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到達不能極
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到達不能極の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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戦時中のボーイ・ミーツ・ガール物語 切なさが胸にくる | ||||
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三冊買った中では一番興味を持った内容だった | ||||
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まぁだいたい他の皆さんと同じ感想だと思うんですが、導入はいいのに中盤からは技術的なところがご都合主義というか前世紀B級SFというか、どんどんダメになっていきますよね。倒したかと思った悪役が実は生きていて〜みたいな流れも陳腐というか、もう70〜80年代くらいのお約束って感じで。 ただ思ったんですけどこれ小学生くらいのころに読んでたらかなり楽しめたと思うんですよね。このままのアイデアで少年少女向けにリライトしてみたらどうかなぁ、と思いました。 | ||||
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前半は誠意を持って読めたが、後半NSA、ナチスが出てきた辺りから 怪しくなってきた。 最後にはナチスが隠匿した100億円の金塊が発見されるのか、と期待したが。 江戸川乱歩賞受賞作なので読んでみたが、ハリウッド映画の台本にするのに 相応しレベルに、良くできている。 | ||||
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普通のB級SF小説のようだ、というのが読後感です これがなぜ乱歩賞をとれたのかがよくわかりません 例えば第二次世界大戦中に南極大陸奥地にジェット戦闘機まで配置した 基地があったという設定にはトンデモ仮想戦記なのかと思った 乱歩賞もレベルが下がったと感じました | ||||
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江戸川乱歩賞といえば、本格推理や探偵小説、法廷ものという印象を抱いていた。ところが本書では本格 推理ではなく、SF的アイディアを盛り込んだ冒険小説、例えば007ジェームズ・ボンドの類である。おまけ にボーイミーツガールもある。 極寒の地南極を舞台におよそ半世紀にも及ぶ物語は、壮大な時空のドラマでもある。最後まで読ませる筆 力はさすが乱歩賞受賞作との感あり。 残念な点はちょうど物語の半ばで一つどんでん返しが披露されたが、それ以降落としどころが何となく見 えてしまった。想像を超える驚きを味わえず残念。またSFガジェットの科学的理論武装が少々甘く、SFファ ンから見たら若干の物足りなさを覚えるかも知れない。 | ||||
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中盤まではすごく良かった、良い書き手に出会ったわ~と思いました。 読後は、なんじゃこれ!!! 前半さえよければいいのかな? 前半が良かったからさァ、期待しちゃった分、落胆が大きいわ。 やっすいSFでした。 この人は恋愛小説のほうが向いてるんじゃないかな。 奇をてらった小説じゃなくて普通の小説を書いたほうが良いんじゃないかな | ||||
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気にいりました。スケールの大きい素晴らしい作品です❗️ | ||||
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江戸川乱歩賞受賞作。読み始めると一気だった。推理小説と言うよりはSFだろう。巻末の選評も面白く読んだ。 思考は電流の一種という事実を大胆に発展させたアイデアが、選考では余り高い評価を得られなかったようだ。私はそんなことないけどな。ま、受賞後に書き直したのだろうけれど。 映画にしても面白いのでは? ロケが大変そうだ。 | ||||
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南極の風景を伝え、力作だった。昔、ナチス時代の基地があった事を伝え、素晴らしかった。 | ||||
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文章がとてもいいです。著者の性格の良さが現れてるような、真摯な文章と感じました。 | ||||
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初めての作家の初めての作品を読了。江戸川乱歩賞を受賞したということで、どんな作品なのか期待。南極大陸で起こった壮大なスケールと思わせて、中身は微妙なSF。ただ、現在と第二次大戦時の出来事が並行して描かれ、どこかで接点があるんだろうなぁと思える読みやすい作品。中心となったテーマのSFがもの足りないです。何で受賞したのか不思議。 | ||||
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あらすじを読んで、星野之宣氏が1975年に発表された「はるかなる朝」のイメージのそのままなんですが…………。ちなみ未読ですので一旦は中立の星3にして読後にレビューを修正させていただきます。 読了しました。 星野之宣氏の「はるかなる朝」とは全く別物でした。しかし、中盤の見せ場のシーンはまるで宇宙戦艦ヤマトのあるシーンのパロディのようでした。これで感動しろと言われても…… また、ラスト近くで敵を攻撃するために使った兵器は望月三起也氏のワイルド7で有名なあの兵器ですね。(兵器自体には問題ないのですが、問題解決の方法が実は倉庫にこんな兵器を積んでましたっていうのは安易すぎるかと) 文章力については、前半の高い筆力に感服したのですが、後半は描写ではなく説明調でストーリーを進める文章が結構ありここは残念。 あと、一番気になったのは前半部分で作者の政治的主張が直接的すぎて、もっとスマートに出来なかったのかということです。例えば映画ですが「ライフイズビューティフル」みたいな感じであれば感動できたと思います。 本気になれば筆力がある人だと思いますので、次回作に期待します。 追伸 SF設定については当時の技術的にありえないと思います。その辺りをうまくまとめた星野之宣氏の想像力の完勝です。 | ||||
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読み終えて、深い感慨を禁じ得ません。この作品に対する感慨ではなく、江戸川乱歩賞とは何か、この伝統ある賞はどこへ行ってしまうのか、かつての名作のような作品の受賞はもう望めないのか等々の感慨です。 前々回受賞(前回は受賞作なし)の「QJKJQ」の「家族全員殺人鬼、しかもそれは……」という設定にものけぞりましたが、今回の「疑似意識」が周囲を支配するというSF的設定にも驚き呆れました。こういう設定では、いわば何でもありで、ミステリー小説の最も重要な要素である「意外性のあるオチ」あるいは「伏線の回収に膝を打つ」という効果が得られません。そういうミステリーを読んでも、「時間を無駄にした」としか思えません。 本書の欠点の詳細は、多くのレビューワーの書かれているとおりですので、重複を避けます。がっかりして読み終え、選評を読んで驚きました。選考委員の評価が意外に高いのです。池井戸潤委員は「筆力」「構成力」を、今野敏委員は「文章のリズム」「臨場感」を、辻村深月委員は「壮大なスケール」「読み応え」を、貫井徳郎委員は「描写(が)的確(であること)」「小説の腕」を、湊かなえ委員は「文章が抜群に上手い(こと)」を高くしています。そして、他の最終候補作について、「冗長」「新しさに欠ける」「犯行動機(が問題)」「現実味(がない)」「長い謎解き(が)必要なのか」「既視感がある」「基本的な書き方がだめ」「リアリティーを感じ(ない)」「伏線がまるで(ない)」等々が指摘されています。なかでも、貫井委員の「主人公が新聞記者と刑事という設定が……古臭い」「新しさがないと新人賞突破は難しい」という指摘が気になりました。 当レビュー子は、現実社会の諸問題と関連させて、自分の近辺でも起こるかもしれない、報道されても見落とすかもしれないような事件が起こり、刑事や記者等が小さな疑問を抱いて調べていくうちに、実は大きな企みが底流にあることが分かってきて、主人公の身辺に危険及ぶ中、それを何とか切り抜けてさらに調べていくと………と展開して、終盤の謎解きで解決したと思ったら、どんでん返しがあり、また、その過程で一見関連のなさそうな事件や人物が、本線の事件や人物と重要な関わりがあることが分かって伏線が回収される、というような作品を読みたいのですが、どうも、こういうミステリーは「古臭い」ということになりそうなのです。 乱歩賞という最も伝統ある賞の場で、「新しさ」を求めるあまり、悪い意味で「珍妙」なものが評価されるようになることを強く危惧しています。もっと地に足のついた作品を読みたいと思うのですが、こういうレビュー子の感想も、「古臭い」の一言で片付けられるのでしょうか。悲しいことです。 | ||||
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ほかの評者がほぼ言い尽くしているが、小説としてはすごいうまいわけではないけれど、プロ水準。 きちんとしている、丁寧に書かれているという印象。 難点はやはりラストに近づくにつれ、それまでのリアルさが失われて、別の話になってしまうところ。 こういう話を書きたいなら、全体的な構成から考え直すべきだった。 | ||||
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江戸川乱歩賞受賞ということで読んでみたが…。 なんと本格物ではない。 といってそれが悪い訳でなく、南極昭和基地の隊員、南極に不時着したツアー客、 そして終戦直後の秘密作戦に従事する陸軍兵たちにナチ! まるでアリステア・マクレーンなどの冒険小説のよう。 話しの展開はある程度予測出来るものの後半にかけてどんどん加速がついていき面白く読める。 しかし最後の展開になって会話やキャラがぐらついてきて若干物足りない。 文章も上手いし、最後までグイグイ読ませてくれて読後感も良いので、この作者の次回作が楽しみ。 | ||||
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南極上空を遊覧飛行していたチャーター機が、システムダウンにより、南極大陸に不時着した。外部との連絡は一切とれない。食料は限られている。 一方、大陸の内奥部を目指していた日本の南極観測隊も、雪上車で移動中に通信が途絶し、基地と連絡がとれなくなってしまう。いったい、南極で何が起きているのか。 話は突如、終戦間際の英領マレーのペナン島へと飛ぶ。当時島を占領していたのは、帝国海軍。その若き兵士は、上官から、島にいるドイツ人の科学者とその娘を「ある場所」に移送する特殊任務を命じられた。この任務は、同盟国ドイツの求めによるものだという。 落ち着いた筆致の緻密な描写で、読者をぐいぐいと引き付ける序盤から中盤あたりは、正に圧巻。サバイバルにミリタリー、そしてほのかなロマンスも。三本の糸がどう絡まるのか気になり、次々にページを繰った。 しかし、中盤でにわかにSFに転じのには、驚かされた。同趣旨のレビューがいくつもあるが、前半が素晴らしいだけに、SF部分の仕込みが足りないのが惜しい。 ドイツ人の博士の故国での物語をもう一本の糸として加え、縒り上げていたら、SF的設定の違和感も薄れ、重厚な物語となっただろう。南氷洋に出てからのエピソードも、蛇足だった。 辛口の批評となったが、文章は上手く、(SF的な部分を除けば)時代考証はしっかりしているため、読ませる作品を送り出せる作家であるのは間違いない。 | ||||
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作者の知人から勧められて読みました。 独創的な構成と緻密かつ簡潔な文体が素晴らしく、今作品が前回該当不在だった乱歩賞を受賞するのは当然と思えました(僕は過去の受賞作を13作品しか読んでいないため大きなことは言えませんが)。ただ、審査員のコメントにあるように、若干の問題点も感じました。 南極へ行く途中の飛行機システムトラブルから始まる、極寒世界での冒険譚は非常にリアルですし、戦時下におけるドイツとの共同戦線模様は(百田尚樹著「終戦のゼロ」などよりはるかに)説得力がありました。ただ、中盤以降で突如SF小説であることが判明し、度肝を抜かれました。 これにかかわる問題を2点述べます。 ①物語の肝となる擬似意識の説明と描写が相対的に低密度であり、前半との温度差を感じました。取材・描写力やミステリ的趣向のセンス(2018年のあの人物が、実は1945年の主人公だった)が秀でていたため、かえって稚拙に感じられてしまうのです。村上春樹の代表作「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を斉藤氏は意識されていると思ったのですが(間違っていたらすみません)、あの小説は難解な専門用語は全く出てこなくとも、物語世界を貫徹するSF的構造に必然性が高いので秀逸なSF作品となっています。対して「到達不能局」は、精緻に組み上げたフレンチコースの終盤に突然B級グルメ(それはそれで美味ですが)が出てきたようでした。 ②成功するSF小説は、SFであることを序盤に示す必要がある気がします。「SF的な一つのルールを遵守し、他はリアリズムに徹する」「当初SFと思わせつつ実はそうではなかった」などの演出は有効ですが、中~終盤で突如SF化すると「何でもアリ」「ご都合主義」な印象を抱いてしまいます。 ただ、優れた書き手であることは間違いありません。 次回作も読んでみようと思います。 | ||||
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第64回江戸川乱歩賞受賞作。南極に不時着したチャーター機の乗客であるツアーコンダクター望月拓海と謎のアメリカ人ベイカーが、物資を求め今は閉鎖されたアメリカの南極基地に向かう現在と、第二次世界大戦末期のペナン島で、星野二飛曹が練習航空隊で軍務に従事する過去とが交互に語られる。 現在では、南極地域観測隊も絡み閉鎖基地でミイラ化した死体が発見されたり、過去では、突拍子もない命令が下されたりと、いずれ収束されていく設定の面白さは流石に受賞作と思わせます。 しかし最期は、乱歩賞の応募規定「広い意味の推理小説」の範疇を超え、壮大なSFラブロマンスとなります。 | ||||
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まず文章がたいへん読みやすいです。 平易な文章という意味でなく、冗長な装飾や過度に感情のこもった叙述が無く、それでいて、 臨場感や温かみはちゃんとあるという絶妙の筆致で、テンポもほど良く、とてもスムーズに 読み進めることができます。 おそらくは、たいへんな回数推敲を重ねられたのではないかとうかがわせるような文章でした。 構成も、読み手がついてこれるようによく工夫されていて、読ませてくれる作品でした。 ただ、唯一かつ致命的に惜しむらくは、物語の核となるSF的設定が、オカルトとさえいえない レベルのトンデモで…。 他の部分の記述が、非常に緻密なリアリティをもって丁寧に記述されているのに、 肝となるこの部分だけどうしてこんなふわっとしたB級ファンタジーにしたのか…と非常に 惜しい気持ちになりました。 凄いわー!と舌を巻く部分と、無いわー!と突っ込みたくなる部分の落差が鮮烈な作品でした。 本作がデビュー作だそうですので、次作で真価が問われるところかと思います。 | ||||
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