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木挽町のあだ討ち
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木挽町のあだ討ちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全83件 41~60 3/5ページ
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菅原伝授手習鑑と絡めた話がとても良かったです。自分の好きな話が見つかると思います。 | ||||
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これぞ直木賞作品という素晴らしさ。それぞれの登場人物の生い立ちの表しかたが絶妙でした。 最後の場面は、感動ものです。 | ||||
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これは面白い | ||||
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父を殺害された菊之助が江戸の芝居小屋が集まる木挽町ので仇討ちを果たす。しばらくして菊之助の縁者が仇討ちを目撃した人々に仇討ちの模様とその人の過去も含めて聞きまわる。芝居小屋に集まる人々の過去は様々で、明るく生活しているが過去は暗いものがある。そして最終章ですべての物語がつながる。芝居を舞台にしたところが本作品の面白いところだろうか。書名で「あだ討ち」と平仮名になっている理由も最終章で分かる。事の真相に「なるほどね」と唸った。この時代のこの舞台であるから、深くなった作品である。 | ||||
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芝居小屋の前の仇討ち、いや敵討ち。 とりまく人たちの描写が鮮やかな人情噺と思いきや。 引き込まれて一気に読みました。 | ||||
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. 睦月晦日の戌の刻。天下泰平の江戸は木挽町の芝居小屋裏で、一件の仇討があった。討たれたのは作兵衛という名の博徒。討ったのは伊納菊之助。作兵衛が菊之介の父を殺めたというのが事のそもそもの始まりという。 それから二年、この仇討を目撃した芝居小屋の面々を訪ね歩く武士が一人いた。当時の様子を聞いて回るこの武士の目的は果たして……。 ------------------------ 2023年の直木三十五賞と山本周五郎賞をW受賞した時代小説です。 事件の目撃証言をひとりひとり丹念に録取していくインタビュー集的な構成をとっています。聞き取り相手は、木戸芸者の一八、殺陣指南の与三郎、衣装支度の女形ほたる、小道具係の久蔵とその内儀のお与根、戯作者の金治の面々。皆が語る仇討話そのものには特段相違点はありませんが、ついでに語られる彼らの来し方は波乱万丈です。当時の芝居小屋は悪所と呼ばれて、上層階級には忌み嫌われた場所。そこへ流れ着いた人々だけに、近世社会ゆえの理不尽にまみれたその人生は、痛ましく、哀切に満ちています。 「己の想いを貫くことの難しさも、道理のままに行かぬ割り切れなさも、この世の中には数多ある。それを嘲笑うのではなく、ただ愧じるのでもなく、しなやかに受け止め生きる人々がいる」(266頁)――この言葉どおりの、晴れやかな生き様が語られていくのです。 次の言葉などは読んでいて虚を衝かれる思いがしました。 「私はお前さんより性根が悪い。世間ってのは、階段みたいになっていて、上の連中は下の連中を見下している。だから這い上がらないといけないって、手前を追い立てててここまで来たのさ。でも、お前さんの言うように、這い上がろうがずり落ちようが、焼けばただの骨になる、そう考えたらいっそ気が楽になっちまったよ」(119-120頁) また、殊に胸を打ったのは、戯作者・金治の人生です。情を交わした花魁・葛葉(くずは)、そして許嫁であるお妙(たえ)との一件が、男女のままならなさを美しく描いています。本当の気持ちに封をして、必死に踏みとどまろうとする人の心が、胸にしみたのです。 そしてこのお妙と金治の縁(えにし)が、この仇討に大きく関わっていたことが明らかになる瞬間、私は息を飲みました。そしてここから物語は怒涛の展開を見せ始めます。 書名が「仇討ち」ではなく「あだ討ち」と平仮名書きされていることの謎も明らかになってきて、そうきたか、と思わず唸ってしまいました。 生きることの難しさを受け止めながら、人情に篤く生きる人々の姿が、たいへん清々しい小説でした。 ------------------------ この小説には仇討の行われた年が明記されていません。ですが、随所に実在の人名や事件の名が書かれているので、それを材料にしておおよその年代を推測してみました。 木挽町には、市川團十郎、岩井半四郎、瀬川菊之丞、片岡仁左衛門の大看板が立っている(12頁)とあります。七代目市川團十郎は1800(寛政12)年に、五代目岩井半四郎は1804(文化元年)に、五代目瀬川菊之丞は1815年(文化12年)に、七代目片岡仁左衛門は1788(天明8)年にそれぞれ襲名しています。ということはこの4人がその名前でそろっているのは1815年以降ということになります。 また、ほたるが「今から三十年くらい前になるのかねえ……天明の頃、信濃で山が火を吹いた」(101頁)と言っています。これは1783(天明3)年の浅間山大噴火(天明大噴火)のこと。大飢饉を引き起こした事件です。それから30年ほどが経過しているということは、この小説の舞台は1813年前後ということ。 以上から1815年/文化12年あたりが舞台と思いますが、どうでしょうか? . | ||||
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本作者、初体験です。一気に読み終えます。 時代もの、人情ものがお好きな方は、どうぞご堪能ください。 ミステリーという表現で広告されていますが、さほどミステリアスではありません。 おどろおどろしい描写はほとんどありません。ご安心ください。 「オチ」はあります。 次作以降が楽しみです! | ||||
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あ~いいお話だった。 木戸芸者の一八、戯作者の篠田金治、立師(殺陣師?)の与三郎、衣裳部屋のほたる、小道具の久蔵・お与根夫妻の来し方の語りが、とにかく素晴らしい。 吹き溜まりのような人が集う芝居小屋裏での大芝居 「芝居ってのは、大の大人が本気でやってこそ面白いんだ。 花枝だって鬼気迫る白刃に見せられるのが芝居の力よ。それは時に真剣を揮うより人を斬るより難しい。 お前さんにそれをやり抜く覚悟があれば、望みは叶うんだ。」(金治) 河原こじきとか時に蔑まれる芝居小屋の面々の熱い思いに背中を押され 菊之助のその望みは叶った。 でも菊之助は狂言廻し、小屋の6人が本当の主役だね。 みんな本当にすごい千両役者だったよ。 | ||||
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時代ものが好きな理由がギュッと詰まった本作。読み終えて出勤前の心が、すーっと晴れ、なんとも良い気分になりました。 | ||||
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直木賞受賞よりも山本周五郎賞受賞に惹かれて読みましたが、江戸の人情あふれるストーリーに引き込まれてしまいました。 | ||||
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歴史小説って苦手なんだよなと思いながら、タイトルに惹かれて購入。 江戸に詳しくない人に対して江戸に住む人が江戸について説明する構成になっているため、小難しい言葉のほとんどは小説内の登場人物が説明してくれており、いちいち調べる手間も、調べる度に現実に引き戻されることもなく、物語にどっぷり浸れた。 最初に出てくる語り手の語りがとんでもなく軽快で楽しく、私は彼の語りがお気に入り。 歴史物が苦手な人にもオススメできる一冊だと思う。 | ||||
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詳しいことを書くとネタバレになるのですが、落語や講談が好きな方は読んでください。色々書きたいのですがやめておきます。 | ||||
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最低限ですけど綺麗な梱包でゴミ少なく助かりました ものも大変綺麗でした | ||||
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【チーム菊之助】 読み終わって、タイトルのあだ討ちの“あだ”がひらがなであることの意味がわかった。そういうことだったのか‥。 丁寧に 清廉に紡がれた時代小説。登場人物 一人一人の詳細で生き生きとした生い立ちの描写は、まるで自分の長い間の友であったかのように、グッと 読み手との距離を近づける。さすがという他はない。 仇討ちを果たそうと国を離れ、江戸 木挽町の芝居小屋に身を寄せた 菊之助。まだ十五歳ほどである。幼い武士。しかし、武士の理を引きずりながら 仇討ちを逡巡している 菊之助に 芝居小屋の連中たちは皆心惹かれていく。それは 菊之助が苦悩しているのがわかるからだ。自分のことのように 何とかしてやりたいと思っていく。まるで“チーム菊之助”のように。 読み手である私も 菊之助に惹かれていく。何とかしてやりたいと思う。母心のような感情が芽生える。その“ワンチーム”的な距離感はいつの時代にも通じる 美しい人と人との関わりだ。身分や役割ではなく、情なのだ。 とても良い作品に出会った。腕のいい 日本料理店の料理人が作った一皿のように味わい深く心を潤す 作品だ。 第169回 直木賞 第36回 山本周五郎賞 | ||||
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この本を読んで「ほんとうに久しぶりに、面白い本に出合えた」と思いました。 江戸の芝居小屋の裏で起こった「あだ討ち」について、登場人物一人ひとりが「第一幕 芝居茶屋の場」から「第五幕 枡席の場」にかけて語っていく物語。この一幕、一幕はそれぞれの人物の語り口や人となりが鮮やかに描かれており、読み応えがあり、惹きこまれます。 そして「終幕 国元屋敷の場」での鮮やかなラスト。ぱあっと物語の全体像が浮かび上がり、爽快感があります。 著者の力量を感じさせる、濃密で計算され尽くした物語。息を詰めて没入して読んでしまう本であり、同時に読後感がとても良い本です。心からお薦めできる良い本と思います。 | ||||
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●人生はこうあるべきだなどとお為ごかしのアドバイスではなく、自分はこうだったと自分の言葉で ふわりと語りかける人たち。自分との折り合いをつけ、これだと悟った者たちだからこそ言える言葉 なのかもしれない。捨てたくないものを多く持っている者ほど難しい。「袖振り合うも多生(他生) の縁」、人との出会いを大切にしたい。悪所と言われている所でないと実現は無理なのだろうか?辛 いですね・・・。 多くの善意がただ一点に収束して行く。万感の思いを込めて演じる大芝居。木挽町はそんな芝居が 似合う町なのだろう。 | ||||
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タイトルがなぜ「仇討ち」ではなく「あだ討ち」なのか。そしてこのあだ討ちがなぜ、芝居小屋の裏で行われたのかが、最後に明かされる。 敵討ちのために江戸に出てきた若武者・菊之助を、木戸芸者の一八、戯作者の篠田金治、立師(殺陣師?)の与三郎、衣裳部屋のほたる、小道具の久蔵・お与根夫妻が支えていく。これらの人々が吹き溜まりのような芝居小屋に集まって来たか、その経緯も述べられる。 微妙に絡まった人間関係の糸が、解きほぐされる。 | ||||
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直木賞受賞作品。江戸で起きた仇討ち事件をその関係者からの証言をもとに展開。それぞれの人生模様やまっすぐな生き方を巧みな文体で描く。 | ||||
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ほんと、お武家さんは野暮だねぇ。 仇討ちした菊之助、その友の方もだよ。 それにくらべりゃ、 金治、一八、ほたるさん、そして与三郎さんも 役者魂で面白い。 仇討ち、いやいや徒討ちとは、 恐れ入り谷の鬼子母神だねぇ。 まぁ、これで「木挽町のあだ討ち」一件落着かねぇ。 | ||||
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なんという面白い作品なのだろう。仇討の話かと思いきや、芝居一座の人々の人情噺が続いていくのに驚かされます。人の世の生き方を語る内容は心に沁みました。最後にどんなオチが待っているのかと、待ち遠しい思いで読み進めていくと、最終章で見事にやられました。他に類を見ないユニークな作品で、心から楽しめました。・・そうか、ミステリーの手法も取り入れていたのか!!日本語の美しさも堪能できました。 | ||||
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