(短編集)
迷子の王様: 君たちに明日はない5
- 君たちに明日はないシリーズ (5)
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全巻を通すと、非面接者たちのリストラ、仕事に対しての意識が徐々に変化している。最終巻の本巻では前向きな姿勢がめだつ。まあ大団円でおわらないと小説の形としては困るだろうし。 真介についても曖昧で終わらせておくしかないだろう。 もちろん取材を通しての作品なのだけれど、実際にリストラされてしまった人たちのその後はどうなのだろうな。うまくいった人はそれなりに表にも出てくるだろうし問題ないが、そうではない人たちは苦しいのだろうか、どうなのだろう。現実にはたぶんみんな、その後で大変であると想像するから日々の生活の不安が高くなっているのがいまの社会情勢なのだろう。 | ||||
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シリーズを1から読んできました。 円熟味を増してると思いました。 人生訓のような話も出てきました。 楽しもう、優しくしよう、悩みすぎないようにしよう、など。 しかし、押し付けがましくなく、冷たすぎもせず。 ちょうどいい感じでした。 ありがとうございました。 | ||||
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あとがきを読んで作者の思いを知ることが出来ました。すべて読ませて頂きましたが若干途中間延びしてた印象が有ります。 ただ長いスパンで同じ題材に向き合う苦労、時代的には大きく変革した平成での作品に意味が有った様な気がします。 違う作品も読みたくなりました。 | ||||
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シリーズ完結編らししラスト。そして、一番印象的だったのが、「本は無理に自己主張してこない。自分の好きなときにページをめくることが出来る」の言葉。まさに同感。基本本は買うようにしている。場所を選ばず時間わ、選ばず、自分の好きな場所、時間に読むことが出来る。誰にも迷惑をかけることがない。だから本が好きだ。君たちに明日はない!明日を作っていくのは君たち自身なんだ、と強く訴えかけてくるかのよう。大満足。 | ||||
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2000年から12年間にわたり書き継がれてきたリストラ請負会社・村上真介シリ-ズ『君たちに明日はない』の最後の一冊である。12年の間、沢山の企業から依頼され、数多くのリストラ対象の人々との面談を果たし、あまりにも多くの人生を見聞きし、かつ多くの人を人生の岐路に立たせてきた職業。その当事者たちとの間には、良い出会いも、悔いの残る出会いもあったろう。しかし多くの場合、良い出会い、印象に残る出会いが村上真介にはあった。それが多くの場合良い作品となっている。それがなければ、バブル崩壊後の日本経済を背景にした、人切りというネガティブな仕事を、小説として昇華させることなんて、とても考えられない。 現に、印象に残る良い人生の転機を迎えた人たちの横顔が、読者であるぼくの心には未だ残る。人間の個性は千差万別で、仕事は目的でもゴールでもなく、人生を生きる限り、どのように生きるのかを示す体現の場であり続け、そのための機会でもあるはず。将来一企業と願った両親の祈りも空しく、ぼくの時代は変わった。転職は良い機会を与えてくれるものであり、ステップアップしたり、後戻りしたりを経験しながら、自分を選択し、再発見してゆく行程ですらあったように思う。戦前戦中の極貧から、戦後の急激な繁栄の中に身を置いていた両親は、こんな不安定な時代が来ることは思いもしていなかったろう。 さて、そんな、平成ならではのリアリティに満ちた本シリーズなので、ぼくとしては是非最後まで見届けようと思った。例によって、連作短編小説である。寡黙な女性書店員のリストラを扱う作品が、個人的には良かった。なぜ彼女は書店員に拘ったのか? 答が良い。本は、寡黙な商品であるから。他の商品は陳列されている段階で評価できるものが多い。本は、陳列され、美辞麗句で褒めちぎられていようと、その価値は、購買者が読み終わるまでわからない。どんな解説やレビューを参考にしたところで、本自体は読まれない限り、沈黙の表紙で読者を迎え、そして読了の時を待つ。 その通り。こうして本のレビューを書いたところで、これを読んでいるあなたとこの本の関係は、決してぼくとこの本の関係と同じ一つのものにはなり得ないし、ぼくのレビューを読んだところで、本を知ったことにはならない。少なくともあなたがこの本を読み終わるまでは。 書店員の彼女は、本の沈黙、という特性を理解した上で、小さな手書きの文字で、彼女なりの作品の印象を言葉にして本の上にディスプレイするように心掛けている。本の寡黙は、この女性の生き方の寡黙さと通じ合う。さて、彼女がどんな形でリストラに応えてゆくのかは、読んで頂いてのお楽しみ。 さて、このシリーズ、最後の最後は村上真介自身の物語で締め括って頂けると良いな、と願っていたのだが、期待通りの最終編であった。この地道なシリーズ・ヒーローが、地道な、彼らしい粋な結末を見せてくれる。 最後に、作者のあとがきも十分に読みごたえがある。時代と経済の流れを読んで登場した本シリーズを、作者自身の使命と捉え、長い旅を続けてきた垣根涼介の一言一言に改めて敬意を表したい。 | ||||
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