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理由
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理由の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全250件 181~200 10/13ページ
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あらゆる罪とモラルへの警告,憂いを凝縮。と同時に未来への希望も含み,心の上辺じゃなく,内奥へと訴えかける見事な傑作。 | ||||
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率直に言って入り込みにくい。時間がかかる。そこで、ちょっと違う読み方をしてみた。最初から順番に読める人はそうした方が良い。でも私はさっと開いたところから毎回読んでみた。すると、前後がもっともっと理解したくなって、入り込む事が出来た。これは他人の生活、家族環境ってどんなものがあるんだろう、というのを見てみるという上では面白い小説。その中で一家、一家の繋がりが見えてきて、なるほど、言われるだけの構成はあるかもと、感じる。第一印象はちょっと無駄な文章が多いな~とは感じる。違うかもしれないが、シドニー シェルダンの構成に似てる気もした?! | ||||
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一つの事件にからむ人間模様、その原因をさまざまな方面から切り込んで解決に導いていきます。はじめのうちは読むほうにもエンジンがかからず、また一つ一つが絡まないようでよくわからないのですがラストにむけてひとつひとつが絡み付いて立体的になっていきます。面白いです。こういうのを作者の手腕とでもいうのでしょうか、読み応えあり、です。 | ||||
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宮部作品を初めて読んだ。他の宮部作品と比べて異色であるのは、いろいろなところに書かれていたので、一般的な「宮部作品評価」は出来ない。ルポ形式、インタビュー形式で書かれているのは面白いと思った。だが、大体の人は、同じ口調で回想している。「~しましてね」「~なわけですよ」これには違和感を抱いた。もっと、ひたすら怒っている人とか、泣いている人とか、感情が希薄な人とかいるんちゃうんかなー。そんなに、穏やかにみんな語れるのかな。凄惨な殺人事件やったのに。○○家以外の登場人物がほとんど事件を「過去のもの」と捕らえている?ような気がした。それが気持ち悪い。事件に携わった人たちの「これから」が見たかった。俺がガキ(20代)だからか?そういう書き方なのかなー。後は、読者の皆さん、想像してね、みたいな。内容は、面白かった。それぞれの家族、人物像、確執といったものが事件の「理由」になっていった。ってそのままか。現代社会の危うさ、法の弱さ、人間の弱さを浮き彫りにした?という点ではすばらしい。 | ||||
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「家族の絆とは何か?」という重いテーマをタテ糸にバブル期の身の丈以上の消費生活・投資活動、競売にかかる占有屋という社会・経済テーマをヨコ糸にミステリーの形でストーリーが展開していきます。 「真犯人は誰か?」ということよりも上記のテーマの重さが読む者の心に強く迫ります。 宮部みゆきの作品は「火車」についで2作目ですが、いずれも社会性のあるテーマ、意外なストーリー展開で読者を魅了します。 林真理子が著者のことを「松本清張の孫」といったことがありますが、同感です。 | ||||
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朝日新聞連載時に読んでいましたが、映画を観に行って又読みたくなりました。読み返してみて、人物の詳細な設定にびっくり。高層マンションでおきた一家殺人事件。家族であったはずの被害者が、赤の他人同士の仮面家族であったことからもつれていく事件の概要が、関係者一人一人へのインタビューによって明らかにされていきます。深く事件に関わっている人からほんの些細な証言で終わる人まで、その背景に違う事件や小説になりそうな影が見え隠れして、緊張感を味わいながら、引き込まれていきました。が、詳細な分だけあちこちに視線が飛ぶ感じで、疲れてしまう人もいるかも知れません。私も、普段は一気読みが多いのですが、中休みしながら読みました。 加害者の殺人の本当の理由は何だったのか。読み終わった後も判然としない思いを、関係者の一人である孝弘少年が最後に代弁してくれていますが、それで腑に落ちるかどうかで面白いと思うかが分かれそうです。殺人事件の「理由」を問い詰めるよりも、事件に関わることになってしまった人々の「理由」に焦点が絞られています。 映画を観てからでも、読んでから映画を見ても十分楽しめますが、原作は読んで欲しい。映像の中に潜む作者と監督の意図を堪能できます。 | ||||
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映画でも公開されるようなので、新聞などで宣伝を見た方もいることと思います。何だか、人が一杯いるなあと感じませんでしたか?凄いんです。登場人物が。とにかく多いんです。ある夜、超高層マンションの一室で住民3人が殺され、男性がその部屋から転落するという事件が起きます。犯人はその直後に部屋を出ていった男だと警察はにらみ、捜査を始めますが、殺された住民はその部屋の所有者ではないことが判明。彼らは一体何者なのか。本当の所有者はどこに行ったのか。そして犯人は一体誰か。法律的な問題を含めて一気に書ききります。最終的には複雑な糸が一本につながりますが、そのつながった瞬間は結構読んでいて心地良いですよ。題名(「理由」)が何だか重たく、考えさせられる内容なのかなと思ってましたが、読者に対する問題提起としては物足りないような気がしました。 | ||||
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前半の200ページ目くらいまで、グイグイと読ませる力はさすが。 中盤の登場人物各々の細部に切り込んでいく箇所をルポタージュ形式で描いている箇所をどう評価するかで、本作品の評価は決まると思います。個人的には前半の緊迫感が素晴らしかっただけに「ダレた」という印象を持ってしまいました。勿論、これを緩急の「緩」と評価する向きにはプラスの印象になるのでしょう。 後半は事件の真相、各登場人物の係わり、種明かしでグイッと盛り返すが、どうしても犯行動機も含めて「火車」「模倣犯」と比べると驚きが弱いような気がする。 ルポタージュという形式をとっているため、全体的に淡々とした記述が目に付き、そこは作者が意図したものなのだろうけど、そこが好きか嫌いかで評価が分かれると思う。 直木賞は受賞はこの作者であれば当然だとは思うが、この作品で取らせなくても良かっただろう、という気はするなぁ。 | ||||
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今まであんまり日本の作家の本を読んでいなかったあたしが、初めてよんだのがこの宮部みゆきの「理由」です。最初は「んん!?」っと思いながら読んでいてルポルタージュ風に書いてあるので「実際にあった事件!?」っと思ってしまいました・・・。それでも、読んでいくうちにだんだん宮部ワールドに引きづり込まれていってあっという間に読み終わってしまいました!!こんなに登場人物がでてきているのに最後には、すっきりとまとまってるのがすごいなぁ~と、ただただ関心するばかりでした!!おもしろかった~^o^ | ||||
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宮部みゆきさんの大ファンです。特にこの手の話が大好きで、「火車」に並ぶ作品だと思います。誰の視点で書いているのかがわからなくて読みづらい、という友人もいましたが、私は彼女の作品の中では1・2位を争う面白さでした。内容はあらすじを読んでいただければいいとして、「宮部さんの本、何から読めばいい?」って考えている貴方!模倣犯よりまずこちらですぞ! | ||||
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私は、普段、日本の作家のミステリは全く読まないのだが、宮部みゆきだけは読んでいる。それというのも、宮部みゆきの評判がやたらに良いのを知って、どんな作家なのか、ぜひ自分の目で確かめてみたくなったからである。これが五作目となるのだが、いずれも何らかの受賞作であり、玄人筋の高い評価を得た作品という点で、これらの作品には、宮部みゆきの真価が現れているとみてよいだろう。しかし、そうした作品群を読んだ率直な感想としては、「水準以上でもないが、水準以下でもない」といった程度の印象しかないのである。 宮部みゆきのミステリは、クリスティーやクイーンのような、複数の容疑者の中から真犯人を割り出していく類の、いわゆる本格派ミステリに属するものではないし、かといって、謎の仕掛けに、格別、目を見張るべきものがあるわけでもなく、手に汗握るサスペンスに溢れたものでもない。 この作品では、当時の社会問題であった住宅ローン破綻と占有屋問題をメインテーマに、一見、相互に全く関わり合いのなさそうな人々それぞれの人生模様を深く掘り下げて描き、次第にそれらを、ある殺人事件の真相の基に収斂させていくという構成を取っている。おそらく、宮部みゆきファンは、ミステリの枠にとらわれない、このような輻輳したドラマを組合せたストーリー展開を、宮部みゆき特有の構成の妙として評価しているのだろうが、ミステリ志向の強い私のような読者から見ると、登場人物それぞれの人生模様を丹念に描かれれば描かれるほど、ミステリの本道から外れて横道に深く入り込んでしまっている冗長さ、ミステリを読んでいるのか社会派小説を読んでいるのかわからないような冗長さを感じてしまうのである。これは、「火車」でも感じたことである。 とはいえ、こうした筆致で619ページを通しながら、さして退屈させずにそこそこ読ませてしまう宮部みゆきの筆力は、さすがである。 | ||||
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殺人者に重点が置かれている訳ではないので、何故そうなったのか、どんな気持ちでその行動にでたのか等 犯人視点の物語が読んでみたくなりました。家族とは、血の絆とはなんなのか、考えさせられました・・・。 | ||||
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現代社会における人間関係の危うさを世に問うた、直木賞受賞作。珍しい「後日談」風で純粋に小説として面白い。超高層マンションの1室で、その部屋の「住人」4人が殺された。しかし、その「家族」はいつの間にか、本来の住人と入れ替わっていた。内田貴著「民法3」で紹介されていたので読んだ。法律書よりも細かく「占有屋」による「競売妨害」の実態を描いている。手口は、抵当物件に設定された「短期賃貸借」の保護制度(民法第395条)を逆手に取った常套手段で、民事執行の問題点を浮き彫りにしている。このため、「民法」や「民事執行法」は、2003年に改正された。「短期賃貸借」の保護制度は廃止され、この問題は一応立法的に解決されたが、その経緯を理解するためにも、この本を読んでみて欲しい。 | ||||
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第120回直木賞受賞作品。 「宝島社 このミステリーがすごい!」 99年版 3位 「週間文春 傑作ミステリーベスト10」 98年 1位 宮部みゆきさんの他の作品を読んだことのある方なら、この「理由」を読んだ時に違和感を感じることがあるとは思う。しかし、その違和感は決して不快なものではない。この作品の手法はそれはそれで素晴らしいと思う。 東京都荒川区にそびえ立つ超高層マンションで凄惨な殺人事件が起こる。犯人ばかりでなく、被害者はいったい誰なのか。そして、事件の起こった理由とは…事件が全て解決した後に読者を置き、ノンフィクションの手法で事件を紐解いていく。 事件に絡む人間関係等がノンフィクションの手法を使っているからか、現実のことであるかのようにすーっと自分の中に入ってくる。 また、読破後に「家族とは」ということを考えさせられた。 600頁以上ある長編だが、すらすらと一気に読破できる。 ソレデハ… | ||||
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純粋なミステリー小説ではありませんので推理とか謎解きなどを期待する向きにはお勧めできませんが、競売という制度を取り上げて不動産業界の内幕をあばきつつ、そこから波及した事件を描くという発想とかプロットは秀逸です。カード業界、自己破産を描いた火車と同様です。ただ、文体や話の展開がかなり冗長で読んでいるのがちょっとつらかった。宮部みゆきの文章はかなり好みが分かれるのではないでしょうか。競売の制度や仕組みなどをエピソードをからめながら解説してゆくのですが、何も知らない子供に教えるようでしつこくてくどいのが難点。また、登場人物をこう次から次へと掘り下げていっては長くなるはずです。個人的に言えばこの小説、中身に比してあまりに長すぎる。3分の1か4分の1ぐらいが適当ではないでしょうか。 | ||||
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あるマンションでおきた一家4人惨殺事件。なぜ事件は起きたのか?「誰が何のために」ではなく、「なぜ起きたのか」というのがポイントです。4人が殺されている、という結末から始まって、この「なぜ」が明らかになるまでを、時間軸を交錯させ,関係者のインタビューを交えながら描いていきます。登場人物一人一人の生活が淡々と、しかしリアリティをもって迫ってきます。殺されていた4人は、実はその部屋に住んでいるはずの住人ではないのでは?そんな不可解な状況を紐解いていくと、現代社会の中の様々な問題も浮かび上がってきます。ミステリでありながら、社会問題を読む者の目の前に淡々と見せ、考えさせることのできる筆者に脱帽です。重要人物であり現代社会の生み出した怪物である人物についてはもう少し書き込まれていてもよかったな、というところで星一つ減らしましたが全体としては非常に満足です。宮部みゆきは「火車」が代表作のようですが、私はこちらをよりオススメします。 | ||||
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超高層マンションで起きた一家四人殺人事件。しかし、被害者たちの身元を探っていくと、事件は意外な局面に。誰が殺されて、何ために殺されなければならなかったのか。事件の関係者たちにインタビューする手法は、途中からノンフィクションと錯覚してしまう。おりしも、現実でも、一家四人殺人が、ワイドショーをにぎわせている。犯人は、何のために、子どもまで。悲惨な事件が毎日のように起こる世の中だからこそ、現実と非現実の境があいまいになりつつある。ひとつの事件に関わる、いろいろな人生の、複雑な接点。もしかして、私のすぐ近くにも……。 | ||||
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ほかの宮部みゆきの作品に比べてどこか物足りなさを感じた。ストーリーが間延びした印象があり面白くないわけではないが・・・。 | ||||
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文句なく面白いですので、このレビューとか読んでる間に買って読んだほうが時間の無駄にならなくていいです。「損した!」と思う人はそうそういないかと思います。私はこの話が宮部作品デビューでした。その後何冊か読んで、「後になって振り返ってみれば」という感じの後日談をストーリー進行中に頻繁に盛り込む手法は、他の作品でもけっこうみられることがだんだんわかってきました。それらの宮部さんらしい進行を最も濃くしたものがこの「ルポタージュ後日談」方式だった、と私は思っています。通常の謎解きの過程が好きという方には多少違和感があるのかもしれませんが、私は非常に読みやすいと思いました。あまり「犯人-警察」という軸は使わずに、事件を中心にして木の枝のように広がる人間模様を細かに描いているので、「いかにも推理物」という臭いがしません。ですから推理・サスペンス系はあんまり好きじゃないという人にこそお勧めしたいです。ともかく、この作品のおかげで私の中に「宮部みゆきブーム」が吹き荒れました。文句なくおすすめです。 | ||||
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99年度版 このミス 3位1998文春ベスト10 1位文春二十世紀傑作ミステリーベスト10 国内部門 7位現代を代表する作家の直木賞受賞作。良質な社会派ミステリーである。事件が解決した後に、関係者をまわってインタビューを集めた、ルポルタージュ形式で、事件を伝えるという形式が特徴的な作品。この形式が功を奏し、事実の積み重ねられることで、直接、作者の伝えんとすることが伝わってくる。北千住に建設された高級マンションで、若い男性の転落事故がおきる。さらに部屋では彼の家族とおもわれる死体が発見され、事件は「一家殺し」の様相を呈する。ところが、この部屋の住人が、本来の住人と異なり、かつ、家族ですらないことが判明する。「なぜ赤の他人が、関係のない家で一緒に殺されたのか?」「本来の住人はどこへ行ったのか?」その「理由」が語られる。「この作品を読まずに現代ミステリーは語れない」という高いレベルの作品である。 | ||||
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