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グラーグ57



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【この小説が収録されている参考書籍】
グラーグ57〈上〉 (新潮文庫)
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)

グラーグ57の評価: 4.00/5点 レビュー 34件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 1~20 1/2ページ
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No.34:
(4pt)

ブラックジョークのような災難の連鎖

前作チャィルド44で真面目なソ連の捜査官レオは部下に嵌められ辺境の地から執念の殺人捜査を成功させ何とか失地回復した。
そこでもかなり酷い目に遭い続けたが、今回はスターリン政権崩壊でペレストロイカの先駆けを急に進めた結果、犯罪者と見なされた捜査官や高官の地位にあった者達が狙われ、彼自身も標的となる。
同じ目に遭えとばかり、娘を人質にされ強制収容所に潜入して囚人達から拷問を受け、やっと戻ったら命懸けで連れ帰った男はあっけなく殺され、今度は娘を連れたテロリストがハンガリーでクーデターを煽ってるとこに飛び込む羽目に。
元を質せば前作で貧しい獣医とその妻を無惨に殺し自分を陥れた部下と、レオが新人時代に命じられるまま潜入捜査の末逮捕した司祭が原因で、どちらもレオにはどうすることも出来なかったのだが、妻や娘達でさえそんな彼の境遇に同情するでもなく、言い訳を聞いてくれるわけでもない。
国家の言いなりに仕事をしたことが罪深すぎるというのだ。
よくもまあこれだけ過酷な運命を彼に与えるものだ。ブラックジョークにさえ思えてくる。
前作がヒットしたからやっつけで続編を書いたなんて書評もあるが、前作を気に入った人間なら最後まで隙がない一級の冒険小説なのは読んで分かるはず。
是非自分の目で確かめてほしい。
グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:グラーグ57〈下〉 (新潮文庫)より
4102169342
No.33:
(3pt)

グラーグ57〈下〉

レオに突きつけられた要求は苛酷をきわめた。愛する家族を救うべく、彼は極寒の収容所に潜入して、自ら投獄した元司祭を奪還する。だが、彼を待っていたのは裏切りでしかなかった。絶望の淵に立たされ、敵に翻弄されながらも、レオは愛妻ライーサを伴って、ハンガリー動乱の危機が迫るブダペストへ――。国家の威信と個人の尊厳が火花を散らした末にもたらされる復讐の真実とは?
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4102169342
No.32:
(5pt)

展開が早くスリリング

ストーリーが一本調子ではなく、様々な角度から物事を捉える奥深さがありました。話のテンポがいいので、途中で飽きずにハラハラしながら読めました。フラエラがチート主人公のようで違和感がありましたが、全体的に見れば良作だと思います。淡々とした語り口が、形式的で寒々しい旧ソ連の雰囲気によく合っていました。
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4102169334
No.31:
(1pt)

第二作は「仇花」

レオ・デミトフ三部作を全て読破したが、この第二作だけは非常に趣きが異なる。ハッキリ言って弟子が書いたのか?とも思われるクオリティだ。
第一作「チャイルド44」ではスターリン体制下の息苦しさが、第三作「エージェント6」ではアメリカの狂気じみた「赤狩り」と、ソ連占領下のカブールでの「一触即発」な空気が色濃く描かれてるのに対し、この「グラーグ57」ではそんな、その時その時の時代の空気が全く伝わってこない。(さすがに後編のハンガリー動乱のシーンは時代背景がしっかり描かかれて来るが)

そもそも、今回のストーリーを「スターリン政権下で投獄された者たちの復讐」を主題にした時点でナンセンスであり、嘘くさい。
確かにフルシチョフはスターリン批判を展開したが、それが本作で描かれてるほど当局に対し挑発的、挑戦的な「犯罪集団」の存立を許すほどソ連体制を揺るがしたとは到底思えない。丸でペレストロイカが40年早まったかのような描き方だ。
それにソ連の強制収容所が、出所した者に「投獄した者たちに復讐」を出来るほどの体力を残すような生易しい存在では無かった事は、ソルジェニーツィンの「収容所群島」を少しでも読んだことが有るヒトなら解るはずだ。(確かにソ連体制下でも「ロシアン・マフィア」は存在していたが、それはガッチリと『体制』に組み込まれていたから存立しえたのだ)
また、今回のレオはソ連邦を端から端まで、ジャック・バウワー並みにやたら飛んだり跳ねたり暴れまわるが、本来必要性の無いアクションシーンを無理矢理「見せ場」欲しさに付け加えた様にしか思えない。(単に囚人一人呼び戻すだけならレオの上司フロム・パ二ンのサイン1枚で済んだものを)
レオが強制収容所で窮地に立たされる度にフルシチョフの「秘密報告」を振りかざすあたりは「水戸黄門」の印籠じゃあるまいし、と甚だ呆れた。
そして今回のレオの相手役、フラエラというキャラの魅力の無さだ。当初愛する夫をレオに引き離され、自らも投獄された悲劇のヒロインとして登場したのに、それがいつの間にか血も涙も無い犯罪集団の女ボスになり、自分の復讐欲を満たす為ならレオの妻の娘も投獄された自分の夫も、果ては無関係の第三者も(後編のハンガリー動乱で)平気で犠牲にするただのエゴイストで、そのセリフには全く共感できるところが無い。自分は本作中このフラエラが登場するたびに本を閉じたい胃のムカつきを感じた。それに何でスターリン体制に復讐するのが目的なのに「実は裏で」的な事をしてるのか?まあその理由は読んでいけばそれなりには解るが、読者の裏を掻こうとする余り「敵の敵は実は又敵で・・・」みたいな堂々巡りを繰り返した結果、意味不明なキャラクターと化している。

とにかく全編に渡り話が安っぽく、ご都合主義、辻褄合わせ、荒唐無稽が酷い。まるで予算不足で頓挫した邦画のような惨状だ。他の方も評されてるが、第一作で完結した物語を無理矢理版元に書かされた続編か?とまで思える。第三作「エージェント6」はこんな酷い出来では無い事だけは申し添えて置くので念の為。
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No.30:
(3pt)

まあまあ

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
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No.29:
(5pt)

不死身のレオ

読んだだけで寒さを感じる本です。 シリーズの2作目ですがおもしろいです。
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No.28:
(3pt)

やや期待外れ

週刊誌での評価が星4つであったが、翻訳物は臨場感などいまひとつであった。 言葉、習慣の違いは大きい。
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No.27:
(3pt)

やや期待外れ

週刊誌での評価が星4つであったが、翻訳物は臨場感などいまひとつであった。 言葉、習慣の違いは大きい。
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4102169342
No.26:
(4pt)

レオ、ボロボロです。

疑わしき者を散々、拉致監禁、拷問、強制労働所に送り続けたレオ。
改心し懺悔し、人生を再スタートしようとするが、積年の恨みを持った被害者達は
決して許さなかった。復讐心に燃える被害者達、あるいはその娘に手によって、
肉体も精神もこれでもかと打ちのめされどん底に堕ちていくレオ。

胸が苦しくなります。

狂ったようにレオを目の敵にする、養女とも和解し、
やがて幸せな大団円を迎えますが、
艱難辛苦の道があまりに酷く、気持は決して晴れません。

中盤から後半のくだりが少々、乱暴で展開に無理があるような気がしましたが、
文章が達者な作者と、翻訳者の技量が高い点が高評価で★4つでした。

さて、寝室にこもりエージェントを読むことにします。
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No.25:
(5pt)

ソ連とレオの物語を堪能した

私にとって、もっともインパクトがあったのは邦題にもあるシベリア強制収容所の場面です。そこに向かう船の中から、アクションというには余りに生々しい暴力が充満し、収容所もまた暴力と狂気に満ちた描写になっています。これが事実と比べてオーバーなのか控えめなのか考察するには、類書に当たる必要があるのでしょうが、そのすさまじさにページをめくる手が止まらないことは確かです。

本編でも、これでもかと崖っぷちに立たされまくるレオですが、這いつくばって窮地を脱する過程はまさに手に汗を握ります。その原動力はこれまで無実の市民を逮捕しまくっていた過去の贖罪と家族愛への渇望になるのですが、狂気と紙一重ともいえる程の強さが、むしろ物語の救いになっているほど激しいものになっています。

本シリーズはソ連現代史を舞台とした時代小説である一方で、レオという一個人の内面の旅を描いた非常にパーソナルな小説ともいえます。一方でアクションと暴力は強烈で刺激が強く、どの側面をとっても丁寧に緻密に描かれている快作だと思います。

第1作チャイルド44 上巻 (新潮文庫)を読んでしまったからには、このレオの三部作を読まずにはいられる人がどれほどいるのでしょうか。
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No.24:
(5pt)

ジョンルカレに匹敵する作家だ

一連の3部作は必読でしょ、多少社会主義国に駐在したことあるならば。
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No.23:
(5pt)

続編としてはOKです

処女作はありえないような、でもソ連下ではあっただろうなという作品だったが、これもアッと驚く展開、さすが、日本の作品とはスケールが違う。初めて星5ッとした。
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No.22:
(5pt)

シベリア抑留

トムロブスミスの第二作「ク゜ラーグ57」は

1.フルシチョフのスターリン批判
2.シベリア強制収容所
3.ハンガリー動乱 を 歴史的背景にしている

1.ソ連共産党第20回大会におけるフルシチョフの秘密報告は講談社学術文庫に志水速雄の全訳解説で読むことができる。「人はそれぞれに誤りを犯します。しかしスターリンは、自分はけっして誤りを犯さず、常に正しい、と考えていたのであります。彼は、理論問題においても実践活動においても、多くの誤りを犯したにもかかわらず、自分が、.....なんらかの誤りを犯したということを人に認めたことは一度としてありませんでした」
この報告が引き起こした影響の一端がわかって興味深かった
2.グラーヴノエ・ウプラヴレーニエ・ラーゲリ 略してグラーグと 強制労働収容所のことを言うらしいが 日本ではラーゲリという言い方が一般的であった。私の叔父二人はシベリア抑留 下の叔父はラーゲリで亡くなった
だから この話は他人事ではなかった
3.歴史の教科書ではスターリン批判の影響で起きた事件としてポーランドのボズナニ暴動、ハンガリー動乱があったと教えられていた。あまりの大活劇なのであっというまに読み終わってしまった

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No.21:
(5pt)

素晴らしいとしか言いようがありません

文章は読みやすくて表紙も
日本語タイトルもお洒落でセンスがいい。
序盤の映像化し辛いトリックにまず唸り、
怒涛のストーリー展開に一気読みしました。
21世紀のエンタメとしてジェンダー観も素晴しいと思います。
敵対する犯罪者集団の女性リーダー、
フラエラも逞しく鮮烈でした。
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No.20:
(3pt)

前作は先に読んでください

前作「チャイルド44」の続編ですが、前作で明かりが見えたと思えた状況が、実は次なる闇の序奏であった、というカンジでしょうか。ラストまで明かりの見えない、ぎこちない贖罪と再生の物語です。

 下敷きにあるのは、フルシチョフによるスターリン独裁批判から、ハンガリー動乱まで。
 確固とした基盤を持たない現政権が、強力な旧政権を個人の狂乱とそれに引っ張られる形で進行した独裁と否定し、すべての責任を個人に塗りこめて体制の維持を図ろうとした結果、旧体制に与した人間は、その弾劾に怯え、旧体制で虐げられた人間は、これを機として復権・復讐をはかるというまさしく社会がひっくりかえる事件において、主人公の穏やかな贖罪は否定され、激烈な復讐の対象となり、そこからの脱出が筋です。
 前作同様、時代の状況を存分に使っています。特に自国内にもかかわらず、二重スパイのような状態の監獄の脱出劇などは緊迫の度が高いです。しかし、ここまで書いてしまうと、後半部のハンガリー動乱をベースとした救出劇が冗長のように思えます。
 が、ハンガリー動乱が旧政権側の人間が、急速な変化を拒みそのために画策したものというロジックはなかなかの大仕掛けではあります。

 なんにしてもこのシリーズは読んでいて重いですね。
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No.19:
(1pt)

一発屋?

「チャイルド44」がおもしろかったので、期待して読み始めましたが、がっかりの一言です。
小説界にも一発屋っていますが、トム・ロブスミスもそうだったの? と思いそうになるぐらい。ともかく、前作と同一作家の作品とは思えないぐらいのレベル落ちです。
ここから先は想像ですが、「チャイルド44」は丹念に取材し、資料を調べ、長い時間をかけて試行錯誤して完成させたのでしょう。それが売れたことで、二匹目のドジョウを狙う出版社(むこうだと、エージェント?)が、「さあ書けそれ書けやれ書け早く書け」とハッパをかけて書かせたのが「グラーグ57」……想像の当否は別として、そんな感じの作品です。
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No.18:
(4pt)

一気に読んじゃった

チャイルドから一気に読みました。読まずにいられなくなるほどの緊張感。テンポよく話がすすみ、とても面白いです。
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No.17:
(4pt)

前作とやや趣が異なる

「チャイルド44」に続き、こちらもラストまで一気に読ませます。
人物の背景や人間関係については前作が前提なので、
読んでいない方はまずそちらから読むべきです。
本作は前作に比べ「謎」を多くの伏線から解き明かす、ということよりも、
一本の道順に従って物語が進んでいく、という印象です。
その意味では謎解き的なものをミステリーに求める向きには今ひとつかもしれません。
もっとも物語は前作に続きとても面白く、その点では期待は裏切らないでしょう。
ただ他の方が書かれているとおり、アクションシーンが非常に多く、
ちょっとやりすぎかなと思います。映像化に向いていそうです。
-以下ややネタバレです-
個人的にはアクションシーンにページを割くのであれば、
もう少しスターリン体制からフルシチョフ体制下での社会の変化、人々の実生活の変化
について掘り下げて欲しいところでした。
視点人物がソ連の人なので仕方ないですが、
ハンガリー動乱の下りについても、民衆や社会のリアルな機運が描けていると
よりよいものになったのではないかと思います。
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No.16:
(4pt)

展開の速さはさすが

展開の速さはさすが、の『チャイルド44』続編。
前作に対してミステリーとしては敵わず。でもこの時代の旧ソ連への興味をかきたてるという点においては
前作と引き続き、eye opener的な作品群になっていると思う。
レオが主人公としたシリーズは、もう1冊出る予定らしい。
ネステロフがいなくなることは受け入れ難かったので、復活してくれると嬉しい。
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No.15:
(5pt)

好漢 ティムール・ネステロフは本当に死んでしまったのか。

1956年の共産党党大会におけるフルシチョフのいわゆる「秘密報告」(the Secret Speech)という大舞台設定の下、国家保安省捜査官時代の業と家族の分裂に翻弄される凄絶なレオの姿が痛ましい一作。
スリルとサスペンスの濃度では前作『チャイルド44』の方が上であったが、小説としての重厚さという点ではこちらの方が上であるように感じる。冒険小説としても、例えば下水道での逃走劇や囚人輸送船内での争闘場面など、手に汗握る場面も多かった。
それにしても、ネステロフは本当に死んでしまったのか。後でひょっこり復活してくるのであろうか。下巻を読むのが楽しみである。
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4102169334

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