編集。 その本に惚れ込んだ短大生の入江駒子は、それぞれの短編から連想された 自分の身辺で起こった不思議な事件をファンレターに書き、著者の佐伯綾乃 に順次送っていく。 すると、その都度綾乃から返信があり、そこには、 事件に対する、“解決編”が添えられていた……。 作中作『ななつのこ』に描かれる事件と作中現実で起こる事件、そして、 「はやて‐あやめ」の関係性と「駒子‐綾乃」の関係性がそれぞれ相似形 をなす、入れ子構造が採られている本作。 はやてと駒子は、日常に隠された謎と出合い、それぞれの探偵役による解明に立ち会うこと で、人のあたかさや愚かしさ、人生の歓びや哀感に触れ、少しずつ、成長を遂げていきます。 そして、その成長という主題は、『ななつのこ』の著者の正体という謎にも響いています。 本作は、駒子のみならず、『ななつのこ』の著者の成長物語でもあるのです。 | ||||
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ファンタジーのようなミステリーのような不思議な小説、「ななつのこ」に心魅かれた短大文学部在学中の入江駒子が、その作者佐伯綾乃に生まれて初めて送ったファンレターがきっかけに、二人の間に文通が始まる。 駒子の手紙には、彼女の身の回りで起こった不思議な「事件」が書き添えられていたが、綾乃からの返書には必ず、鮮やかな推理と解決が記されているのだった…。 テレ朝の深夜ドラマ「てるてるあした」の原作者、加納朋子のデビュー作にして、第3回鮎川哲也賞受賞作。同名の小説中小説である「ななつのこ」の7つのお話を「お題」として謎が展開する短編7つから成る連作長編。 加納朋子自身が、北村薫の「私」と円紫師匠シリーズへのファンレターとして書いたらしいが、確かに、日常の謎(殺人や誘拐などではなく)を素材にしている点、主人公が女子大生(文学系)である点、探偵役がいわゆる安楽椅子探偵である点、連作を通じて結果としてビルドゥングスロマンとなっている点等で、北村作品へのオマージュとなっている。 7編中一番読ませるのは第6話の「白いタンポポ」。小説内小説である「ななつのこ」では第7話に当たる(らしい)『明日咲く花』の謎解きとシンクロして話が進むのだが、それぞれ、花の色に関わる謎を片や文学的に、片や科学的?に鮮やかに解決して見せる。物語としての面白さもこれが一番と思う。 | ||||
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内容は、もう書くまでもない。皆さんがとても素敵に紹介してくださっている。私はこの本から加納さんの作品に入ったので(もちろん表紙に惹かれて)、これから読む方も、それがいいかなと思ったりする。 私にとってこの作品が特別だったのは、お一方、簡単に触れておられたが、私が長年、不思議に思っていた北原白秋の作品の謎を解いてもらったから。何年も思い続けていまだに実現しないが、一度本物をこの目で見たいと思っている。さて、何のことでしょう(笑)。 それ以外にも、特にお若い方、ちょっとひけらかせる豆知識に満ちている。ぜひご一読を。 | ||||
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いろんな読み方ができる本だと思うけれど、「人が死なないミステリー」とか、「日常の中のミステリー」とかいうジャンル立てをしてしまうと、この本の楽しみは減るような気がする。 連作短編で、それぞれの話に決着をつけつつ、散りばめられた伏線が、最終話でまとまって、全体として一つの長編としても読める、という構成も確かに見事だが、その点だけに目を奪われてはいけないように思う。 この本の魅力は、主人公の駒子さんの、しっかりしているようでふわふわとした、夢見がちのようで現実も忘れていない、やわらかい存在感が支えているのではないかな。 駒子さんと友人たちとの、自然体のユーモアがただよう学生生活には、現代には存在しないような、でも、ほんの少し前に自分が体験し、あるいは目撃したような、不思議な既視感がある。 そういう「ほのかなノスタルジー」とでも言うべき雰囲気が、作品全体をシアワセなものにしている。これが1992年の作品で、現代から見て微妙に過去だということは、本質的ではないだろう。書かれた当時からこの「ノスタルジー」はあったはずだし、10年後に読んでも変わらないはずだ。 その雰囲気の中で、駒子さんが体験する日常の謎が、作中の「ななつのこ」という童話の話と微妙にオーバーラップし、最後に童話作家からの手紙によって、たぶん正解の「謎解き」がされることで、静かな感動が心に広がるのだと思う。 謎解きの部分は、文句なしに論理的で、雰囲気に流された解決でないところも素晴らしい。最終話で話をまとめるために、各話の結末を曖昧にした部分もあるし、謎解きの手紙の主が、駒子さんの手紙だけで推理していない「ルール違反」もあるが、それは、この作品に関しては欠点とは言えないだろう。 | ||||
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連作短編集の名手、加納朋子のデビュー作。 彼女の作品は、連続殺人とか世間の注目を集める大事件などではなく、日常のささやかな謎を読み解く作品が大半を占める。実際、彼女の作品で殺人が起きるのは、推理作家協会賞(短編部門)受賞作の「ガラスの麒麟」ぐらいではないでしょうか? 本書はとくに、主人公の女子大生・駒子が天真爛漫というか、とぼけた味のキャラクターで、作品全体が明るく読みやすく、その中でもとくに「白いタンポポ」という短編がとても味わい深いです。 | ||||
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今まで謎解きにワクワクするミステリーや展開にドキドキするミステリー、恐ろしいミステリーなどは数々読んできた。中には悲しいミステリーというものもあった。そして、優しいミステリーというものがあるということを、本書で初めて知った。 本書には、ミステリーの中では当たり前な殺人事件とか暴力的なシーンなどが一切なく、まさしく女子大生の日常生活を普通に描いているだけである。その普通の日常の中に、つぶさに観察するとささやかなミステリーが隠れている、というのが本書である。 だから本書を読むときは、本格ミステリーを読むときのように気合を入れて「よし、見事に謎を解き明かして見せよう」などと意気込まず、気軽に物語を楽しむのが良い。そうすると、作者が描き出す日常の中の優しいミステリーに、ごく自然に向かい合えるのである。 その作者が描き出す7つの優しいミステリーの中でも、主人公・駒子と真雪という女の子のサマーキャンプでの交流を描いた『白いタンポポ』という話は、ミステリーとしても物語としても秀逸である。 | ||||
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