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(短編集)
逆ソクラテス
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逆ソクラテスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全229件 41~60 3/12ページ
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巻末の著者インタビューで、こどもをメインに据えた小説は苦手と仰っていますが、そんなことはなく、過去と現在を反復横跳びしている感覚、伏線回収、どんでん返しと伊坂ワールドを本作でも存分に楽しみました。 個人的には「アンスポーツマンライク」が一番好き。バスケットボールの試合終了前のスピード感と主人公たち5人の人生、そして現在がオーバーラップして描かれているので、スリリングでした。 どの作品も、運動神経が良い、カッコいいといったクラスのスーパースターではなく、まじめでおとなしい普通のこどもが主人公。威張り、高圧的で声の大きい人たちに振り回されながらも、まじめに生きる彼らが、最後に痛烈なカウンターをおみまいするのが痛快でした。 まじめに、親切に、丁寧に生きていればいつか報われるよね、という肯定感に包まれました。そしてもうひとつ、人生は必ずやり直せる、どんな人にもカムバックのチャンスがあるべき、というメッセージをなんとなく感じました。 寛容さを忘れないようにしたいです。 | ||||
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「敵は、先入観だよ」 から始まる転校生とのカンニング作戦。 決めつけることは楽。簡単。容易。 僕たちはすぐ「要は〜でしょ」と、複雑さや繊細さを無視して効率的に効果的に動こうとする。 それが間違いだとは思わないけど、それだけじゃない世界の方が豊かだよなって、少なくてもそう思う。 小学生の頃。 正解を振りかざす先生にいつしか抵抗を止め、従順に、いい子に生活するようになった自分。そうじゃなかった未来はこんなのかもよ?って届けたくなった。 | ||||
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少年少女時代に、誰もが経験したような出来事やそれに伴う心の動きがいくつかの物語で描かれています。 少年少女の心理に寄り添った描き方になっていて、素直にグッと引き込まれてしまう作品! 夏の読書にもオススメです!! | ||||
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【読書のきっかけ】 「オーデュボンの祈り」や「アヒルと鴨のコインロッカー」など、デビューして間もない頃に作者の諸作と出会い、ちょっと変わっているけど、十分に高品質なミステリ小説という特質に惹かれ、一時期、新刊が出るたびに読んでいました。 あれから、しばらく、読まなくなっていたけれど、Amazonのラインナップの売れ筋小説の中に本作品を見つけて、さっそく読んでみることに。 【率直な感想】 著者にしては珍しく、短編5編のすべての主人公が「小学生の僕」。 この部分も、個性的だな、と感じていたのですが、読み進めていくうちに、目次に戻って、タイトルを見ていくと、共通点がありました。 ・【逆】ソクラテス ・スロウでは【ない】 ・【非】オプティマス ・【アン】スポーツマンライク ・【逆】ワシントン すべて、「否定」や「反対の」といった意味合いが、タイトルに入っている。 そこで、この「否定的な部分」を取り除いてみると。 ・ソクラテス→「無知であることを知る」ことが重要だ。 ・スロウ→「遅い」のにはそれなりの理由があったりする。 ・オプティマス→普段の見かけ上の姿と違う本当の姿を持つ者もいる。 ・スポーツマンライク→ルールを守ってこそ、スポーツ。単なる闘いではないのだから。 ・ワシントン→大きな失敗をしても、謝れば許されることがある。 「→」より後のことは、「大人にとっての常識」なのです。 しかし、本書の主人公の「僕」はまだ大人ではないので、純真な気持ちで周りと接している。 でも、小学生とはいっても高学年で、もうすぐ中学生なので、「大人の常識」を掴み始めている友達や、「大人の常識」を教えてくれる大人がいる。 例えば、「逆ソクラテス」であれば、大人はソクラテスのことを知っているので、「無知であることを知る」ことの重要性が分かっているはず。 ところが、「僕」の周りには、そうではない「大人」がいるではないか。 そこで、「僕」は思い切った行動に出ることに…。 (これ以上は、ネタバレになるので、控えます) 大人へ一歩一歩近づく「僕」が本来持っている「純真」な気持ちと、新しく体得していく「大人の常識」との間で成長していく姿。 また、大人でも、うまく説明できない善悪(なぜ、いじめはよくないのか。止めさせるにはどうしたらよいのだろう?)に、「僕」なりの判断をしていく姿。 遠い昔の子どもの頃の自分の気持ちを少しずつ思い出しながら、楽しく読ませていただきました。 【全体評価】 著者、伊坂幸太郎の新しい側面を知ることができる良作と感じています。 | ||||
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なかなか仕立てられた緊張感を味わいながら読み進めました。お気に入りは「スロウではない」、ゴッドファザーのオマージュをアクセントにさすがのストーリーに脱帽。 | ||||
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どの話も、スカッとさせる逆転劇のようでありながら、モヤっとしたやるせなさを残す。どうしようもない悪人もいないが、神に全肯定されるヒーローも出てこない(ドン・コルレオーネもオプティパスプライムも、作中で存在が否定されている)。ただ、どの話でも「良い言葉」と「悪い言葉」は明確だ。人を傷つける暴言や呪いがある一方で、人を導いたり、赦すのも言葉だ。 | ||||
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小学生の頃の出来事と現在。メッセージは伝わりました。感動が残ります。 | ||||
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短編ものだが、読み易く、スラスラ進む。どれもほっこり気持ちの良くなる話。 | ||||
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この人の考え方好きだなあって思って他の作品もよく読ませていただいています。色々な問題に対して、ある種の正解を導いてくれるかのような斬新な切り口を、ここまでライトに我々読者に伝えられることにいつも脱帽させられます。これからも応援させていただきます。 | ||||
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この本は「タイトルが変わっているなぁ。どんな意味なんだろうなぁ」と気になったことがきっかけで読み始めた。 読んでみるとタイトルの意味は、そのまんま。 文字通り「逆ソクラテス」さんの話だった。 収録されている5つの短編のうち、最も伊坂幸太郎らしいなと思ったのは「アンスポーツマンライク」、最も気に入った話は「逆ソクラテス」、最も印象に残ったセリフが出てきたのは「スロウではない」だった。 セリフで言ったら「アンスポーツマンライク」の「永遠だよ、永遠」も捨てがたい。。。 短編のせいか、子どもが主人公になっているからか、「ちょっと話が綺麗過ぎないか?」と思うところはあったが、どの話も展開・構成が面白く、すぐに読み切ってしまった。 | ||||
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この作家の作品はすっきりとした文体で読後感が良い。それでいて色々な伏線が張ってあって最後にそれがピタッとはまり腑に落ちる。実に上手い作家だと思う。この作品は軽くて広がりがあって面白く後味が良い。 | ||||
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子供の純粋な想いと作品間のリンクが楽しい、伊坂幸太郎には珍しい子供主役の作品 | ||||
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著者の短編集と言えば、最近得意の、最後に各編が繋がるオチが隠されている連作かと思いきや、本書は夫々の物語が独立して、幼少期の人間関係や既製の大人社会に対する心の機微を見事に描いた短編集で、夫々の物語で清々しい読後感を得る事が出来ました。 | ||||
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とても面白かった。短編だが、読みごたえがあった。井坂幸太郎の小説は、一読しただけではわからない繋がりがarので、後でメモをとリながらその繋がりを読み解く、推理ものの楽しさかある。 この短編集は、小学生が主人公で書かれているが、、当然のことながら、そんなに単純ではない。しかし、小学生、子どもならではのドキドキ感やワクワク感がよく出ている。とても面白かった。 | ||||
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文庫を待って購しました、 | ||||
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すごく面白かった。やっぱり伊坂幸太郎は、内面の描写が上手い。読んでいて、子供の気持ち、親の気持ちなど「あるある」と頷いてしまった。印象に残った言葉はたくさんあるが「お父さんたちも試行錯誤なんだよな。子育ては初めてだし、何が正解なのかわからないから、ほんと難しいよ。」というセリフは思わず唸ってしまった。それにしても、読みながら小学生の頃を思い出した。小学校でも中学校でも高校でも、序列を作ってマウントを取りたがる人がいたなぁと思った。会社でもそうだったが。。 | ||||
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いつもと違うと感じる人が多く驚いた。小学生が主人公のこの連作集、私はいつもの井坂作品だと読んだのだけど、違和感ありますか? 何より読み易く、ちょっといい話なので、読後感も良好。軽い暇潰しには最適と思った。何となく関連のありそうな話を、連作にまとめる技量は確かで、井坂さんのセンスの良さを感じる。 | ||||
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通勤列車の中で思わず感動の涙が出てしまい、ちょっと恥ずかしかった表題作の『逆ソクラテス』。 著者自身があとがきで「かなり自分の中でお気に入りの短編になった」という本作、伊坂幸太郎の数ある短編の中でも最高傑作の部類に入ると思います。 更にこの短編集、表題作以外のどの短編も「うーんお見事!」と唸るほどクオリティの高い傑作ぞろい。 「20年間この仕事を続けてきた一つの成果のように感じている」と自信を持って世に送り出した作品集といえるでしょう。 本作品集の特徴としては、結構ストレートに伊坂幸太郎の思いが表現されており、ある意味分かりやすさがあろうかと思いますが、そこにはやはり、大人から子どもたちまで幅広く自分の思いを伝えたい、との気持ちが込められているからではないでしょうか。 伊坂幸太郎がこれまでいろいろ考えたり悩んできたことを、真面目に真摯に書いてくれていると感じます。 理不尽なことを言われ怒りがふつふつと沸き上がりそうになったときは「可哀そうなやつだ、と思っておけばいい、この人は自分では楽しみが見つけられない可哀そうな人なんだ、と心の中でそっと思っておくといい」。 「最初の印象とかイメージで決めつけていると痛い目に会う。だから、どんな相手だろうと、親切に、丁寧に接している人が一番いい」 などなど。 我々は、先入観にとらわれ、物事を決めつけて見てしまっていないか、と自身を振り返る気持ちにもなります。 本書は、人間関係において悩む少年だけに限らず、大人たちにとっても必読の書かもしれません。 | ||||
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自分の学生時代を思い出しながら、日常を切り取ったようなシーンの数々。その中に間違いなくあった非日常の瞬間。そこから何を感じ、何を学んだのか。 この作品を通して忘れていた何かを思い出すとともに、今の自分はやはり過去の自分の一つ一つの積み重ねで今に繋がっているだなということが思い起こされました。 恐らく人生の読むタイミングによって感じ方もまた変わってくるように思います。 何度も何度も読み返したくなる、そんな小説達です。 | ||||
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相変わらずの伊坂ワールド。伏線の張り方もやっぱり上手い。 登場人物は子供中心ですが、考えてることは大人顔負け。 いじめなど世の中で昔から続いている社会問題に、伊坂さんなりの考えも盛り込まれていて、頷いてしまった。 誰でも読めて、考えさせられる一冊。 | ||||
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