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此の世の果ての殺人



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此の世の果ての殺人

此の世の果ての殺人の評価: 7.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
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(8pt)

此の世の果ての殺人の感想

これは面白かったです。
2022年度の江戸川乱歩賞受賞作品。

地球に小惑星が衝突し滅びる定めとなった終末もの。主人公はそんな世界の中で自動車教習所に通い運転を学んでいる。という始まり。

世界崩壊を舞台になんで教習所?というチグハグさがまず印象的でした。
江戸川乱歩賞は昨年『老虎残夢』の特殊設定ミステリが受賞した事から、今年も特殊設定ミステリを採用しエンタメ系の流行に乗る変わり種かと思った次第です。
ですが先に伝えておきますと、中身は災害小説としての日常や社会的テーマも絡めた堅実な本格ミステリでした。

災害小説における死体が道端に転がっているなどの非現実的要素が日常化されており、生きる希望を失った者、最後まで生き抜こうとする人々のドラマを感じる物語。教習中の車に乗り不慣れな運転で街を移動する様はロードノベルのような味わいも感じられました。主人公は著者と同じ23歳の女性。社会に出たての者の不安や、弟の面倒を見る姉としてしっかりしなくてはいけない気張った心境など主人公の等身大が描かれているのが印象的でした。
総じて文章が大変読み易く情景が浮かびやすいのでドラマや映画を見ているような気分にも感じた次第です。

ミステリとしては大きなインパクトがある訳ではないのですが、作り方が巧いと感じる所が多くてそれでこうなっているのか~と印象に残る所がしばしばありました。
終末ものと自動車教習の組み合わせは最初不思議でしたが、読み終わってみれば納得。
結末&読後感も良かったです。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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