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水の眠り灰の夢
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水の眠り灰の夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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ミロシリーズと言っても、こちらはミロの義理の父である村野善三の若い時代、ミロの母との出逢いやミロの本当の父である後藤の話なども書かれています。 出版されたのは1995年(文庫は1998年)で前記のミロシリーズ2作目の「天使に見捨てられた夜」の後に書かれています。 しかし、私はあえて後に回しました。 ミロの方が気になってしまったので(^^;) なので、これを読めば、母が亡くなった後のミロと善三の関係がハッキリするのかと思っていたのですが、善三が調査屋を始めた頃まで(まだミロの母と結婚する前です)しか書かれていないので分かりませんでした。 文庫化にあたり削除された部分もあるそうなのですが・・・。 善三はミロとは血の繋がりが無いけれども、その調べる過程なんかは親子みたいだと思いました。 ちょっと人生を捨てたところがある感じも似てるのではないでしょうか? たぶん、この本を先に読んでから「ダーク」を読んだら、善三の変わりようにショックを受けてしまったんじゃないかなと思います。 この本の後に善三が早重とどうなって結婚に至ったのかも知りたいものです。 早苗視点の話もあったら、また違った善三やミロ、後藤が出てくるんじゃないでしょうか。 | ||||
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高度成長に湧く、東京オリンピック直前の昭和30年代半ばが舞台です。 みゆき族が銀座を闊歩し、アイビールック全盛だった頃ですね。 私の高校時代もアイビールックのリバイバル全盛でしたので、服装に関する記述が非常に懐かしかったです。 VAN、KENT、JUNなどと言うメーカーがありましたね。 ところどころで、出てくる人物は実在のこの人物を想定しているのかな、などと考えながら読んで見ました。 トップ屋村野が、地下鉄の中で遭遇した爆弾事件、地下鉄の乗り換え時にすれ違ったと思われる容疑者の「草加次郎」を追います。 一方、家に戻らない甥を葉山まで迎えに行き知り合った女子高校生が殺され、容疑者となります。 勢いのある時代の雰囲気も上手く書かれており単なるミステリー以上に楽しめます。 | ||||
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高度成長に湧く、東京オリンピック直前の昭和30年代半ばが舞台です。 みゆき族が銀座を闊歩し、アイビールック全盛だった頃ですね。 私の高校時代もアイビールックのリバイバル全盛でしたので、服装に関する記述が非常に懐かしかったです。 VAN、KENT、JUNなどと言うメーカーがありましたね。 ところどころで、出てくる人物は実在のこの人物を想定しているのかな、などと考えながら読んで見ました。 トップ屋村野が、地下鉄の中で遭遇した爆弾事件、地下鉄の乗り換え時にすれ違ったと思われる容疑者の「草加次郎」を追います。 一方、家に戻らない甥を葉山まで迎えに行き知り合った女子高校生が殺され、容疑者となります。 勢いのある時代の雰囲気も上手く書かれており単なるミステリー以上に楽しめます。 | ||||
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探偵村野ミロシリーズの父、村野善三の若き日の物語。シリーズ番外編と言えようが、版元も違うし単品として十分成立していると思う。個人的にはこちらの方が好きなくらいだ。 舞台は1963年の東京。週刊誌の記者、いわゆる「トップ屋」として日々を疾走する村野。著者の事実をフィクション化することへの関心はこの頃から始まっていたのだろうか、当時の事件、実在したトップ屋集団などが下じきになっている。 実際、この時代を知っているわけではないが、60年代前半という何かが始まる前の独特の時代の空気、熱気をはらみつつも、モノクロームの画面を思わせるような落ち着いた筆致が好ましく、しばしその世界に浸った。桐野作品であることを忘れるようなオーソドックスなハードボイルドミステリーであり、改めて著者の多彩な作風を思った。 村野はある事件の容疑者にされ、自身で真相を暴こうとする。彼を待つのは悲哀を伴う出来事や事実の数々。著者は哀感を帯びた物語をうまく描き、印象深い作品に仕上がっている。 ミロシリーズ本編は現代モノだけに時間とともに古さが少々気になってくるが、もともと古い時代を舞台にしたこちらは古びない。ミロシリーズのファンはもちろんもそうでないかたにもご一読をおすすめしたい。 | ||||
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探偵村野ミロシリーズの父、村野善三の若き日の物語。シリーズ番外編と言えようが、版元も違うし単品として十分成立していると思う。個人的にはこちらの方が好きなくらいだ。 舞台は1963年の東京。週刊誌の記者、いわゆる「トップ屋」として日々を疾走する村野。著者の事実をフィクション化することへの関心はこの頃から始まっていたのだろうか、当時の事件、実在したトップ屋集団などが下じきになっている。 実際、この時代を知っているわけではないが、60年代前半という何かが始まる前の独特の時代の空気、熱気をはらみつつも、モノクロームの画面を思わせるような落ち着いた筆致が好ましく、しばしその世界に浸った。桐野作品であることを忘れるようなオーソドックスなハードボイルドミステリーであり、改めて著者の多彩な作風を思った。 村野はある事件の容疑者にされ、自身で真相を暴こうとする。彼を待つのは悲哀を伴う出来事や事実の数々。著者は哀感を帯びた物語をうまく描き、印象深い作品に仕上がっている。 ミロシリーズ本編は現代モノだけに時間とともに古さが少々気になってくるが、もともと古い時代を舞台にしたこちらは古びない。ミロシリーズのファンはもちろんもそうでないかたにもご一読をおすすめしたい。 | ||||
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著者の「ミロシリーズ」にたびたび登場する、ミロの父親「村善」こと村野善三を主人公にした作品である。 物語は吉永小百合への脅迫事件などで世間を騒がせた草加次郎の事件をモチーフとするだけでなく、アイビールック全盛だったこのころの風俗も取り入れ、高度経済成長真っ只中だったこの頃の日本の姿を描き出している。 この作品は大別して2つの側面を持つ。ひとつは新聞記者として草加次郎を追い詰めることであり、もうひとつは読者が村善が探偵業へ至る過程を知ることである。 そのため、極上のサスペンス作品に仕上げられているし、村善のヒューマンドラマとしても成り立っている。 構成もしっかりしていて、安定感すら覚える。 余談として、ミロの出生について描かれているのも、ファン泣かせである。 | ||||
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著者の「ミロシリーズ」にたびたび登場する、ミロの父親「村善」こと村野善三を主人公にした作品である。物語は吉永小百合への脅迫事件などで世間を騒がせた草加次郎の事件をモチーフとするだけでなく、アイビールック全盛だったこのころの風俗も取り入れ、高度経済成長真っ只中だったこの頃の日本の姿を描き出している。この作品は大別して2つの側面を持つ。ひとつは新聞記者として草加次郎を追い詰めることであり、もうひとつは読者が村善が探偵業へ至る過程を知ることである。そのため、極上のサスペンス作品に仕上げられているし、村善のヒューマンドラマとしても成り立っている。構成もしっかりしていて、安定感すら覚える。余談として、ミロの出生について描かれているのも、ファン泣かせである。 | ||||
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桐野夏生はデビュー作こそイマイチだったがこれはなかなか面白い。前半と後半の感想が違ってきた。中盤からはハイペースに読ませてくれる。伏線がつながってきたときは面白い。書き方は東野圭吾のようなタイプだろうか。ハードボイルドともあまり思えない。非常に読みやすく面白い小説だった。 お馴染みの探偵、村野ミロシリーズの番外編。義父の村野善三、通称村善が主人公。今は名もさえ聞かないが、「トップ屋」として週刊誌に懸ける男のストーリー。友人の後藤はそれもまた面白い。非常に人間性豊かな主人公、村善とのやりとり、その他でも台詞が面白かった。その村善が女子高生殺人の容疑にされてしまい、自分でその真相を探る羽目に。会社ともほぼ無関係になってしまい心理状態は最悪に。そのドロドロ感を上手に書いている。その女子高生「タキ」を夢で見たときも、切ない。心理描写はそれほど細かくないが内部描写が巧いので、それで十分心理もとれてくるのは不思議だ。 複雑な人間関係があり、最終的に犯人を見つけることになる。読み終わって改めて反芻してみると面白かった。伏線がつながってきて、人間関係を整理したときにそう思った。読者を、村善も悩ませ、騙せて。終盤は二転三転しすぎている。ページ数が残り少なくなるに従ってその手が速くなるのが面白かった。ラストは、ちょっと残念だ。酷な気がする。それは、そういう現実。リアリティを求めたからああなったのだろう。やはりちょっと残念。酷であった。 女性を描くのが巧いと聞いたことがあるが、後藤のように男でも十分巧く描けている。非常に表現豊かで面白い作家だ。 | ||||
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桐野夏生はデビュー作こそイマイチだったがこれはなかなか面白い。前半と後半の感想が違ってきた。中盤からはハイペースに読ませてくれる。伏線がつながってきたときは面白い。書き方は東野圭吾のようなタイプだろうか。ハードボイルドともあまり思えない。非常に読みやすく面白い小説だった。 お馴染みの探偵、村野ミロシリーズの番外編。義父の村野善三、通称村善が主人公。今は名もさえ聞かないが、「トップ屋」として週刊誌に懸ける男のストーリー。友人の後藤はそれもまた面白い。非常に人間性豊かな主人公、村善とのやりとり、その他でも台詞が面白かった。その村善が女子高生殺人の容疑にされてしまい、自分でその真相を探る羽目に。会社ともほぼ無関係になってしまい心理状態は最悪に。そのドロドロ感を上手に書いている。その女子高生「タキ」を夢で見たときも、切ない。心理描写はそれほど細かくないが内部描写が巧いので、それで十分心理もとれてくるのは不思議だ。 複雑な人間関係があり、最終的に犯人を見つけることになる。読み終わって改めて反芻してみると面白かった。伏線がつながってきて、人間関係を整理したときにそう思った。読者を、村善も悩ませ、騙せて。終盤は二転三転しすぎている。ページ数が残り少なくなるに従ってその手が速くなるのが面白かった。ラストは、ちょっと残念だ。酷な気がする。それは、そういう現実。リアリティを求めたからああなったのだろう。やはりちょっと残念。酷であった。 女性を描くのが巧いと聞いたことがあるが、後藤のように男でも十分巧く描けている。非常に表現豊かで面白い作家だ。 | ||||
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この頃の記者の泥臭さのようなものがよく描けていると思います。日本中が一生懸命生きていた時代の、真実を追い求めようとするがむしゃらなまでの記者の生きる力を感じます。著者はハードボイルド作家といわれてますが、むしろミステリー小説として楽しみました。 今までにない、ひと味違うミステリー小説です。ぜひこれに続くミロシリーズも読みたい。 | ||||
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村野ミロのシリーズを読む前に彼女の義父の若かりし時代の本書を読みました。東京オリンピック前後のことはあまり知りませんが、高度成長期の中心部と取り残された周辺部の対比が、土地も人間も見事でした。 常に週刊誌の締め切りに追われて多忙の主人公が、事件に巻き込まれ、睡眠不足で神経がささくれていくような状況で、ことの真相をさぐっていきます。容疑者が巡っては消え、巡っては消えていきますが、最後の真犯人はちょっと納得しにくいですね。主人公の親友の後藤に魅力を感じました。さっそくミロシリーズも読むよー。 | ||||
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村野ミロのシリーズを読む前に彼女の義父の若かりし時代の本書を読みました。東京オリンピック前後のことはあまり知りませんが、高度成長期の中心部と取り残された周辺部の対比が、土地も人間も見事でした。 常に週刊誌の締め切りに追われて多忙の主人公が、事件に巻き込まれ、睡眠不足で神経がささくれていくような状況で、ことの真相をさぐっていきます。容疑者が巡っては消え、巡っては消えていきますが、最後の真犯人はちょっと納得しにくいですね。主人公の親友の後藤に魅力を感じました。さっそくミロシリーズも読むよー。 | ||||
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ミロの義父である「村善さん」の若い頃のお話です。まだ戦後を引きずっている昭和30年代のにおいがプンプンしてきます。この父ありてミロが存在するんだなということを感じさせられます。 | ||||
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ミロの義父である「村善さん」の若い頃のお話です。まだ戦後を引きずっている昭和30年代のにおいがプンプンしてきます。この父ありてミロが存在するんだなということを感じさせられます。 | ||||
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