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海辺のカフカ
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海辺のカフカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全520件 501~520 26/26ページ
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個人にはとても気に入っています。小説はほとんど読んでいますが、中でも特に面白いと思ったものの一つです。本当はどうだったの?誰だったの?という部分が残るところはありますが、ある意味、それはどちらでもよいことのような気がします。妙な意見ですが、村上作品が気に入っている理由の1つは、悪意を持った悪人が出てこない点です。それに、作品から作者の教養の深さがにじみ出ているところが、心地よくさせてくれます。 | ||||
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全体的に話の内容はおもしろいです。下巻を読むのが楽しみです。しかし、読書経験の浅い学生の俺から言わせてもらえば、シモネタが多すぎます。そして内容がえげつなく、登場する人物に個性がありません。みな理解できない外来語を巧みに使い高尚な論理的思考のべらべら話します。言葉が悪いですが、よほど性欲に飢えてらっしゃる方が好きそうな内容です。俺は友達にはすすめられませんm(_ _)m。 | ||||
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小説とは、思考実験だ。少なくとも、この話は、観念の上での空想話だと思う。彼は、「メタファ」という言葉を引き合いに出した。その時点(メタファ、と言う考えを認めた時点)で、この話は、破綻したし、破綻するべきだったのかと思う。僕がバカなだけで、単純に、合理的に、この話を理解できないから、「破綻」とういう言葉を使うだけなのかもしれない。緩急が有り面白い。ナカタさん・・・個人的にはカワムラさんが好きだ。一章ごとに、視点が変わり、世界が変わるので、読むのにメリハリができる。ただ、この話は、僕の言うところの「破綻」をきたしてるので、そういう話、例えば、もっと具体的な話が読みたい、(こうなると、具体性とは何か?と言うことを考えないといけないが)、もたいな方は買ったら損だと思う。 | ||||
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村上春樹は進化している、そんなことを感じさせる一冊。以前の作品に比べると断然物語に厚みが帯びているのを感じるし、物語の広がりという点に置いても全く申し分なく、それぞれの登場人物たちがきちんと魂を吹き込まれいきいきと物語の中でダンスを踊る。一つ一つの場面が小説的なリアリティを持ちながら読者の脳裏に訴えかけ、それは映像との境界線を越えようとさえする。言葉というものの可能性を体感した。村上春樹はもう一つ向こう側へジャンプしようとした。それはとにもかくにも偉大なる跳躍であった。世界的にも評価の高い作品であり、原文で読める我々はこの幸せを享受しない手はない。 | ||||
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自我の物語として大変面白く読みました。客観的にストーリーを楽しむ読み方をしてもある程度楽しめますが、それだけだと物足りなく感じる人もいるだろうと思うし、何よりもったいないと思います。書評には謎が残ったままという意見も見られますが、もしそれらの答えが用意されていたとしたら、この本を読む楽しみは半減するでしょう。読者が自らの中にその答えを見出すべく、作者は魅力的な舞台設定を用意してくれている、と解釈するのが適切と感じます。この作品は、読者自身の物語を喚起する「触媒」として優れていると思います。また、登場人物達のキャラクターが生き生きとしていて、古くからの知り合いであるかのように親近感を抱かせずにはいません。100人いれば100通りの読み方ができ、何度も楽しめる、非常に奥深い作品です。 | ||||
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恥ずかしながら村上春樹氏の作品を初めて読みました。独特の寓話性というか発想に一種の衝撃を受け、今後過去の作品を読んで見たくなりました。この作品について言えば、読者のイメージ(創造力)を重視し、謎は謎のままあえて具体化してない点が良さかと思います。佐伯さんは、15歳の佐伯さんなのか50歳の佐伯さんなのか、田村カフカが愛したのはどちらなのか。またその佐伯さんを女性として愛したのか、失った母を求めたのか。また、佐伯さんはカフカに対し過去に失った恋人を求めたのか、それとも子供への愛なのか。過去と現在の時の狭間で動く心に永遠というテーマを感じました。また、ナカタさんという人間が入り口を開けてまた締めるというトリガーとして登場していますが、不思議な存在感を発揮し、作品全体の雰囲気を穏やかで神秘性のあるものにしているところも魅力かと思います。現実性に関し厳しい書評が多いですが、この作品に現実性は求める必要は無く、むしろ現実性は排除して読んで頂きたいと思っています。 | ||||
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文庫化するのを心待ちにしていました。今、下巻を読んでいる途中です。私的には期待を裏切らない素晴らしい作品ですが★4つで。理由は佐伯さんが50歳という年齢の割にはあまりに若く描かれている気がして、感情移入しにくかったからです。カフカ少年は大人びた15歳の少年とゆう感じでした。このお話はカフカ少年とナカタさんとゆうおじいちゃんの話が交互に展開していきます。ナカタさんのお話はとても心温まるものがあり、心安らかになれます。 | ||||
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書評を書くなんて大それた事は出来ない。何故なら一気に(イコール、結構雑に)読みきってしまったので、色々なことが分からないままである。それでも一気に読みきることを優先してしまったのは、単に「面白かった」からにほかならない。その「面白さ」は、所謂「エンターテイメント小説」的なそれである。言葉を変えれば表面的な部分で「冒険小説」として非常に「面白かった」のだ。『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、「冒険小説」的パートと「純文学」的パートをパラレルに進行させることによって、「あっち」側と「こっち」側という村上ワールドを表現していた。しかし『海辺のカフカ』は「冒険小説」の皮を被った「純文学」という形式で、やはり村上ワールドを表現している。だから、「私は大沢在昌とか船戸与一とかの大ファンである」と言う人も楽しめるだろう。また、恋愛小説としても充実した仕立てになっているので、『ノルウェイの森』しか読んでない村上春樹ファンでも充分に楽しめる。しかし.....しかしである。きっとそれだけじゃないのだよね?もう一度読んでから出なおしてくる事にする。でも、「メタファー」の意味を未だキチンと理解できない「た」に、なにが分かるのだろうか? | ||||
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レビューや読書感想のようなものを見ると、よく目にする意見。 「この話には無理がある」 「あまりに現実味がない」 これらの意見は文学、殊に小説において妥当な意見と言えるのだろうか?これらの意見の矛先は「設定」に向けられている。確かに小説における「設定」は物語に大きな影響を及ぼすものであるが、小説とは「設定」の上に成り立つものが大事なのではないだろうか? 「海辺のカフカ」についてもそのような意見が多く見られる。 「還暦に近い村上春樹が中学生の物語を書くことには無理がある」こんな感じ。 そんなことは当たり前である。村上さんは昔中学生であった。すなわち今は中学生ではない。そして、昔の中学生は今の中学生ではない。 そんなことを言い始めたら、村上さんは五十後半の主人公の話しか創り出せないではないか? それよりも主人公を中学生にした村上さんの冒険心(?)と、どうして中学生でなければならなかったのかを考えるほうがよっぽど文学に対しての意見としては妥当であるし、的を射るものだと思う。 それに僕にはそれほど無理な設定ではないと思えるし・・・。 まあ、意見は人それぞれあるものだから仕様がないところですけど・・・。そんな意見ばかりじゃ作家がかわいそうだ。 | ||||
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2002年9月発表。まず精神分析的評論家スタイルから論ずれば作品のベースはソポクレスの『オイデイプス王』なのは間違いのないところだろう。ソポクレスの『オイデイプス王』は村上ワールドの中に飲み込まれ、再構成され、2つの希有なコードとともにすばらしい長編となった。まずは、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』でも用いられた奇数と偶数の章ごとのパラレル・ワールド的な構成が素晴らしい。登場人物は皆一様に濃く、既に荒木飛呂彦の生みだすスタンド使いたちのようである。(とくにナカタさんは天候を操るスタンド使いウエザー・リポートみたいだ(●^o^●))とわずがたりの物語にどんどん吸い込まれる。驚異的な筆力に生みだす波動に圧倒されあっという間に読了した。ジョニー・ウォーカーとカーネル・サンダースの吐き出す毒気も最高だ(●^o^●)。そして音楽。いつも村上氏の作品には後ろにすばらしい音楽が常に流れている。最近はクラシックも大分うんちくが深くなったのだなぁ、と思い、『大公トリオ』のスーク・トリオやシューベルトのソナタの解釈論にやっぱり『ポートレイト・イン・ジャズ』の時のジャズの好みの傾向と変わらないなぁ、と思い。やっぱり唸ったのはジョン・コルトレーンの『マイ・フェイバリット・シング』のソプラノを持ってきたところだった。『ポートレイト・イン・ジャズ』の中にただ一人登場しないジャズ・ジャイアント、ジョン・コルトレーン。確かにあの本にコルトレーンは似合わない。でもこの本にはピッタリくる。『マイ・フェイバリット・シング』でマッコイ・タイナーの右手が積み重ねるダークなコードというのが『海辺のカフカ』の2つのコードでは、と思える。主人公の聴くプリンスやレディオ・ヘッドも忘れられない。全ての音楽が適役で響く。シーツ・オブ・サウンドのコルトレーンのソプラノのように、シューベルトのピアノ・ソナタニ長調のように、夏目漱石の『坑夫』のように、不完全さを武器にしてこのすばらしいとわずがたりのいつまでも無限に続きそうな世界に痺れつつ、30冊目となった氏の本を読了した。これが村上さん『メタファー』でしょうか(●^o^●)。 | ||||
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村上春樹は確か1949生まれだっただろう。そうすると今は60歳近いわけでどうしても十五歳の少年を書くには無理があると思う。これは僕の思い過ごしかもしれないが、その文章の端々に少年のはずなのに年寄っている感じが出ていた。僕は春樹の小説は全部読んでいる。だからこの作家は短編を別にすれば若い主人公や登場人物を扱う傾向が強いことはわかる。しかし、この年になって若者の心を代弁しているような小説を書くのはかなりの無理があると思った。 もうひとつ思ったのは、最後の終わり方が意味不明だ。主人公のカフカはいったい何をしたのだ?ただ森の奥の変な世界にいって、小屋で寝て帰ってきただけ、実際のことはホシノという登場人物がやってしまった。主人公はこの意味では全然タフでもなんでもない。 | ||||
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僕は春樹の小説は全部読んでいる。だから彼に好意を抱いていないわけではない。しかし、今回の作品に関して言えば彼の作品中では最もといっていいほどできは悪いのではないか。 春樹は確か1949うまれである。それを考えると今彼は60近い。そのような老人が15歳の家出少年の心を書こうとしているのである。それにはやっぱり無理があったと僕なんかには思えてしまうのである。読んでいて文章の端々に年老いた感性が見え隠れする。確かに、この作家は若い心を書くことに対して注力してきたと思われるが、やはり彼の作品の中で若者と共感できるのは初期の作品であると思う。僕は、彼のほかの作品である“シドニー”を読んで彼は壮年になりきれていないとおもった。彼はやはり、若者であり続けたいのであろう。しかし、時はそれを許してはくれない。まず次の作品を書く前に、自分と折り合いをつけることが必要なんではないか? | ||||
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どこか不思議な村上ワールドと、そこに住むこれまた少し不思議な人たちが作り出す話です。その不思議さになじめない人には、まったくダメな話でしょう。その不思議さとは、きっちりとしたSFが作り出す「現実とは異なるけど小説の中での論理的には筋が通っていて矛盾のない世界」とは異なり、読者に与えられる材料は少なくて全体としてどんな風になっているのか良く分からない不思議さのことです。私自身は、村上春樹のこうした世界は嫌いではなく、その一つの典型である「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」などは高く評価しています。しかし、「海辺のカフカ」は残念ながら「世界の終わりと…」ほど好きにはなれませんでした。世界観は別に不思議な世界であってもかまわないのですが、物語の展開そのもの、主人公のカフカ少年、に引き込まれませんでした。カフカ少年については、全然キャラが立っていない感じがしました。むしろもう一人の主人公、そして主脇役である、ナカタさん、ホシノさんの動きの方が滑らかなように感じました。ひょっとしたらそれは書き手である村上氏自身そう感じていたのではなかろうか、という気さえしました。ホシノさんのことはなんだか楽しんで書いているような感じがしたのです。単なる気のせいかもしれませんが。こうした結果、カフカ君が織り成す物語は、どこかいかにも話を組み上げたという印象がして、物語にもカフカ君にも感情移入ができませんでした。一方、物語が象徴するものもよく分かりませんでした。「世界の終わりと…」では、この象徴性がもっと強くあったように思います。「世界の終わりと…」を読み終わった後では、物語が意味するところは一体なんだったのかを考えずにはいられませんでした。これに対して、「海辺のカフカ」では、その意味を考えようという気にはまったくなりませんでした。そもそも何かを象徴しているのかどうかも分かりませんでした。読んで損したとは思いませんでしたが、私の中での村上氏の作品ランキングの中では、トップクラスとは言えない話です。 | ||||
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カラスと呼ばれる少年に導かれ、15歳の誕生日に少年カフカは旅にでた。かっこよく言えば旅だけど、実際にはただの家出である。18歳の僕ですら、これから家を出ての一人暮らしが不安なのに、カフカはやるな~。小説中で繰り広げられる2つの世界、さまざまな予言。その繋がりがおもしろいと思った。「ある場合に運命というのは、絶え間なく進行方向を変える砂嵐に似ている。」 これから僕にもどんな砂嵐があるか分からないけど、世界で1番タフな18歳になろうと思った。 | ||||
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村上ファンならわかる「世界の終わり...」スタイルで奇数章と偶数章でそれぞれのストーリーが進んで行きます。奇数章は昨今起きる少年犯罪を現在の特殊なケースとするのではなく、佐伯さんの時代(70年代でしょうか)から若者の心の中にあったこととして、その苦悩が書かれていきます。偶数章は私はメルヘンとして読みました。読了後、下巻の偶数章だけをもう一度、読んでみました。なんだか昔、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」「グスコーブドリの伝記」を読んだ時のような、なんだかあったかい気分になりました。ナカタさんのキャラがそうさせるのだと思います。宮沢賢治をその後何度も読み直したように、下巻の偶数章はこれからも何度も読み直したくなるでしょう。てのひらで短い髪をごしごしなでるナカタさん、愛すべきおじさんです。 | ||||
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大昔に「ハードボイルドワンダーランド」という作品があった。ピンク装束のなんとも色っぽいお姉さんと、骨の音を聞くのが仕事のお兄さんがでていたが、最後には収束して、私はとても面白いと思った。当時としては☆5つだった。 が、「ハードボイルドワンダーランド」に関しては、「なにこれ」という人も多かった。 この本も多分評価が分かれるだろうなと思う。でも私は☆5つ。「ハードボイルドワンダーランド」と同じように最後に一つになって、納得できたときは嬉しかった。 詳しく書きたいけれど、それを書いたら愉しめなくなるので書けないのが残念です。 村上ワールドを面白いと感じた人なら愉しめると思うよ。 | ||||
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作者は本質的に厭世的で、それに陶酔するような青年期特有の自己愛を未だに引きずっている。私はこのような誰しも通る道を「ガラスの感性」と表現しているが、村上春樹はそれを作品で露呈している。だから、一時期に村上春樹に好感を持つことはあっても、その作品にずっと浸っていられるほど、世界はガラスの感性の保持者達で満ちてはいない。主人公の名前である「カフカ」、これを村上は一体どういうつもりで名付けたのだ?誰しもが実存主義文学の先駆であるフランツ・カフカを想起する。名の一致は其の作品が、カフカの「変身」「城」「審判」などと比較されるということである。村上春樹に、カフカのような「時の風化に耐えた作品」を産み出す魂があるか?否である。村上春樹は所詮、狭い日本という島国で育った、「ガラスの感性」の流布者に過ぎない。 | ||||
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単行本ですでにたくさんのレビューがでていると思うが、文庫化されたのでレビューしたい。村上さんの小説の中では極めてテクニカル、技巧的な構成になっていて、2つのストリーが最後に収束されている点が見事なストーリー展開になっている。また、その2つのストーリーが1つが初期のハードボイルドワンダーランドのような純文学的な象徴に満ちた幻想的世界を描き、もう1つのストリーがそれと対比するように通俗的、現実的ストーリーとなって、結末で話が見事に完結している。初期作からのファンもノルウェーの森からのファンも楽しめる一冊であり、1つの転換点の作品のように感じる。 | ||||
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まあ、単行本はちょっと高くて手が出せないという人にはよかったのかもしれません。意外とこの作品人気のようですしね。でも、この作品。何が面白いか、と訊かれると何も面白くないと自分は言うしかありません。 | ||||
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カフカ君に感情移入できなかったので、どうも読後がすっきりしません。評価が別れるのでは、と思います。装丁が可愛いので星3つ。 | ||||
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