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慈雨
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慈雨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全150件 101~120 6/8ページ
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全く別の場所に居て、事件の謎を解く、一種のアームチェア・ディテクティブなのだろうか?まあ、それは良いとしても、他の方も仰っているように、とにかく、同じようなくどい心象表現が何回も続く。ページ稼ぎか?しかもそれがいちいち稚拙である。嫁さん、娘、娘の恋人、などなどに対して延々と幼稚な独白が続く。数十年も刑事一筋の、いい年をした大人が独白するとき、もっと気の利いた、赤裸々な、清濁併せ持った、本物の大人の言葉があるだろう。カバー裏の写真から、まだ若い女流作家のようですが、人生経験足りないですね、としか言いようがない。刑事の実態や、お遍路さんについても、深く取材したわけではなく、たぶんWEBで得られるような知識だけなのでしょう。テレビドラマにでもなれば、という色気なのでしょうか。表紙と題名から、久し振りに、クールで重厚な女流作家なのかな、と期待しましたが、寧ろ今風の軽佻な作品でした。犯人捜しの要素は全くないから、たぶん家族の物語だと定義したいのでしょうが、人が生きること、そして死ぬこと、そういう事を馬鹿にしているとしか私は思えませんでした。かなり酷評しましたが、もう1作品だけ読んでみようと思います。 | ||||
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主人公は退職した警察。 過去に携わった少女誘拐事件などで心に負った重荷をおろすべく、長年連れ添った妻と一緒に四国のお遍路へ。 こうした中、酷似した誘拐事件が起きる・・・。 この作品は序盤にやや退屈なお遍路の描写が長かったため退屈し「孤狼の血」の面白さは奇跡だったのか、と思ったが中盤から終盤にかけての盛り上がりは凄く、全体として怒りと涙、感嘆に溢れた作品であった。 特にリタイアした主人公のプロ意識の高さには感動した。 柚月さんの警察小説は当面要チェックだと思った。 | ||||
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柚木祐子作品は6~7作読みましたが、今回のは長すぎました。刑事の昔の悔いが何回も出てきてもう良いよという感じです。 | ||||
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久しぶりにこの小説で最後にうるっとしました。小説で今まで涙することはなかった老人ですが、一気に最後まで読ませてくれました。ありがとう。 | ||||
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なぜなんてしょう。ストーリーは悪くないが、捜査以外のことが多すぎて冗長。女性作家で、男の気持ちが表面的で、書けていない。 正直面白くなかった。 | ||||
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『慈雨(じう)』(柚月裕子著、集英社文庫)を読みながら、脇で好きなパッチワークに熱心に取り組んでいる女房に気づかれないように、何度も涙をそっと拭いました。 群馬県警の刑事を定年退職した神場智則は、妻の香代子と共に、四国の歩き遍路の旅に出ます。旅先で知った今回、発生した少女誘拐殺人事件が、16年前に自分が担当した少女誘拐殺人事件に酷似していることに気づきます。16年前の事件の犯人として服役中の八重樫一雄は冤罪だったのではないか。神場の当時の直属の上司で現在は県警捜査一課長を務めている鷲尾訓と、神場の元部下の刑事・緒方圭祐と、神場の3人による、上層部には内密の捜査が始まります。 本書は、一見、地味な推理小説という装いをまといながら、刑事たちの使命感と、夫婦のあり方を考えさせる人間ドラマ足り得ている稀有な作品と言えるでしょう。柚月裕子の作品を手にしたのはこれが初めてだが、その実力に脱帽です。 「巡礼の旅は、自分が関わった事件の、被害者の弔いのためにはじめたものだ。信心があろうがながろうが、途中で旅をやめてしまっては、被害者たちの魂に顔向けできない」。 「担当捜査員とはいえ他人の自分がこれだけ辛いのだから、遺族は、我が子の命を無残に奪われた両親の苦しみは、いかばかりだろう。そう考えると、犯人への憎しみは募り、二度と同じような事件が起きてはならないと強く思う。・・・神場が真に恐れているのは、八重樫が本ボシでなかったとしたら、幼女を手にかける鬼畜が野放しにされている、ということだ。その鬼畜が再び獲物に牙を剥いたとき、新たな悲劇が起きる」。 「神場は根っからの刑事だ。私情を胸の奥深くに呑み込み、自分が犯したかもしれない過ちを認め、これから起きるかもしれない犯罪を阻止するために、すべてを投げ出す覚悟なのだ。緒方は瞼を閉じた。神場の、厳ついが親しみを覚える顔が瞼の裏に浮かぶ。・・・自分が尊敬してやまない刑事が、人生をかけて、過去に立ち向かおうとしている。目を背けることは、神場の信頼を裏切ることにほかならない」。 「神場は香代子を見つめた。目じりに皺が目立ち、頬にはシミがいくつか浮いている。歳を重ねた香代子の顔を見て、いかに長い時間を共に過ごしてきたかを実感する」。 「香代子が、ゆっくりと坂を登ってくる。地面を一歩一歩踏みしめるように歩いてくる姿に、神場はふと、胸がいっぱいになった。こうして香代子は、ずっと自分についてきてくれたのだ。人生という名の坂を、つかず離れず、自分のあとをずっと歩いてきてくれたのだ。そう考えると、香代子を愛おしく感じると同時に、ひどく不憫に思えた。・・・『無理しなくていいんだぞ。俺と一緒にいても苦労するだけだ』。香代子は、ふふっと、小さく笑みを零した。『また、その話ですか。私の答えはもう伝えました。気持ちは変わりません』」。 2カ月後、神場夫妻が遍路の最終目的地の結願寺となる八十八番目の札所に辿り着こうという時、憎むべき少女誘拐殺人事件の全貌が明らかになります。 「駐在時代の、懐かしい記憶が蘇る。金も地位もなく、ただ必死に、警官であろうとした自分がいた。そして、隣にはいつも香代子がいた。すべてを失ったとしても、あの頃に戻るだけなのだ。香代子は赤い目を潤ませ、ふふ、と笑った。『私、前にあなたに、根っからの刑事なのね、って言ったことがあったでしょう。私は根っからの、刑事の妻なのよ』」。 | ||||
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この本は是非娘にも読ませたいと思っています。 | ||||
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四国八十八か所の巡礼を背景に、退職した刑事の心の葛藤を描いている。夫婦愛あり肉親愛あり、ロマンに満ちたスリラー小説。読後感誠に良し。 | ||||
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警察を定年退職した 神場。 自分の中にある後悔。その贖罪のために、巡礼に出る。 神場の妻は、一緒に巡礼をしたいという。 体力的に可能なのか?心配するが、妻は健気にも付き合う。 なぜ、夫が巡礼したいのか?を聞くこともせず、 その二人の道中の会話が、わずかであるが二人の性格を 浮き彫りにしていく。実に、明るく楽天的な妻に、 助けられて来た神場。そして、この巡礼の中でも、 妻の好奇心旺盛な行動が、神場を支える。 神場は、悪夢にうなされていた。 16年前の少女殺人事件の被害者純子ちゃんの 「オウチニカエリタイ」という夢を見る。 その事件は、冤罪であったかもしれない。 神場は、再捜査を訴えたが、上層部から却下された。 その時逃げたという後悔がある。 巡礼が始まった時に、同じような手口の事件が起こった。 年下の上司鷲尾も同じような後悔があった。 部下の緒方は、神場の娘と付き合っていた。 神場は、それを賛成していなかった。 目撃も少なく、捜査は、困難を極めた。 そして、16年後ということから、犯人のプロフィール、 白いトラックをどう痕跡をなくしたのか? ということを、定年退職した神場が、仮説を立てる。 それは、16年前の少女殺人事件に関連していた。 刑事を辞めても、刑事であることをやめない。 それは、警察組織を守るよりも、同じような犯罪が 起こらないことが想いとなる。 鷲尾、緒方にも神場の想いが伝わる。 ふーむ。実に重いテーマで、自分の立場を 根底から覆されようとも、何のためにかを追求する。 神場の妻 香代子が、実に素晴らしい。 | ||||
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物語がよく練られていて面白かったです。八十八ヶ所巡りをする定年した刑事と妻。遍路地での出会い、遺恨を残した事件、養女の将来など過去に戻りながら現在と絡まって泣けてくる場面も多々ありました。ボリュームはありますが一気に読めました。 | ||||
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読み応えがありました。途中、娘さんの生い立ちなどで、涙することもありました。最後もう少しはっきりとした 終わり方が個人的には好きです。 | ||||
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柚月 裕子 の作品は全て読んでいる。今まで外れはなかった。慈雨も期待して呼んだが、慈雨は西村京太郎の「旅」を紹介しつつ推理を進めるそういう小説に足利事件を取材した「殺人犯はそこにいる」を絡めた様な作品である。事件の舞台が群馬県と栃木県の境である事、DNA艦艇に問題があったことなど、すべて「殺人犯はそこにいる」に似すぎている。これは大丈夫なのだろうか? なお最後のトリックも陳腐である。すでに使い古されている。まさか、そこかよ?と思った。柚月 裕子 さんの作品にしては、ちと残念でした。 | ||||
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初めて読む作家の小説だったが内容が無さすぎてつまらない。ミステリーとしても中途半端だし、お遍路のくだりも読んでいて退屈で頭に入ってこない。全体的に描写が浅く、土砂降りでもなく嵐でもなくお湿り程度の慈雨といった印象です。 | ||||
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本作で重くのしかかるのが「冤罪」の恐怖だ。 当時、現職だった神場がアリバイ証言を元に再捜査を申告するもすでに犯人が確定した事件を覆すことに警察の信用問題に関わる事を懸念した上層部が却下した事に現実にもありそうな展開で戦慄を覚える。 実際にもこうした事例は公にはなっていないだけでおそらくこれまでにもあったであろうし、警察の威信を守るために真犯人ではない一人の人生を犠牲にする事は絶対にあってはならないのだ。 | ||||
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様々な瑕疵があって、ミステリとしては失格の駄作。主人公は元群馬県警の警察官(ただし、何処にも断りがないが、前橋を除く地名は仮名)で、妻と四国のお遍路巡礼(こちらは良く調べてある)をしているという設定。主人公の頭には過去(16年前)に自身が体験した事件及び現在進行形の事件の2つがあって、共に幼女暴行殺害である。お遍路巡礼の目的は主人公の贖罪らしい。主人公は2つの事件が同一犯ではないかと疑っているのである。過去の事件の受刑者は刑務所に居る、という事は当然「***」を意味し、これで主人公は悪夢に悩まされているという次第(四国=死国=悪夢という安易な発想)。 横山秀夫氏「64」を意識している風でもあるが、ミステリ的に遥かに弱いし、作品自身や登場人物に重みがない。現職警察官(主人公の娘の結婚相手候補)が事件の機密事項を元警察官にベラベラ喋るという事があり得るだろうか ? 更に、幼女暴行は再発率が高い(連続事件の場合が多い)のにも関わらず、犯人が16年も事件を起こさなかった合理的理由は「***」しか考えられない。このように、普通に読んで行くと、事件(物語)構造が読者に自然と分かってしまうのである。ミステリ的に弱い、と称した所以である。主人公の娘にもある秘密があるのだが、これまた、普通に読んで行くと、自然と分かってしまう(第一、このエピソードは必要なのか?)。そして、一番の瑕疵は本作における唯一の謎である"消えた白い軽ワゴン車"のトリックが昔のTVドラマ「スパイ大作戦」中の一作あるいはヒュー・ペンティコースト「子供たちが消えた日」と<同一>である点である。一応、ミステリ風の小説を執筆しているのだから、これは大きな傷であり、情けない事限りない。 「慈雨」という題名は、本事件の解決が警察内部や主人公夫妻などの積年の軋轢にとって恵みの雨になった、という事であろうが上述の事由によって説得力が皆無である。人間ドラマとしてもミステリとしても薄っぺらの駄作である。 | ||||
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足利事件を題材としたもので、著者の作品は初めてだったが、伏線等もなくミステリーといった捻りもなく期待はずれの作品だった。 心情描写も助長で長編の割に中身が薄いように感じた。半分の分量で書いた方が内容が締まるのではないか。 総じて期待はずれであった。残念。 | ||||
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「虎狼の血」ですっかり度肝を抜かれた柚月裕子の刑事もの。 本書で取り上げられた少女誘拐事件は、実際の冤罪事件として有名な「足利事件」がモデルと思われ、清水潔の「殺人犯はそこにいる」をすでに読んでいる人にとっては、既視感があります。 上記事件を知らないで読んだ人にとっては、その部分もミステリーとして楽しめるとは思いますが、それを分かったうえでも読者を惹きつける、ミステリーを超えた部分の面白さが本書にはあります。 主人公神場は、警察官を退職し、妻と二人で四国八十八か所遍路の旅をしている神場の視点、一方、少女誘拐殺人事件が勃発し、それにあたる現役刑事緒方の視点。 緒方は神場の娘と付き合っているが、神場は娘に妻と同じ苦労をさせたくないがため、二人の交際を認めることができない。 刑事ドラマに父と娘の関係、元上司と部下の関係、交番時代の苦労や刑事時代の忘れられない自身の汚点。 これらが合いまったその見事な構成は、やはり巧いなあと思わせます。 後半は涙なしでは読めません。 | ||||
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この作家の作品は、全て、読んでいるが、どの作品も、いくつく間を与えない、面白さで、上手いとしか言いようがない、当分この人から目が離せない。 | ||||
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最後感動して涙溢れるという本もたくさんあります。 この本は読んてる間中常に感動モードなのでした。 胸を響かせるセリフが永遠と続く・・・ 柚月さん、結晶のような作品をありがとうございました。 | ||||
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主人公がお遍路の途中で出会う二人の生きざまに、感銘を受けました。尚、主人公が真犯人逮捕後に冤罪者への償う考え方には、共感は得れません。 | ||||
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