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七人のおば
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七人のおばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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ある対談記事で薦められていたので読んでみました。 本文のほとんどが頭のおかしい一家のいざこざ話。 読んでいて全く楽しくなかった。 でも、最後に驚くべき結末が待っているのだろうと 我慢して読みましたが、最後の1節で唐突に披露 (する必要も無かったけど)された推理への感想は「そうでしたか」。 物語に興味を持てず、真剣に推理する気も失せていたので 騙されたという感情も抱けませんでした。 ただ、日本語訳が1986年刊行の古い本ですからね。 クリスティやクイーンを読みあさっていたその当時に読んでいたら きっとびっくりしてたと思う。 昨今のエンタメと比べるのは酷かも。 | ||||
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きちんと伏線が敷かれていたのに…みごとに、だまされました! 人物の書き分けも見事で、楽しく、読了しました。 | ||||
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商品は素早く届いたのですが、ラップで包まれていたため剥がすのが一苦労で、剥がしている過程でカバーの絵もろとも剥がれてしまいました。今後はラップではなけOPP袋など、商品にくっつかない素材のもので梱包していただきたいです。 | ||||
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それぞれ個性的な七人の伯母達。そしてそれを取り巻く家族達。夫殺しの伯母を当てるという謎解きだが、個々の性格付けがはっきりしているし、次々に起きる事件の流れが滞らないので作品の理解が混んがらない。こういう所が作者の旨さだと感心する。 | ||||
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イギリスにいるサリーがアメリカの友達から手紙を受け取る。その中でアメリカにすむおばが殺人を犯し、そのあと自殺をした、と書かれているものの、七人のおばの誰なのかはわからない・・・離れた土地で夫とともに、過去を振り返りながら推理する、、、という安楽椅子探偵ものとしても構成がおもしろいけど、読み始めるとこれが推理小説だということを忘れて”七人のおば”(元は最初は恐るべき娘たち、だったかそんな題名だったそうですが、そちらの題名のほうがふさわしい気がします)の愛憎がパズルのように複雑に入り組んだ物語に夢中になってしまいました。 誰が殺人を犯したのか、誰が一番死ぬのにふさわしく思えるか、誰が一番不当に苦しんだのか、誰が一番残酷なのか、、、ミステリーの枠をはずれて考えさせらる、傑作。 一つだけいってもよさそうのなのは、一番残酷なのは実はサリーかもしれないってことでしょうか。あのエンディングはなあ、、、。 | ||||
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主人公の回想から誰が犯人か推理するという発想の奇抜さは非常に面白いが、逆な言い方すれば読者でも犯人の見当はついてしまうということで、目端のきく読者であれば本書は序盤で犯人の見当がつく。 多分本書の面白さは個性的な叔母たちの生きざまであり、その描写にあると思う。 内容的にはオドロオドロしいものである筈であるが、自分的にはブラックなユーモアを感じながら読んだ。 | ||||
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本格推理小説に対する批判の一つに「人物が描けてない」というものがあるが、 本格はトリックがメインであり、人物をコマとして扱うことによってストーリーが成立するものであり、 もちろん人物が描けているに越したことはないが、 人物描写が読みたければ、一般小説を読むか文学を読んだほうが良くて、 批判は的外れだと思っていた。 しかし、七人のおばはトリックこそがメインではないが、 人物描写を重ねれば重ねるほど謎が増えていき、ミステリーになるという とても不思議な構成になっている。 文学の大作のように人物の内面まで描けているとは言わないが、 男性ならあまり好みではないような昼ドラ的な展開が、 ミステリーとして引きずりこむ要素となっていて、 人物描写こそがこの作品ではミステリーとして成立いる。 江戸川乱歩によると、探偵小説とは、主として犯罪に関する難解な秘密が、 論理的に、徐々に解かれて行く経路の面白さを主眼とする文学である。 とのことであるが、七人のおばを読み終えると、練り込んだトリックでなく 人物描写を重ねることによってミステリーになっていることがわかって貰えると思う。 | ||||
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パット・マガーものではこちらと「探偵を探せ」を読みましたが、こちらのほうがおすすめです。「探偵を探せ」が良くない、というわけではなく、こちらのほうが現実的な設定で登場人物と一緒に「犯人探し」を楽しめる感じがしました。 このような古典作品が手軽に文庫で読める事に感謝です。創元社様、ありがとうございます! | ||||
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ミステリの形式を(無理やり)とっているが、作者の描きたかったのは人間のエゴなんじゃないだろうか。 七つの病を割り振られた七人の女たち。「姉妹」という絆で結ばれた関係の崩壊していくさまが、じわりじわりと進んでゆき、恐ろしいのに読むのを止められない。 世間体を保つためなら手段を問わない長女クララが特に恐ろしかった。 1947年に発表されているが、現代に舞台を移しても十分成立すると思う。それだけ普遍的なものを扱っている。 | ||||
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評価の高い古典。犯人と被害者が不明の凝った設定。 回想される「7人のおば」のエピソードの中から犯人を推理するわけだが、 読んでいると推理小説という事を忘れさせてしまう。 キャラクターが強烈で「ドロドロの姉妹関係」が述べられるからだ。 達者な筆遣いで物語全体として嫌味はないのだが、 「ゲームの登場人物」を超えてしまうキャラクターには 時々戸惑いを覚える程だ。 「設定だけで勝負」していないことがよく解る。 是非、読んでみて味わって欲しい一冊だ。 | ||||
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サリーの七人のおばのうち誰かが夫を殺害した。サリーの夫ピーターは、誰が犯人かを当ててみせるという。彼女は、おばたちの周辺で起きた出来事を、夫に語りはじめた ・・・ アメリカで起きた殺人事件を、イギリスにいるピーターが、サリーの回想をもとに、推理するという一種の安楽椅子探偵もの。 ご近所の評判が第一のクララ、コンプレックスにとらわれたテッシー、問題児をかかえた離婚歴のあるアグネス、アル中のイーディス、男性恐怖症のモリー、男性関係に奔放なドリス、お金が一番ジュディ。事件の真相は予想がついてしまうのだが、本書のすばらしさは彼女たちのキャラクターの造形につきる。 サリーの目をとおして語られる彼女たちの行動は、強烈なインパクトを読者に与えるので、作品の世界にのめり込んでいけるだろう。共感できる場面もあるのだが、男性の立場から読んでいて怒りに近い感情にとらわれることもあった。彼女たちに振り回され、傷ついていく夫たちには、滑稽さをとおりこして、悲惨さを感じてしまうのだ。それだけ、人が描けているということなんだろう。 救いのある話しではないが、共感や反感、いろいろな思いをさせてくれる作品だった。 | ||||
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ザッツ・火曜サスペンス劇場! 裕福なアメリカの一家の、 問題ありな姉妹関係。 それに生じる小さな出来事の積み重ねが どんどん抜き差しならない状況になっていく。 深く考えると、倫理的にひっかかる事象もありましたが、 『家政婦は見た!』的な感じで読むと、 ものすごく練りこまれた話は、本当に面白い。 何度読み直しただろう。 | ||||
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幼い頃に両親と死別したサリーは、伯母のクララの家にひきとられた。 クララは、腹違いの六人の妹といっしょに暮らしており、結局、 サリーは七年間、七人の伯母と生活をともにしたことになる。 数ヵ月前に英国人と結婚し、ロンドンに移住した サリーのもとに、故郷の友人から手紙が届く。 それには、おばの一人が主人を毒殺し、自分も自殺した、と書かれてあった。 一体、そのおばとは誰のことなのか? 回想形式を用いて、犯人と被害者の両方を推理するという《安楽椅子探偵もの》。 探偵役は、サリーの回想の聞き手である夫のピーターが務めます。 ミステリの定石を破る、トリッキーな着想が光る本作ですが、それが趣向倒れと なっていないのは濃密で迫力のある人物描写が作品を下支えしているためです。 七人のおば達は、家の名誉と世間体のためなら、あらゆる道理を退け、無理を通すという クララを筆頭に、インテリのオールドミス、しつけのできない女、アル中、男性恐怖症、 不倫女(相手は義理の兄弟!)、浪費女といった、まるでワイドショーの見本市とでも 呼ぶべき属性の女ばかり。 こんな強烈な女たちに対し、作中の男たちは翻弄されっぱなしで、 人間関係はとことん錯綜し、事態はこじれにこじれていきます。 いやー、何というかミステリというより、昼メロを がっつり全話、観きったような読後感でしたw 時代や国が違っても、女の本質(怖さ)というのは、変わらないものですね〜。 しかしその一方で、本作で描かれる人物像を指し、「類型的」の一言で片付けるのは間違いでしょう。 こうした通俗表現が喚起する迫真性やリアリティは、ある普遍性に届いているともいえるのですから。 | ||||
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評価の高い作品だということは昔から知ってはいたが 今回読んでみて、姉妹間で骨肉の争いを呈するストーリーに 嫌悪感を禁じえなかった。 不倫(個人的に最も許せない背徳行為)をこれでもかこれでもかと 押し付けられ、いささか辟易した。 後味の悪さだけが残った。 クリスティとは違う。 | ||||
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結婚して英国で暮らすサリーの元に、同級生から「あなたのおばが殺人を犯した」という手紙が届く。 しかし、その手紙には肝心のおばの名前が抜けていた。 サリーには 人を殺しかねない おばが七人いた! 夫と共に”誰が、誰を、いつ”殺したのかを過去を回想しながら、推理し夜を過ごす。 こんな 親戚もったらえらいこっちゃ;;と思うけど、 其々のキャラクターが立ち 流れも無理なく、面白いです。 夜に読みはじめるのが お奨めですね。 | ||||
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ある日、友人より届いた「おばがその夫を毒殺した」という手紙が届いたところから話が始まり、サリーとその夫ピーターは七人いるおばのうち誰が犯人か、過去を振り返りながら推理していきます。七人が七人とも強烈な個性、というか欠けがあるおばが満載です。ちょっと読んでいて逃げ腰になりそうなぐらいインパクトがありました。こ、怖い・・・。 しかし一見、家族内の愛憎劇になりそうなところを、しっかりミステリしているとこがお見事でした。少々の不自然が許容されてしまいそうな関係のなかに、事件の真相がおりこまれています。愛憎に惑わされず順序だてて考えれば、特に難しいトリックなしで読者にも解けるようになっていますので、ミステリ初心者にもおすすめできる小説だと思います。 | ||||
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サリー・ボーインは幼い頃父母を自己でなくし、クララおばを筆頭とする七人のおばのもとで育てられた。幸せな結婚をし今はイギリスに住む彼女だが、ある日、アメリカ時代の親友ヘレンから「おばがおじを殺した」という手紙を受け取る。 しかし、彼女のおばはみな結婚していて誰がどのおじを殺したのかわからない。自らの血筋を恐れる妻を慰めるため、夫は、サリーが過去の話をしてくれればおばが誰かあててみせると請け負う・・ 普通のミステリではなく、サリーの物語る過去の物語を追ううちに真相が明らかになるという形式をとる、いわば「回想の殺人」の系列に入る作品。 七人のおばはみなアメリカ女性(ひいては、近代先進国の女性)の性格類型に属しており、彼女らへの「結婚しろ」という世間体の圧力(クララの権力という形で現れる)が原因で望まない結婚から不幸へと引きずりおろされてゆくさまは、余りにも残酷で痛ましい。 「ジェンダー」の告発要素を持ったミステリは他にはなく、そのため非常に異色の作品になっている。 ただ、旧精神病患者への偏見(と差別)や、サリーの幸せを強調しすぎておば達の悲劇が彼女らの人格的欠点の為と見なされかねない点は問題ではないだろうか。 (サリーの告げ口に関して何のとがめもないというのも・・) | ||||
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ちょっと変わった推理でお馴染みのパット・マガー。 処女作「被害者を捜せ!」とほぼ同じような設定だが、 こっちの方が面白かった。 七人のおばさん達はそれぞれ姉妹とは思えないほど 強烈な個性を持っています。 私はこれを読んでパット・マガーの作品に魅了され、 他の作品も読み漁りました。 読者の意表をつく作風です。 | ||||
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犯人を捜すというミステリの常識を打ち破って「被害者を捜せ」、「探偵を捜せ」、「目撃者を捜せ」等ユニークな作品群を発表する作者の代表作。 国を離れたヒロインの元に叔母が夫を殺害して自殺したという連絡の手紙が。しかし、叔母は七人いるのに肝心の名前が書いてないのだ。ヒロインは夫と共にどの叔母なのかを推理する。設定は「被害者を捜せ」に似ており、究極の安楽椅子探偵物だが、特筆すべきは「七人のおば」の書き分けである。こうした設定上、物的証拠を出す訳には行かないから、読者を納得させるには「七人の叔母」の性格・性癖・嗜好等を詳述し、だから彼女がやったんだと思わせる手腕が必要となる。この点、同じ女性であり、この叔母達とほぼ同世代であろう作者の観察眼と描写力は確かであり、納得できる出来栄えとなっている。 ユニークな着眼点と同性を見る観察眼と描写力が光る秀作。 | ||||
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同僚に薦められて、この著者の作品を何冊か読みました。推理物ですが、さらっとしていて、読みやすいです。この作品は、主人公が遠くイギリスにいて、夫に過去を打ち明けながら7人のおば(数がすごい!)のうち、誰が殺人を犯したのかを推理していくという構成が珍しいな…と。おば達の関係が濃厚で、ちょっと「渡る世間は鬼ばかり」みたいな感じも受けましたが、女きょうだいが集まると恐いですねえ。カバーの絵、誰が誰だか、読んでいくうちに分かりますよ! | ||||
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