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(短編集)
図書室の海
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図書室の海の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 1~20 1/3ページ
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恩田陸さんはかなり読んでると思ったけど、多作なんだな、と言う印象。「六番目の小夜子」も「夜のピクニック」も理瀬シリーズも読んでるけれど、ジャンルがバラバラで雑多なイメージ。 この短編集も彼女らしく、良く言えばバラエティ豊かだけど、雑多でまとまりがないのは否めない。特に読んだ事のない人が、恩田陸さんを読んでみたい、とはならないと思う。単独で面白い作もあるのだけど、正直本編ありきの作もあって、余り感心しなかった。 | ||||
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読んでみて意味不明な話がいくつかあったが、調べてみると○○の前日譚というものばかり。 単体のタイトルで出しておいて何の添え書きもなく始まるのだから作品ひとつで完結すべきだ。あれを読んでないとわからない、と言うような作品ならその作品の付録にでもすれば言い。時間を返してほしい。 | ||||
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だが元ネタ(本)を知らないので、予告編というのが近いか。 初めて作者の本を読んだが、短編ということもあってあっさりしていた。 よく言えば癖が無いというか。 イサオ・オサリヴァンを探して~の打ち切りみたいなENDは笑った。 | ||||
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こちらは平成14年(2002年)に刊行された本です。もう19年も前になるのですね。 恩田さんの本はすべて購入したつもりだったのですが、偶然これだけが抜けていたことに気がつきました。なぜだろうと考えてみて、すでに他のアンソロジーに収録されていたものがあり、既出のものばかりと思って買わなかったようです。 以下、作品名と最初に収録された本は、 「春よ、こい」→「異形コレクション、時間怪談」 「茶色の小壜」→「血の12幻想」 「イサオ・オサリヴァンを捜して」→「SFオンライン」 「睡蓮」→「蜜の眠り」 「ある映画の記憶」→「大密室」 「ピクニックの準備」→書下ろし 「国境の南」→「週刊小説」 「オデュッセイア」→「小説新潮」 「図書室の海」→書下ろし 「ノスタルジア」→「SFマガジン」 「図書室の海」は、恩田さんのデビュー作「六番目の小夜子」でファンになった方にはなつかしい作品だと思います。あの不可思議な雰囲気をまざまざと思い出しました。また、「ピクニックの準備」は「夜のピクニック」の前夜編といった感じです。「睡蓮」は「麦の海に沈む果実」の関連作品です。この3つは先に本編を読んでからの方が味わい深いと思います。 「春よ、こい」はタイムラグ・テーマの美しい幻想的な作品です。「茶色の小壜」と「国境の南」は途中で話が不気味な方向へ変わる転換点がスリリングです。 個人的に一番惹かれたのは「イサオ・オサリヴァンを捜して」でした。穏やかで物静かなのに謎めいたイサオという存在。作品全体にピンと張り詰めた緊張感漂う不思議な魅力のある作品です。SF長編「グリーンスリーブス」の予告編として書かれたものということですが、これはまだ発表されていませんね。ぜひ読んでみたいので出版を期待しています。 怪奇ホラーからSF,学園ものまでそれぞれのジャンルで、不穏さや不可思議な空気、繊細さといった恩田さんのエッセンスをぎゅっと凝縮したような短編集です。すでに他のアンソロジーで持っているとお得感は減りますが、ファンには珠玉のような作品集だと思います。 | ||||
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恩田陸さんのアイデアノートを垣間見たような短編集。 このアイデアを長編で読みたい。 | ||||
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私の中では恩田氏は青春小説のイメージが強かった。共学高校生爽やか青春系。でも先日非常に驚きました。『球形の季節』でモダンホラー作品を書いており、普通に面白怖くて。この人は色々書ける人。 ところが更に本作を読んで、筆者の才能に改めて驚嘆した次第です。SFチックなのも書けるんだ、と。 本作では、いわゆるイヤミス的なモチーフの作品が多く、湊かなえ氏の作品に通底するものを感じました。書きぶりは作品に応じて変わりますが、相変わらず表現・言葉が美しく素晴らしい。情景が目に浮かびます。 本当に違った顔を見せる筆者ですが、私の好きなものを六つ、簡単に概要と印象を書きます。 『春よ、来い』・・・今日、高校の卒業式を迎える和恵と香織。少し家を早く出たばっかりに交通事故に遭う。もしも引き留めることができたら、もしも向かいの道路で呼びかけなかったら。もしも・・・。想像と現実が錯綜しながら、古今和歌集の春歌と共に詠まれる、『もしも・・・』のその後の物語。 『茶色の小瓶』・・・社内では目立たない。でもそつのない仕事ぶりの三保典子。看護学校を卒業した典子は、何故か会社でOLをしている。ふと気づくと、更衣室で彼女は茶色の小瓶を見て気味の悪い笑顔を浮かべる。彼女の正体は。。。 『ピクニックの準備』・・・明日は学校名物の「ピクニック」。それも高校最後のイベント。同じ父を持ち、高校入学前に父親を亡くした西脇融と甲田貴子。高校最後の「ピクニック」を前にして、それぞれに去来する物事をおもう。『最後のピクニック』スピンオフ作品。 『国境の南』・・・とある喫茶店の奥に居るウエイトレス。しっかり者の姉、といった風の望月加代子。そんな加代子に思いを寄せてか、喫茶店に集まる常連たち。そんな常連が一人、また一人と体調を悪くしてゆく。事件が発覚した時、すでに加代子はどこかに消えていた。 『図書室の海』・・・『六番目の小夜子』スピンオフ。関根秋の姉、関根夏を中心に据えた番外編。 『ノスタルジア』・・・「私の体験した不思議な話」、といった風情の中で語られる、私の体験した不思議な話。高校まで一緒に居た私の「天敵」。就職・結婚・離婚を経て彼女から呼び出されたが、彼女が現れることはなかった。なぜなら彼女は。。。 ・・・ おわりに。 短編集なので気軽に読めます。でも、やはり『六番目の小夜子』と『夜のピクニック』を読んでから本作を通読頂き、関連作の「図書室の海」「ピクニックの準備」を読めば、より味わいも深いと思います。読み方の是非については翻訳家の山形浩生氏が巻末で平和にまとめてくださっているので詳細はそちらに任せたいと思います笑。その他イヤミス系作品が多く、そうしたジャンルが好きな方にはおすすめできます。 | ||||
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有名な『六番目の小夜子』や『夜のピクニック』の前日譚など他10編を収めた恩田陸の短篇集である。流石は実力派の著者といった所で、どれも手堅く面白い作品で簡単に読める。だが、星5を付ける程のインパクトは無いといった感じである。 しかしながら、私は本作のある一文のみに星5つでは足りないほどの感動を覚えた。 それは表題にもなっている『図書室の海』におけるある一文である。 『六番目の小夜子』の前日譚であり、主人公のような特別な存在にはなれないと考えていた関根夏が部の先輩から特別な使命を託される、という短編だ。 ―主人公になれるのは揺れている者だけだ― 古今東西あらゆる創作物における主人公という存在をこれ程端的に示した一文があるだろうか?いや、これ程簡潔で美しく示したものは無いだろう。 成程確かに、主人公というヤツは精神的にしろ物質的にしろ欠けており、どこかしらが不安定な存在である。またそれを埋めるために物語が存在している。揺れていない者が主人公を務めた作品というのはお目にかかった事が無い。そして何より主人公足り得る絶対的要素を「揺れている」と表現した著者のセンスにも脱帽である。 | ||||
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他の小節の導入部を集めたのでしょうが、、、 作品として成立していないような。 これだけ読んだ人にはチンプンカンプンかもしれません。 ちょっと残念 | ||||
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「ピクニックの準備」…何となく良い。甲田貴子、何となく好き。「夜のピクニック」の前日譚です。 「睡蓮」…幼いころのりせのお話です。 妖しいほどに美しい。 「春よ、こい」 「図書室の海」 なども軽く学生時代へタイムスリップできます。 良いですね。 | ||||
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一作目の「春よ、こい」はとても難しい物語。 語り手が次々変わり、季節は春3月、桜が咲き始める前と固定されているけど 同じ年だったり、前だったり、ずっと後だったり。 ゆっくり読まないと混乱しちゃいます。 短い話なのですが、私は何度もページを戻って読み直しました。 全てがユメなのか、ありえた未来なのか。 二人が手をつないで、同じ方向に向かっていくラストにはいつかたどり着けるのだろうか。 これに比べると「茶色の小瓶」はわかりやすいホラーミステリーです。 ちゃんと起承転結があって、「うん、これでエンドマークだな」と納得できます。 このなかで「ピクニックの準備」が気になった方は「夜のピクニック」を 「図書室の海」のあいまいな伝説を詳しく知りたい方は「六番目の小夜子」を 「睡蓮」のオカマさんに興味をそそられた方は「黄昏の百合の骨」を読んでみてください。 | ||||
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この短編集が、恩田陸の著書の中で一番好きです。 この人の持ち味は摩訶不思議なSFの世界観の根底に漂う、ノスタルジックな空気感だと 思うのですが、全編にその魅力が凝縮された形で表現されています。 「懐かしさを語ること」が自分たちの存在証明なのだ、という言葉にとても惹かれました。 | ||||
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バラエティに富んだ短篇集です。 まるで透明水彩の展覧会です! 特に『春よ、こい』と『オデュッセイア』、『睡蓮』に痺れます。 | ||||
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ネクロポリスで途中まで絶賛、最後に最低・・・・という評価を下した作家ですが、 それ以外読んだ事がなったので、ついつい買いました。 なんでしょうか、難解なものもあり、おどろおどろしいものもありですが、 不思議な爽快感みたいなものがある作品が多い気がします。 短編なんで、難解なものもそう長くなく、抵抗もないと思います。 ちょっと空想にトリップできそうな感じ。 読後はすっきりします。 | ||||
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まとまってはいるが、全体的に擦り切れトンボな印象が否めない。 茶色の小壜と国境の南しか面白いとは感じなかった。 | ||||
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引き込まれて読んだ短編に限って、 「本編に続く」的に終わってしまうパターンが多かったように思います。 巻末の解説にあったように、本作の"予告編"をとっかかりにして、 その先の物語を想像するのが、正しい楽しみ方なのかもしれません。 収録作では、「ある映画の記憶」と「国境の南」が好きです。 | ||||
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視点がさまざまに切り替わり(「春よ、こい」「ある映画の記憶」「睡蓮」など)、ついていききれないまま読み進めた結果、「えっ?で、どうなったの?」という結末を迎える話が多かった。これは、私がミステリーに読み慣れていないからか? 「六番目の小夜子」を読んだ時に感じたようなゾクゾク感はあまりなかった。この人の作品は長編のほうが好きだなーと分かった一冊だった。 | ||||
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恩田陸さんには珍しい短編集……なので、元々掲載されていた雑誌などの傾向がかなり違っていて、一冊の本としての統一性はあまりない。 長編「六番目の小夜子」の番外編である表題作「図書室の海」、「夜のピクニック」の前日譚「ピクニックの準備」も収録されているが、どちらもちょっと消化不良。「ピクニックの準備」は映画のPRとして作られた映像版の方が出来がいいなぁ。 と、文句を言いながらも、他の短編はそれぞれに違った味があってとても楽しめました。好きなのは「茶色の小壜」や「国境の南」のようにホラー色のあるもの。どちらも短いストーリーの間に背中がすっと冷える感触、ピンと背筋が伸びてしまいそうな「恐怖」を瞬間的に感じることができます。ただ、その怖さはどちらも元のスパイスが違っていて、これがまた良く効いている感じがします。 「春よ、こい」はこれもまたある意味「怖い」話ではあるのですが、繰り返される春の風景に恩田陸さんらしい味を感じてしまう作品。 うーん、やっぱりスパイスの効いた料理をそれぞれ摘んだような感じやなぁ。結構好きです、これ。 | ||||
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作者の作品はミステリーの中にもどこかファンタスティックな要素がありますが、この短編集の中の1つ、『イサオ・オサリヴァンを捜して』は少し違った趣があるように感じました。是非とも続きが読みたい!と続編を探してみましたが、まだ発刊されていないんですね。残念。さらに作者のファンになりました。 | ||||
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短編集。 「六番目の小夜子」「夜のピクニック」のサイドストーリーや SF、ホラー、さまざまに十篇のお話がつめこまれています。 こわいことなんか何も起こらない学園のお話から 犯罪にかかわるお話がいっしょくたになっているのに すべてのお話に、こわいような、 どこか他のところからぎゅーっと操られ、箱につめられるような じわじわとした迫力があり、 恩田ワールド全開です。 | ||||
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短編集。 たくさんの長編のサイドストーリーなどなど関連した作品が多い。 この一冊を読むと、 ぼくは彼女をうまく評価できない。 何冊か読んで、作品によって、 好き、嫌いとはっきり分かれてしまう、 そんな作家。 その多義的な作品傾向は、 宮部みゆきと重なる。 この作品の中では、 『ある映画の記録』 『国境の南』 『オディッセイア』 『図書室の海』 は好き。 他は、好きじゃない。 やはりきちんと物語が整理されている方が良い。 ホラーやミステリーだからといって、 書きっぱなし、 謎は謎のまま、 というのはどうも好きじゃない。 彼女の作品の入門編としては良いのかもしれない。 | ||||
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