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(短編集)
図書室の海
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図書室の海の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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だが元ネタ(本)を知らないので、予告編というのが近いか。 初めて作者の本を読んだが、短編ということもあってあっさりしていた。 よく言えば癖が無いというか。 イサオ・オサリヴァンを探して~の打ち切りみたいなENDは笑った。 | ||||
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こちらは平成14年(2002年)に刊行された本です。もう19年も前になるのですね。 恩田さんの本はすべて購入したつもりだったのですが、偶然これだけが抜けていたことに気がつきました。なぜだろうと考えてみて、すでに他のアンソロジーに収録されていたものがあり、既出のものばかりと思って買わなかったようです。 以下、作品名と最初に収録された本は、 「春よ、こい」→「異形コレクション、時間怪談」 「茶色の小壜」→「血の12幻想」 「イサオ・オサリヴァンを捜して」→「SFオンライン」 「睡蓮」→「蜜の眠り」 「ある映画の記憶」→「大密室」 「ピクニックの準備」→書下ろし 「国境の南」→「週刊小説」 「オデュッセイア」→「小説新潮」 「図書室の海」→書下ろし 「ノスタルジア」→「SFマガジン」 「図書室の海」は、恩田さんのデビュー作「六番目の小夜子」でファンになった方にはなつかしい作品だと思います。あの不可思議な雰囲気をまざまざと思い出しました。また、「ピクニックの準備」は「夜のピクニック」の前夜編といった感じです。「睡蓮」は「麦の海に沈む果実」の関連作品です。この3つは先に本編を読んでからの方が味わい深いと思います。 「春よ、こい」はタイムラグ・テーマの美しい幻想的な作品です。「茶色の小壜」と「国境の南」は途中で話が不気味な方向へ変わる転換点がスリリングです。 個人的に一番惹かれたのは「イサオ・オサリヴァンを捜して」でした。穏やかで物静かなのに謎めいたイサオという存在。作品全体にピンと張り詰めた緊張感漂う不思議な魅力のある作品です。SF長編「グリーンスリーブス」の予告編として書かれたものということですが、これはまだ発表されていませんね。ぜひ読んでみたいので出版を期待しています。 怪奇ホラーからSF,学園ものまでそれぞれのジャンルで、不穏さや不可思議な空気、繊細さといった恩田さんのエッセンスをぎゅっと凝縮したような短編集です。すでに他のアンソロジーで持っているとお得感は減りますが、ファンには珠玉のような作品集だと思います。 | ||||
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有名な『六番目の小夜子』や『夜のピクニック』の前日譚など他10編を収めた恩田陸の短篇集である。流石は実力派の著者といった所で、どれも手堅く面白い作品で簡単に読める。だが、星5を付ける程のインパクトは無いといった感じである。 しかしながら、私は本作のある一文のみに星5つでは足りないほどの感動を覚えた。 それは表題にもなっている『図書室の海』におけるある一文である。 『六番目の小夜子』の前日譚であり、主人公のような特別な存在にはなれないと考えていた関根夏が部の先輩から特別な使命を託される、という短編だ。 ―主人公になれるのは揺れている者だけだ― 古今東西あらゆる創作物における主人公という存在をこれ程端的に示した一文があるだろうか?いや、これ程簡潔で美しく示したものは無いだろう。 成程確かに、主人公というヤツは精神的にしろ物質的にしろ欠けており、どこかしらが不安定な存在である。またそれを埋めるために物語が存在している。揺れていない者が主人公を務めた作品というのはお目にかかった事が無い。そして何より主人公足り得る絶対的要素を「揺れている」と表現した著者のセンスにも脱帽である。 | ||||
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「ピクニックの準備」…何となく良い。甲田貴子、何となく好き。「夜のピクニック」の前日譚です。 「睡蓮」…幼いころのりせのお話です。 妖しいほどに美しい。 「春よ、こい」 「図書室の海」 なども軽く学生時代へタイムスリップできます。 良いですね。 | ||||
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この短編集が、恩田陸の著書の中で一番好きです。 この人の持ち味は摩訶不思議なSFの世界観の根底に漂う、ノスタルジックな空気感だと 思うのですが、全編にその魅力が凝縮された形で表現されています。 「懐かしさを語ること」が自分たちの存在証明なのだ、という言葉にとても惹かれました。 | ||||
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バラエティに富んだ短篇集です。 まるで透明水彩の展覧会です! 特に『春よ、こい』と『オデュッセイア』、『睡蓮』に痺れます。 | ||||
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ネクロポリスで途中まで絶賛、最後に最低・・・・という評価を下した作家ですが、 それ以外読んだ事がなったので、ついつい買いました。 なんでしょうか、難解なものもあり、おどろおどろしいものもありですが、 不思議な爽快感みたいなものがある作品が多い気がします。 短編なんで、難解なものもそう長くなく、抵抗もないと思います。 ちょっと空想にトリップできそうな感じ。 読後はすっきりします。 | ||||
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作者の作品はミステリーの中にもどこかファンタスティックな要素がありますが、この短編集の中の1つ、『イサオ・オサリヴァンを捜して』は少し違った趣があるように感じました。是非とも続きが読みたい!と続編を探してみましたが、まだ発刊されていないんですね。残念。さらに作者のファンになりました。 | ||||
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短編集。 「六番目の小夜子」「夜のピクニック」のサイドストーリーや SF、ホラー、さまざまに十篇のお話がつめこまれています。 こわいことなんか何も起こらない学園のお話から 犯罪にかかわるお話がいっしょくたになっているのに すべてのお話に、こわいような、 どこか他のところからぎゅーっと操られ、箱につめられるような じわじわとした迫力があり、 恩田ワールド全開です。 | ||||
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作家の力量は短編に表れると思う。 限られた枚数の中でいかに心理を表現し読者を惹きつけるか。 この本は、独立した話・長編の予告・長編のサイドストーリーからなる10編が収められている。 “他の作品を読みたい!”と思わせる魔力がある。 私は、読み終えない内に「夜のピクニック」と「六番目の小夜子」を買いに走ってしまった…… | ||||
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表題作「図書館の海」を含む全10編の短編集。 1999年に「象と耳鳴り」にて短編の経験はあるが、あちらは同一主人公による推理小説なので連作短編になるのかな。完全な短編というのは初めての作品集。 他の恩田陸作品とリンクしている作品があるが、それはそれで、ファンでも未読者でも楽しめる仕様になっている。 表題作は名作「六番目の小夜子」の後日談であり、それを含め、SF、学園、ミステリ、ホラーと色とりどりのジャンルを網羅しているが、後味の残る、恩田陸独特の読後は健在。全作通して、らしいなあと思わされる。 そして「図書館の海」と言うタイトルは作品群全てを現した秀逸なものと思える。読後、何となく、中学校や高校の図書館のようなちょっと暗い、濁ったような雰囲気を味わえます。スッキリはしないけど、別世界な感じ。…でもなあ、やっぱり恩田陸は短編より長編に向いていると思う。彼女の書く主人公各の人物の吸引力は、長編でこそ活きてくると思って仕方がない。 明らかな予告作品が2つ、後の大作となる「夜のピクニック」の前夜、今後発表されるであろう「グリーン・スリーブス」の後日談(?)が収められている。 この2作以外でも、ここで発表された作品を長編で書いてくれたらなあ… 「春よ、こい」「国境の南」はゼヒ読んでください!! 「ここは海に似ている。ナツはいつもそういう錯覚を感じる。なぜか、この部屋に入ると、海原に出た船に乗っているような気分になるのだ」 本文173ページより | ||||
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恩田先生の作品は、これが始めてですが、はまりそうです。予告編ということで、続編も読むつもりです。一番好きなのは、”ある映画の記憶”。なんとなく、池澤夏樹先生の作品のように、カラーがビビッドです。筆者による、あとがきも楽しめます。 | ||||
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「ピクニックの準備」から数年後、待ってました本編「ピクニック」が上梓されました。高校三部作棹尾を飾る作品となったいます。「イサオオサリバンを探して」はいまだ本編「グリーンスリーブス」の執筆の待機状態。表題作は「六番目の小夜子」関根秋の姉、夏が主役。その他短編も所収。それぞれに作者のコメント付き。 | ||||
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以前から時々登場してきて楽しかったのは【関根家の人々】 【六番目のサヨコ】に関根秋が登場して以来【象と耳鳴り】では秋のパパ(サヨコにも少し出ていたけど)【Puzzle】には関根春が。そして【図書室の海】では「夏」の出現。3人兄弟だったのね。 サヨコの続編ともあってかなり期待はしていたのですが、まあまあといったところでしょうか。続編が出ない方がいっそ、キリが良かったのかもしれません。または、津村沙世子の続編であって欲しかった願望もありました。 しかし、最初に書かれていた【春よ、来い】は切ない友情が描かれていて凄く好きでした。入学式に詠まれた句(紀貫之)もいいチョイスだったと思います。また、彼女が好きなデジャヴも盛り込まれており、面白かったです。 | ||||
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この短編集は、恩田陸の他の作品にリンクしています。 リンクしていないような作品でも、「もしかしたら・・・」と思うように出来ているんですね! 恩田さんの作品を読み始めたら、是非ご一読していただきたい作品です。自分のなかに、幻想的な世界がどんどん膨らんでいきますよ。 | ||||
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短編が長編の一部になる手法は、村上春樹さんが得意としているところ。 この作品で恩田さんは過去にさかのぼったり、後日談を描いていたりしています。ぞくっとする切れ味の作品と、ほわっとする作品が同居しています。自分にとって恩田さんの長編は苦手です。短編の切れ味に偏愛しています。 | ||||
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もうホンット最高です☆★☆今年読んだ中で1番好きな本になりそうです♪ っていっても全て理解できたわけではありませんが・・・・『春よ、こい』なんかは3回くらい読んでやっと理解できたり・・・・そういう作品が多かったです。でもだからこそ、魅力を感じます。深く深く読んで、簡単には理解してはいけないような・・恩田陸さんらしいですよね!! | ||||
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10編からなる短編集。『夜のピクニック』の予告編や『六番目の小夜子』の番外編が書かれていて、他のものもいつか長編ができるのではないかと予感させるような話。ホラーっぽいものが多いかも。あとがきで全作品について作者がコメントをつけているが、それを読むとつくづく小説家というのは話づくりの職人なんだなと感じた。 | ||||
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恩田陸さんには珍しい(?)短編集。これがうまいことに長編の予告編だったり、番外編だったりしている。あの夜のピクニックの予告編「ピクニックの準備」も収録されています。こんなのあり?予告編と長編、どちらを先に読んでも両方が楽しめます。そうでなくても、ちょっと敷居の高い長編を読まずとも手軽に恩田陸ワールドを感じることができる一冊といえるのではないでしょうか。どの作品もなぞを含んだまま終わります。私が特に気に入ったのは『オデュッセイア』(これは長編とはつながっていません)。意思を持って動ける島ココロコの歴史。 | ||||
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ノスタルジーの魔術師と言われる恩田陸ならではの、作品ですね。中身は短編集なのですが、どのお話も短編にするのがもったいない。宝箱を、あけるような楽しみがつまった本だと思います。予告編のような話が多いので、この本を気に入っていただけたら、他の作品へも広がっていくでしょう! | ||||
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