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(短編集)
悪魔を憐れむ
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悪魔を憐れむの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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表題作の他、「無間呪縛」、「意匠の切断」及び「死は天秤にかけられて」の全4つの短編から構成される"匠千暁シリーズ"の短編集。私は昔から作者のアクロバティックなロジカル・ミステリのファンなのだが、最近は(作者の不調もあって)ご無沙汰していた。元々、"匠千暁シリーズ"はロジックが弱いので心配してはいたのだが...。 「無間呪縛」は心霊現象が起きる密室という設定で期待を持たせるが、驚く程の蓋然性に頼ったロジックの鎖が薄過ぎて、結局、人間心理の機微に落としているだけ。謎解きの快感もオカルティズムも味わえない無味乾燥な中編。表題作も中編だが瑕疵だらけ。本物の「悪魔」じゃあるまいし他人の心を自在に操れる筈はないし、事件現場の不可解状況がこれまた幾つかの蓋然性に頼っている。特に、「***」と「***」とを見間違えるなんて有り得ないでしょう。本作中に盛んに使われている言葉だが、まさに「机上の空論」を捏ね繰り回しているだけの作品。「意匠の切断」は作者得意の二重"頭手首バラバラ"殺人事件だが、動機がお粗末過ぎて論外の出来。人間関係を整理すれば警察にだって(あるいは警察の方が)容易に解けるでしょう。「死は天秤にかけられて」は奇妙な設定だけに捉われて、犯人の手段に現実味が乏しい。これまた、警察にだって(あるいは警察の方が)容易に解けるでしょう。 全体としての出来の悪さにガッカリした。突拍子もない設定(SF的設定でも構わない)で、厳格なルールを決めた上で、ロジカル・ミステリを披露するという作者の持ち味から遠い内容。上述した通り、"匠千暁シリーズ"は仮説の上に仮説を重ねて、結果的にそれが現実と適合する(事件解決する)というもので、千暁やポアン先輩の会話を楽しむべきものと改めて自戒した。"匠千暁シリーズ"のファンの方には楽しめる短編集かも知れない。 | ||||
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基本的に推理小説としては楽しめなかった。想像を酒を飲みながらこねくりまわしているだけである。(あえて、そういう風に書いているのだろうが) シリーズのファンなら、星はもうひとつ追加されるかもしれない。 | ||||
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