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慈雨
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慈雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全150件 121~140 7/8ページ
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退職刑事の悔恨と再生を四国八十八ヶ所のお遍路の旅とともに描く作品。面白かったのだか、場面が単調になりがちな部分もありました。 | ||||
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ときどき読ませて貰う作家です。ちょっと内容が重たい感じでした。 | ||||
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刑事を定年退職し、夫婦で四国八十八か所のお遍路の旅をする主人公。 一方、世間では幼い小学生の女子の殺人事件が起き、捜査が暗礁に乗り上げる。 女児殺害という過去にあった事件に苦い体験を持つ主人公が、お遍路旅をしながらも、この事件の解決に絡む。 おりしも、読書中に似たような事件が現実に起きていた。なにか妙にシンクロしてリアルに読んでしまった。 ペドファイルによる性犯罪は、近年増えているような気がする。性犯罪は繰り返される。 娘を持つ親の身としては、扱う題材が生々しく救いがなかった。 物語的には、ひとりの刑事の人生が胸にせまった。夫婦の絆の物語でもある。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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警官小説である。主人公は群馬県警を定年退職した元刑事・神場智則。彼は在職中に関わった事件の被害者の供養のために夫婦で四国八十八か所のお遍路に旅立った。すると、かつて手掛けた16年前の幼女殺人事件の捜査の不備が忘れられず、犯人はえん罪ではとの疑念を打ち消すことができない。その時、テレビのニュースにて群馬で幼女殺人事件の勃発を知った。16年前の事件との関連が気になった神場はかつての部下に電話を入れた。 神場は霊場を回りながら、自分の半生を振り返る。僻地の駐在所で始まった新婚生活、尊敬する先輩を見舞った不幸、妻にかけた数々の労苦、それだけに娘には刑事の妻になって欲しくないとの強い思い。しかし、巡る地元の人の親切に触れ、罪を背負った遍路の苦悩を聞いて、徐々に頑なだった気持ちが柔らかくなっていくのを彼は感じた。元部下から事件の捜査状況の報告を受けるが、進捗ははかばかしくない。それが、たまたま見た光景からあるヒントを得て、事件は一挙に解決へ向かう。 冒頭に警官小説と書いたが、読み終わって家族のあり方を問う重厚な人間ドラマだったと気づいた。八十八か所の巡礼に並行して神場の家族の歴史が語られる。多忙な夫を妻は献身的に支え続けた。しかし、互いに思い合いながらも、神場のコミュニケーションが不適切なために感情が行違う。それが事件の解明とともに夫、妻、娘の心が一つになるところは感動的であった。妻はもちろんのこと、警察内の上官、部下の人物像がいきいきと描かれている。夫婦による四国巡礼を基本に据えながら、並行して事件捜査が進んでいく。時間を前後させながら多くのエピソードを散りばめるなど、構成の巧みさには舌を巻いた。事件の結末は語らず、あとは読者の想像に委ねる終わり方は秀逸である。そして、降りかかる慈雨の中を遍路姿の夫婦が歩むラスト情景には胸が震えた。最近、作者・柚月裕子さんの評価が急上昇なのも納得の秀作である。 しかし、作者の筆力に感嘆しながらも、重要な点において違和感があった。まず、いくら警官と言えども、主人公の価値観が古過ぎるのではないか。16年前に事件の再捜査ができなかったことに、神場が罪悪感を持つ必要はない。彼は最大限の努力をしたし、末端の刑事の責任は限られているはずだ。それを自分の罪と思い込み、全財産を差し出して償おうとするのは、考え違いであろう。また、神場の妻子への態度は戦前の日本人の男のように保守的に見える。神場の頑なな気質や罪の意識が本作品の重要なモチーフになっているだけに、この人物造形には無理があるのではないか。 ここで扱われる事件は、「北関東幼女誘拐殺人事件」と呼ばれる実際に起きた事件をベースにしている。最初の殺人事件の犯人は逮捕され有罪になったが、後にえん罪が証明された(足利事件)。TBS記者の清水潔氏がノンフィクション「殺人犯はそこにいる」(2013年新潮社)を著して連続殺人であることを示し、真犯人を特定した。作者が清水氏の著作からヒントを得ているのは明らかである。それは何ら差し支えのないことだが、作者は参考図書として「殺人犯はそこにいる」を挙げて清水潔氏へ謝意を示すべきだったと、私は思うのだ。 | ||||
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柚月さんの作品ほとんど読んでますが、私にとってはかなり残念な作品です。 神場が気づいたトリックはっきりいって、何十年も前からある手口でこの事に警察が気付かないわけがない。かなり無理があります。 近年新刊を出すたびに内容もどんどん良くなっていたので、久々にがっかりしてしまいました。次作に期待したいです。 | ||||
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ただ犯人を推理して探すだけの内容ではなく とてつもなく心に沁みる話でした。若い息子や甥を一度に亡くしたばかりで哀しみのどん底を生きている自分に何か光明を灯す素晴らしい内容で泣けてきました。力強く余生を生きていこうと思います。 | ||||
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検事の本懐以来、この作家の作品には注目してきました。 期待させるなにかがある作家です。 本作品も、新たなチャレンジの過程にあることを感じさせるものです。 作品自体は面白く読めますが、最後に何かがあることを期待するとやや尻切れとんぼ的な感じがします。 個人的には、人間の深層心理を描こうという意欲は充分感じるのですが、どちらかといえばもっとライトな感じのほうがこの作家のスキルが発揮できるように思われ、今後の作品展開に注目していきたいと思います。 | ||||
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柚月裕子さんの本はほぼ読んでいて、女性ならではの、時に女性とは思えない描写に引き込まれていました。 特に「孤狼の血」は、これまでと違って、男社会ヤクザの世界に切り込んでとても面白かった。 検事シリーズも大好きでした。 久しぶりに手にとってみた「慈雨」、いいタイトルだな~と期待を抱いて読み始めたのですが…。 定年になった刑事は妻とともにお遍路に出る。元刑事は16年前の幼女殺人事件が冤罪ではないかという自責の念にかられている。 それを知らぬ妻は健気な様子を見せながら寄り添っている、という、私とほぼ同年代なのに、こんな妻はあまり見かけないなーと少し違和感。 同時、群馬と栃木の県境で起きた幼女の殺人事件が起こり、主人公の元刑事が嫌でも16年前の事件を思い起こすことになる。 電話でやりとりしながら、元刑事が若い刑事に指示したり報告を聞いたり。 どこかで見たようなプロットだが、まあ、そこまではいいとして。 16年前の事件のホンボシと今回の事件の犯人は実は同一人物で、では16年間何をやっていたのかという疑問にさらされる。 つまりその間刑務所に入っていたのでは、と思いつき、16年前に刑務所に入所し最近出所した者を洗い出していく。 これって本城雅人さんの「ミッドナイトジャーナル」と同じです。この作品では新聞記者が主人公で、やはり過去の失態を悔やんでいる点も一緒。むしろ刑事の発想でない点が新鮮なくらい。 というわけで、途中からすっかり読めてしまいました。車をトラックに入れて運ぶというのも、ハリウッド映画では使い古されているのでは?と思います。 最後に、ちょうど八十八か所めに到達しようとするときに真犯人を逮捕(これもちょっとあっさりすぎ)するなんて、 ちょっと都合がいいなーという印象です。 人情ものじゃないのだから、トリックや思考回路が分かってしまうのは、ミステリーとして「本懐」ではありません。 しかも、この本の核となっている事件は、どうみても「北関東連続幼女殺人事件」を彷彿とさせる。こちら、ジャーナリストの清水潔氏が、 当時のDNA鑑定が間違っていたことで、結果冤罪を証明した、まさにこの本と似通いすぎている事実がある。 これをヒントにした小説であることはほぼ間違いない。そこはまだいいとしても、肝心の内容まで借り物のような印象を受けて、 読後感は、「がっかり」、その一言に尽きます。好きだっただけに採点は厳しくなりました。 次回、期待しています…。 | ||||
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お遍路の旅に出た元警察官の神場が、現在発生した幼女殺害事件をきっかけに、過去に犯した重大な過ちと向き合っていく物語。 神場の知られたくない過去、娘の幸知と後輩刑事の緒方との交際、幸知が養子であるという事実、現在発生している幼女殺害事件の捜査の様子など、時系列が前後しながら描かれていて、最後まで一気に読んだ。 個人的には、何もかもお見通しで、根っからの刑事の妻である香代子の明るくて気遣いができる性格が好きだった。 ただ、全体的にお遍路のくだりが長くて冗長に感じられたし、現在発生した幼女殺害事件と16年前の幼女殺害事件を結びつける口実が強引だった。また、最後もあっさりと終わってしまったのが物足りなかった。 | ||||
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「」がヒントですかね。 ミステリーとしてはそこそこ面白いけれども、もともとが児童殺人という愉快な話ではない上に、肝となるところが、有名なノンフィクションに因っているので、元ネタを知っている人には面白くないかもしれない。 | ||||
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ある雑誌に紹介を見つけて、初めて柚月さんの小説を読みました。読み始めてあっと言うまに物語にのめり込み、、いつもなら空いた時間に小説を読んでいるのに、この小説は先が気になり、気付けばこの本の為に時間を作り4日で読み終えました。主人公をとりまく人達の心情もすごく伝わり、そして魅力的でした。最後の最後まで楽しむことができる小説です。この本に出会えて良かったです。柚月さんの他の小説も全部読もうと思いました。 | ||||
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繊細でよく練られた作品です。キャラクターにも惹かれ 話しに引き込まれます。 難点をいえば、扱っているテーマが冤罪なのに 警察OBが元部下と連携して、重要殺人事件に取り組んでいます。 悪くいえば、コンプライアンスの意識が全くない人が冤罪で 悩むはずがありません。 この場面設定を直せば傑作だったと思います。 よくできた話しなので少し惜しく感じました。 | ||||
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始めは、取っつきにくい感じで、なかなか読み進めれませんでした。 元刑事の四国八十八か所巡礼と過去の幼児殺害事件の闇、 そこに発生した同種の事件、どう繋がり、どう解決に結びつく のか? それ以外に、巡礼地ですれ違う人々、家族の問題等々が盛り込まれ 巡礼の道のりと事件解決への道が重なり合い、徐々にラストへ向けて 盛り上がってゆく。この構成の上手さ、妙に、感動した。 ラスト、慈雨に濡れながら、佇む元刑事夫婦の姿が目に浮かぶ。 この作品が、女性作家の手によるものである事が、大変な驚きである。 | ||||
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退職したばかりの刑事一筋の元警察官が過去の取り扱った冤罪かもしれない事件の贖罪で四国八十八か所巡りをする話…ですが、刑事生活を何十年もしてきた人がこんな青臭いことを言うかな。しかも幼女にワイセツ行為を繰り返していた男にたいして引け目なんて…。横山秀夫小説でもプライド高い刑事が出てきますが、あちらの方が今回の小説より現実的かも。最もリアリティーがあるのは黒川博之の小説ですけど。なんか、みんな真面目すぎて青臭くて本当に泥臭い、欲まみれの事件を取り扱ってきたベテラン刑事なの?と思うくらい。普通不謹慎な冗談位会議室とかでは言うでしょ。もたない。もう次ぎはないな。 | ||||
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ひさびさの退屈作品でした。 最後もどうして そう締めくくれるのかわからない位に感情移入出来なかったです。 2度とこの作者の本は手に取らないとこう❗ とおもわせてくれた作品でした。 | ||||
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定年退職の刑事とその妻が四国八十八か所巡礼の旅に出るが、民宿のテレビで、元刑事の地元で幼女失踪事件が発生し、遺体が発見されたのを知る。それが16年前、同じ地元で発生した同様の事件とダブり、その犯人は今も刑に服しているので、元刑事は胸騒ぎを覚える。 ここで本書は現実の足利事件や、北関東連続幼女誘拐殺人事件をベースにしていることが判る。 元刑事は16年前の事件が冤罪ではないかと悩み、定年退職した今、それを現役の頃、強く云えなかった悔悟と懺悔の為、巡礼の旅を思い立ったのだ。 今回の事件で居たたまれない気持が、後輩刑事と頻繁に携帯で情報を入手する事になるのだが、並行して、交番勤務の苦労の時代や、先輩刑事のエピソードを過不足なく織り交ぜ、小説の奥行を広げていく。 四国八十八か所巡礼の旅が回想に相応しいガジェットだと思っていたのが、巡礼の旅での順打ちでない逆打ち巡礼者との出会いが、重要な位置を占めてくるのだ。ここから、読書にスピード感が増してくる。 柚月裕子は「孤狼の血」を読んで、そのリーダビリティといい、プロットといい、舌を巻いた記憶があるので、本書も読む前から期待値が高かったが、これは期待値以上の出来で、後半は特に巻を措く能わずである。 これは映画化して欲しいし、叶わぬならテレビドラマ化はぜひして欲しい。タイトルは個人的に気に入っている「逆打ち」はどうか? と思ってみたが、最終頁を読むと、「慈雨」の何とも味わい深いタイトルに驚かされる。 | ||||
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殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件 清水潔(著) ストーリーが酷似している 上記著書を読んだ後では、インパクトに欠ける | ||||
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表紙が重苦しい上に帯に「慟哭の・・・」と書かれていると、気分が落ち込みそうで、買ってから読み始めるまで時間がかかりました。 いざ読んでみると、飽きることなく最後まで楽しめました。 が、主役から路上で出会う端役まで、皆さん何かを背負い込んじゃって、言うことが深刻すぎる。「孤狼の血」で悪徳警官を書ききった反動か、警察官が全員(立場や方向性は違えど)模範生過ぎて、緩急の緩がない感じです。長丁場の捜査なんて、実際にはきわどい冗談を交えて笑いを入れながらやらないと続かないはずです。もうちょっとユーモアがあればな、とその点だけが残念でした。 | ||||
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何時もながら読ませます。面白い。益々柚月さんを好きになりました。 | ||||
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