此の世の果ての殺人
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.33pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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「第68回江戸川乱歩賞受賞作、 選考委員満場一致」との触れ込みで手にした小説。 | ||||
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古風な印象さえあるタイトルに対し、さすがは史上最年少の乱歩賞作家だけあり、軽いけどストーリーはしっかり、テーマの選択、絶望的な将来しか見えないのに人物たちがむしろ軽やかに行動して陰鬱にならないところ、それに構成も新人とは思えない程うまい。リアリティこそないものの情景がはっきりイメージできるのは、先行きが楽しみな作家といえる。あとは本作が最高傑作にならないよう、進化していくことを祈るのみ。 | ||||
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これは面白かったです。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ミステリーの新機軸として、通常の世界ではなくファンタジー要素を組み合わせる作品があるが、ほとんどの場合はそれによってある種の閉鎖空間や密室状況を作り出すことに狙いを定めている。 が、この作品は逆にオープンな場所でロードムービー的に展開させるという、非常に珍しい方向性を提示してきた。これによりミステリー要素は若干薄くなったが、ストーリー展開という点では非常に面白い流れを生み出すことができており、最後まで飽きることなく読み進めることができた。キャラクター造形もメインキャラだけでなく、サブキャラも魅力的な肉付けがされていることが多く、そういう意味ではもし映像化しても十分楽しめそうな印象だった。 | ||||
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小惑星が衝突して世界が滅亡するという派手な設定があるのに、殺人事件の捜査が主題というストーリーはちょっと呑気に感じる | ||||
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いわゆる日本版ラスアスと言ったところだろうか。若い先生なのに罪と罰の問題に取り組んでる様子がうかがえる。いや、若さゆえに人間の本質(の一部)に迫ろうという姿勢が真剣であり若々しくもある。ミステリーと言う形態をとっているが我々がどの様に生きていくかの模索の書でもある。是非、若い人には手にとってほしい。 | ||||
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光マジでいいやつ | ||||
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過去の江戸川乱歩賞をいくつも読ませていただき、深い人間描写や社会的テーマを秘めた傑作を排出するこの賞に寄せる期待は大きなものだった。 本作は巨大隕石衝突による地球滅亡が約束された世界線が舞台の、いわゆる特殊設定ミステリと呼ばれる部類のものであると推測する。だが肝心のその特殊性を全く活かし切れていない。世界の終わりを間近に迎える人類の狂乱、機械文明の破綻などは随所描かれているが、どこぞのSF小説を流用したかのようなありきたりで陳腐な描写が散見され、目新しさは皆無。序盤の異様でグロテスクな自殺体の描写で釣っているだけのように思えた。 肝心のミステリ要素も、途中までは二転三転と面白みもあったが無駄に増えていく登場人物のせいで全体のテーマ性が薄れ、一貫した『何か』が欠けている。おまけに犯人も非常に分かりやすく、「ただの快楽殺人鬼」というこの上もなくつまらないオチが待っている。快楽殺人鬼を犯人にする、ということ自体は何もおかしくないし、そういった犯人を描いた素晴らしいミステリ作品はこの世にたくさんあるが、犯人の背景の深掘りも何もなく、よって殺人を楽しむ犯人への恐怖感を覚える間もなくドタバタと忙しいだけのラスト。ただ読者の奇をてらうためだけに無理矢理考えたオチ、と思ってしまう程、肩透かしを喰らった。 筆者は群像劇を描きたかったのだろうか。群像劇の傑作はどれもみな作中人物の関係性が最後にはパズルのように綺麗にカチリと嵌り、この上もない爽快感をもたらしてくれるものだが、今作においてはそれらが一切感じ取れなかった。特に意味もなく現れ、特に意味もなく死んだり生き残ったりする。実に稚拙極まりない。 何より、隕石衝突による地球滅亡を散々謳っておきながら、読者の感情を強く揺さぶるような(今風に言うと『エモい』)終焉の描写も浅い。というか無い。これでは何のためにこの舞台を設定したのか、本当に分からない。余韻にも浸れない。 何故今作が江戸川乱歩賞を受賞できたのか甚だ疑問である。よほど他の候補が駄作過ぎたのか何なのか……とにかく、とても残念だ、という感想以外に持つことができなかった。 | ||||
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