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真っ暗な夜明け
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真っ暗な夜明けの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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バンド仲間との飲み会のあとで,メンバーの1人が殺された. さらにもう1人の死者が出て,メンバーに疑惑がかかる. 犯人と密室の真相は? 半クローズドサークルでの殺人と密室殺人. 2つの謎解きが主体のミステリーで,謎解きの手法やロジックは ヴァン・ダインあたりを思わせる本格推理である. ワトソン役の女性との掛け合いから,二転三転して真相に迫る謎解きシーンは なかなか秀逸である. とはいえ,現代のミステリーとしては意外性に乏しい. ちょっと変わった凶器の謎と密室トリックを思いついて書いた, という以上の深みがなく,味わいに欠ける | ||||
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第15回(2000年)メフィスト賞受賞作。 推理小説家志望の氷川透ら、学生時代の元バンド仲間が集う飲み会の帰り道。地下鉄駅構内で、外で別れたはずのリーダー 和泉の撲殺死体が発見された。状況から犯人は、終電を待っていた飲み会の参加者7人の中にいる。仲間から探偵役を仰せつかった氷川が、犯人を推理していく中、バンドメンバー松原の死が報道されるのだった ・・・ なんでもありありのメフィスト賞には珍しい(?)本格もの。第1の事件は7人しかいない終電の駅という、クローズドサークルの様相を呈している。そこにいるはずのない被害者と、被害者の状態から犯行が不可能な被疑者の7人。閉鎖された空間の中で、被疑者それぞれが、それぞれの動向が視認していた。くわえて凶器としては不自然な物体が混迷を深めてしまう。 第2の事件はマンションからの投身自殺。松原が第1の事件の自白をネットに書き込んでいるのだが、死の直前に、彼を訪ねた人物がいることが判明する。部屋が施錠されていたことから、その人物は忽然と姿を消してしまったことになる。 クローズドサークルに密室殺人。謎ときファンには嬉しい舞台装置になっている。 いく度も仮説、検証を繰り返して真相を究明していく、氷川の論理思考の冴が印象的だ。極端な仮説を織り交ぜながら読者を翻弄していく手法はお見事。こいつが犯人かと思ったら、いやいや、こいつが怪しいという具合。ラストのあたりで、まさかの展開までもつれ込む勢いが良い。 難をひとつ。私は本格ものは必ずしも人が描けていなくても気にしないのだが、本書のような真犯人の犯行動機ではこれが必須条件になるはずだ。長年友情を培ってきた仲間に殺意を抱くのであれば、それ相応の深みがなければならない。ここが薄っぺらいので説得力を著しく欠いているように思える。あからさまにしてしまうと読者が真相を気づいてしまうだろうから、難しいのは確かなのだけれど、ここがアカンと面白みが半減してしまうんだよなぁ。 | ||||
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