地球上の全生命滅亡まで30年……。

第68回江戸川乱歩賞受賞作。 史上最年少、選考委員満場一致。

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。

目覚めた場所は硬くて冷たい床の上だった―。“私”は自称ミステリ作家の富豪、火照陽之助の屋敷を取材する。

世界は終末のときを迎えていた。

世界は終末に向けて暴走してゆく。 人類に、希望はあるのか――。

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。

自然環境が激変、人間は死に絶えるのか? 滅びる運命の中、人はいかに生きるのか? 空に浮かぶ雲の中に古代から存在してきた微生物。

“これは、終焉を前にした時の、人間の「弱さ」ではなく「強さ」の物語である。

日本への攻撃。米中激突。

東京新宿。「島田法律事務所」に籍をおく弁護士・坂井尚也は、その裏に「幻影保険」請負人という顔を持つ。

終末の日を迎えるとき、私たちは何を思う―。

「世界は、あと四日で滅亡する―」計画都市・谷園で、いつものように教室に向かった高校生・芹沢和也は、「疎開」により、ついに唯一人になったクラスメイト、大舞都亜美から「世界を救う方法を一緒に探そう」と誘われる。

失踪した夫を捜してくれないか―元刑事のパレスは、知人女性にそう頼まれる。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。

ファストフード店のトイレで死体で発見された男性は、未来を悲観して自殺したのだと思われた。

皮膚に鱗状の模様が現れ、身体から発火して焼死―未知の疾病“竜鱗病”が突如広まり、猛威をふるいはじめた。

どうやら人類は滅亡するらしい。

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。