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黒い睡蓮



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【この小説が収録されている参考書籍】
黒い睡蓮 (集英社文庫)

黒い睡蓮の評価: 3.58/5点 レビュー 12件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.58pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

眠気とのたたかい

モネの「睡蓮」で有名な村で起きた殺人事件。
3人の女が代わる代わる登場し、そのうちの1人、老婆の独白で物語は進んでいく。

最初から読者を惑わす手法なので、気をつけながら読むことで、かえって読み疲れてしまい、途中何度も寝落ちした。
ミステリー小説、とくに海外ものは大好きなのでかなり読み慣れているつもりだが、これに関しては読むのがしんどかった。
作者の大技?と訳者の方が書いているので、これはこれで楽しめる方もいるのだろう。

モネに関する美術面での話しも、美術の好きな人ならひと通り知っているような内容である。
それでもジヴェルニーの美しい風景を背景に起こる殺人事件という設定は面白いと思うし、人物描写もよく出来ている。

最後は個人的には受けいれがたかった。それならもっと早く来て欲しかった。そこまで恐れる必要が感じられなかったのは読みが浅いのだろうか。
黒い睡蓮 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:黒い睡蓮 (集英社文庫)より
4087607402
No.1:
(1pt)

ミステリ的アイデアのお粗末さ(デタラメ加減さ)に呆れ果てるトンデモナイ愚作

モネが「睡蓮」を描いたとされるジヴェルニー村で起こった殺人事件を扱った大作だが、そのミステリ的アイデアのお粗末さ(イイ加減さ)には呆れ果てた。トンデモナイ駄作である。冒頭で、魔女を想起させる村の老婆の思わせ振りの独白があり、結局、この老婆を一人称の語り手として物語が進行するのだが、まあ、よくある<叙述トリック>の一種と予想していた。その予想通りになってしまう点がまずお粗末なのだが、幾ら<叙述トリック>とは言っても、ミステリであるからには自ずと制約があると考えるのが普通だろう。その制約破りがデタラメ極まりないのである。訳者はこれを作者の"大技"と称しているが、技巧とデタラメとでは雲泥の差である。

まず、各章の題名が「2010年**月**日」となっている点がフェイクである。私は疑り深いので、この中に、老婆の回想と三人称的記述とが混在しているのではないかと予め注意深く読み進めた(11歳の少年が殺された最初の事件からの年代計算もしていた)のだが、老婆の回想と三人称的記述とが、こうも"境目なく"提示されていては判別の付け様がない。加えて、私(読者)の年代計算をも無駄にする下らないアイデア(訳者の言う"大技")が使われているので脱力した(日本でも、新本格派と呼ばれている連中が良く使っているダサイもの)。しかも、このデタラメなアイデアを容認したとしてさえも、尚、その記述には矛盾があるのだだら救い様がない。

モネに興味を持っている方にとっては、ジヴェルニー村や「モネの庭(池)」の書込みが良く成されている(その結果がこの大部)ので、ある程度の満足感を得られるのかも知れないが、ミステリ的には収穫ゼロの愚作だと思った。
黒い睡蓮 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:黒い睡蓮 (集英社文庫)より
4087607402

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