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ワイルド・ソウル
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【この小説が収録されている参考書籍】
ワイルド・ソウルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全185件 101~120 6/10ページ
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戦前のブラジル移民者達の悲惨な状況が初めてわかりました。 物語もとても面白かったです。一気に読みきりました。 | ||||
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物語は過去(ブラジル、コロンビア)、現在(日本)とテンポよく進んでいきます。 舞台設定が細部までこだわって作られています。 リアルな描写と迫力のある展開に一気に引き込まれました。 建物をマシンガンで破壊するシーンや車のレースさながらの迫力あるシーンは手に汗握ります。 復讐という一貫して重い題材になるかと思いきや、コミカルな場面があったりします。 クールな男と陽気な男のかみ合わないやり取りや、女性記者とのすったもんだなどがあり面白い。 恨みや憎しみという負の感情が強い物語ですが、読み終わるとすがすがしい気持ちにさせてくれます。 戦後の移民政策は、人口過剰や食糧不足に悩んだ日本政府が行った、棄民政策とも言える非情な政策でした。 この政策により、現地で四万人もの日本人が悲惨な生活を強いられていたという事実が衝撃的でした。 アマゾンの未開の地で、原始人さながらの生活を強いられた挙句死んだ者。 土地を抜け出しても仕事がなく、売春婦や乞食同然にまで落ちた者。 テレビなどで、ブラジルなどの南米に移住して成功した日本人の話は聞いたことはありました。 しかし、その裏では想像を絶する暗い影があった事実をこの本で知りました。 戦後移民の苦悩がひしひしと伝わってくる作品です。 なかなかこういったテーマの作品を読む機会がなかったのですが、読みやすくて面白かったです。 | ||||
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いやー久しぶりに血湧き肉躍り、しかも非常に完成度の高い作品に巡り合った。単行本奥付を見ると、初版が2003年8月となっているので、早速2004年版「このミステリーがすごい!」を引っ張り出す。ぎりぎりベスト10の10位に入っていたが、この順位は大いに不満だ。 1位は「葉桜の季節に君を想うということ」だが、これには勝つだろう。3位「重力ピエロ」にも勝つ。4位「第三の時効」と、5位「グロテスク」7位「クライマーズ・ハイ」―― 若干強敵だ。8位「月の扉」と9位「流れ星と遊んだころ」には勝つ。こう書いていると自慢じゃないが私もけっこう読んでいるが、本書はこの年の間違いなくベスト5位までには入っていい作品だ。本書のような本を読むたびに、未知の本の森の中に、スグレモノがドッサリと有るように思えてならない。 さて、ワイルド・ソウル――。このタイトルでも良いが、「荒ぶる魂」にしたらどうだっただろうか? 念の為にネットで検索すると、荒ぶる魂という本のタイトルはなかったが、「荒ぶる魂たち」という映画がヒットした。2001年の日本映画である。評判にはならなかったが、ひょっとして垣根涼介は知っていて、このタイトルを気に入ったが、そのまま使えないので、ワイルド・ソウルにしたのかなと、穿って考えてみてしまうのだが――。 さて、それはさておき、日本政府・外務省のとった移民(棄民)政策は、昭和30年代の在日朝鮮人を北朝鮮へ帰還させた事業だけではない。厳密にいうと北朝鮮への帰還事業は在日朝鮮人という国籍の違う人を対象にしているが、本書は紛れも無いブラジル・アマゾンに散った日本人に対する棄民政策の故に、過酷な生涯を送らざるを得なかった人たちの怨念に満ちた復讐譚である。 こう書くと、そのような悲惨な状況を読むのは忍びないという人もいるだろう。確かに高村薫あたりが書けば先ず全体の半分はそれに重きをおいたかも知れない。また、舞台を日本に移した次の外務省襲撃・誘拐事件も正攻法で突っ走ったかも知れない。 しかし、垣根涼介は一味違う。アマゾンの悲惨状況は酸鼻を極め、その描写はインパクトがあるがサラリとかわし、日本に重点を置く。 実行部隊のケイ・松尾・山本――。彼等の人物描写が冴える。とりわけケイの設定は驚嘆ものだ。これに、民放テレビの昔女子アナで、今は報道局の貴子が絡まり、途方もない展開が繰り広げられる。 書き下ろしだけあって、随所に伏線が書き込まれ、それが見事に収斂されていく。こうなるとラストをどう締め括るかになるのだが、決まったね! エンターテイメント小説の見本みたいだ。 或る時は復讐小説、或る時はビルドゥングス小説、或る時は恋愛小説、或る時は官能小説、或る時は冒険小説、或る時は青春小説、或る時はサスペンス小説、或る時は警察小説とも読めるこの小説はいったい何なのだ。 枝葉末節な事だが参考までに書く。本書は2003年第6回大薮春彦賞、2004年第25回吉川英治文学新人賞、2004年第57回日本推理作家協会賞受賞作品である。 | ||||
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相当前に購入していた本をやっと読むことに。 二段組みの小説を読むのには、思い切りが必要ですね! いやあー、面白かった! 最後まで一気に読んでしまいました。 多少、男性目線が強い気もしますが、 そこも男性は逆にワクワクできるところ。 あんなブラジル男みたいな生き方ってカッコイイよなー!!! 読了後、いろいろ調べてみると映像化はストップしている様子。 是非とも映像でも見てみたい! | ||||
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一気に読ませる小説である。 久々に楽しい読書ができた。 | ||||
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まず南米移民についての勉強ができます。 当時の政府の無責任さにやりきれない気持ちになります。 この事だけでもこの本を読む価値があります。 なおかつ話の構成も絶妙で復讐を計画する主人公たちに 感情移入でき下巻が読みたくなります。 | ||||
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快作である。昭和60年ごろの移民化政策で悲惨な人生を歩んだ、あるいは悲惨な死を迎えた多くの移民の恨みを背負った2次世代が、外務省及び政府に対して復讐をするという話。 この作家の才能を感じさせる一冊。デビュー作『午前三時のルースター』で物足りなかった点は、ここではものの見事に解消されている。感動あり、笑いあり、サスペンスあり、アクションあり、エロスあり、社会批判あり、のぜいたくな本になった。プロットもしっかりしており、細部の構築も緻密である。終わりはちゃんと持ち味の一つの、洒落てはいるが嫌味のない気障、で締める。大藪賞ともう一つ何かをダブル受賞しているはずだが、頷ける。政府のブラジル移民策の悲惨という深刻なテーマを扱っているにもかかわらず、基本的に明るく、気質として娯楽小説向きだろう。 | ||||
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垣根さんの作品で一番好きです。ブラジル棄民の悲劇の描写は凄まじく、砂の器を思い出しました。 | ||||
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本当に引き込まれる!というか特に上巻のアマゾンでの下りが胸を打つ!色々な意味で、ですが。そこから政府への報復へ繋がる過程も、とてもスピーディで登場人物が魅力的でそのなかでも個々に色々なストーリー設定がなされていて飽きる事なく長編なのに一気に読める!!最近ではなかなかないほど引き込まれた作品でした!! | ||||
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大藪春彦賞を取っただけあって、序盤からハードボイルドの雰囲気が色濃く漂っている。長いのだが、非常に読みやすい。別の作家のやたら長く読むのが大変な作品も読んだが、この著者は長くてもスラスラと読める。これもひとつの才能だろう。 見捨てられた日系ブラジル人の怒りがひしひしと伝わってくる。ハードボイルド的なのだが、雰囲気は決して暗くない。むしろ明るいといってよい。主人公たちは日本政府に対する復讐を決意する。その内容は…この本を読んでほしい。しかし、その計画が実行されるとき、ケイ(主人公の一人)はサンバを聴く。ブラジルで死んでいった父と母にささげるために。サンバの歌詞と彼らの行動とが交互に描かれるとき、読者は何ともいえない哀しさとこれから始まる復讐への期待、ドラマチックな雰囲気を感じ取るだろう。 外務省が取った移民政策にはあきれて物も言えない。日本という国が国民のことを考えていないことは分かっていたが、これほどの仕打ちを平気でするとは…決して報われることのないアマゾン移民たち―その怒りが、想いが、この小説で爆発している。 結局、読者も十分納得できる形で物語は終わる。文学賞をトリプルで取った訳が最後まで読んで分かった。犯罪を描きながら、決して暗くならない。最初から最後まで明るいトーンに満ちている。日本という国に対する批判もきちんとされている。クライム・ノベルとしての完成度も高い。そして何より、読みやすく、面白い。もっといろいろなテーマでこの作家には書き続けてほしいと思う。 | ||||
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国の棄民政策により、騙されてアマゾンの奥深くに移民させられた日本人(日系人)達の 復讐の物語。実話を元に構成しているため、リアリティが凄い。 また、かつて、国策として口減らしのために、楽園などと嘘をついて移民を送り込んでいた史実を知ることが できた点でも有用だった。やっぱり国って国民を守るためにあるんじゃないのね。 実際、ドミニカ移民訴訟は政府が謝罪したし、これは日本人が知っておくべき事実だと思った。 さて、復讐というとチープですが、その復讐の方法が秀逸。 キャスターの貴子が、復讐に利用された事実と、局の中で評価されていく狭間で苦悩する展開も すばらしかった。 伊達に数々の賞を重複して受賞していないなっていう期待通りの読後感。万人にお勧めです。 | ||||
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大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞を 受賞した傑作小説。3冠は史上初とのこと。 先ほど読み終わったばかりなので興奮冷めやらぬまま書いてますが、 これほど文句のつけようがない小説は初めてかもしれません。 アマゾン移民者のあまりにも過酷な運命に涙し、 それでも生きようとする強い意志、人間のエネルギーに胸が熱くなり、 日本政府に対する緻密な復讐劇に驚き、興奮し、 読後には自分の内からエネルギーが湧いてくるような、そんな作品でした。 「君たちに明日はない」を読んだ時にも感じたことですが、 垣根涼介さんの小説は少し目を背けたくなるような内容にもかかわらず、 後ろ向きにはならず、最後には読者の背中を押してくれるような、 生きようとする心に力を与えてくれますね。 垣根涼介さんの熱い想いがそうさせてくれるのでしょうか。 いずれにせよ誰にでも自信を持ってお勧めできる名作だと思います。 | ||||
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NHKで放映されていたドラマ「君たちに明日はない」が 面白かったので、「君たちに明日はない」から読み始め 逆流して本作に辿り着きました。 内容については、いまさら書くまでもないので割愛します。 久々に読んで興奮する作家に出会えたことに嬉しく思います。 | ||||
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物語は、物資も食料もない貧しい日本から、ブラジルのアマゾンの奥深くに 移民として送られてきた日本人たちの生活から始まる。 外務省が彼らに約束したことは嘘で埋め尽くされていた。 豊かな土地などなく、住む家もなく、彼らは一から自分たちの力で築き上げ、それも アマゾンの圧倒的な自然のもとに一瞬にして破壊されていく… 人々はマラリアや黄熱病で死に絶え、またはあてもなく逃亡する。 力の限りを尽くし、助けを求めに領事館までたどり着いた日本人も、門前で追い返される。 戦後の、外務省の移民政策のあまりのひどさに、これは日本政府がやったことなのか…? と、何度も自分に問い返した。 また、自分の無知に恥ずかしくなった。 物語は、そんな移民を親に持った2世の、日本外務省に対する復讐劇に移っていく。 ここからは、あっというまに、ものすごい勢いで物事が進んでいく。 復讐の計画、実行、逃亡、そのすべてが、スマートで、鮮やかだ。 一種、芸術的にさえ見える。 私の無知を補い、なおかつ、読む喜びを与えてくれる、傑作だった。 | ||||
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面白さは他の人が言っているとおり。 それプラス、この本はエンタメ小説として「レベルが高い」。 何がすごいって、これだけのストーリーにほころびが無い。 ありがちな話の破綻、消化不良、尻切れトンボが一切ない。 広げまくった風呂敷をまとめ切る見事な力。構成力。 渾身の一作、逆にいうと、このレベルの作品を この著者は今後そうそう量産できまいと思わせる。 書けてあと2,3作? その意味でも、この本は読んで損なし、と言える。 もちろん100点満点の本は無いわけで、あえて難をいえば 導入部、最初の1〜2章かな。 なんかシドニィ・シェルダンの小説を読んでる感じ。 その既視感に悩まされたけど、後半に入ってからは 雑念も消え、じつに気持ちよく引き込まれた。 クライマックス(というか下巻の後半部分)はさらに良かった。 とくに山本さんの人生の幕引き部分がたまらん。 泣けた。 これは私の好みかもしらんけど。 長さも、確かに買うとき躊躇うほど厚いけど、 しかし読み終わったあとに、これをもっと凝縮して1巻サイズに 収めるべきだったかと考えると、それはこの本の魅力を殺すと思う。 この本の熱さを殺すと思う。 要するに絶賛。これだけ褒めれる本もそうない。 3冠受賞も、プロの書き手達が同じように感じた結果と思う。 あとエンディングも意外と深い。 だって貴子はケイに対し、必ずしもイエスと言ってない。 それがわかる直前で終わってる。 そしてラストの意味深な数行がきて、終わる。 結局最後はどうなったの? このクロージング、私は秀逸だと思った。好みかもしらんけど。 | ||||
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友人に「とんでもなく面白い」と薦められて読んだ1冊。 確かにとんでもなく良かった。 日本がかつてとった移民政策によって、苛烈としかいえない環境に追いやられた多くの日本人たち。ブラジルには多くの日系人が居るということは知っていても、今では「どうしてそうなったのか」を知らない我々にとっては、小説前半部分は驚きを通り越して恐ろしい。 衛藤、ケイ、松尾、山本の主要な4人のそれぞれのバックボーン、日本という国に対する思いが太く描かれ、復讐という反社会的な行為が「当然」と思ってしまうほど圧倒的な筆力で読み進められてしまう。 それぞれの登場人物ごとにきちんとケリをつけて、その上でケイという魅力あるキャラクターにストーリーを締めくくらせる。 いやぁ、良い小説をお薦めいただきました。 | ||||
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圧倒的に5つ星評価が多い中で4つは少し心苦しいのですが・・・ ブラジル移民の悲惨さをテーマにすえて世に送り出した作者の功績はそれだけで価値があります。恥ずかしながら、このような悲惨な実態があったことをこれまで知りませんでした。 移民政策を無理やり実行した外務省への復讐劇というのは面白いし、ストーリーのスピード感、描写力も並みの作家の力量ではないと感じました。 ・・・しかし、焦点が綿密に計画された復讐劇の細部にはいりすぎていて、ブラジル移民問題がもう少し深く掘り下げられてもよかったように思います。ただこれは個人的な感想で、もちろんじゃぁ具体的にどうすればというようなことでもなく、文句なく読む価値は十分にあります。バイオレンス系の作者(そのような作風というか方向性を意識されているかはわからないのですが)に対して山崎豊子の「大地の子」のような内容を求めるのはナンセンスなだけなのかもしれませんね。ちなみにこの本が好きな人は「大地の子」、お勧めです。 | ||||
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とにかくもの凄い小説である。 理想郷を求めてブラジルに渡った移民たちを待っていたのは、 熱帯ジャングルと数々の疫病。 農耕に適さないジャングルの奥に捨てられた人々。 地獄から生き延び、日本政府に復讐を誓う男が日本にやってくる。。。 遠いブラジルから始まり、その後も壮大なスケールで展開されるのに、自分のことのように引き込まされてしまう。そして、その後のワクワク感、興奮の嵐といったら言葉にできない。 まさに作者の魂の一冊と言っても良いであろう。 近年まれにみる傑作小説。 絶対的なお勧め。 | ||||
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ある方の著作を読んで、おすすめの本として紹介されていたので、 読んでみました。スピード感があって、5日ぐらいで一気に読んで しまいました。 ●印象に残ったところ P.63 俺はその相手から受けた恩をおまえに返す。おまえもこの俺か ら受けた借りをいつかは誰かに返す。そういう風にして、世界はつ ながってゆく。 →大学時代の先輩に同じようなことを言われたことを思い出しました。 新入生だった頃に、よく先輩にご飯をおごってもらいました。その時 は、恩を着せられるようでおごられるのが好きではありませんでした。 でも、その先輩が「俺も新入生のころ、先輩におごってもらった。 だから、おまえにもおごってやる。そのかわり、また下が入ってきた らおごってやれ」と。その時は目から鱗が落ちました。それからは気 持ちよくおごってもらい、先輩になってからは同じ論理でおごり、そ の話を後輩にしたこともありました。そうやってつながる世界もある と思いました。 p.146 人間、何か窮地に陥ったとき、最後に頼りになるものは、それ までの信用でも実績でもない。人間性がいいとか悪いとか言う問題で もない。最終的には、その本人からにじみ出す愛嬌のようなものに人 は手をさしのべるのだ。 →フォーバルの社長が、ポッドキャストのインタビューで採用基準に ついて語っていたのが思い出されました。「明るく、元気で、素直」。 この3つがなければ、頭が良くて経験があっても採用しないそうです。 私も営業の採用の時には、「お客様に愛されるキャラクター」という キーワードを持っています。 ラストでFD(RX−7)が首都高を駆け抜けるシーンは非常に手 に汗を握って、スピード感があります。ネオンの光が左右に光速で蹴 散らされていくシーン。ボンネットの光の反射まで頭の中に駆け巡り ます。 貴子のイメージは、「ハゲタカ」のDVDに出てきた、栗山千明を思 い出されます。同じ、マスコミの役割だったからでしょうか? 全般的に、外務省・政府・警察内部の葛藤や苦悩があまり書かれてい なかったのが残念でした。警察内部でやり手の警官がいるのですが、も う少しキャラクターを作り込めばより重層になったと思います。また、 首相の発表もあっさりしすぎだと思います。もう少し、そこに至る過程 とその後について書いてほしかった。 久しぶりに、小説にはまりました。さくっと読めるので、おすすめです。 | ||||
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1960年代のブラジル移民の苦難が痛々しいほど伝わってきます。それに対する外務省の無責任さ。この問題については、もっと調べたくなりました。 南米の生命力にあふれたうっそうと茂ったジャングルとそこでいきているエネルギッシュなラテン系の人々の雰囲気も濃厚な熱帯の空気が感じられるほど伝わってきます。 小池 一夫 池上 遼一の「傷追い人」という漫画がありましたが、南米のリアリティ、砂金で一攫千金をねらうガリンペイロなど面白さといい似ていると思いました。 | ||||
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