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理由



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【この小説が収録されている参考書籍】
理由
理由 (朝日文庫)
宮部みゆきが読まれる理由
理由 (新潮文庫)

理由の評価: 3.67/5点 レビュー 250件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全250件 201~220 11/13ページ
No.50:
(5pt)

数多くの登場人物をうまく料理している

この本には数多くの人物が登場します。普通に考えれば登場人物を増やせば増やすほど、読者は嫌気がさすものだから、作家としては少ない登場人物で話を完結させようとするインセンティブがあるのじゃないかと思うけれど、宮部みゆきは敢えてそれに挑戦したような感じを受ける。正直私も読み進む中で「また新しい登場人物か・・・」と少し抵抗を感じることもあったが、よくよく読み進めると「新しい登場人物」ではなくて、「新しい家族」が描かれていることがわかり、しかもその家族像に対して心のどこかで共感を覚えていました。本書は偽りの家族を扱っているという意味では著者の「R.P.G」とも通じる印象を受けます。また「火車」と同様トリックがどうこう、という類の推理小説ではなく、現代日本が抱える社会問題や、日頃我々がうっすらと感じている不安感の背景にあるものを鋭く描写している本です。分厚いが一気に読めます。
理由 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:理由 (新潮文庫)より
4101369232
No.49:
(5pt)

必読書。

ある「事件」を、それに関係していた人たちへのインタビュー形式によって、様々な角度で読み進めていけます。現代の社会問題が凝縮されています。その中でも「家族のあり方」ということについては、この本をきっかけにして今一度私たちが考えてみなきゃいけないんではないかと思います。現代において必読書です。
理由 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:理由 (新潮文庫)より
4101369232
No.48:
(5pt)

書き込みがスゴイ

丹念な書き込みで、物語は手堅く進む。平凡な生活者が事件に巻き込まれてゆく不条理。読み進む内に宮部ワールドに引き込まれ、物語は終焉を迎える。重い作品だが、必読の一品。
理由 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:理由 (新潮文庫)より
4101369232
No.47:
(5pt)

近年ひさしぶりに面白い本を読めたと感じました

土砂降りの夜高層マンションで起きた一家殺害事件。除々に明らかになる事件の背景、関係者となった人々の生い立ち。分厚い本ですが引き込まれ、一気に読んでしまいました。プロットが緻密であるだけでなく、背景がきっちりと述べられてある為になぜこの人がそのような行動をしたのか。無理なくはいりこめました。個人的には「火車」より陰惨でない分おもしろいと感じました。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.46:
(3pt)

物足りなさが残りました

宮部作品はこれまで「火車」しか読んだことがありませんでした。この「理由」を読んだ率直な感想は、「火車」にそっくりだということです。大きく違っているのは、事件後の回想録となっているために、スリルに欠ける部分でしょうか。また、事件に関わった人々が多く、主要人物への感情移入がしずらくもあります。小説としては教科書的な見本になる一編かもしれませんが、謎とスリルを求めると、毒気のない角の取れた作品になっています。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.45:
(5pt)

素晴らしい筋書き

頻繁に場面と登場人物が変わり、それぞれのストーリーが展開されていく。そして徐々に各ストーリーが関連性を持ち事件の解決へと導かれていく。読み終えてみて、複雑な事件だと思った。フィクションでありながらノンフィクションのような生々しさがあり、特に現代の法制度の下で繰り広げられる様々な人間の誇りと誇りの戦いが登場人物の会話に滲み出ており、妙に納得し思わず苦笑いするような部分が多くあった。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.44:
(5pt)

Family Affair?

宮部さんの、優しくて情の厚い語り口は、時代小説の時に個人的には最も肌に合う感じなのです。江戸の情緒などを描く時にとてもしっくり来るというか――これは勿論僕の好みです。『理由』は、事件の全容が明らかになった後の、関係者へのインタビューという、いわゆるルポタージュの形式をメインとして描かれています。そのためか、宮部作品の中では受ける印象も硬質な部類に入るでしょう。登場人物の心情などを細やかに描写する、というより、ディテールの積み重ねで成り立っている感じでしょうか。「一家4人殺し」の謎が先ず提示されますが、そこから派生し、拡散(もしくは収斂)していく思いもかけない展開。そこで描かれるのは、数々の「家族」の肖像です。読者は、様々な家族と、人々の人生を追い、時には共感し、時には同情し、反感を覚え、そして物語にどっぷりと浸かって行くことでしょう。一見無関係に思えた色んな事柄が実は‥‥と、言うより、そういうプロットの構成要素であることを越えて、既にそれぞれの家族を題材として、一個の物語が描けるのではないか、とさえ思われます。宮部さん、やっぱり凄い。そして読了後に残るのは、あの優しい読後感であるという点は、時代小説であろうとミステリであろうと、宮部作品の真髄であることは変わらないのでした。傑作です。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.43:
(3pt)

ノンフィクション風小説

村上春樹の『アンダーグラウンド』と対比させると面白い。宮部みゆきは、ノンフィクションの手法で小説を書いた。小説家の村上春樹は実際にノンフィクションを書いた。私は、ノンフィクション風の小説を読むよりも、ノンフィクションを読むね。本書を読んでいて、最初のうちは、「嘘のくせに、なんでこんな書き方をするんだ」と拒否感が走った。で、あまりサスペンスちっくに盛り上げないもんから、ページをめくるのももどかしいという感覚ももてなかった。挑戦としては面白いと思ったけれども、不満が残った。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.42:
(5pt)

「家族」について考える、そんなミステリーです

 一家四人殺人事件を物語の筋とし、謎解きというミステリーの本来の要素を持ち合わせながら、さまざまな人間模様が複雑に交錯したその登場人物を通して、家族の在り方、人生の在り方を考えさせられる作品。 私個人としては、ある登場人物の「彼に対して可哀想とか思う気持ちがあったとしたら、それは未練よりよっぽど恐い事だよ。」(正確ではありません)といったセリフが妙に心に残っています。 インタビュー形式の進め方に多少の違和感を感じるものの、小説としての面白さはやはり宮部作品。絶品です。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.41:
(5pt)

自分まで怖くなる。

当たり前だけれども、この本に出演するのは人間。大した文学生活を送っているわけでもありませんが、小説を読んでそんなことを実感したのは生まれて初めてでした。そう感じるのもやはり当然で、私みたいなミーハーな人間は話題に上るような小説しか読みません。手にとってしまうのはやはり『高名な作家』としての宮部みゆきの著書なんです。それがなぜ当然になるかといえば、「人間」しか出てこない物語に慣れていないから、ということでしょう。今まで見てきた多くの小説、マンガ、映画、ドラマは、誰かしらヒーローが出てくるものばかりでした。一方からみたヒーローはどんな角度から見てもヒーローなんですね。逆に言えば、どんな角度からみても悪者、という人物も多く見られるということです。そのような現実離れな人格がミーハーな私のようなタイプの人をワクワクさせるわけなんですけども、現実離れした昂揚感は安心感とほぼ紙一重の関係にあるんです。その大概の作品でヒーローや悪者が与えてくれる安心感を私から抜き去ってしまったのがこの小説でした。読み進めるうちに感じる昂揚感は現実的で、親近的なそれ。ストーリー自体が現実的かと聞かれれば若干悩ましいところかとは感じますが、そこに現われる人格には、何とは申せなくとも、全て私と同じものが含まれているように思われてなりません。他人が怖くなる小説ならいくらでも読みましたが。人の弱さを教えられる小説ならいくつか読みましたが。自分まで怖くなるんです。"いずれ私は彼らを殺したのだろうか"と、問う自分は答えを持ち合わせていなかったりするのですから。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.40:
(4pt)

マンション購入を目論む方にも!?

偶然にも自分が中古マンションを購入する時期と、本書を読んだ時期がぴたりと重なりました。重要な舞台のひとつになっている中古マンション。そこに隠れている、思いがけない罠…読んでいてゾッとしました。宮部みゆきさんの著書の中でも、インタビュー形式をとる本書は異色。しかし、時間軸の使い方も非常に巧みで、驚きの連続です。登場人物についての、これでもか!という程の緻密な描写は、稀代ののストーリーテラー、スティーヴン・キングの影響でしょうか。うん、キング・ファンにも是非手にとって欲しい一冊です。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.39:
(4pt)

謎解きモノではないが

都会で起きた一家殺人事件をめぐり、様々な人間模様が交錯する。ひとつの殺人の裏にはこれほどの偶然と「理由」がある。自分もある日突然その網目にひっかかり、事件に巻き込まれるかもしれない。そんな恐怖は、読後、じわじわと真綿で首をしめられるようにおそってきた・・・!
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.38:
(4pt)

味わい深い作品ですね

誰が誰を殺して、どのようなトリックを使って、等の謎解きミステリーとしては読みませんでした。はっと驚くどんでん返し!とか、切り口や語り口がシャープ、という感じでもありません。殺人事件を通して、こんなにたくさんの人の人生が交錯しているのか?と感じながら、味わいながら読みました。宮部さんの作品はどれを読んでも、宮部さんの優しさみたいなものが感じられます。星が4つなのは、やはり少々長いかな?という印象がありましたので。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.37:
(5pt)

競売小説としてはピカ一です。

競売を扱った小説としてこの「理由」を一番に上げます。ワタシは競売を業として扱っていますが、競売と小説を融合させた作品としての出来は本作がピカ一です。ルポルタージュ形式には賛否両論がありますし、冗長であるという批判もありますが、競売の現実を知る上では、冷静な第三者の目で状況を見るというその方法が最適であると思います。ちなみに今年の春以降には改正法が施行されますので、「理由」に描かれている状況とは大幅に変わり、事件発端の前提である「短期賃借権」の存在がなくなります。ゆえに臨場感溢れる状況で本作を読むのは今が最後のチャンスだ、とワタシは思います。
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4022572442
No.36:
(5pt)

つきはなされることも甘やかされることもない現実

直木賞受賞作宮部みゆきの作品にあるのは「やさしい現実」残念だけど登場人物のすべてがハッピーエンドを迎えるわけではない。真面目で一生懸命で必死に生きてきた人たちがそれがゆえに幸福をつかむこともない。アタマのよくない者 愛情に包まれずして育った者 要領の悪い者 臆病な者 彼らは宮部作品の中では当然のようにそのツケを負わされる。が それでいて重くないのはなぜなんだろう。おそらく 根底には「憎しみ」が存在しないからではなかろうかと思う。特に自己増殖するような憎悪はいくつも描かれているんだけど、それが許されるわけでもなくかといってまったく考慮してもらえないわけでもなく。人間の弱さと家族というものについて考えようと思ったら彼女の作品を読むのが手っ取り早いと思う。さてこの作品だが宮部ファンの間ではあまり人気がないそうな。しかしながら プロットといい ストーリーテリングの順序といい 伏線といいやはりこの女流作家 見事という他はない。昨今のミステリイ作家に多いのが純粋なミステリイとしての出来には必ずしも目新しさやうまさを感じさせないがミステリイの形式を借りて他のもっと重要なテーマをわかりやすくしかもお仕着せでなく伝えてくれる手法。彼女はそうした作家の中でも群を抜いていると思う。これだけの登場人物一人一人に人生がある。そしてそれらが複雑に絡み合い 伏線となる。それでいて矛盾もないし つきはなしもない かといって 甘やかせてもくれない。近年の評判は高くないようだが、少なくともこの作品には最大限の評価を惜しまない。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.35:
(4pt)

多くの視点から、というところが面白い

高層マンションで起きた事件について、様々な人物のインタビューという形で綴った作品。それぞれの視点で語り、同じ事実でも人物によって全く違う意見となり、また、それぞれの人物の言葉によって別の側面が露になって行く様子が面白い。ただし、それ故に同じ場面を繰り返すことになるのは免れず、やや長大になり過ぎた感があるのも事実。それさえも楽しめる、という人には良いが、人にはよっては苦痛にしか感じないかもしれない。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.34:
(5pt)

宮部ファンはぜひ☆

読み始めたら止められないのが彼女の作品の特徴だと思っています。この本も読み始めたらとめることができずに、徹夜に近い形で読み込んでしまいました。ただの推理小説ではなく、多くの人物が自分を語る、インタビューされるという形で話は進み、そのバラバラなパズルのピースが最後に大きな絵をつくるといった感じを受けました。たっぷりと時間があるときに読むのがお勧め。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.33:
(4pt)

タイトルに納得

 ミステリーにしては変なタイトルだと思いました。でも読み終わってから分かりました。ミステリーはふつう、犯人やトリックの意外性を楽しむものですが、本書では事件が起こった「理由」、それが作者のテーマなのです。殺人事件を扱っていますが、謎ときを楽しむ本ではないのですね。 ひとつの事件にいかに多くの人間がかかわっているか、それぞれの日常生活に突然降ってわいた「殺人事件」にどんな反応を見せるか、今まであまり取り上げられなかった部分を丁寧に描いてあって、一味違う楽しみ方ができます。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.32:
(4pt)

おばさんが登場すると妙にリアル

~どの作品にも共通しているように感じますが、脇役におばさんが登場すると、虚構の世界でも説得力が増します。中年のおばさんを描くと、いきいきしていて不思議。後、うらぶれた旅館に置いてあるスリッパの描写とか。疲れた人(物)に、強い視線が注がれ興味深い作家です。この作品は、読み進む内にぐわっと引き込まれる、そんな作品です。読んどきましょう。
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442
No.31:
(3pt)

家族のこと・・大事ですよね。

事件を追っていく内容よりも、それにかかわった家族を構成する人・人の心理状態を感じながら読むべき本かもしれません。家族、一番身近な存在でありながら、「家族と言うグループ」を形成する自分と違う人・人・人を感じてみましょう。「家族の他一員の悩み・辛さ・幸せ」今、あなた自身は、ご存知ですか?事件物として期待しないで「他人グループ」ではない「家族」について考させられる本です。宮部さん素敵ですね。Michael.I
理由Amazon書評・レビュー:理由より
4022572442

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