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暗闇坂の人喰いの木
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暗闇坂の人喰いの木の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 21~40 2/3ページ
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非常に分厚い本でしたがスラスラと読めました。 複線の回収もキチンとされていて納得の行くミステリーだったと思います。 | ||||
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ラストの手記が魅力だと思う。 数ページほどだが、これが本編より強烈な内容で 犯人の苦悩や殺人にいたる運命などを綴っている。 全体的には乱歩の作品のような猟奇的なホラーミステリーだと思う。 殺害するのにこんなことする必要があるのか?と突っ込みどころも多いが 犯人の決意が全てなのだと思う。精神状態もおかしかったのかもしれない、とも考えられる。 トリックなど考えず、全体の世界観や人喰いの木を巡る運命を楽しむのが良いかもしれない。 | ||||
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いろんなことを詰め込みすぎ。読んだほうは、肝心の 「犯人はなぜ、その方法で殺人を選んだのか?」がよくわからない。もっとシンプルに、人が一人死ぬ→探偵登場→動機、殺人方法、犯人特定 を描ききれないのか不思議。 本筋を見失って、枝葉にからめとられた格好。作者もストーリーが大きすぎて身動きとれなくなったのは、人食いの木の呪いにかかったためか?。出版社の人も、ここ、無理があるよ、っていえないのかね? | ||||
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なんとも不気味な大楠を中心に人が死ぬ。 楠に喰われたとみんなが言う。 過去の話も織り混ぜて進む話の展開に一気に読んでしまいました。 私はどちらかと言うと、ミステリーより筒井康隆や、町田康のような不条理なものが好きですが、これは吸い込まれるように一気に読了しました。 きっと私も不気味な大楠に喰われたのでしょう。 ミステリー初心者にもなんとなくわかってくるので、ミステリー入門編にどうでしょうか? | ||||
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とある家庭で、その世にも奇怪で忌まわしい事件は起きた。長男が屋根の上で、次男が庭にある大楠にまるで喰われるかのように頭を突っ込んで、祖母は次男と同時刻に庭の中で、それぞれ怪死する。探偵・御手洗潔は、この怪事件をどう解決するのか。 シリーズ中、最も忌まわしい怪作! --------------------------------------------------------- 島田荘司氏の作品の中で、最も心に残る作品。特に新書版には、四六版・文庫版には掲載されていない、本編で語られている図像・写真の現物が載せられており、初めて眼にしたときは背筋がぞくぞくしたものだ。未読の方で古書店で見かけたときは、ぜひ一目見てほしい。 | ||||
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文庫本なのにレンガみたいな太さになってしまった大長編だが、読み始めると一気に読破してしまうでしょう。本文中に明治初期の罪人の生首晒し写真まで参考資料として掲載されているのが何とも素適な怪奇風味の強い御手洗ものです。英国の巨人の部屋のトリックはさすが島田氏って感じですが、横浜の巨木の事件はトリックはかなり大雑把です。が、レオナ一家の呪われた歴史を探る過程などは読みごたえがあり、トリックの面白さというよりはおどろおどろしい怪奇小説風味を堪能するべきかも。 | ||||
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ページ数を見て驚かれることでしょう。海外作品などではめったに新書サイズでこのページ数は出てはきません。せいぜいカーぐらいでしょうね。なので長い本が苦手な人はちょっと気をつけたほうがよいかもしれません。だけれども、読み進めたくなるようなテイストとなっているので苦にはならないかもしれません。事件はとにかく「怪しげ」の一言に尽きるようなテイストをかもし出しています。木の中から死体が4体もも出てきたりその気にはとんでもない事実が出てきたり…奇怪な世界が広がっています。犯人に関してはこれは誰でも疑えるような状況になってきてはいますがだんだんと絞られます、が実は罠があるので引っかかってしまわないように。事実部分はこれはかなり重い内容です。真相部分にかなりおぞましい内容が絡んでいますものね。しかしそこまで追い詰めてしまうとは…読み進めないと真相はわからないことでしょう。 | ||||
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全く評価できません。設定に無理矢理トリックを付けるから『偶然こうなった』という苦しいいいわけになってしまうのです。状況がアクロバティックなのは氏の作品の常ですが、こじつけはいけません。『そうでないと論理が破綻するんだ』と探偵、御手洗は言いますが、私から言わせれば探偵のロジックがすでに破綻しています。占星術殺人事件のような期待を画くと馬鹿を見ます。 | ||||
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作品を読んでから横浜にある「くらやみ坂」に行ってみました。 そして、ハードカバー時にあった「くらやみ坂」の処刑場で斬首された首が並ぶ写真…。 あの実物が長野県松本市の日本司法博物館に展示されています。 実際にこれらを見てみると、作者の表現したかった裏のテーマが見え隠れしてきます。 「占星術殺人事件」→「異邦の騎士」と読み進めてきて、この作品を読むと違和感を感じるかもしれませんが、著者が長年温めてきたこのテーマへの思いの壮大さが伝わってきます。 ある意味、御手洗物で一番物語としての重厚さがある作品です。 島田荘司の作品で読みのがしてはいけない作品といえるでしょう。 | ||||
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どれほど物理的に不可能なトリックでも、名探偵が「そうなのだ」と言えば、皆が納得する。 突込みどころ満載という意味では楽しめるのかもしれない。 | ||||
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横溢してるね島田の美学が。。単に謎解き小説というより,もっと総合演出的。どうやったら読者の興味を拡散させずに読み進ませる事が 出来るかを熟知している。好奇心の煽り方なんかは絶品だ(作品によってはそれがどうしようもなく竜頭蛇尾にもなるが.....)。 物語のメインとなるのはタイトルに冠してある通りの《人喰いの木》。その魅力的なオカルト仕込みを中核に据え,不気味な童話,生々しい回想 を駆使して隙のない鮮やかな構成を保ってる。その舞台の上を,御手洗・石岡のコンビに加え新登場のレオナが時空間を越えて事件解明に 奔走する。異常心理の描写や,大仕掛けのトリック,冴える御手洗の推理にも惚れ惚れするが,この人独特の女性論や日本人論なんかが堪らなく 面白いのです。本当に読んでて全然長さを感じさせないからなぁ。。 代表どころの占星術や斜め屋敷は読んだんだけど,こちらにはまだ手を伸ばしてないやって方がいたら是非とも。 | ||||
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『アトポス』以降、全く、島田荘司氏からは、遠のいている自分ですが、『占星術』〜『アトポス』までの初期御手洗モノのなかでは、これが一押しです。 作品の中心にそびえ立つ「人喰いの木」のイメージが圧倒的です。トリックよりも犯人よりもこの圧倒的なイメージがいい・・・島田荘司氏の脳内妄想が炸裂しています。 島田氏の「本格ミステリ論」(なによりも幻想的な謎が重要)には、同調すべき点が多いのですが、実作を読むと不満が多い。謎を解体していく過程に必然性が弱い。古くさい言い方をするなら「人間」が描けていない。別に純文学的な「人間」を期待してはいない。ただ、謎が解明された際「犯人」の人間性が浮かび上がってくるのは重要ではないか?とは考えています。ようするに「トリック」と「犯人」が密接に結びついているいるかという点・・・・「こんな大掛かりことを普通は、しませんよ・・・いや、こういう人なら、こういう状況ならやっても不思議ではない。いや、やるのでは!!」と読者に思わせる事が重要ではないかという事。そうした視点で見ると『暗闇坂の人喰いの木 』も不満は多い。ご多分に漏れず、犯人の印象が薄い。御手洗や今後のシリーズで何度もでてくるかの人が大いにキャラ立ちしているのをみるにつけ、なんで犯人の印象が薄いが不思議なくらい。犯人の印象が薄いということは、裏を返せば、ミステリに重要な「意外な犯人」というファクターも弱いということにも繋がる訳です。読者に強烈なイメージがあるからこそ、その人が犯人だったと知ったとき「意外性」が浮かび上がってくる筈で、自分はこうした小説上の構成をミステリで「人間」を描くと考えるからです。多くのファンを敵に回すこと承知でいうなら、パズラーを書く才能が「島田荘司」には欠けているのでは・・・と思いたくもなる。 では、「暗闇坂の人喰いの木」は、つまらないのか?いや、とんでもない。つまらないどころか恐るべき作品なのです。パズラーとしては、不満があっても、『人喰いの木』に翻弄された人々の話とみれば、これほど面白いお話も早々あるものではない。木に食べられたとしか思えない事件の数々、イングランドの巨人の家の謎、そして最後に明かされる恐るべき真実・・・本格ミステリ風「冒険怪奇談」とみるなら、最高の出来でしょう。トリックよりも犯人よりも「人喰いの木」がそびえたつ・・・このイメージ。「人喰いの木」は、「島田荘司」の何かしらを象徴しているのでは・・と思いたくもなる傑作です。 | ||||
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この作品の魅力は本格推理物としての面と「人喰いの木」というキャラクターを基においた横溝正史ばりの、数十年続くどろどろとした謎によるホラー面の二つに分かれると思うが、本格推理物としては偶然に頼りすぎ。あれでは納得しない読者も多いかと思う。ホラー小説に特化してシリアルキラーの異常性に重点を置いた方が良かったと思う。作品中に登場するシリアルキラーの描写はなかなか良く、恐ろしい。 | ||||
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本作から作者は長いだけの"こじつけ"小説の専門家になってしまった。本格ミステリの解決では須らく"こじつけ"の要素があり、作者の作品は全般的に偶然性に頼る傾向があったのだが、それが本作から顕著になったのだ。それが以下、「水晶のピラミッド」、「眩暈」...と続く。そうした"こじつけ"や偶然性を読者に"合理的解決"と納得させるのが作者の手腕なのに、本作から作者はそれを放棄したようだ。 本作でも幾つかの謎がある。死者が高い建物の屋根の上に横たわっていた謎。挿入されるスコットランドの巨人の家の話。しかし、前者は全くの偶然の産物で、事件との合理的関係を推理していた読者はバカを見ることになる。これなら今年猛威を振るっている竜巻が突然起こったという理由の方がまだ納得できる。後者は全くの子供騙しで、作者の考える"真相"を聞かさせた時は脱力感を覚えた。 そして、真犯人の殺人方法である。作者自ら、「真犯人の体力から、あの方法しか無かった」と書いているが、そんなに体力が無いなら普通"毒殺"を考えるでしょう。一遍に複数人殺せるし。奇抜な状況を作るためだけに編み出した苦しい言い訳だ。 そして、問題は作者がいわゆる新本格派と言われるミステリ作家達のリーダ的立場にいる事である。本作以後、無意味に長く内容の無いミステリが多くなった(京極夏彦氏は別)。本作の悪影響である。「水晶のピラミッド」、「眩暈」と並んでミステリ界に悪癖を撒き散らした罪深き作品。 | ||||
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この作者の全作品中で、最も怪奇趣味にあふれる作品だとい思いました。まず、暗闇坂という舞台がすごくいい!じっさいに、横浜あたりにあるらしいですねこの町名は。そこに佇む樹齢2000年とかいう木がこわ〜〜いです。おまけにこの木は人を喰うとか言われてて、昔に実際少女を喰ったという事件も地元で伝わってるということで、手洗が現在の事件とその少女喰い事件も同時に解いちゃうということで。ところがです、現在の事件に関しては、相当無理がある。動機はまだわかるけど、犯人とその行動がありえない!おまえにそんな行動は取れません!というツッコミをしちゃいます、。あと、屋根に跨ってた死体も、それが偶然の産物であって、なんら形に必然性がなかったのも、本格ミステリーとしては今一歩とうレベルでしょう!!それに、そういう経過で跨ることになったなら、死体にもっと傷がつくはずだろ?少なくとも尻のあたりはなんか痕跡ができるはずだぞぉ〜〜。それが綺麗さっぱりだったとはありえない!!次男のほざく世界処刑巡りの旅が凄く良かったです!いやぁー人間ってほんと残酷なもんですねぇー!それでわ!! | ||||
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日本が誇るべきNo.1のミステリー・キャラクター、『御手洗潔』とその相棒石岡君の第3作。後の重要なキャラクターにして島田氏の理想の女性像?((●^o^●))、レオナが登場する重要な作品だ。並列して発動するストーリーが最後に一つに連環し、ちりばめられた恐怖が一挙にリンクする素晴らしいプロットだ。そのストーリー構成の斬新さが光っている。『異邦の騎士』はチック・コリアの『浪漫の騎士』をiPodに入れて読了したが、本作にぴったりなのはピェール・ブレーズ指揮、H・ピラルツィク(朗唱)、ドメーヌ・ミュジカール・アンサンブルのシェーンベルクの『月に憑かれたピエロ』だ。こいつをiPodに入れて読了したがホントに怖かった・・。もうひとつ特筆したいのは全作品の中で最も御手洗が口走るセリフが光っている。特に御手洗の女性観は作者の女性観でもあるのだろうが本質をついていて実に鋭い。『異邦の騎士』と並んで氏の作品で最も好きな作品の一つだ。 | ||||
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90年代に入ると、島田荘司氏は年1作のペースで御手洗潔シリーズの長編作品を発表していくことになりますが、これはその「新シリーズ」の一発目に当たる作品。「人を食べる木」という一種の都市伝説。幻想的で不可思議な「童話」。スコットランドと日本を結ぶ、時空を超えた謎。そして驚愕のトリックと、強烈な読後感。当代随一のストーリーテラー、島田荘司の真骨頂がここに炸裂!90年代の、一連の御手洗シリーズでは最もクラシカルな本格ミステリの味わいながら、物語作家としての島田荘司の本領が最もよく発揮された作品の一つとして、心置きなくお奨めできる傑作です。 御手洗はこの時点ではあまり有名ではないですね。石岡君も元気ですよ。若い。 | ||||
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「巨人の家」についてはやられた!と思ったけれども、「占星術殺人事件」「斜め屋敷の犯罪」ほどではない。私にはどうも松崎レオナというキャラクターに好感が持てなかった。冒頭の童話調の文章が怖い。トリックは氏らしく豪快。 | ||||
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樹齢二千年といわれる大楠にまつわる怪話し目を背けたくなるかその場に立ち竦んでしまう程の死に方にゾッとしました。所々に見られる大掛かりなトリックはこの作家ならではかもしれません。ページを捲る事にハラハラ、ドキドキさせられますが現実離れした事件だけにそれが面白いですね。 | ||||
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本格ものに回帰すると宣言した後書き始められた現時点での後期御手洗ものの最高傑作“人を喰う大樹”を題材におどろおどろしく禍々しく仰々しく大規模なトリックを何個も詰め込んだ作品ですこの時期の島田荘司氏の特徴である大風呂敷を広げまくった話の展開も今作品では絶好調(好みは人を選ぶとは思いますけどね) | ||||
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