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蜜蜂と遠雷
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蜜蜂と遠雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全530件 341~360 18/27ページ
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最初の出足から、何か謎めいた話だなぁと思っていたら、そこからぐいぐい引っ張りこまれて、途中で辞められなくなり、 しかもあまりの感動に心が震えるという表現がぴったりなくらい、ノンフィクション以外の小説で久しぶりにいい本に出合いました。 ピアノの新人を発掘する世界的なコンテストを中心登場人物の4人がどのように勝ち残っていくのか…が描かれている。 一人目は。亡くなった世界的なピアノ奏者の愛弟子。今までのピアノ界の常識を覆すレベルなのだが、あまりにも企画外れなので、評価が分かれる。 二人目は、天才少女として一度はプロデビュー。しかしマネージャー的役割の母親が突然の病死。そのためにコンサートの会場から突然失踪しコンサートをすっぽかしてしまった女の子。ある理由でもう一度音楽学校に行くことになり、その流れでそのコンテストに出場することに。 三人目は、その女の子の幼馴染でたまたま一緒にピアノを習っていたハーフの男の子。父親の都合でヨーロッパに行ってしまうのだが、向こうでもピアノを続け、このコンテストの決勝大会で奇跡的な再会。お互いに恋心も芽生えるが優勝を争う事にもなる。 三人目は音楽家を目指していたがね中途半端な形で一度断念。普通のサラリーマン生活を送っていたが、どうしても夢を捨てきれず、奥さんに「最後にチャレンジさせてくれ」とお願いし、このコンテストに挑んだ最年長の男。 この四人とそれを取り巻く家族や恩師、審査員、観客、仲間、ファンや他のコンテスト参加者の人間模様がこれでもか…と言うほど繰り広げられます。コンテストは世界各地で予選があり、そこの優秀者が日本に集まり開催されます。一次二次予選があり最終予選で順番が付けられます。その経緯をずっと描いてあるのですが、課題曲を奏でる前からその真っ最中を音ではなく文字で表現してます。その表現がまるで音楽を聴いているかのように入ってきます。さすがプロの作家。ちょっとくらい文章が好きとか美味いとかでは太刀打ちできないセンスと技術。もうお手上げでした。 音楽をやっていない私がここまで感動するのだから、実際にやっている人が読むとどうなるのだろうと心配するくらいいい本でした。 最終コンテストのシーンでは、私もYouTubeで曲を探し出し、それを流しながら読みました…。結果は本の方がよかった(笑) | ||||
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音楽をここまで言葉で語り得たことに感心させられた。 ピアノの音、曲のイメージ、表現の深まり、音楽に取り組む意味、音楽に接する喜び、それらがまさに音として聞こえてくるように語られている。 バックグラウンドの異なるコンテスタントたちが縁あって集まり、予選が進んでいく緊張感とともに成長を遂げ、まわりを巻き込んであたたかい連帯感が生まれていくあたりは長さを感じさせない。 小説としては設定に現実感が希薄だったりどんでん返しの事件に乏しかったり、曲を知らなければピンとこないといった難点はあるのかもしれないが、音楽についていろいろと考える材料を提供したことについて高く評価したい。 | ||||
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図書館で借りて、間をあけて2回読んだのですが 、面白すぎて好きなときに読みたくて購入しました。 これでいつでも好きな時に読めます | ||||
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30ページほど読んだところでなんて面白いんだろう、と思いました。 感動するあらすじのところを読んでいるわけでもないのに、文章に感動することもしばしば。 人物も魅力的で、かなり多い登場人物でしたが、一人ひとりにちゃんと感情移入することができました。特に感情移入したのが栄伝亜夜と、高島明石。この二人の葛藤を読んでいると、胸に熱くこみ上げてくるものがありました。 ただ、3次予選くらいから少し飛ばして読むことも出てきて、読み始めのときの感動はなかったのですが、全体的に満足感のある作品でした。 | ||||
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音楽で奏でられたような本 小さな物語から大きな物語へ ピアニッシモからフォルテッシモへ 楽節のように心地よく刻まれる小説 文学と音楽を見事に融合させている 男女の恋愛を題材にせず、これだけ心を揺さぶる 物語の主人公に同化するのではないのに、涙が流れるほど心が揺すられる 読後には、一切の汚れなき美しい魂が呼び戻された余韻に浸れるでしょう | ||||
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書かれているー言ー言が吟味されていて、ー章毎に読まなければ、心が追い付けない。 それほどに心を揺さぶられる本です。 後半のコンクールの話は、ー章節ごとに、涙が溢れて止まりませんでした。悲しい涙ではなく、生命が揺さぶられるときに出る涙です。 | ||||
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長期入院することになってしまい、何か本を…と思って購入しました。曲の描写が絶妙で、曲を知らなくてもイメージが湧くし、いろいろな情景を思い浮かべることができたので、動けないベッドの上ではとても楽しめました。 ただ、何か人生観が変わるとか、そういうレベルの感動まではないような気がします。 また、本戦の亜夜の曲も聴きたかった(読みたかった)と思うのは私だけなんでしょうか… 何がともあれ、暗い気持ちになりがちな入院生活を送る者としてはこんな感じの本は楽しかったです! | ||||
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ピアノやクラシックには、あまり造詣が深くないので、 楽しめるかなと思っていたいましたが、 そこは、恩田陸さん! そんな心配は無用でした、読んでよかった!! | ||||
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期待通りの作品であった。 小説の最大のアドバンテージは心理描写だと思うけど、ここではやや冗長すぎる感はあった。それが最大の長所でもあるけれど。 | ||||
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4人のピアニストが国際コンクールに挑む音楽の小説。個性豊かな登場人物と美しい音楽の情景が拡がる物語です。読みとくのに疲労感を覚えた作品は過去にいくつかありますが、登場人物と一緒に緊張して疲れを感じた作品はこれが初めてでした。音楽の女神が微笑むのは果たして天才トリックスターか、王道を行く王子様か、返り咲く天才少女か、家族を持つ楽器店員か! | ||||
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クラシックに興味なかったのにこの小説を読むと無性に聞きたくなった。 音を楽曲を、演奏を小説で表現するという至難の業を達成している素晴らしい作品だと思います。 | ||||
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いい意味でも、悪い意味でも審査員になれます。読後に疲れと爽快感が押し寄せてきます。聞こえていないのにピアノの音が聞こえてくるような錯覚があります。とてもよかったです。 | ||||
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最初は取っつきにくかったが、途中から一気に読んでしまった。妻も娘も同様。 | ||||
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音楽が聞こえるような文章力で、たいへん楽しく読み進められました。 | ||||
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本を閉じたいまも、頭のなかにピアノの音が響いている。 ゆっくりと自宅で本を読む時間がないため、短い通勤途中や旅先の電車の中でこの分厚い本を読んだ。 最初の数ページから、没頭した。 通勤電車がいつもの駅に着くと、仕方なく本を閉じる。そして耳につけているiPhoneのヘッドホンにつながっている再生ボタンを押す。 途端に、ショパンのポロネーズが鳴り出す。怜悧なドビュッシーが流れる。 その音楽はそのまま、いままで読んでいた本の世界を頭のなかに描き出してくれる。リアルな映像として。 強く、弱く。ピアニストの両手が鍵盤を交互に走るさまが瞼の裏側に浮かぶ。 地下鉄のコンコースを歩きながら。あるいは冬の透き通った日差しに照らされた大通りを歩きながら。思考はスッと、流れている音楽のなかに小径を見つける。そこに光が差し、音楽の核心への道を、照らし出してくれる。 小説は何度も、音楽をヴィジュアライズして表現する。 野原にたたずむ少年や、滔々(とうとう)とした大河の流れや、広い屋敷に見立てて、音楽を言語化してゆく。 いままで耳から入ってそのまま流れて消えていった音楽を、そんな風に解釈し、理解することができるのだ、と知る。 すると、いま聞こえてくる「幻想即興曲」が「月の光」が、とたんに分け入る道を示してくれる。 ―――音楽の中に入ってゆく。 そうとしか言えない瞬間が訪れる。 強く、弱く。音楽が心の琴線を揺する。 明るく、暗く。メロディーが気持ちを揺り動かす。 緊張させ、高め、一気に解き放ち、弛緩させる。 音楽の中に作曲家が込めた意図を、演奏者が解釈し、ピアノを通して再現する。そこに、聴き手がシンクロナイズしてでゆく。 音楽が、不意に、わかる。 まわりの世界が消えて、自分自身が音楽になる。 知らずに、その瞬間を何度も経験した。 音楽は、身体性を強く持つのだ、と本書を読んで感じた。 ただ耳を傾けるのではなく。身体で受け止め。身体が反応するもの。そのダイナミズムこそが、音楽の力なのだと理解した。 太古の昔から、人は音楽を聞いては身体を揺すり、踊りを踊った。あるいは母の胸に抱かれて子守唄を聞きながら、静かに揺らされた。 音楽は多分に感情的なものでありつつも、同時に物理的な振動であり拍であるのだ。ひとの体内でこの世を去るその日まで休むことなく拍動し続ける心臓とハーモナイズして、ひとの身体に直接的にコミットする。それもまた、音楽の効能なのだと気づく。 そして音楽は、世界の写し鏡なのだと知った。 ひとは、生まれながらに神の摂理を身につけているという。至上の美しさというものを、予め知って、我々はこの世に生まれ出てくる。 だから美しいものを美しいと感じられる。 良い音楽が「良い」と思える。それは自分のなかにそのイデア(理想)があるからだ、と。そのイデアとは、何も至高の美といった大袈裟なものでなく、目を見開いて見渡せば、そこかしこに偏在するものだ。 作中の主人公のひとりは、軒から落ちる雨だれに、そのイデアを見出していた。 世界にあらかじめあふれている美しさを、作曲家は五線紙のなかに描き写す。神の啓示にあふれた森羅万象に気づいた作曲家たちは、音符という記号にそのエッセンスを記す。 そしてその符号をデコード(解読)できたピアニストが、自らのイデアと照らし合わせながら、誰の胸にもある美の記憶に語り掛ける。呼び覚ます。 そして我々は思い出す。世界にあふれる神の息吹が、自分の胸のなかにもあったことを。 小説はそれを、とても巧みに、とてもなめらかに、生き生きと描き出す。 四人の若者が主人公となり、世界的なピアノ・コンクールで持てる全てを賭けて競う様が描かれる。 何度も同じような演奏場面が繰り返されるものの、すこしも退屈したり再読感を覚えたりすることがない。 それは、四人が四人とも、すばらしい個性を持って、圧倒的な演奏を繰り広げるからだ。 悪人がひとりもでてないまま、物語りは猛烈にスリリングに進む。 手に汗握り、目もくらむようなまばゆさの中で緊張と熱狂が繰り返される。 四人がそれぞれに極めて純粋な善人であり、同時に音楽への真摯な求道者であることが、これほどまでに緊迫した物語を生むのかと思う。 本作はこの四人のほんの数日間を通しての人間的成長をモチーフとして描きながら、その芯には、音楽という表現の深さや素晴らしさを余すところなく語る。 しかし同時にそれは、小説という表現の機能がどこまで拡張できるのか、というトライアルでもあったのだと思う。 例えば何人かの映画プロデューサーは、本作を映像化することをすぐに考えるであろう。実際の音楽が聞こえる「蜂蜜と遠雷」を見たい、という思いは理解できる。 しかし本作はあくまで小説として、深く突き詰めて作られている。 その瞬間、人が何を想い、どんな行動をとったか。それを微に入り細に渡って描き出し、ミルフィーユのように積み重ねてゆく。時に一瞬で過ぎ去る思惟の断片も、イマジネーションの翼を与えて遥か彼方まで一気に飛び去り、時間も空間も越えて想いが巡る。 なによりも、実際に鼓膜を震わせない音楽を、読み手の頭のなかに朗々と響かせる。いまそこに存在しないものを、ひとの頭のなかに再現させる。それは本作が持つ強烈なイマジネーションの力だ。 それによって我々は、活字の向こうに広がっている世界の途方もない奥行きを感じることができる。 活字を読みながら我々は、その広い世界で自由に羽ばたくことができる。 まさしくショパンが、ベートーベンが、ドビュッシーが神の息吹を譜面に起こしたように。 本書の活字の向こうには、気も遠くなるような広大な世界が広がっている。広大で、美しく、熱量の高い世界が。 我々は本書を通じてその世界を旅する。四人の気持ちの透きとおった若者たちと一緒に。 その時我々は限りない自由を感じることができる。全能感と、世界の秘密に触れられた歓びに、ページを手繰る指が止められなくなる。 これは、そういうたぐいの、稀にみる小説であった。 これを書きながらまだ、英雄ポロネーズが鳴りやまない。 あの多幸感が。あの輝きが。 身体を捉えて離すことがない。 素晴らしい読書であり、たぐい稀な体験であった。 | ||||
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読んでいる間、ずっと頭の中で音楽が鳴っていました。BGMというのではなく、文章から入ってくる言葉の情報が脳内で音楽する!っていうような感覚…。読んでいる途中も読み終わった今も、深い癒しを感じています。 | ||||
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友人の勧めで購入、読破した。ピアノ演奏の善し悪しの表現を適切にされていて、読みごたえのある作品でした。 | ||||
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たしかに世界は音楽で満ちあふれてますね^_^ すごく面白かった。 こういう演奏を聴いて見たいなあ。 | ||||
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感動の一言です。とても良い小説だと思います。また、このような小説に出会えることが楽しみです。 | ||||
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本のなかに引き込まれてまるで、その場にいるような心地でピアノの音が聞こえてきました! | ||||
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