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(短編集)
いまさら翼といわれても
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いまさら翼といわれてもの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全150件 101~120 6/8ページ
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このシリーズの過去作の「愚者のエンドロール」で主人公の折木が先輩に都合よく利用されていたことに気づきやたらショックを受けていて、それまで読んで(正確にはアニメ視聴して)折木に感じていた人物像としては、そんな程度のことで傷つくなんて変にそこだけメンタル弱いなあと不自然に思っていたのですが今作でその時の違和感を払拭することができました。なるほどなあと。5年越しくらいですっきりするという感覚を味わえました。 | ||||
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前回の二人の距離の概算から間が空きすぎな気がしますがようやく出ました! 内容的には短編がいくつも入ってる感じです。 | ||||
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最初の投票のやつは毒っけなくてどうしたのかと思ったけど そのあとはらしくて面白かった | ||||
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表題作の他、「箱の中の欠落」、「鏡には映らない」、「連峰は晴れているか」、「わたしたちの伝説の一冊」及び「長い休日」の全6つの神山高校という高校(及び中学時代の思い出)を舞台とした短編から構成される瑞々しい連作ミステリ短編集。冒頭の「箱の中の欠落」という題名が、竹本健治氏「匣の中の失楽」から採っている事から分かる通り、「満願」の様な重厚な作品を目指した訳ではなく、軽妙なタッチで中高生の心理を描いたという印象の強い短編集である。 大きな謎こそないものの、各編にミステリ的趣向を織り込んでいる(特に「箱の中の欠落」のさりげない伏線の張り方には感心した)が、全体として、ミステリと言うよりは青春小説の香りを感じた。登場人物の中では、主に推理役を務め、「やらなくてもいいことなら、やらない」という信条(口癖)の折木の造形が光り、その信条の理由が「長い休日」で明かされる点も洒落ている。掉尾の表題作はまさしく青春小説そのものであり、この世代の将来に対する不安・希望を爽やかに描いている。 上述した通り、「満願」の様な重厚な作品を期待する方には不向きだと思うが、作者の守備範囲の広さを示した作品でもある。作者のファンにとっては一読の価値がある佳作だと思う。 | ||||
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ホータローの抜群の眼力だね、なんといっても。まわりを固める友だちとの距離感だったり、しがらみだったり、ヒエラルキーだったり、いわゆるそういうマウンティングだとかスクールカーストだとかの話ではないのだ。あれっ何でそういうことになるの、えっだってそんなことする理由がわかんない、と思う人はとても共感できるに違いないですです。 | ||||
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まだシリーズとして完結している訳でもないので ターニングポイントと書くのは大仰かも知れませんが 最後のエピソードである表題作の時期が高2の夏だった事と、 えるや摩耶花には大きな転機となるエピソードがあったのでそういう印象を受けました。 *以下、ちょいネタバレ 奉太郎のミラーアタックが炸裂する過去エピソードは名前が出来過ぎと思いながらも もしかすると顔すらも知らない人の名誉の為に自らが憎まれ役を買って出るなんてカッコ良すぎます。 前巻で既に明らかになっていた摩耶花の漫研退部、 結果だけならバッドエンドにも感じる所ですが、 かつての宿敵(?)と手を組むという熱い展開には胸がスッとするいいエピソードでした。 摩耶花にとって一番の理解者は古典部メンバーでなく、あの人だったというのは唸ってしまいます。 是非ともアニメでも観たいものです…ラフな格好のかほさんとか特に。 | ||||
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相変わらずほろ苦いビターな話が多いなというのが一番の感想です。 奉太郎のルーツを辿る物語は自分自身にも重なる所が多くあり胸が痛くなると同時にハッと気づかされた話でもありました。 表題のいまさら翼と言われてもですが、最後のオチを明言しないあたりが憎いなと感じざるをえませんでした。 受動的であった人生が主体的に突然なった時は誰しもが動揺するものです。今後どのような物語が紡がれるのかとても気になります。 最も次回作出る頃には私も30代を超えて、高校生の物語を純粋に見れなくなっているかもしれないが。 | ||||
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シリーズ物ならではのキャラクターの歴史の味わい深さ。 これを読むと過去シリーズも今までのようには読めない。 当たり前のことだけど、誰にでも事情があって何かを喪失して今がある。 この本はただそれを描くだけじゃなく、他人に想像力を働かせ理解しようとすることに何かを見出そうとしていて、その何かに言葉では言い表せない愛おしさを感じた。 高校生にもなれば「大人」と呼ばれる振る舞いもそれを演じることの恩恵も理解できる。 過去を振り返るエピソードが多いのも、そこでもがいた経験を読者に掘り起こさせる目的だろうし、何の疑問も持たずに「当たり前」を選択するようになってしまう大人の薄さも見える。 大人として生きていくことはそんなに立派であるか。 確実に変化しつつあるやれやれ主人公はそう問いかけてくる。 | ||||
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なかった。 米澤穂信さんの作品を読むのは初めてで、シリーズものであるとは知らず購入。 学校生活の中で起こる小さな事件を毎回違う人物を通して解決していくストーリー。面白いといえば面白いけど、読んでいてぐっと引き込まれていく感じはしなかった。シリーズで読んでいるとまた違った感想になったかもしれない。 | ||||
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野生時代で読んでいたものもありましたが、やはり一連の流れで読むとまた印象が変わりますね。特に「長い休日」は雑誌では切ないばかりでしたが、単行本では前後の話とあいまって奉太郎の優しさがより感じられました。いい男になりましたね。 どの作品も素敵ですが、やはり心に沁みるのは表題作です。 高校までは学校の流れにそっていればよかったのに、大学に入ると急にシラバスから授業を選び、クラスなきところから友達を作り、就職活動のために何かをしなければいけないのか、と呆然としたことを思い出しました。どんな分野でも、長い間受動的だったものを能動的に変えるのは難しいと思います。 本当に探していたのはえる本人ではなく、えるの飛び立つ先だったのですね。 年齢を重ねるたびに青春時代が美しく思えますが、古典部シリーズを読むと「うまく言えないモヤモヤが確かにあった」と思い出させてくれます。 次回作も楽しみにしています。 | ||||
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気に入ったのは、 里志と食事しながら推理の「箱の中の欠落」:奉太郎の能力発揮で良いね。 摩耶花関連の「鏡には映らない」、「私たちの伝説の一冊」:摩耶花が推理する珍しい話と漫研内部事情が判明。 奉太郎とえるの「長い休日」、「いまさら翼といわれても」:奉太郎のモットーの始りと奉太郎とえるの相互理解になるのかな? この5つかな、4人の関係が卒業後の進路を含めてどう進展するのか興味深いね。 【電子特典付き】の特典は予想外の物だったが、良いね。 | ||||
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相変わらずエルの存在って文字にすると希薄ですよねー。 ホータローの便利屋的なエピソードが一番衝撃的でした。氷菓の衝撃に続く感じ。 | ||||
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本シリーズの中で最も面白く余韻を残すさくひんです。 四人それぞれのキャラクターが際立って良い。 個人的に好きなのは長い休日です。 | ||||
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今作では魅力ある登場人物たちの現在に至るまでの様々な思いが綴られています。 いまさら翼といわれても、目を伏せたくなる苦味を感じました。 | ||||
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既出の短編をまとめた久々の古典部シリーズ。 高校二年になってそれぞれの立ち位置や将来に向かい合わざるを得ない中で、過去がわかり未来につながる話が多く、ここまで読んできた方ならビターテイスト含めて楽しめます。概算にあった漫画部騒動の実態についても、何か行動的な折木についても。 しかし、雛での振る舞いを思い出すと、表題作でもある最後の話に感情が持っていかれて終わり、全体の内容よりも一層ビターな印象が残るのかもしれません。 | ||||
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待ってました!まだ読んでいる途中ですがかなりいいです。読んでて、自然に物語の状況が頭に浮かび面白いです。もっと米澤先生の古典部シリーズ読みたいです!! | ||||
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「箱の中の欠落」「鏡には映らない」「連峰は晴れているか」「私たちの伝説の一冊」「長い休日」そして書名にもなった「今更翼といわれても」の6作からなる古典部シリーズの最新刊。このうち2008年発表の「連峰は晴れているか」はアニメ化されています。他は時期的にも少し離れているので、作中の雰囲気も微妙に違います。初期の作品には折木奉太郎の推理が冴える場面がメインに据えられていましたが、本巻ではむしろそれぞれのキャラクターの内面をテーマにしたエピソードが中心です。結構、伊原摩耶花が活躍するので個人的には満足です。「鏡には映らない」と「私たちの伝説の一冊」では主役を張って謎解きをします。 「鏡には映らない」は彼等の同級生にまつわる過去の謎を解くエピソードですが、結果として折木奉太郎の内面を浮き彫りにする物語でもあります。伊原摩耶花のまっすぐさが偏屈な折木奉太郎の心のうちを照らし出すと言えば当たっているだろうか。 もう一遍、伊原摩耶花メインの「私たちの伝説の一冊」は謎解きは少な目でむしろ人間関係の闇が主題になっています。もともと古典部シリーズには人間関係の闇がスパイスとして効いているのですが、ここでは伊原摩耶花と漫画研究会の関係と決着がテーマなので、いささか、重い。スパイスではなく主題と言って良い。それだけに謎解きよりは終盤のネタ晴らしはむしろ安息と言って良い。ようやく始まる伊原摩耶花の薔薇色の高校生活を暗示している。 最後に書名にもなった「いまさら翼と言われても」です。古典部シリーズは折木奉太郎と千反田えるの不器用な恋物語の側面がありますが、その意味でメインストリームとなるエピソードです。今時、家を継ぐ跡取りとかなかなか実感がわかない人がほとんどだと思うのですが、そこから始まる悲喜劇は古今東西の名作の母体となってきました。ネタバレになるのでたとえ話になりますが、ロミオとジュリエットなんかも大きくみればそんな一面がありますが、ジュリエットの気持ちに焦点を当てたら家と恋とのジレンマは理解しやすいでしょう。そんな話です。だからこそ、古典部シリーズの新展開のプロローグと言えるし、消化不良の感が否めない。 でも、まあ、個人的には千反田えるより伊原摩耶花が好みなので、本巻は満足のいく一冊です。 | ||||
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待ちかねていた古典部シリーズの最新刊ですが、期待以上の面白さでした。 ビターな後味が特徴の作者ですが、 今巻は今まででに比べて未来の明るさを感じるものが多かったです。 里志と伊原の将来、長らく動かずにいた奉太郎に柔らかく射し込んできた変化。 それぞれの成長や心の変化が面白く、楽しい。 今まで不明だった要素や関係性も明かされて、 改めて既刊を読み返してそれぞれの心情を追いたい気持ちにもさせられました。 そしてその明るさと希望の眩しさ故に陥ってしまった締めくくりの話がまた素晴らしい。 彼女はいったいどちらを選んだのか。 深い空白の余韻に浸りつつも、今から既に続編が待ち遠しいです。 | ||||
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待ちに待った古典部シリーズの新刊という事で久しぶりにハードカバーを買いました。 内容は、遠回りする雛に続くシリーズの中では2回目となる短編集になり、登場人物たちの変化や決断の話がしっかりとミステリーになり、詰まっています。 今回の短編集で奉太郎、里志、摩耶花の変化が書かれており、最後の短編で千反田のこれからの変化に繋がる序章で終わり、次の長編への期待が高まりました。 | ||||
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最終章、「いまさら翼といわれても」、読ませていただきました。 これまで自分が愛したもの、運命と信じて必ずここへ戻ってくると決めていたもの、それをいきなりもう頑張らなくてもいいんだよ、といわれても、、、 このお話は、読んだ人それぞれが受け止め方が少しずつ違うでしょう。核心部分での記述はわずかしかありません。しかし、<古典部シリーズ>を長きに渡って通して読まれてきた方なら、きっと胸にぐっと込み上げてくるものがあると思います。 私は千反田えるが大好きです。彼女の生き方、感性、すべてが好きでした。そんな彼女がこのお話の最後で弱りきっています。そして、”こんな女性がいてくれたらいいな”という私個人の想いも、なんというか、、うまくいえませんが、作中の彼女を苦しめてしまったのではないか? たとえるなら生き雛祭りを楽しみにしている近所の住民の方が、知らず知らずのうちに千反田の人生にプレシャーをかけてしまったかのように。 とても切ない、胸の奥が苦しくなるような幕切れです。おそらく最終頁の後二人がどうなったのか、それは読者に任せられたのだと思います。ぎりぎりのところまで折木が手を打ってくれたのです。 その後千反田が戻る時間は残されていたのですが、僕は、、個人的にはこのまま遅れて間に合わないで欲しいな、と感じ取りました。 そしてどうするかは自分で決めていい、と優しく声をかける折木の言葉が僕たち読者個人が描く自由な結末を残してくれたようにも思います。 とても心に滲みる、いい小説をありがとうございます。 | ||||
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