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追憶のかけら
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追憶のかけらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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物語が二転、三転、四転する渾身の一作でした。 ものすごい物語を読ませられたあとで、それがまったくちがうと知らされる事実。 そして、さらにどんどんと謎は深まっていきます。 作家の手記から広がる謎。 膨大な仕掛けがほどこされていますが、あまりに仕掛けが大きすぎて、ご都合主義であった感はいなめません。 もちこまれた手記をまるで疑いもせず本物だと信用してしまったり。 主人公をバカにすることによって話を進めていき衝撃を出すというのは、少し安直だと思いました。 ふみさんを強姦した相手が最後まで罪を告白しない点も謎でした。 ここまで言ったのならこの先もいうだろう、という気がしましたし、まずそれより、復讐するためにお手伝いの女性を強姦するというのはかなり解せないですし、後味がものすごく悪いです。 佐脇を自殺においこむにはそのくらいのことをしなければいけなかったんだろうけど、それもご都合主義だと思いました。 ただし、何度もどんでん返しを受けたのは事実。 | ||||
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物語が二転、三転、四転する渾身の一作でした。 ものすごい物語を読ませられたあとで、それがまったくちがうと知らされる事実。 そして、さらにどんどんと謎は深まっていきます。 作家の手記から広がる謎。 膨大な仕掛けがほどこされていますが、あまりに仕掛けが大きすぎて、ご都合主義であった感はいなめません。 もちこまれた手記をまるで疑いもせず本物だと信用してしまったり。 主人公をバカにすることによって話を進めていき衝撃を出すというのは、少し安直だと思いました。 ふみさんを強姦した相手が最後まで罪を告白しない点も謎でした。 ここまで言ったのならこの先もいうだろう、という気がしましたし、まずそれより、復讐するためにお手伝いの女性を強姦するというのはかなり解せないですし、後味がものすごく悪いです。 佐脇を自殺においこむにはそのくらいのことをしなければいけなかったんだろうけど、それもご都合主義だと思いました。 ただし、何度もどんでん返しを受けたのは事実。 | ||||
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うおぉ。 個人的には貫井徳郎の傑作ぞろいの秀作の中でも最高傑作! 妻を事故でなくしたうだつのあがらない教授。 妻の両親に自分を認めてもらおうと、もちこまれた昔の作家の未発表の手記を入手し、 そこに隠された謎を解き明かそうとするが、実はそれは、仕組まれた罠だった・・ まずその作家の手記がすごい。 悪意に満ちあふれた罠にとらわれ、追い詰められる作家とその周りの人々。 作家が犯した罪とはなんだったのか?犯人は誰?いや、そもそも被害者は誰だったのか? 二重、三重にはりめぐらされた罠に翻弄される主人公に、いつしか引き込まれる。 そうして、現実にも、まるで手記の悪意がにじみでてきたかのように、 教授とその周りにちらほらと悪意の影が・・ どこまでが本当で、なにが嘘なのか? はらはらしながら一気にページをめくってしまった。 慟哭やプリズムのようなダイナミックな驚天動地のエンディングではないけれど、 しかしながら最後に、切ない温かさが胸を打つ。 残酷な、でも、最後に救いのある小説。 この小説は、映画化される(された?)愚行録以上に、優れていると思うのだが。 | ||||
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うおぉ。 個人的には貫井徳郎の傑作ぞろいの秀作の中でも最高傑作! 妻を事故でなくしたうだつのあがらない教授。 妻の両親に自分を認めてもらおうと、もちこまれた昔の作家の未発表の手記を入手し、 そこに隠された謎を解き明かそうとするが、実はそれは、仕組まれた罠だった・・ まずその作家の手記がすごい。 悪意に満ちあふれた罠にとらわれ、追い詰められる作家とその周りの人々。 作家が犯した罪とはなんだったのか?犯人は誰?いや、そもそも被害者は誰だったのか? 二重、三重にはりめぐらされた罠に翻弄される主人公に、いつしか引き込まれる。 そうして、現実にも、まるで手記の悪意がにじみでてきたかのように、 教授とその周りにちらほらと悪意の影が・・ どこまでが本当で、なにが嘘なのか? はらはらしながら一気にページをめくってしまった。 慟哭やプリズムのようなダイナミックな驚天動地のエンディングではないけれど、 しかしながら最後に、切ない温かさが胸を打つ。 残酷な、でも、最後に救いのある小説。 この小説は、映画化される(された?)愚行録以上に、優れていると思うのだが。 | ||||
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「かつての恋人を探し出して、謝罪の気持ちを伝えてほしい」。亡き友人に願いを託された新人作家の若者が、戦後間もない東京で雲をつかむような人探しを始めた。美談にこそなれ悲劇になど結び付きそうにもない善意の行いは、なぜか得体の知れない敵を呼び寄せ、ささやかな幸せに包まれていた若者の生活は徐々に破綻した。わけのわからないまま追い詰められた若者は、すべてを手記につづって遺書とした。50年後、ひょんなことでその手記を入手した大学講師は、事件の真相を探り始めたのだが、それをきっかけに彼もまた何者かの悪意に絡め取られていく。 時代も背景も違う二人の人間が、同じように顔の見えない敵に追い詰められていくというストーリーがとても謎めいています。いったいだれが、何のために? 冴えない大学講師が必死に謎を追ううちに、全く関連がなかったはずの二つの時代、二人の人生が交差していく構成が見事でした。 殺人事件も警察捜査もない本作は、読み始めはどちらかというと地味な印象でしたが、ミステリーとしては決して地味ではなく、特に終盤、主人公を取り巻く世界がオセロのように一転また一転する様は圧巻でした。自分を取り巻いていた世界がひっくり返って思わぬ悪意を晒すが、しかし悪意もまたひっくり返って・・・救いのあるラストがよかったです。 「手記」が旧字体・旧かな使いで、これもまた雰囲気があって面白かったです。 | ||||
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「かつての恋人を探し出して、謝罪の気持ちを伝えてほしい」。亡き友人に願いを託された新人作家の若者が、戦後間もない東京で雲をつかむような人探しを始めた。美談にこそなれ悲劇になど結び付きそうにもない善意の行いは、なぜか得体の知れない敵を呼び寄せ、ささやかな幸せに包まれていた若者の生活は徐々に破綻した。わけのわからないまま追い詰められた若者は、すべてを手記につづって遺書とした。50年後、ひょんなことでその手記を入手した大学講師は、事件の真相を探り始めたのだが、それをきっかけに彼もまた何者かの悪意に絡め取られていく。 時代も背景も違う二人の人間が、同じように顔の見えない敵に追い詰められていくというストーリーがとても謎めいています。いったいだれが、何のために? 冴えない大学講師が必死に謎を追ううちに、全く関連がなかったはずの二つの時代、二人の人生が交差していく構成が見事でした。 殺人事件も警察捜査もない本作は、読み始めはどちらかというと地味な印象でしたが、ミステリーとしては決して地味ではなく、特に終盤、主人公を取り巻く世界がオセロのように一転また一転する様は圧巻でした。自分を取り巻いていた世界がひっくり返って思わぬ悪意を晒すが、しかし悪意もまたひっくり返って・・・救いのあるラストがよかったです。 「手記」が旧字体・旧かな使いで、これもまた雰囲気があって面白かったです。 | ||||
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貫井徳郎氏の作品には、時として頼りないヒーローが登場する。が、そのヒーローの存在意味は、その情けない男そのものではなく、対する「伴侶」を美しく描くための「黒子」としてなのだ!ということが、最後にわかる。 過去の話と現代の話とが錯綜しているが、ミステリーとしては「過去」の話の方が、尻切れトンボな分、完成度は高いと思う。「現代」のは、登場人物が多すぎて、実はそれらが何処かで繋がっていたりする不自然さと、実は繋がっていなかったのだなどという複雑さが、読者を混乱させてしまう。 ミステリーとしては今一歩共感出来ない部分もあるが、夫婦の悲しいLoveLoveドラマだと考えれば、男として焼きもち焼きたくなるくらい羨ましい話だと思う。 | ||||
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貫井徳郎氏の作品には、時として頼りないヒーローが登場する。が、そのヒーローの存在意味は、その情けない男そのものではなく、対する「伴侶」を美しく描くための「黒子」としてなのだ!ということが、最後にわかる。 過去の話と現代の話とが錯綜しているが、ミステリーとしては「過去」の話の方が、尻切れトンボな分、完成度は高いと思う。「現代」のは、登場人物が多すぎて、実はそれらが何処かで繋がっていたりする不自然さと、実は繋がっていなかったのだなどという複雑さが、読者を混乱させてしまう。 ミステリーとしては今一歩共感出来ない部分もあるが、夫婦の悲しいLoveLoveドラマだと考えれば、男として焼きもち焼きたくなるくらい羨ましい話だと思う。 | ||||
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挿話の主人公佐脇依彦の話が長くて著者もドラマを書くようになったのかと思ったが後からちゃんと犯人探しが用意されていて期待を裏切らない。佐脇の話が終わってからぐいぐい読ませてくれる。 大学講師の主人公松嶋先生は騙されっぱなしでいつ真実に辿り着くのだろうかとハラハラしてしまう。著者の今までの作品と同様に重苦しい雰囲気は踏襲しているが趣は異なっている。こういうのも好きだ。ようやく見つけた黒幕があっけらかんとしているのも好感が持てる。 | ||||
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挿話の主人公佐脇依彦の話が長くて著者もドラマを書くようになったのかと思ったが後からちゃんと犯人探しが用意されていて期待を裏切らない。佐脇の話が終わってからぐいぐい読ませてくれる。 大学講師の主人公松嶋先生は騙されっぱなしでいつ真実に辿り着くのだろうかとハラハラしてしまう。著者の今までの作品と同様に重苦しい雰囲気は踏襲しているが趣は異なっている。こういうのも好きだ。ようやく見つけた黒幕があっけらかんとしているのも好感が持てる。 | ||||
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二転三転、、、五転六転、、、十転、、、。 この物語は、いったい何転すれば、収拾がつくのだろう。 当初から、この学者先生は、人が良くて、罠に陥れられている様にも感じる。 そして、挿入されている手記は、内容が壮絶で、大変読み応えがある。 そして、手記に仕掛けられた罠は、巧妙に学者先生を、陥れてゆく。 この作品には、物語が巧みに練り上げられている点は、著者ならではであるが、 これまでの著者の作品とは、少し読後感が異なる。 著者は、これまで、目を背けたくなる様な、嫌悪感を抱かせる対象に、度々焦点を当ててきた。 この作品は、その点では異なり、読後に、温かいものが後遺する。 文句無しの力作だ。 | ||||
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二転三転、、、五転六転、、、十転、、、。 この物語は、いったい何転すれば、収拾がつくのだろう。 当初から、この学者先生は、人が良くて、罠に陥れられている様にも感じる。 そして、挿入されている手記は、内容が壮絶で、大変読み応えがある。 そして、手記に仕掛けられた罠は、巧妙に学者先生を、陥れてゆく。 この作品には、物語が巧みに練り上げられている点は、著者ならではであるが、 これまでの著者の作品とは、少し読後感が異なる。 著者は、これまで、目を背けたくなる様な、嫌悪感を抱かせる対象に、度々焦点を当ててきた。 この作品は、その点では異なり、読後に、温かいものが後遺する。 文句無しの力作だ。 | ||||
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交通事故で妻を亡くした国文学学者が入手した手記。その手記には五十年前に自殺した作家の自殺に至るまでの事件が克明に記されていた。手記の謎を解こうとする主人公に降りかかる悪意。三転四転する真相。途中で読むのが止まらない。寝不足必至。 手記単体でも短編を読み終えたような満足感。人間が描けている! | ||||
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交通事故で妻を亡くした国文学学者が入手した手記。その手記には五十年前に自殺した作家の自殺に至るまでの事件が克明に記されていた。手記の謎を解こうとする主人公に降りかかる悪意。三転四転する真相。途中で読むのが止まらない。寝不足必至。 手記単体でも短編を読み終えたような満足感。人間が描けている! | ||||
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~最初はミステリーかどうかさえ定かではありませんが、手記に謎が現れ、そして手記が中盤で終わったところから本当の謎解きが始まります。次第に読むスピードが速くなっていく/物語に引き込まれる構成になっているので、五〇〇ページ近いですが、途中で辞めないでほしい作品です。本作は地味な装丁やタイトルからは想像しにくいですが、紛れもなく~~ミステリー。二転三転する犯人像(偽の犯人)、『さよならの代わりに』に勝るとも劣らない感動の読後感など、傑作と言っていいと思います。~ | ||||
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~最初はミステリーかどうかさえ定かではありませんが、 手記に謎が現れ、そして手記が中盤で終わったところから本当の謎解きが始まります。 次第に読むスピードが速くなっていく/物語に引き込まれる構成になっているので、 五〇〇ページ近いですが、途中で辞めないでほしい作品です。 本作は地味な装丁やタイトルからは想像しにくいですが、紛れもなく~~ミステリー。 二転三転する犯人像(偽の犯人)、 『さよならの代わりに』に勝るとも劣らない感動の読後感など、 傑作と言っていいと思います。~ | ||||
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最後の最後で少しウルっときましたが、涙は出ませんでした。でもいい作品でした。しいて言えば夫婦の理想的な「愛」の形を描いた作品でしょうか。一応ミステリー作品なのですが、黒幕を探すのに、二転三転して、小説としては読み応えがあります。感想は感動よりも、面白かったというのが本音です。「手記」の文章も夏目漱石の「こころ」を彷彿させるような作品で引き込まれます。ラストは美しい終わり方で、こんな夫婦関係がもてたらいいなあと思わせるような作品でした。 | ||||
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最後の最後で少しウルっときましたが、 涙は出ませんでした。 でもいい作品でした。しいて言えば 夫婦の理想的な「愛」の形を描いた 作品でしょうか。一応ミステリー作品 なのですが、黒幕を探すのに、二転 三転して、小説としては読み応えが あります。感想は感動よりも、面白 かったというのが本音です。 「手記」の文章も夏目漱石の「こころ」 を彷彿させるような作品で引き込まれ ます。 ラストは美しい終わり方で、こんな 夫婦関係がもてたらいいなあと思わせる ような作品でした。 | ||||
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不覚にもラストでは泣いてしまった。温かい涙だった。人間の心の奥底にある悪意を最大限に突きつけられた後だっただけに、このラストシーンでは人間の愛の深さが無防備になったところに染み込んできて、言葉にできない感動を得た。戦後間もなく自殺した作家の未発表手記を手に入れた大学教員。手記にはまだ解明されていない『謎』があった。真相を追ううちにやがてその手記が贋作だということがわかる。手記をもとに論文を発表した主人公は窮地にたたされる。誰がなぜこのような手の込んだ策を弄して自分を陥れたのか?初め「手記」の謎にあてられていた焦点が、やがて主人公自身を巻き込む謎へと発展してゆく。何が真実で何が嘘なのか?物語は二転三転し、そしてたどり着く真相に秘められた悪意。久しぶりにミステリを読んで感動した。ダメ男だった主人公が、どん底から這い上がって再生に向かう姿は希望に満ちたラストだった。いい作品です。 | ||||
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不覚にもラストでは泣いてしまった。温かい涙だった。人間の心の奥底にある悪意を最大限に突きつけられた後だっただけに、このラストシーンでは人間の愛の深さが無防備になったところに染み込んできて、言葉にできない感動を得た。 戦後間もなく自殺した作家の未発表手記を手に入れた大学教員。手記にはまだ解明されていない『謎』があった。真相を追ううちにやがてその手記が贋作だということがわかる。手記をもとに論文を発表した主人公は窮地にたたされる。誰がなぜこのような手の込んだ策を弄して自分を陥れたのか?初め「手記」の謎にあてられていた焦点が、やがて主人公自身を巻き込む謎へと発展してゆく。何が真実で何が嘘なのか?物語は二転三転し、そしてたどり着く真相に秘められた悪意。 久しぶりにミステリを読んで感動した。ダメ男だった主人公が、どん底から這い上がって再生に向かう姿は希望に満ちたラストだった。いい作品です。 | ||||
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