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家守綺譚



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【この小説が収録されている参考書籍】
家守綺譚
家守綺譚 (新潮文庫)

家守綺譚の評価: 4.52/5点 レビュー 148件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.52pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全134件 121~134 7/7ページ
No.14:
(5pt)

トトロの時代のような懐かしさ

家守という単語に、どこか「りかさん」や「からくりからくさ」との関連があるかと期待して、読み始めました。(りかさんは出てきませんでしたが)昔の、知らないはずの時代であるはずなのに、この物語は、どこかなつかしい気がします。まだ闇があって、人ならざるもの、精霊と呼ばれるような存在の息吹が感じられたような、そんな時代。たとえば、トトロのような存在がどこかにいるのではないかと思うような空気が感じられます。睡蓮をみるたび、ダリアを見るたび、四季折々の草木を見るたび、この物語を思い出します。
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4104299030
No.13:
(4pt)

日本の昔話を思わせる不思議な物語

100年ほど前の日本を舞台にした、物書きを本分とする綿貫征四郎の物語。綿貫の亡くなったはずの友人、庭の植物、動物、妖怪・・・と、あらゆるモノが登場し、読んでいると現実と非現実の境が曖昧になってくる。それぞれ植物にかかわる小さな日記のような章が、いくつもかさなって出来ている物語。この物語の中で語られる植物、とくにサルスベリ、がとても印象深く、今までほとんど興味をもたなかった家の庭で咲いているサルスベリを改めて眺めて、この物語の中のサルスベリがそのまま目の前に現れたかのような、不思議な錯覚を覚えたりした。植物に詳しい人にはイメージが沸きやすいだろうが、私のようにあまり植物を知らないものにとっては、この本で出てくる植物を改めて図鑑や植物園で調べるというのも楽しいかもしれない・・・。
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No.12:
(5pt)

昔の事

著者の事を何も知らずに手にした本ですが、小説の舞台が滋賀県の大津市近辺で、自分の住んでいる所の近所の事なので、興味深く読みました。同地は、現在はベッドタウン化が進み、今や見る影もありませんが、信楽や宇治の近隣で、琵琶湖や山々に囲まれた独特の雰囲気のあるところで、話を読んでいると、昔にはこんなことが本当にあったのかもしれないと、不思議なリアリティを感じました。何と言うのか、関西で言う、ほっこりとする、とてもいい小説だと思います。
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No.11:
(4pt)

感じたものは、そこにある

時間にゆとりがある時に読んで欲しい。できれば、草木のざわめきや虫の声が聞こえる場所で。インターネットで植物を検索しつつ読んだところ、想像が膨らんで楽しかった。怪しの世界は、すぐ近くに広がっているのかもしれない。目に見えるものだけが、全てではない。感じたものは、確かにそこにある。
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No.10:
(5pt)

香歩のユーモア

最初は犬を飼うことに前向きでなかった主人公が「犬は飼い主ににるのだ。」と自分の犬を自慢したり、
獣や妖怪、誰もが犬に一目置くこと嫉妬するのは笑える。
会話や情景描写に緩急をつけて一気に読ませるのは相変わらずで、この作者ならではのユーモアがある。
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No.9:
(5pt)

狸・河童・人魚...。最高ですね

またもや、梨木さんにしか描けないであろう素敵な作品が出ましたね!現実と神秘の世界が絡み合った、ちょっと奇妙だが温かで静謐とした物語です。今を遡ること100年ほど前の話ということで、ちょこっと昔話っぽい雰囲気が漂っています。主人公は夏目漱石の物語に出てきそうな趣深い様子。登場人物には、色々な奇怪な生き物が目白押しです☆梨木さんの吟味された優美な文章で狸とか河童とか人魚とか描かれると、もう参っちゃいます!うつくしぃ~そしていつものように装丁も美しい。
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No.8:
(5pt)

気持ちがほっこりしてくる和モノ幻想譚の風情

ぽつぽつとエッセイみたようなのを書いている物書き、綿貫征四郎が記録した和モノ幻想異界譚。季節の移ろいとともに、花々や草々、異界の者たちとが触れ合う様子を綴っていった掌編集。最初の話「サルスベリ」をひもといて、これはいいのに出会ったなと嬉しくなりました。読み進めながら、気持ちがほっこりしてくる安らかさ、ほのぼのとしたあたたかさが胸の中に広がってくるような読み心地。語り手の私と言葉を交わし、心を通わせ合う人たち、犬や狐、狸たち、花や木や草たち。その風景、心と心が触れ合う様子が、そっと掌ですくい上げるように描かれていたところがとても素敵でした。ほうっとため息を吐きたくなる、そんな心なつかしさがあって、やわらかな気持ちになりました。装幀も風雅な味わいがあって、いいですねぇ。本の見返しの「白鷺」の絵も素敵です。梨木さんの作品に一層の彩りを添えています。一冊の本として、とても奥床しい雰囲気を感じました。続編が出ないかな、出たらいいなと、そう思わせてくれる作品でした。
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No.7:
(5pt)

美しい世界

いくつもの短編で出来ていますが、すべてつながっていてとても美しい世界でした。こちらとあちらの世界の境界線がはっきりとしていないようで、している・・。こちらの世界に住む主人公が、自然にあちらの世界を見、共存している様を、淡々と書かれています。一昔前の日本では、当たり前の世界だったのかも・・。と思わずにはいられません。
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No.6:
(5pt)

軽いめまい感がいいです

中国の妖怪ものってこんな感じなのかな。とか日本のお化け話。「あそこの川で河童が出たって」って本気で話しているような。「ああ、鬼ね」っていうような。もしかしたら今でも日本のどこかにこんな空間があるのではないかしら。家の前を散歩している犬は何か面白い情報を持ってきているのではないかしら。真っ暗闇とか不思議なものはなくなってはいけないものなのでしょう。
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No.5:
(5pt)

快く読める本

梨木香歩の新刊を待ちわびていました。期待を裏切らない出来。異界との交信が綴られるのだけど、怖くない。文章は、引き締まって静かである。短い章立ても一役買っている。知らぬ間に和尚に化けた狸にしてやられたり、主人公に懸想するサルスベリに気を遣ったり、・・・でも事件は何も起こらない。梨木という人はよく植物を描くが、この本も章毎に植物の名がつけられている。主人公が飼っているゴローという犬も随所で効果的な働きをみせる。外界との交流が自然に異界と繋がって、読み手まで引きずりこまれてたゆたって、ひとときの夢をみました。
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No.4:
(5pt)

心優しい百鬼夜行

このところ絵本づいていた梨木香歩の久々の小説です。定職を持たずにのんびりと季節の中で時間を送る主人公と彼岸から訪れる行方不明になった親友のさりげないやりとりが秀逸です。坂田靖子の「村野」などの短篇や、今市子の「百鬼夜行抄」などを彷彿させる優しい物の怪たちと時間におきざりにされたような男たちの関わりが心に残ります。ひとつひとつの章の終わりが、静かに後を引く読後感でページが終わるのを残念に思いながら、ゆっくりと読みたい本です。
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No.3:
(5pt)

舞台

とても短い話がいくつも重ねられてゆく。とても淡々として、古い昔話を読んでいるようだ。昔、こんな話を読んだなあ、となつかしくなる。春に読むのにいいかもしれない。舞台は京都だが、はっきりとは語られない。ただ、その土地が思いの外、心に染みる。いい話だと思う。誰かにすすめたくなる。
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No.2:
(4pt)

ほんの百年すこしまえ

時間の流れがゆるやかだ。ほんの百年すこしまえの日本。見たような家。懐かしいような庭。彼方と此方の交流も、営まれるのが自然なほど。「南天」の項。この間が節分で、まさしく今日は当地も雪景色となった由、まるで予言されていたようである。今日この本が届くなり無性に読みたかったのは、きっとそのせいだろう。虫の知らせを運んだのは、狐か小鬼か。不可思議なばけもの全てが、いとおしく感じられる。四季折々に、庭の草木を眺めつつ開きたい本だ。ひとつひとつの話に、酒井駒子さんあたりに挿絵を描いてもらいたいなあ。いえいえ、ここは大御所太田大八さんが得意とするところか。蔵を開けて、古い柳行李をほどいたような装丁が上質。
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4104299030
No.1:
(5pt)

新作だぁ~

 去年は絵本が3冊で、早くなが~い文章が読みたいと思っていたらなんだか不思議な本が出た。本の帯には「庭池電燈付二階建・汽車駅近接・四季折々草花鳥獣河童小鬼人魚亡友等々豊富」とある。 主人公は亡き友の家の守を引き受けるのだが、いろいろ起こる話が集まったうちのひとつがその庭の百日紅の木にほれられる話。それを教えてもらう状況もさることながら、すんなり受け入れるのはいいのかと突っ込みを入れたくなるがそこはそれ、許してしまえる雰囲気があるのだ。 表紙もなんとなく古い和書のようで手元においてながめたい。
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