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償いの雪が降る
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償いの雪が降るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全52件 41~52 3/3ページ
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色々と賞をとっている作品とのことで購入。 推理小説として目から鱗が落ちるような作品かと言えば、決してそうではありません。 謎解きも真犯人も、椅子から転げ落ちるような衝撃はなく、堅実な展開という感じ。 恐らく、多くの読者がこの作品を高く評価しているのは、 人物造型の部分なのだと思います。 自閉症の弟を抱えながら大学に通う主人公。母親がクソ過ぎて応援したくなります。 自閉症の弟もとてもキュートで、隣に部屋に住む女子学生との交流には心が温まります。 また、冤罪を受け入れて死の床についている死刑囚も、 その過去、人生の成り行きを知るにつれ、 なぜ冤罪を受け入れたのかが分かり、 自然と共感する感情が生まれてきます。 このように、この小説は推理小説として読む以上に、 登場人物一人一人の人生を丁寧に追った人間ドラマとして読むことができるのです。 だから多くの人から支持を集めているのではないかと思います。 ですが、 正直、私は主人公の無鉄砲さにイライラしてしまう部分もありました。 そんなことしたら絶対あかんて! ほらいわんこっちゃない! アホかあんた! 後半はそう心の中で怒鳴りながら読む割合がかなり多かったです。 主人公の無鉄砲さを若さゆえと見守ってあげられる人とそうでない人がいて、 私は後者に分類されます。 故に、★は4つにします。 | ||||
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あらすじだけ話すと特別なストーリーではありません.でも,自分や隣にいる誰かの身近なストーリーです.もしかしたら,私たちもマスコミの報道や思い込み,偏見の中で冤罪者を作っているかもしれません.特別正義感があったわけでもない普通の人々が何かを選択せざるを得ない時にどちらの道を選んだかの積み重ねで人生は作られていく‥. まるで静かな雪の降りしきる中で,だんだん体が冷えていく,その温度を感じとることができました.最後に訪れた読後感にしばらく漂っています. | ||||
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ミステリー小説なのに、元服役囚の心情に感動で涙(ToT) 作家アレン-エスケンスの読者の心情をつかむストーリー、ファンになりました 次回作、是非読みたいです | ||||
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普段、アマゾンにレビューは書きません。 でもこの本は多くの人に読んで欲しいので書きました。 この作品は単なるミステリーではありません。欲望や葛藤、思いやりや、 戦争の悲惨さと醜さ、そして正義、自然の驚異ややさしさ、 全てを淡々と物語る。 情景の美しさは川端康成の雪国には及ばないだろうが、 それでもアメリカミステリーの領域は遙かに超えていて美しい。 本当に多くの人に読んで欲しい傑作。 | ||||
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感動したし、すごく面白かったです。映画化して欲しいと思いました。 | ||||
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冤罪にも関わらず自分の生き方を静かに受け入れている人間の有り様に惹かれました | ||||
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アメリカ・ミネソタ州の大学に通うジョー・タルボットは、授業の課題として身近な年長者から話を聞いて伝記を書くように言われる。家族の中に“身近な”年長者がいない彼は、介護施設を訪ねて協力を仰ぐことにする。紹介されたのは末期がん患者のカール・アイヴァソン。彼は30年前に14歳の少女をレイプして焼き殺した罪でずっと服役していた。しかしアイヴァソンの話を聞くうちにジョーは、彼が無実であることを確信して独自の調査を始める…。 ------------ 王道ともいえる冤罪証明サスペンスです。30年も無実のまま囚人生活を送っていた男の汚名をそそぐため、大学生の青年が愚直ともいえる正義感を胸に奔走します。 なにしろ対象となるのは1980年に起きた事件です。ジョーは当時の裁判記録を必死に読み込み、唯一残された少女の爪から当時は顧みられなかったDNAを採取したり、真犯人と思われる人物のDNAサンプルを必死で入手しようとしたり、さらには少女の日記に記された数字の暗号をふとしたきっかけで解明したかと思うと、最後は犯人と絶体絶命の死闘を繰り広げる――といった具合に、この小説はミステリーとサスペンスの道具立てがてんこ盛りです。換字式暗号を解くカギとなるものが私も18歳のときにタイプライターのキーを繰り返し叩いて覚えたあの文章だったので、ひどく懐かしく思われました。 そしてこうしたミステリー/サスペンスを構成する数々の仕掛けの一方で、主人公ジョーをめぐる人々の痛ましくも悲しい背景がこれまた山盛りなのです。ジョーの母キャシーはアルコール依存症ぎみでほぼ育児放棄のシングルマザー。弟ジェレミーは自閉症児。伝記執筆の対象に選んだカールにはベトナム戦争従軍時代の暗い過去があり、ジョーの隣人ライラにも人には語れない秘密があるのです。物語をドラマチックにしなければと思うあまりに、登場人物すべてに対して過剰ともいえるほど重々しい経歴を用意した印象はぬぐえません。 しかしそれを承知した上でこの密度の濃い物語世界にどっぷりとつかるのは大変楽しい体験でした。苦学生ジョーがまっすぐな若者であること、隣人ライラへ不器用だけれども素直な思慕の念を寄せていくところ、弟ジェレミーを傷つけるあらゆる勢力から守ろうとする凛とした擁護者の姿をみせるところなどなど、主人公が大変魅力的な青年として造形されていて、大いなる共感を覚えたのです。 この小説がアメリカで出版された後、映像化されたわけでもないのに米国Amazonでは膨大な量のレビューが書き込まれ続けていたのを私は目にしていました。本日(2019年2月2日)現在でその数は6060にのぼり、その63%が5つ星、24%が4つ星と大変高く評価されています。ですからこの小説をペーパーバックで読むか、それとも早川書房あたりが翻訳を出してくれるのを我慢して待つかずっと迷っていました。満を持して東京創元社が、しかも務台夏子氏を起用して翻訳版を出してくれたのを知り、待ったかいがあったとひとりほくそえんだのです。昨年、『』を読んで務台夏子氏の翻訳手腕にほれぼれとしたことを覚えています。今回もこの400頁近いアメリカの小説を務台氏は、大変読みやすく、流れるような日本語に移し替えてくれています。 東京創元社のウェブマガジン「Webミステリーズ!」2018年12月18日付の記事によれば、「この作品は務台夏子先生が探し出して、翻訳したいと持ち込んでくださったもの」だとか。務台氏がすぐれた翻訳家であると同時に読み巧者でもあることが証明されたといえるでしょう。 巻末の訳者あとがきによれば、作者アレン・エスケンスはこのデビュー作の登場人物たちやその関係者を主人公にした作品を次々と発表しているそうです。2018年11月に出た最新刊(『』)ではジョー・タルバートのその後が描かれているとのこと。当然のことながら、ライラとのその後の関係も読者は目にすることができるのでしょう。この続編が務台夏子氏の翻訳で読めるのは果たしていつのことでしょうか。大いに期待して待ちたいと思います。 ------------ *123頁「合図をしようをしたときだ」とありますが、正しくは「合図をしようとしたときだ」です。二番目の助詞「を」は「と」とするべきです。 ------------ ジョーが解明した換字式暗号のもととなった文章は英語圏では大変有名なものです。その文章が出てくるもうひとつ別の小説を紹介しておこうと思います。 ◆アーサー・C. クラーク『』(ハヤカワ文庫SF) :件(くだん)の文章を宇宙船ディスカバリー号のコンピュータHAL9000が唱える場面が出てきます。HALも英語を覚えるにあたってこの文章を暗唱させられたということでしょう。 . | ||||
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主人公は、いくらか格闘技を知っていてバーの用心棒ができる大学生。 苦学、という最近の日本では聞かない言葉がつかえる身の上。自閉症の弟もいる。 でも、明るい性格で、その上少しセンチメンタル。大学の課題の材料探しが、 なぜか、余命わずかな老人の冤罪晴らしへと・・ ハッピーエンドがちょっとハッピー過ぎるみたいだけど、 アメリカでは、それが切実に必要な状況もあるかと思う。 | ||||
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家庭問題で多くの重荷を背負わされている、大学生の主人公が良いです。 優れた心情描写との相乗効果で、彼への感情移入は必至。 終盤には、それまでの展開とはうって変わった大立ち回りが用意されています。 主人公と、死を目前にした元服役囚の老人との交流やドラマは思った程はなく、それよりも、彼と同じ大学に通う女子大生との恋の成就の方にページが多く使われています。 ここは少し想像外。 謎解きに関しては標準レベル。 真犯人の正体も想定内。 ミステリとしての部分にそれ程の驚きはありません。 全体としては、地味な青年が事件を通し人生の難題を乗り越えていく成長物語、という印象を持ちました。 文章は読みやすく、しかし、きちんと深みもある。 個人的に求めていた物語とはやや違っていたので評価は星3つとしましたが、読んで損をする事はない、青春ミステリの佳作だと思います。 | ||||
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主人公がいい。アルコールと男にだらしない母親を振り切って、自分の人生を生きようとする。用心棒のバイトのおかげかケンカも案外強くて、母親が連れ込んだダメ男から自閉症の弟ジェレミーを助け出すシーンは爽快。センチメンタルなガラスの動物園のシーンはもらい泣き。 | ||||
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とある書評から興味をひかれKindle版を購入。 素直に面白かったです! パトリシアコーンウェルから離れて以来、このジャンルからも疎遠でしたが、 また読んでみようという気持ちになりました。 シンプルで次々と映像が浮かぶので、より印象が深まります。 映画化されてもおもしろそう。 迷っている方にはぜひお薦めします! | ||||
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デビュー作という事ですがそこそこ楽しめて読めました。 30年前の過ぎ去った事件の真相に、学生である主人公が近づいていく過程はミステリー要素が高く、先が気になる展開でした。なぜ服役し死期を迎えつつあるカールが刑に甘んじたのか、30年前に本当は何があったのかなどなど。 登場人物はさほど多くありませんがそのぶん丁寧な描写がなされています。なので大きな盛り上がりはありませんが、そつなくまとめられています。 警察関係者ではない一般人がミステリーの主人公の場合、立ち回りが派手だとかえってミステリー要素が薄れてしまい興醒めしてしまいますが、これくらいがギリギリのところかなと。派手過ぎず地味すぎずで映像化にも向いているかもしれません。 視点(主人公)を変えてシリーズが続いているようなので、翻訳されればまた読みたいと思います。 内容に関係ないですがこの本を手に取ったキッカケは國枝達也さんの装丁でした。マルティンベックシリーズもそうですが、ミステリーとして引き込まれるデザインですね。 | ||||
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