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七人のおば
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七人のおばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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主人公の回想から誰が犯人か推理するという発想の奇抜さは非常に面白いが、逆な言い方すれば読者でも犯人の見当はついてしまうということで、目端のきく読者であれば本書は序盤で犯人の見当がつく。 多分本書の面白さは個性的な叔母たちの生きざまであり、その描写にあると思う。 内容的にはオドロオドロしいものである筈であるが、自分的にはブラックなユーモアを感じながら読んだ。 | ||||
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サリー・ボーインは幼い頃父母を自己でなくし、クララおばを筆頭とする七人のおばのもとで育てられた。幸せな結婚をし今はイギリスに住む彼女だが、ある日、アメリカ時代の親友ヘレンから「おばがおじを殺した」という手紙を受け取る。 しかし、彼女のおばはみな結婚していて誰がどのおじを殺したのかわからない。自らの血筋を恐れる妻を慰めるため、夫は、サリーが過去の話をしてくれればおばが誰かあててみせると請け負う・・ 普通のミステリではなく、サリーの物語る過去の物語を追ううちに真相が明らかになるという形式をとる、いわば「回想の殺人」の系列に入る作品。 七人のおばはみなアメリカ女性(ひいては、近代先進国の女性)の性格類型に属しており、彼女らへの「結婚しろ」という世間体の圧力(クララの権力という形で現れる)が原因で望まない結婚から不幸へと引きずりおろされてゆくさまは、余りにも残酷で痛ましい。 「ジェンダー」の告発要素を持ったミステリは他にはなく、そのため非常に異色の作品になっている。 ただ、旧精神病患者への偏見(と差別)や、サリーの幸せを強調しすぎておば達の悲劇が彼女らの人格的欠点の為と見なされかねない点は問題ではないだろうか。 (サリーの告げ口に関して何のとがめもないというのも・・) | ||||
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