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クリスマスのフロスト
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クリスマスのフロストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.28pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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フロスト警部シリーズ第二作。ミステリーはいろいろ読んだが、笑わせられたのは、これが初めて。主人公フロスト警部が発する冗談にである。また、ミステリーと言えば、大抵一つの難事件にぶつかって、最後に解決するという展開だが、本書は違う。初めての事件以外に、次から次ぎに新たな事件が提示され、読者は、それら全てが関連していると思わされる。中には関連するものもあるが、全く連関のない事件が多く、それが個別に解決されてゆく。しかしながら、当てはずれにがっかりさせれれるわけではなく、むしろ複数の楽しみを味わわせてくれる。権力者・金持ち・有能な者が良い意味での人間味を失っており、被抑圧者・貧乏人・能力がない者が、優しさや思いやりを見せてくれる。なお、訳書ではあるが、訳語が豊富で文体にリズムがあり、読んだことはないが、原書の感触をきちんと移し替えていると想像され、役者にも拍手を送りたい。 | ||||
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今更と叱られそうですが、いや~楽しませて頂きました。著者は元々脚本家だったとかで、人物設定が巧みです。読んでると頭の中に映像が浮かんできます。主人公のフロスト警部はコロンボ+クルーゾーといった感じでやる事は滅茶苦茶かつ下品極まりないのですが、実に憎めません。署長やライバル警部の超俗物ぶり。本人は実力があるつもりだけれども結局ただのボンボンの新人刑事、屈折した小心者の教師や牧師、身体だけ大人のあっぱらぱー娘、等々とにかく濃いキャラのオンパレードで飽きさせません。如何にもエスタブリッシュメントと言う感じの銀行家が遺体の確認をさせられるシークエンスは久々に本読んでて笑わせて貰いました。肝心の謎解きの部分がちょっと薄い(特に白骨死体事件)気もしますが、まあこの際いいでしょう。(笑)しかし、米国ならハードボイルド、フランスならスタイリッシュになりそうな話を英国風に仕上げるとこんな風になるんでしょうかね?バーボンならぬ砂糖のたっぷり入った紅茶を飲みながら、次作も楽しみたいと思います。 | ||||
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人気のフロスト警部シリーズ、読んでみました。第一の感想として、フロスト警部を含め登場人物の心理描写が上手に描けているなと感じました。その描写が長すぎず、短すぎずで丁度良いのです。また、イギリス英語の言い回しを学ぶ教材としても、かなり参考になりました。"sod"や"bloody"なんて言葉は、アメリカ英語のfで始まる言葉と同じニュアンスなんでしょうか?まだ、1作目しか読んでないですが、主要な登場人物の性格や人柄が分かったので、ユーモアと哀愁が漂うフロスト警部の2作目以降の活躍が楽しみです。期待を込めて、星4つ。 | ||||
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一種のアンチ・ミステリ、アンチ・フィクションなっている。例えば、小説、映画等で、作品内である特定の事象に対して、登場人物達、あるいはフィクションの媒体自身が神の視点で、一方的な価値観での言及・評価を続けると、読者は知らず知らずの間に、その価値観・評価が覆されることへのナラティブ的な快感を覚えるのだが、そういった読者との共犯関係を逆手にとったミステリ的な構造を作者は多用している。例えば、行方不明になった女の子の扱い、主人公のフロイトを巡る亡くなった妻とのトラウマドラマ、或いは、直感推理と単独捜査を行いながらも結果的に論理的な行動になること、科学捜査を否定しながらおいしい所取りするといったフロイトの捜査過程なんかに現れていると思うのだがどうだろう。<!P>フィクションに耽溺している人ほどお勧めな小説。 | ||||
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主人公のフロストは頭がいいのか悪いのか。不注意なのか注意深いのか。よくわからないが、下品なジョークがおもしろいのは確かだ。「このネタちょっと覚えておいて何時か使ってみよう」と思うのはすでにオヤジ状態だろう。しかし、フロスト警部は単に下品なだけではなく、人情に厚く、正義感が強く、とても人間的に魅力を感じる(知り合いになりたいとは思わないけど。)推理ものとしては、いろいろの雑多な事件が複雑に絡み合うものの、各所の伏線がしらじらしくなく、結構納得して受け入れられる結末である。この点は奇をてらったどんでん返しを無理にこじつけ、ストーリーとして矛盾だらけになってくるシドニー・シェルダンとは異なり、フロストには後味の良さが残る。結局フロストシリーズは3巻とも読んでしまった。2巻、3巻とどんどんページ数が多くなっており、買う際にちょっとひるんでしまったが、一旦読み始めると、ページ数が多いことのデメリットなどは感じない。むしろ残りページの多さがかえってうれしくなってくる。「まだこれだけ読めるんだ」とね。推理小説でありながら、残りのページ数が減るに従って、さびしい気分になり、「もっと読んでいたい」という気分ななる本って、そうそうないでしょう。フロストシリーズはそんな話です。 | ||||
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犯罪小説には、グロテスクな想像、痛みを感じる情景、苦い人生などの仮想苦痛というのが伴い、それも一つの非日常であっていいのだが、フロストシリーズはちょっと、いや大いに違う。 残酷な犯罪がこれでもかと起こるのに読後の心の温かさは何だろう? 心の晴れやかさは物理的なスケールより精神的なスケールだとあらためて教えられるのがこのフロスト警部。 下品なオヤジギャグの炸裂と言う評が多いが、極限の状態でもなお冗談がいえる人間のスケールに乾杯。他の登場人物の心の描き方も人間味あふれ、読む関心は犯人探しよりむしろ描かれる人間性に移る。クリスマスフロストは、フロストシリーズにのめりこむ最初の本として打ち上げ花火のような傑作。 休日の過ごし方として最高の時間がすごせるはず。 | ||||
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以前から評判は聞いていた本だったのだが、うわさにたがわず、とても楽しめた。いつもよれよれの風体なのに、ほんとうは有能な刑事、というあたりは「刑事コロンボ」を思わせるが、いつもクールなコロンボに対して、フロストはもっと人間くささがぷんぷんしている。たった数日の間に、いくつもの事件がからみあって展開していく。キャラクター造形、ストーリーテリング、どちらも申し分なしである。 | ||||
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私は先に"A Touch of Frost"の方を読んでいたのですが、こちらの方が第一作のようで、一作目らしく彼のバックグラウンドに対する言及もあり、家にも帰らず部下をひきずりまわして捜査を進めるフロストの心情や環境が分かり、なるほどとうなずけました。机の角に腰掛けて話をしていたらお尻が痛くなったので手でなでなで、話をつづける・・・など、目に浮かぶような細かい描写で笑わせてくれます。最後は劇的な幕切れですが、なかなか粋な終わり方だと思います。 | ||||
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This is my first Frost novel. Frost investigates the case of missing girl with a nephew of Chief Constable. In his work, he unearths thirty-year-old skeleton, which leads him to another murder. The missing girl was not, after all, a main plot; the characters who he meets in the week are. Very tricky and his entourage are all characteristic. | ||||
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ウィングフィールドさんのフロスト警部シリーズ第一弾。イギリスではドラマにもなる程の人気だそうですが、それもうなずける面白さ。警察官が主人公の小説はそれこそ数多くありますが、いくつもの事件が同時進行し、駄目警部が次々に解決し、全く飽きさせない作りになっているのはこのシリーズだけ。ホントにこんな捜査してたらこわい、と思いつつ、こんな警察官ばかりなら犯罪者も安心(?)していられるだろう、なんて…。しかしこのシリーズ、最後には思いもよらない感動が待っていてこれまた良い!重たいストーリーにウンザリしてちょっと軽く読んでみたい、という人には是非。内容の軽さと本の分厚さは無関係ですが。 | ||||
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