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罪と祈り



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪と祈り
罪と祈り (実業之日本社文庫)

罪と祈りの評価: 3.12/5点 レビュー 26件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 21~26 2/2ページ
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No.6:
(2pt)

「ドミノ倒し」ならぬ「才能倒れ」。

「ドミノ倒し」で作者の才能も倒れたと思って以来、
警戒してその著書を読むようになった作家さん。
今回こそはと期待したのですが。。。やっぱり才能枯れちゃったのかな、というのが
正直な感想です。

まず、過去パートの登場人物たちが事件を起こそうと思った動機が弱すぎる。
「そこまで親しくなかった」とかいう描写が頻発するほど関係性が希薄なのに、
何故その人の敵を討つためにこんな犯罪に手を染めようと思ったのか納得がいかない。
ものすごく親しい人間が命を落としたというならまだわかるんだけど。
バブルという時代がその当時を生きる地元の人間たちを死に追いやったという
ことに対する怒りも、主人公たちからまったく伝わってこない。
犯行グループの女に至っては、グループに入った理由が
「好きな人がグループにいるから一緒にいたかった」だし。バカ女丸出し。
誘拐した子供が死んだ理由もとってつけたようで「は? そんな理由で死んだの?」と
呆気に取られた。ここはもっと衝撃的な別の理由にしたほうがよかった。
大体、子供を相手にする職業に就いている人間なら、子供にアレルギーがないかどうか
確認するのが普通なのにそれもしないのがおかしい。
私は子供相手の仕事をしているけど、お菓子をあげるときは必ず
「アレルギーない?」と確認するので。
その時代はアレルギーの知識があまりなかったとか作中ではフォロー入れてるけど、
繰り返しになりますが子供相手の仕事で「知りませんでした」は通用しない。
加えて、自分たちの友人を死に向かわせた会社に対する復讐のために
動いているはずなのに、奪った身代金はちゃっかり山分けしようとしているのが
不快だった。
それ以前に、どうして自分たちが誘拐という犯罪に手を染めたのか
先方に言わなきゃ何も伝わらないだろうにと頭の中に疑問符浮かびまくり。

そして現在パートの主人公のひとり、亮輔の父親が殺された理由ですが。。。
何それ? それが真相? という感じ。
賢剛の父親が自殺した理由ですら「は? 何で自殺すんの?」という感じなのに、
亮輔の父親の死因がそれだとは。。。
そして犯人の動機もショボすぎる。慕ってる人が亮輔の父親のせいで死んだから
悔しくて殺したとか言ってるけど、犯人がその人を慕ってる描写が
後半中の後半になってちょろっと出てくるだけなので、感情移入もクソもない。
もっと最初から「慕ってる」描写なりエピソードなりを入れておけば
少しは違ったかも知れないのに。
というかそうだとしても逆恨みもいいとこ。
大体亮輔の父親も、自分の死の原因を他人に押し付けるなよと。

タイトルである「罪と祈り」も、書かれていることは「罪」がほとんどで、
「祈り」は最後のページにちょろっと出てくるだけ。タイトル意味なし。

もうこの作者に「慟哭」「乱反射」みたいな傑作を書くことは無理なんだろうか。
好きな作家さんだっただけに残念です。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411
No.5:
(2pt)

期待ほどではなかった。

現在と過去が交錯しながら次第に解き明かされていく事件の真相。一気読みとまではいかないが、引き込まれては行く。しかし…
一番の違和感はやはり動機と、行動の重さが比例しないこと。説得力に欠ける。昭和に生き、バブルの時代も経験したが、父親たちの行動に感情移入しにくい。又、途中ですでに事件の概要はわかってしまう。
最後のオチについても、今ひとつ納得できなかった。それでも読了させる筆力は流石と言うところかな。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411
No.4:
(3pt)

バブル期の裏側で。

華やかなバブル全盛期の裏側で重苦しい不穏の音が響く。
かね・かね・かねの時代に翻弄された人々。
昭和から平成へと移り変わるとき。
幼なじみとの絆は正義を求めて。
そのときに事件が起きた。
現在でも未解決事件の真相が明らかにされていく。
罪を背負って生きてきたものたち。
ベールに包まれた心の葛藤が。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411
No.3:
(3pt)

どうなんだろうか

犯人が任意同行される瞬間に明らかになる人物相関図、こういう手法ズルくない?読み手は頭に絵を描いて読んでいるわけで、それを逆手に取られたような感じ。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411
No.2:
(3pt)

読む世代で好き嫌いが分かれる?動機が、全ての行動が不明すぎる!

作者の最新刊、待望の2年ぶりの作品である。作者の作品は、全て読んでいたので、新刊発売はとても待ち遠しかった。しかしながら、やはり作者の読ませる力によって物語を読み進めていく。7章で構成され、主人公はある意味、息子達と父親達の4人が交互に主観となって展開される。なので、父親達の昭和64年から昭和天皇の大喪の礼、息子達の現在、時代も交互する。私自身が、ほとんど昭和の記憶がない年齢のため、歴史でしか正直、わからなく、国民全体の雰囲気など感じたりできない、自粛モードだったというのもそうだったのかである。また、バブルで地上げがあったというのも、土地神話があり土地高騰により全員がバブルでお祭りモードだったんじゃないのか?という浅い認識しか持っていなかった。なので、こんな展開になって犯罪に繋がっていくとは想像していなかった。ネタバレしてはいけないので、詳細は記載しないが、作者の読ませる力で読み進めるが、途中で大体の背景がわかってしまう。しかしだ、1番、肝心の動機がどう考えてもちょっと無理なのではないか?また、特に男同士の友情を帯では盛り込んでいるが、これは誰がための正義?なのか全くわからない。また、他人のためとにここまで人は動くだろうか?誰も幸せにならない過去の出来事、過去を追いかけていくこれまた、幸福ではない息子達。あと肝心のラストが、今後の展開だ。ここを描かずして、漠然と未来に生きていこうというのは警察組織について言及しないのか?消化不良で終わらされ、あとは読者に委ねられた感じが否めない。リアリティを感じない!読後感が悪い。期待が大きかったのか、それとも今年は令和初で多くの作家がミステリーを発売し、そちらが面白いからなのか、よくわからない。私自身、暗くなったのだけは間違いない。もし、昭和という時代に成人している人が読めばまた、その時代の臨場感で面白いと感じれるのかもしれないため☆3であるが、私的には?の多い作品であった。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411
No.1:
(3pt)

悲しいお話。結末の意外性は無し。

貫井先生お馴染みの、登場人物が最終的に1つの糸で巧みに繋がる技が健在です。登場人物それぞれに特徴もあるので読み進める中で退屈の文字はありません。
しかし、この物語の主人公である2人の男性の名前が2人とも難しい漢字を使った特徴のある名前なので、「あれ、この名前の人はどっちだっけ?」と頭の中で相関図を思い出す事もしばし有り。
ストーリーの意外性はさほどありません。登場人物は誰1人として報われません。幸せな結末はありません。
でもやっぱりね、何の罪もない小学生が馬鹿な大人(しかも1人は恋恋慕から計画に加担する警察官。あり得ない)の誘拐計画の巻き添えくらって命を落とすのが不憫で仕方ない。
最後に僅かな希望をもたらす終わり方をしているけれど、これはどの小説にもよくみられる在り方ですね。貫井先生の切れ味ある文章展開でページは次々と捲らせてくれるけれど、最終的に自分の中に強く何かが残ったとか衝撃覚えた、といった事はありませんでした。
罪と祈りAmazon書評・レビュー:罪と祈りより
4408537411

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