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すべてがFになるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 41~60 3/4ページ
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私は森博嗣独特のシンプルで静謐な文体が好きである。レビュワーは口を開けば人物描写とうるさいが、華美荘厳に描写すればよいというものでもないし、あえて描写しないのもまた一法である。森博嗣は貯めだしデビューであることもあって、その手法文体は一貫しているように思える。 本作は実際には書き貯めてあったシリーズ5作の4作目だそうだが、衝撃度の高さでデビュー作になったという。 ところが私には肝心のその「衝撃度」が何か分からなかった。私はミステリー読みとしては失格なのかもしれない。 ただ私にとって最大の興味の対象は犀川助教授の女性観であるので、最大のミステリーは女性ジャーナリストが何者かという点であった。そういう意味では私にとってもこの作品は充分本格ミステリーたりえたのである。 私は本格推理というものの価値が今ひとつよく分からないが、犀川と萌絵というキャラクターは私の文学史上においても宝のような存在である。 | ||||
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トリックや作風はとても理論型な作品と感じました。 タイトルの「F」のキーワードの意味も、総合的な結末も「なるほどッ!」とうなづける作品で、 読後もスッキリする、理の筋道にしっかりと乗っている作品だと思います。 ただ、各登場人物の感情や行動が、 「なぜそうなったのか?」「なにがそうさせたのか?」といった部分が薄く、 感情移入ができないからか、「グイグイと引き込まれていく感」が持てず、 読中に「先が気になるから読みたいけど、う〜ん…まだ○○ページもあるのか…」と、 ついつい何度か思ってしまいました。 理系、というよりもミステリー性やトリックの解明の醍醐味を味わいたい方にはとてもお薦めだと思います。 ただ、ミステリーの中にも、作中の人物に感情移入して引き込まれたい(惹きこまれたい)といったことを求められる方には、 少々読むのがキツイかもしれません。 | ||||
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一番単純に思ったのが「暗算能力が高いと天才なんですか?」 数学の天才でも算術の達人でも 165×3367って3367×3×55=10101×55=555555にしそう。 7での掛け算をしないと思う (333667×3=1001001もネタとしてどうぞ。 数マニアは知識として持っているのでその場で計算しないと思う)。 天才とは他の人が考えつかないことを考えついたうえで、 他の人をあっと言わせられる成果を挙げられる人であって、 頭の回転が早いだけでは天才ではないと思う。 あの程度で「自分より頭のいい人に会ったことがない」と言うなんて、 頭が悪いから頭のいい人の頭脳を理解できないんだろう。 また、自分の皮膚感覚を信じない人は感覚を一つ遮断しているようなもの。 能力ある人ほど五感の全てを利用とするだろう。 作者のあれだけのバーチャル信仰は理解できない。 とはいえ、惹きつけられて一気に読んでしまった。 楽しんで読んでしまったのも事実。 納得行かないところと合わせて、星三つで。 | ||||
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推理小説としては駄作。 動機を持っていると考えられる人物が一人しかいなく、トリックが完璧な密室だと書かれてたら犯人はわかると思う。 他の登場人物に存在感が無いのが致命的。 舞台設定に関係するので仕方ないのかもしれないがもっと主人公との関わりを増やしたりミスリード部分を作るべきだった。 ページを費やした分、主人公2人はどちらも面白いキャラだと感じた。 萌絵のぶっとんだお嬢様キャラっぷりが有馬マリア慣れした自分を楽しく笑わさせてくれる。 犀川については本書解説に詳しく書かれてるので割愛。 冒頭の萌絵と四季の会話は 萌絵の暗算能力がすさまじく、四季の話す事が正直イミフでついていく気がしなくなり苦痛でした。 事件が起こると面白くなるんだけど上記理由から200P過ぎると中だるみ。 解説部分になると主人公が2人いることにより面白味が増しトリックは丁寧に解説されよく考えてるのがわかる。 真賀田四季のキャラは捨てがたいので四季が登場する続編だけ読もうかなっていう読後感。 一つ不満として言っておきたいのが犀川の閃いた描写。あれは過剰演出。 ついでに誉めるとアリバイを捨てたのは評価できる。 | ||||
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全体的な感想としては、まあまあ面白かったというところ。少し長い。 会話やキャラがいいと思う。ミステリとして読むとがっかりするかも。 【良かった点】 ・真賀田四季のかっこよさ ・THE PERFECT INSIDERの意味するところ ・・・この点だけは、なるほどっ、と思った。 ・真賀田四季や犀川が絡む会話の面白さ、薀蓄 【悪かった点】 ・不必要に長い ・動機の説明が全くない ・感情移入しにくい ・・・四季はともかく、主人公2人のどちらにも感情移入できないのはちょっと。。。 ・謎解きであまりすっきりしない ・・・個人的には、一つのトリックで全ての謎が解決できるのが最良だと思う。が、本作は謎とその説明がバラバラで、謎解きされてもあまりすっきりとしなかった。 | ||||
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とても面白い作品なので、お勧めできます。 ですが、シリーズとして、これを第一作にもってきたのはよくなかったと思います。 せっかくの流れが台無しになっているように感じました。 修正が入ってない、もともとの話を読んでみたいです。 星は作者に5つ、編集者に-2。 | ||||
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題名にやけに惹かれて買ってみました。 途中までの内容は結構面白く、近未来的な理想 などが感じられましたが オチがひど過ぎて・・・。このオチのために分厚い本を読んだと思うと 微妙な気がしました。数字が関係してくる点について万人向けではないかな。。 文系の私は理系の人を尊敬しますから読んでて途中投げ出すこともなかったが 最後のオチが、がっくり。『天才プログラマー』ならなんでも出来て 神並みレベルにコンピュータトリックを持っていかなくても・・・と思いました。 理系な文章で施設環境も面白い点で☆3つです。 | ||||
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とりあえず、トリックには驚いたので、しかも、最後のほうでも騙されたので、 読んだことは後悔しませんが、ちょっと長かった気がします。 ドキドキするシーンもありますが、基本的に登場人物たちが自分の推理を話し合う場面で構成されているので、この尺は長すぎたんじゃないかと思います。 もうちょっと短かったら、星四つです。 | ||||
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何と言っても見所は、絶対にあり得ないと思わせる密室殺人の謎解きです。 真実が明かされた時、視界が魚眼レンズのように歪んでしまう程の衝撃がありました。 ただ残念な事に中盤が少々中だるみしてます。 そこさえ乗り越えれば仰天する事間違いなしです。 | ||||
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推理小説だが、1,2ヵ所、考えさせられる言葉が出てくる。たとえば、現実とは何か?−そう萌絵は犀川に問いかける。彼は、それは私たちが現実について考える時だけ思考の中に現れる幻想にすぎないという。さらに彼は言う。将来、現実は夢に限りなく近づいてゆくと。私はこの言葉に違和感を覚える。仮想世界の体験と、現実の体験とは似て非なるものである。それは、グレードの違いはあるが、テレビで見るプロ野球と現実の球場で体感するものとの違いに似ている。投手や打者はテレビのほうがよく見えるし、応援や解説なども聞くことができる。しかし、実際の球場で見られるもの−観客の歓声、守備のシフト、応援の熱気−そういったものは、決して仮想世界では味わうことができない。そして、TVやVRでは得られない現実に触れた感覚こそが、人間を成長させてくれると私は思う。百の知識より一の経験が重要なのである。この著者の考えでは、これからの社会はどんどん人との現実の接触が少なくなって、人々は仮想世界のようなところで生きることになるらしい。確かに、一部の人々はそうするだろう。しかし、人間どうしの現実的なふれあいは決してなくならないはずだ。人間が人間らしく生きたいと思うのなら。 ストーリー自体は面白い。物語が2転、3転し、密室トリックも思いもよらないものである。しかし、気に入らない箇所がひとつある。それは、殺される天才プログラマーの行動だ。密室トリックにも関わってくるのだが、彼女が思いもよらない行動をとるのである。普通の人間なら絶対にしないような行動を。この小説では、それを彼女が天才だからという理由で説明している。しかし、天才というレッテルを貼ってどんな奇妙な行動もそれで説明してしまうのは、安易すぎる。その点で、この小説は少し説得力に欠けている。 | ||||
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“F”も“7”も“BとD”も全然理解できなかった私が言うのも僭越なのですが、 「誰もプログラムに手を加えてないのに、システムが異常を起こしている」と聞いたら、「○○だからじゃない?」と思うと思うのですが 理系の人は「こうでこうでこうだからこうしてこうなって、○○しかありえない」と説明するためにこんなにぶ厚い本を書くのか・・・ というのが感想でした。 その説明にカタルシスを感じられる人にはたまらない作品なのだろうと思います。 でも、文系人間には、感情移入できるキャラがいなくてハマれませんでした。 動機も必然性もよくわからなくって・・・。 せめて、十五年前に所長と四季がなぜあんな判断をしたかの話を書いてくれれば、凡人にも納得できたと思うのですが。 理解できない人間に作品の質の良し悪しは言えないのですが、ミステリーに人間ドラマを求めている方には この本は読むのがちょっとつらいかと思います・・・。 | ||||
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それなりに飽きずに読めはするのですが… 読後はなぜかトリック含め特に印象に残る感じではなく、 読んでしばらくたつ今となっては、「で、トリックって 何だったっけ?」という感じです…。 何よりも人物像がイマイチ頭に浮かびませんでした。 博士の天才ぶりの描写も、プロフィールは克明なものの じゃあどんなとこが天才?というエピソードの具体性には 欠ける気がします。 事件の謎を解く犀川助教授のイメージもつきにくかった。 説明は詳細にあるんですが…雰囲気が伝わってこないんです。 (かっこいい部類に入れるべきなのか否か、最後まで 掴めませんでした(笑)) シリーズ第1作とのことなので、他を読めば面白くなってくるの かもしれませんね! 小説の構造しかり、人物描写しかり、ディテールは面白いのに、 全体として伝わってこないもったいなさを感じます。 | ||||
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とりあえずこれだけ読んだ感想。 推理小説としては破綻・・・というか最初から推理小説の形態は意識されていませんね。 今読んだからかもしれんが基本的にトリックの部分が何でもありなのであんま考える余地は無い。 理数系の書いたスペクタクルというかサスペンスというか。 理解出来ない人には全く理解出来ない現実が全てコンピューターにという話の真剣なやりとりとかもう所々に振り落とし場所が満載。 最初から続き物として構成されてる内容でキャラ付けやシリーズがどこに向かうかとかいう指標は凄くしっかりしてる。 今から読むとしたら一気にシリーズ何冊か読んだ方が面白くなりそう。 一冊で評価するとなると中途半端な近未来が古い時代と同居する変なSFという感じ。 | ||||
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犀川シリーズの第1段。本シリーズは人気シリーズとなったが、第1作の出来、犯人のカッコ良さが要因になっていると思う。最初に断っておくが、私はプロのプログラマーである。その目から見て、部屋脱出のトリックは甘い。また、特定の日付に、プログラムを誤作動させるのは作成者にとっては容易であり、逆に何十万ステップのプログラム(作品ではUNIXライクのOSを想定しているらしいが)中でそのような箇所を検出するのは事実上不可能である。それをいかにも犯人が天才のように書くのはフェアではない。そして題名である。Fは「0xff」のことだろうが、これではオーバー・フローしない。もう一つ進んで「0x00」になった時、オーバー・フローするのである。作者は、最先端のコンピュータ技術を作品に盛り込むことで、作品及び犯人のカッコ良さを狙ったのだろうが、もう少し正確に書いて欲しいものだ。 | ||||
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トリックとかはまあよくできてると思うんだけど、設定が突っ込みどころ満載で(なぜあの人は監禁状態にされていたのかとか、きっと○○を隠すためだろうけど、だとすると最終的にああいう行動に走ったのは筋が通らないとか、別にあんな手のこんだ危険性の高いことしなくたって方法は他にいくらでもあるだろうに、とか)、そういう細かいことをうだうだ考えてしまう私は「文系人間」なのだろう。 というわけで謎解きミステリーとしては星4つだけど、全体的な小説としての完成度では饒舌すぎて途中読んでてダレる部分も多かったので、星1つ。 | ||||
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とは言えある程度楽しんで読むことは出来ました この内容ならここまで厚くする必要がないと思いますが。 次の巻に期待します | ||||
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孤島の研究所の中。しかも外界との接触を制限された個室で天才工学博士・真賀田四季は生活を送っていた.ゼミ旅行として、その島を訪れていたN大学助教授・犀川創平とお譲様女子学生・西園萌絵は真賀田博士に会うために研究所へ.しかし、彼女達が出会ったのは両手両足を切断されウエディングドレスを着た真賀田博士の姿であった.唯一、博士の部屋につながる通路は監視カメラで録画されていて、10年以上もの間他人の出入りが無いというのに殺人が起きた.犯人はどのようにして殺人を犯したのだろうか?密室殺人ミステリー. 多少工学系の知識を知っていれば分かりやすく読める作品だと思います.知らない方には、少し難しく思えるかもしれません. 西園萌絵のお嬢様キャラが作品を明るくしていて良かったと思います. | ||||
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三河湾にうかぶ孤島に作られた窓一つない研究所に、人との接触をいっさい断ち切った天才科学者が住んでいる。そんな島にゼミの夏合宿で訪れた工学部助教授の犀川と、助手を決め込む萌絵らが、リアルタイムに監視された密室から解き放たれた殺人に遭遇する。森博嗣のデビュー作にして、S&Mコンビの第一作。近年のハイテクによって、推理小説の筋として完全犯罪を成り立たせるのが難しくなるなかで、逆にテクノロジーを筋立てに積極的に織り込んだ点では新鮮な印象を残すミステリー作品に仕上がっています。作品の面白さを全て享受するには多少のコンピューターリテラシーが要求されますが、むしろそういう人の方が最近の若者には多いのですから、著者の狙いは的中しているといえるでしょう。ただし、ミステリーを読み慣れた読者には、あり得ない状況設定(研究所の構造や生活習慣に代表されるような)や、生かしきれていない伏線(例えば冒頭の萌絵と博士の会話)がつまらなく感じられるかもしれません。探偵と助手が、事件に対して感情的葛藤を持たず、Perfect outsiderにとどまっているのも、ライトノベル的な平面さを抜け出ておらず、多くの人が書いているとおり、よくも悪くも登場人物の設定だけで成り立っている作品といえます。重い読後感を感じる事なく、ゲーム感覚で一気に読み通せますし、トリック自体も注意深い読者には自明な程度に易しいので、脳の体操に著者との知恵比べをするのも、また一興。 | ||||
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絶海の孤島の研究所。そこの地下で、長らく隔離されて暮らしている天才プログラマ、真額田四季。彼女をN大学助教授の犀川と、学生の萌絵が訪れる。そして、不可解な密室殺人が…。う~ん…「なるほど!」と思ったのは確か。ただ、それに大してどう思うか…という点でどうしても評価は分かれるだろうな。タイトルでもあり、キーワードでもある「すべてがFになる」に関しては、そういうことか、と素直に思えたけれども。この作品、トリックもさることながら、登場人物だとかもかなりアクが強い。シリーズものとして、既に続いているわけだけれども、このアクの強さがポイントなんだろうな…。 | ||||
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実に巧妙に書かれた作品だ。全てを読み終わり、初めてあちこちに散らばっていた伏線の意味を理解した。読み過ごしてしまいそうな何気ない表現の中に、重大な秘密が隠されていた。孤島で、外部と連絡が取れない。窓のない建物で、博士の部屋にも簡単に出入りすることが出来ない。部屋を出入りする者は、モニターで厳重にチェックされている。2重3重の密室の中での出来事。最後まで一気に読んでしまった。ラストは意外! | ||||
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