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リボルバー
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リボルバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 1~20 1/4ページ
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原田マハは、『たゆたえど沈まず』『ゴッホの足跡』でゴッホをかき、さらに『リボルバー』をかいた。 ゴッホは生前ほとんど絵が売れず、その才能が認められることなく苦難の人生を送った。原田マハは、このように正当に評価されない「天才」や「異端者」に光を当てることで、社会の価値観や評価のあり方を問い直そうとしている。ゴッホの絵には、ゴッホの魂の叫びや生に対する強烈な情熱が込められている。それは、孤独、絶望、希望、愛といった普遍的な人間の感情と深く結びついている。ゴッホの生き方だけでなく、絵が何かを訴えている。まさに、絵が生命力があり、生きているのだ。それが時代を超えて人々の心を打つ。 ゴッホの生き方は、世間的な「成功」とはかけ離れていたが、ゴッホの絵は今日に至るまで、世界中の人々を魅了し続けている。原田マハは、ゴッホの生涯を通じて、真の価値や豊かさとは何か、人生とは何か、芸術はどんな意味を持っているのかという問いを投げかけている。 ゴッホの絵は、その鮮烈な色彩と、うねるような渦の中に、動的平衡がある。人間が持つ純粋で生々しい感情が剥き出しで、その飾らない感情表現と色彩が、心を揺り動かす。どんなに困難な状況にあっても、ゴッホは絵を描くことをやめなかった。その執拗なまでの創作への情熱に、胸を撃たれる。ゴッホはテオを心から信頼し、精神的にも経済的にも深く依存していた。テオからの仕送りや手紙がなければ、ゴッホは創作を続けることができなかった。ゴッホにとってテオは、唯一の理解者であり、心の支えだった。 主人公はゴッホとゴーギャンの研究者高遠冴は、パリのオークション会社に勤めている。論文を書くためにゴッホの聖地を歩き、ゴッホゆかりの美術館を見て回っている。ある日、画家のサラという女性がオークションに出したいと言って持ってきたのが、ゴッホが自分の脇腹を撃ったリボルバーだった。 どうして?そのリボルバーが、赤く錆びついた銃が。原田マハは、リボルバーで物語を紡ぎ出す。 高遠冴は、そのリボルバーの謎を解こうとする。 ゴッホとゴーギャンの関係が浮き彫りになってくる。 1888年、南仏アルルに移っていたゴッホ35歳の黄色い家で、ゴーギャン40歳は9週間にわたる共同生活を送った。二人は、噛み合わず、関係は悪化、それでゴッホは耳を切ったことで、ゴーギャンはゴッホの元を去った。それ以来、ゴーギャンはゴッホにあっていなかった。しかし、そのわずかな共同生活は、ゴッホとゴーギャンを大きく変えた。 この物語の真髄は、ゴッホは他殺であり、その犯人はゴーギャンだという仮説を大胆に取り上げている。なぜ、ゴーギャンは、ゴッホを撃ったのか。 ゴッホは精神的に不安定であり、時にゴーギャンに攻撃的な言動を示していた。共同生活を送っていたゴーギャンは、ゴッホの狂気に怯え、身の危険を感じていた可能性がある。ゴーギャンもまた高い芸術的才能を持っていたが、ゴッホの作品に触れることで、自らが超えられない壁を感じていた。つまり、ゴッホの才能に対して敗北感を抱いていたとも推測できる。小説の中では、ゴッホを撃ったとされるリボルバーがゴーギャンの所有物であり、彼の子孫に受け継がれていたという設定が登場している。これにより、「犯人はゴーギャンだったのではないか」という仮説が導き出されている。 また、テオは、ゴッホだけでなくゴーギャンにも、経済的な支援をしていた。そのテオの支援を疎ましく思い、またテオの苦しみがゴーギャンにも理解できていた。 そこで、リボルバーを持ってきた画家であるサラは、誰か?を冴は解き明かそうとする。 ゴーギャンには、デンマーク人の妻、メッテ・ガッドとの間に5人の子供がいた。そして銃を持ち込んだサラ・セゲレンは、ゴーギャンがタヒチ滞在中に、現地で関係を持った女性(愛人)との間に生まれた娘だった。サラは、錆びたリボルバーを持って、この物語に登場するのが、原田マハの手腕だ。 サラの錆びたリボルバーは単なる銃ではなく、ゴッホとゴーギャンの関係性、彼らの苦悩、そして芸術と人間の狂気といったテーマを象徴する重要なリボルバーとして描かれている。サラがそれを持っていることは、彼女が物語の謎を解き明かす上で中心的な役割を果たしている。 そして、それを冷静に、考察する高遠冴が、謎を解き明かしていく。 この物語の面白さは、リボルバーの謎を解き明かす中で、ゴッホとゴーギャンの関係を明らかにし、そして、ゴーギャンの独白が続くのである。歴史の闇を炙り出すことで、新たな視点が付け加えられる。当人しかわからないことを、想像力で物語を作り上げるのだ。 確かに、ゴッホを撃ちぬいたリボルバーが、ゴッホの脇腹だった。なぜ頭や心臓を撃ち抜かなかったのか?そのことが不思議でもある。 | ||||
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ずっと読みたかった本なので楽しみにしていました。 | ||||
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新品で購入したのにも関わらず、本全体に細かい傷が目立つ。正直返金してほしい。中古本みたいだ。 | ||||
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P.237~P.275に感動しました。 | ||||
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頑張って読みたいです。 | ||||
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マハさんの美術系は間違えない。 本当にそうだったように思えてくる | ||||
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結末を想像しながら、でも全て読まないと気が済まなくなる作品です。 ほっこりしながら、美術館に通ってみたいと考えています。 | ||||
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めちゃくちゃ評価高かったので超期待して読みました!先に読んだ楽園のカンヴァスがよかったので、なおのこと期待値上がってたのですが、これは私ダメでした、、、同じような話が何度も繰り返されるのがちょっと苦痛で、途中でやめようかと思いましたが、流し読みして一応終えました。そもそも美術にあまり興味がないのもあると思いますが、、、カタカナもあまり好きではなく、、話が面白ければそれも気にせずサクサクいけるのですが、これは私にとってよくない要素が重なったというかなり個人的な見解だと思います。文章は読みやすいですよね。 | ||||
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ゴッホとゴーギャンを巡る物語を背景にした作品。興味を惹く構成で飽きさせない。美術品の背景や見方を変えてくれる。 | ||||
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前半の登場人物に興味が持てない上にwikipediaみたいな文章の羅列がきつい 後半の見どころはみんなが知ってるゴッホとゴーギャンのエピソードだけなので、読む価値がなかった この小説よりゴッホの人生の方がドラマチック | ||||
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誰が引き金をひいたのか、 なぜ引き金をひいたのか、 はそれほど重要じゃない。 ゴッホやゴーガンの人間味に触れた心地になれるのが醍醐味です。 | ||||
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美術に関する造詣は皆無ですが、読みやすく情景が浮かんでくるようです。 読んで良かったです! | ||||
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絵画に造詣がなくても、実際の史実にも基づいたフィクションなのでゴッホやゴーギャンへの知識が深まりました!美術館にいって実物をみて感動しても、すごい迫力だなぁ、くらいしか言葉が出てこないですが、原田マハさんのご本を読むと絵画がお好きな方がどういうふうに感じてるのかがわかります。そうそう、そういう感じだな〜!って。 絵画だけでなくオークションのこと、フランスで日本人が絵画の仕事につくことが困難なことなど、世界が広がるのも楽しいです。ちょっと劇画っぽい語り口?と思ったりもしますが、ミステリー要素もあり面白くてサクサク読めます。原田マハさんの造詣と愛の深さに脱帽です。美術館に行きたくなりました! | ||||
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ゴッホの自殺に使われた拳銃をめぐる話だが、話はそう単純に進まずゴーギャンが裏の主人公として出てくるのは面白い。原田マハにゴッホ、ゴーギャンを書かせたら面白いの一言である。私的には、原田マハの良さは短編集より、こういった枚数の多いものの方がよく出るような気がする。一読の価値あり。 | ||||
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【注:ミステリの核心部分に関する記述あり】 ゴッホの自殺にまつわるとされる一挺のリボルバーをめぐるミステリ仕立ての小説。テーマは面白いが、ミステリとしては粗が目立つ。 最大の疑問点は、ゴッホ兄弟が一発だけ実弾を装填した銃を「弾は入っていない」と偽ってゴーギャンに渡し、ゴーギャンがそれを信じ込んだという設定。ゴーギャンは若い頃は船乗りとして世界を旅した経験もあり、拳銃の扱い方くらいは心得ていただろう。そんな人間が威嚇用とはいえ、いや威嚇用だからこそ拳銃の弾倉を一度も確認せずに持ち歩き、それを人に向けるというのはあり得ない。 リボルバーの弾倉は回転式だが、小説の設定によると初弾で発射されるように装填している。その銃が空だと思っているゴーギャンがもし空撃ちのつもりで引き金を引けば実弾が発射され、とんでもない暴発事故が起きる可能性もあった。そんなことすら想像できないゴッホ兄弟ではないだろう(そしてその「暴発事故」がゴッホの自殺の真相だった、というお粗末なオチがつく)。 そして現代のパリを舞台に、そのリボルバーの謎を解き明かそうとする主人公の冴。そのキャラクターが悪い意味で軽く、「って、〇〇!」といった読んでいて恥ずかしくなるようなセリフが多い。今風の等身大の若い女性を描こうとしてスベっている感が否めない。 もっとも読後感が悪いのは、ゴーギャンがタヒチなどの南国の島で次々に幼い現地妻を娶っては、妊娠したら厄介払いしていたという史実についてまったく無批判である点。それを主人公の冴は「少女たちもゴーギャンに恋をしていたのだ、幸せだったのだ」という推論で美談として丸め込んでしまう。植民地時代はそれが常識だったのかもしれないが、現代の小説として描く以上、植民地の女性に対して宗主国の男性が行なった人身売買や性暴力に対して無批判であることが果たして許されるのだろうか。 著者の小説をそれほどたくさん読んだわけではないが、いくつか読んだ感想では「美談」が好きなのだな、という印象がある。人気があるのはわかりやすいカタルシスが求められているのだろうか。個人的には深みがなく物足りないと感じる。 | ||||
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フィクションであるのはわかっていても、思わず物語の中に引きずり込まれてしまった。最高に面白かった。殆どイッキ読みだった。彼女の作品はかなり読んでいるが、これは素晴らしい。ゴッホとゴーギャン、2人の偉大な画家の知られざる過去に筆を運びながら、その周囲の人物まで光を当てて描き出す。本当に原田マハ氐ならではの手腕だと言えよう。たゆたえども沈まずも大変面白く拝読したが、原田マハ氐のゴッホ の描き出すエネルギーには、読者も圧倒されてしまうだろう。是非とも1度手に取って欲しい秀作であると思う。 | ||||
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リボルバーでもしかりゴッホ関連の本を読んでいつも最後に思うことは「テオ、なんていい人!」につきます。 | ||||
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2019年6月19日 19世紀のオランダの画家ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)が自殺に使用したとされる拳銃がパリで競売にかけられ、約2,000万円で落札された。 出品された銃は7ミリ口径のリボルバー。赤錆がうきボロボロの状態だった。落札したのは電話で参加した個人の収集家。名前は明かされていない。 ストーリー・テラー原田マハが語るゴーギャンとゴッホの物語。 史実に基づいたフィクションと巻末にことわり書きがありますが、楽しめた一冊でした。 | ||||
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ゴッホとゴーギャンに関心がある人もない人も、興味深く読めると思います。リズム、テンポが良く、あつと言う間に読み切りました。 読後感は寂寥でしょうか。 ゴッホとゴーギャンという二人の画家に 感情移入してしまう作品です。 | ||||
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史実に基づいたフィクションということを頭では分かっているのだが、原田マハさんが書く作品は自分がタイムスリップしたかのような、あるいは、当時を生きた人から口伝されているかのような気持ちにさせられる。 実際ゴッホとゴーギャンの間にどのような感情があったのかは本人のみぞ知るところだが、小説のようであって欲しいと思わずにはいられない。 この小説を通して、知識として把握している画家ゴッホ、ゴーギャンが、立体的に感じられた。彼らの絵を直接見て、時代を経てもなお発するそのエネルギーを感じてみたくなった。 | ||||
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