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蜜蜂と遠雷
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蜜蜂と遠雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全530件 261~280 14/27ページ
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話の内容なんかは、読めばわかる。 クラシックコンクールの模様が描かれており、思った通りの清涼感。登場人物にも割合個性があってわかり易い。ただ全員良い奴なのはどうしたものか。でも悪くは無いと思う。 文体は著者独特のもので、綺麗で軽い形容詞をふんだんに使い世界を表現している。 ただ、凄いものを表現するにあたり、両極端な存在を据えて、それらを共に備えていると。。ここで星をひとつ減らした。 もっと重い方が、私は好み。 | ||||
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語られない譜面や聞こえないはずの音が小説によって語られる。 春と修羅では音楽が流れてきた。 冨田先生のシンセサイザーかもしれないけれど、そこには宮沢賢治の世界が広がっていた。 | ||||
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少年ジャンプに、車田正美の人気ボクシング漫画「リングにかけろ」というのがあった。毎回、登場ボクサーの天才エピソードが描かれ、最後に大ゴマで必殺技が一つだけ繰り出される。この小説の構成は、この「リンかけ」そのものです。 様々な背景を背負った登場人物が、コンテストの一次審査、二次審査に臨み、それぞれの必殺の曲を演奏するのだ。盛り上がることこの上なし。わかっちゃいるけど面白い。出ました、塵のビックリ箱カデンツァ!天才少女の帰還!超絶トリル!てな具合。この構成は、絶対に面白くなるのだ。 だがしかし、誰でも思いつくこの展開と構成は、相当の力量が無ければ書けない。その点、いやになるほど直木賞候補に挙げられながら落ち続けた恩田陸なればこそ、この力技小説を書き上げることができたのだ。編集者さんが発案したのかなあ。もう、ずるいよ恩田センセイ! | ||||
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音楽の素晴らしさが文章から伝わってきました。心が動かされて涙が出てくるシーン、小説の中の観客と一緒に演奏を聴いている気分になりました。 | ||||
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レビューに「稚拙」だという意見が散見しますが、自分的には「読み易い文章」ということかと。 ライトノベル(ジュブナイル小説)も良く読みますが、それに似た取っ付き易い文章です。 よくある「群像もの」要素もあって、万人受けし易い内容ではないかと。 最初の方、審査員の名に「セルゲイ・スミ〈ル〉ノフ」があって思わず吹き出しました。 「ガンダム00」の「ロシアの荒熊」じゃねーかと。 そういえば主人公も「エリア88」の風間真から取ってる…のかも? そういう訳でもしかするとそういうノリなのかもしれません。 さはさりながら 言いたい事はよく解ります。誰でも自分の中に「音楽」を持っているけれど、多くの人は それを忘れているのだと言う事。 「音楽を連れ出す」というのはそれを呼び覚ましてくれる事。 そういう事もあるかもしれませんね。 非常に残念に思えたのは、謎のウン国推し(それとも遠回しなディス?)がある事。 意味不明の推しなら☆-1、ディスなら☆+1です(笑)。 | ||||
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私は、ピアノも弾けないし、クラシックもほとんど詳しくありませんが、ジンとアーちゃんのピアノが聴こえてきました。 魅力的な人物造形やストーリー以上に、文字だけで音楽を聞かせる恩田さんの力量はすごいです。 特に、アーちゃんの復活劇にはカタルシスがあります。 音だけではなく、ピアノの指使いまで、見えてくるのです。 この作品は、恩田さんの代表作であり、長く読まれる名作だと思います。 | ||||
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国際ピアノコンクールを予選から本戦までどっぷりと体験できた。 しかも、演奏者、演奏者のコーチや親しい人、審査員、運営スタッフ、会場のお客さん、作曲者、というあらゆる視点から。すごい贅沢。 少なくない登場人物の心情が手に取るように分かる感覚は初めてだ。 作者さんはピアノが本当に大好きなのだろう。 読んでいる途中からピアノが聴きたい、弾いてみたいという衝動に駆られた。 自分も部活などでステージで演奏する機会がわりとあったので、より共感できた。 今まで読んだ中で一番好きな小説。 | ||||
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趣味でピアノを趣味で弾きますが、「曲を仕上げていく作業は、なんとなく家の掃除に似ている」とか、目の覚める表現が盛り沢山、ピアノを極める人たちの気持ちも垣間見え、とても面白かったです。もしピアノを弾かない人が書いたとしたら、すごい! 小説という感じの重みがなく、あっという間に読めます。アニメのピアノの森とよく似ている。中心人物が沢山平行して出てくるから、文体のリズムとか登場人物の深みとか深い感動とかまで求めるのは難しいんでしょうね…。ブームになってるのがわかります。 | ||||
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直木賞受賞作であることは知っていたが、この本を買ったのはNHKのテレビで浜松国際ピアノコンクールの特集番組を見てからであった。音楽好きの私としては、やはり音楽ネタの小説は面白かった。読んでいて、知っている曲は頭の中でその曲が鳴り出すのは快感である。まったく知らなかったプロコフィエフのピアノ協奏曲は、CDを買う羽目となった。小説を読んでから、必要に迫られてCDを買ったのは、村上春樹の「色彩を持たない・・・」以来である。音楽好きなら誰しもが楽しめるだろう。ただ一点、「芳ケ江」という地名の響きに、やや違和感を覚えたが・・・。 | ||||
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話題になってたのを知っていたから読み終わってしまうのが怖くて、敬遠していました。 ですが、勇気を持って数ページ読んだ瞬間に 震えるほど面白いってこう言うことかと… ページをめくるのが惜しい 終わりに近づくのが惜しい これからこの本に出会える人を羨ましくおもいました。 恩田陸は個人的にすごく好きな作家さんです。 いままでの作品の中には不穏な空気すぎたり ダークファンタジーが過ぎる部分もありますが この作品は、いい塩梅で作者の良さが出ており気負わずに読むことができました。 | ||||
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ここ何年か本から遠ざかっていた。集中力が続かないのだ。集中力が低下するのは歳のせいだから昔のように本を心から楽しむのはもう無理なのだろうと思っていた。 ところがこの本、3日で読み切った。次のページを読みたいという久々に感じる快感。夕食を取りながら読んだのも久しぶりだった。 まだ本を楽しむことができると教えてくれたこの本、お勧めだ。 | ||||
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音楽が無限にときめく言葉に置き換えられて心の中に伝わってくる。 楽譜は話しかけてくる。 演奏の様子が隅々に渡って伝わってくる。 コンテスタントの心模様と成長していく姿が伝わってくる。 本が躍動し、クラシック音楽が臨場感たっぷりに楽しめる。 堅苦しくなく表現されていく言葉に従って、音楽の世界が宇宙のごとく広がっていく。 音楽をもってきもちを共有し、人として成長していく姿が見える。 本書を読めば、無性にクラシックが聴きたくなる。 音楽を聴くと日常とは違った世界が広がる。 その中で見えてくるものを純粋なきもちで受け止めていきたい。 | ||||
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誰が主人公を演じられるのかなと、想像して読みました。ピアノの世界、コンテストの世界、苦しくも美しい世界。 | ||||
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読みながら美しい音楽が心の中で奏でられたかのような体験。 素晴らしい体験だった。 | ||||
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芳ヶ江のピアノコンクールを舞台として繰り広げられる人間ドラマです。 コンクールの優勝をかけた勝負の行方、落選したものと入選したものの心情、恋愛、友情、ハラハラドキドキの展開、挫折からの復活劇など、まるで楽曲が進行していくかのように物語が展開されていきます。 一流のピアノ演奏者が一音一音に意味を込めて丁寧に演奏するように、著者もキャラクター一人一人が抱えている思いや言動を丁寧に意味を込めて描いています。 驚かされるのが、その取り扱うキャラクターの多さです。 コンテスタントの面々は勿論のこと、それに寄り添う友人や先生であったり、審査員やステージマネージャーの内情までもを妥協なく表しています。 それによって、物語に複雑な彩りが生まれ、キャラ同士が触れ合ったときに大きな爆発力となって読者の感情を揺さぶります。 恐らく多くの人は小説の中でコンテスタントが演奏している楽曲を聴きながら読んでいると思います。 私には、著者が文章で表現していることがそのまま音として耳に入ってくるように感じました。 それは、その表現力に対する驚きであり、活字と音楽とが合致したときの快でもありました。 もっとも私が興味深く感じた部分は、「風間塵」というピアノ演奏者が周囲に与える影響です。私はその影響力に、音楽の新たな可能性を感じました。 風間の演奏に触れることによって、腹を立てる審査員が現れます。しかしやがてその審査員は風間の演奏の虜となっていきます。審査員は風間の演奏を分析します。 “彼の音は、聴く者の意識下にある、普段は押し殺している感情の、どこか生々しい部分に触れてくるのだ。 しばらく忘れていた、心の奥の柔らかい部分。 それは、誰もが持っている、胸の奥の小部屋だ。 プロになると、その小部屋の存在は、なかなかに微妙なものとなる。子供の頃から抱いていた、「本当に」好きな音楽のイメージ。音楽に対する青臭い憧憬が、小さな子供の顔をしてそこにいるのだから。 いっぽう、音楽家として立つと、好きな音楽と素晴らしい音楽は違う、という業界内の常識が身体にしみこんでくる。仕事としての音楽、商品としての音楽を提供することに慣れるにつれ、自分が本当はどんな音楽が好きなのかは公言しにくくなる。自分で自分に満足できる演奏、自分の理想とする演奏など、決してできないことが痛いほど分かってくる。プロとしてのキャリアが長くなればなるほど、ハードルは上がる一方で理想は遠くなり、胸の小部屋はますます神聖な場所となる。下手をすると、自分でもその小部屋を開けること自体、めったになくなるし、普段はその存在をあえて忘れているようになる。 しかし、風間塵の演奏は、本人も忘れていたその小部屋を突然訪れ、いきなり乱暴に扉を開け放つ。 それが、扉を開け放ってくれたことに感謝する熱狂か、いきなりプライベートルームの戸を開けやがって失礼なという拒絶かという、極端な反応になって顕れるのだ” 風間の演奏には、人が内に閉じ込めてしまった葛藤を解放させる力がある。という解釈を私はしました。 その風間の影響力を、この物語の中でもっとも良い意味で受けた「栄伝亜夜」という登場人物がいます。 彼女は段階的に挫折を乗り越えていきます。そのどこかの段階でシンパシーを受けることができた読者は、挫折からの解放を疑似体験することができるでしょう。私もその例外ではありませんでした。 果たして音楽というものに、この小説に書かれているほどの力が本当にあるのか、私には分かりません。もしかしたらこの小説に書かれていることはファンタジーなのかもしれません。 もしこれがファンタジーではなくリアルであるなら、著者は音楽の素晴らしさを、利用価値を、この小説を通して提示したことになります。 | ||||
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とても良かったです。まるでそこに一緒にいるようなピアノが聴こえてくるようでした。 | ||||
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ピアノ国際コンクールを舞台に、コンテスタントの成長を描いた物語。随所に曲の心象風景が描かれ、実際の曲を聴いてみたくなる。そして、あらためて日々の生活に埋もれている音楽に耳を傾けてみようと思った。心にゆとりを持ってデジタルから流れる音楽ではなく、自然の音楽。生の音楽。読むと心が豊かになるような一冊。 | ||||
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年末から年始にかけて、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読んでおりました。物語は、3年ごとに開かれる芳ヶ江国際ピアノコンクール。このコンクールでの入賞は音楽界への飛躍ができるというコンクールです。 物語のはじめは、フランスでのオーディションから始まります。前回のコンクールでもオーディションから勝ち上がった者が優勝するという前例があり、新人発掘の期待がかかります。そこに現れる手を土で汚した少年、彼の演奏は審査員に大いなる熱狂と、その反対の大いなる拒絶を引き起こします。彼には稀代のピアニストの推薦状が。彼の演奏は何を人々に与えるのか、という下りから始まります。 そして迎えたコンクール、ここにはジュリアードの王子マサル、生活者の音楽を求めるサラリーマンの高島明石、天才少女と言われてコンサート活動途中で、母の死で弾けなくなった栄伝亜夜、そして上述の少年、養蜂家の息子である風間塵。彼らの1次審査が始まります。 その中で多くのピアノ曲が出てきます。それを作曲家の制作意図の解釈で譜面を読み込んで演奏するのでなく、彼ら自身がそれからインスパイアされた物語、風景として演奏します。ピアノの音に、風景が、物語がのって、聞く者の原風景に迫ります。 それぞれが2次、3次、本選と進んでいくとともに、それぞれの生き方、考え方を進化させていきます。 美というのものは,それを見たり感じたりすることで、人そのものの生き方、考え方を変える物なんだ、ということを感じさせます。演奏家は、作曲家が見たであろう美を、そのまま再現するのではなく、その上に自分の美をかぶせて再構築する物なんだ、一瞬は永遠で、永遠は一瞬という物語の台詞が思い出されます。 それぞれの音楽を聴きたいとプレイリストを作ろうとしてたら、すでにそのプレイリストは存在していました。でも物語のコンサートで聞きたいと熱望します。コンサートに行きたくなりました。それとたまたまNHKの衛星放送で、「ショパン。時の旅人たち 第一回国際ピリオド楽器コンクール」というドキュメントも偶然見ることができ、コンテスタントの心理を知ることが出来ました。これも見てドキドキです。 それから、この物語、映画となるそうです。どんな映画になるのか、映像化出来るのか、演奏はと気になるところです。 | ||||
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音楽の話ではあるが、所謂天才と呼ばれる人しか入れない部屋がある。ゾーンとも呼ばれるが、この本を読んで自分もゾーンに入れてあっという間に読み終えた。昔、自分もそんな感じな時あったなと懐かしく感じた。天才ではないが。 | ||||
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序盤からグイと引き込まれ、その勢いのまま読み終えた作品。 読みながら音楽が聴こえてくる、圧巻の筆力。 昨年の直木賞、本屋大賞の二冠も納得。 | ||||
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