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摩天楼の怪人
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摩天楼の怪人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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島荘版というか御手洗版「オペラ座の怪人」である。 面白いか?と聞かれて、素直には応えにくい作品だ。 私には面白くなかった。 ミステリではある。 謎はある。 しかし、その謎の解明がストレートに犯罪の解決ということになっていない、というのがちょっと引っかかる。 ある意味ではマッハッタンの街が主役ともいえる。 いや、著者のことだし、かつて東京をさんざん作品で論じたことがあるのだから、本作でも街を論じたかったのかもしれない。 そう考えながら読むと、そこかしこに街のさまざまな顔が描写されていることに気づく。 本作は一人の女性をめぐる「怪人」の人生を描くとともに、都市を描いた作品なのである。 そして、摩天楼だ。 かつての日本人は、アメリカの摩天楼に憧れ、追いつき、追い越そうとした。 それが日本のエネルギーとなり、成長の糧だった。 その摩天楼が、実に見事に描かれている。 ああ、著者もまた、かつて摩天楼に憧れたひとりだったんだということに気づく。 そういう面白さはある。 ただし、本作はミステリとして書かれたものだ。 だから、素直にミステリとして評価すると、実はそう高い評価は、私にはできない。 犯罪はその裏に大きな悪意があってこそ、解決のカタルシスがあるのだと思う。 本作に悪意がない訳ではない。 しかし、どうしても読後に印象深いのは、善意のほうになってしまう。 だから、本作をミステリとしては、あまり高く評価しにくいのだ。 | ||||
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島田荘司特有の奇想に満ちた世界が繰り広げられるが、本格推理としては全く読者には推理不可能。では「ロシア幽霊軍艦事件」ほどの驚愕度やロマン性があるというかと疑問は残る。 「魔人の遊戯」あたりから感じていたことだが、冒頭の壮大な謎の割には結末が小粒なものが多くがっかりさせられるものが最近多い。こうしたことでは、氏の提唱する本格ミステリーから読者が離れていってしまうのではないか。 | ||||
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