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理由
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理由の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全250件 161~180 9/13ページ
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法学部生なら民法や物権の時間に勉強する 「占有屋」のお話といえばわかるだろうか。 正確には短期賃借権制度という。 (ただし法改正でもうこういうことはなくなった) この制度を知ってるとある程度は展開がわかる。 そういうことに関係なく、いくつもの要素(事件)が 物語の進行とともに絡み合った全体像を見せるという 宮部みゆきの基本線ともいえるストーリーかと。 普通と違うのは、ノンフィクション(ドキュメンタリー) のようなタッチで描かれていること。 関係者へのインタビューをまとめて、それを基に 真実に迫っていくような構成。 好き嫌いはあるけど、俺は好き。 一人ひとりの心情がかえって浮き彫りになる。 結末に少々納得しきれなかったので4つです。 読み応えのある小説を読みたい方におすすめ。 | ||||
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たまに民法や執行関連の本で、占有屋の実態は『理由』に書いてあると記されています。しかし、本書の内容は授業等で聞く内容と同じであり、とりわけ新しい情報はありません。(既に法改正がなされましたので本書の内容はもう妥当しなくなっています。) ミステリーでもなく、ドキュメント風でもなく、また細かな生立ちなどが連ねてあるが、それが人物の心情や性向の描写に結びついていると思えず、分らないものは分らないまま絡み合って進んでいく「エヴァンゲリオン」的な面白さはない。「何となく」とこうなってしまったというのが「理由」なのであろうが、それにしては登場人物は特異な人ばかりである。 | ||||
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東京荒川区の高層マンションの2025号室でおきた殺人事件を追ったルポタージュ形式のミステリー小説。 ミステリーといっても、ただ事件の謎の紐解きをする小説ではなく、事件に接点のある人々の過去から生活、考え方にまで焦点をあてて 詳細に描写しており、それぞれの登場人物が必然と偶然が絡み合って接点が生じ、一つの出来事に結びついてく様を見事に表現しています。 言い返せば、この事件の背景にはこれだけの要素があるということでしょうか。 また、この小説の中で、不動産に関する法律の抜け穴をめぐる争いや占有屋なる人たちがいるのを知りました。 小説の形式自体が異なりますが、 「火車」は、登場人物の生活や描写とミステリーがうまく融合し、 最後まで一気に読ませてしまうものがあったのですが、 「理由」は、登場人物の描写に重きがおかれて、 読者を休まずに読ませる小説のもつ勢いといったものが若干色あせてしまった感があります。 | ||||
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以前宮部作品にはまり、現在再びはまって読みふけっているところだが、この作品は少々疲れた。「クロスファイア」や他の作品にも通じるのだが、登場人物をあまりに掘り下げて語りすぎている。この人物をそこまで掘り下げる必要はあるのか?と思う人数は1人や2人ではない。もっとシンプルにストーリーに集中すれば500ページ以内に収まったのではないだろうか。 | ||||
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これが書かれた当時はおそらく目新しい題材だったんだと思うが、今読むとまったく珍しくもなく、はじめての宮部作品への期待も大きかったせいか、ちょっとがっかりした。ただ人物描写については思ってた以上に細かく丁寧で、読みやすい文体でもあったので、また他の宮部作品にも、今度は旬を逃すことなく挑戦したいと思う。 | ||||
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たまたま最近起こったような高層マンションでの殺人話。 宮部さんの本は今までほとんどワクワクを楽しんでいたけど 今回は人間の憂いが強かったが、興味深読み進められる。 | ||||
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読み物としては大変面白い。マンションで起こった凄惨な皆殺し事件についてのインタビュー形式だが、インタビューされる人の語り口も面白い。ただいままでの宮部氏の作品に共通してイメージされるが、「都会の人は上昇志向ばかり強くてマンションに住んで現実を見ようとしないので何らかのトラブルに巻き込まれることもある」「下町の人は地面に足のついた生活で明るくてやさしい」という対比構造(敵対構造?)がこの作品では色濃くでている。が、宮部氏の筆力と文章構成は、そのイメージを補って余りあるうまさを持っている。読んで損はない。この物語の象徴的な存在「八代祐司」は後の宮部氏の大作「模倣犯」のピースに通じるイメージがあると思う。 | ||||
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全体の8割位まで、飽きずに一気に読めるのですが終わりに近づくと、ちょっと「ここまで引っ張ってこれが真相?」と思いませんか?宮部作品はどれも好きですが、9.5割位までハラハラ・ドキドキ感がほしいと思います。 しかし、充分に読むに値する作品です。 | ||||
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宮部みゆきの入門書として、直木賞でもあることだし、これを選びました。 登場人物の事件に関するインタビュー方式の語り口で、物語がすすんでいく。こちらに語りかけてくる感じがあって、新しいなぁ、とは思ったのですが。「あ、そう」と返したくなるような、どうでもいいことも延々と語られるので、物語の流れに早く乗りたい私としては、散漫とした読書感でした。 あと、人物の社会観や、設定がありきたりすぎじゃないかな?「そりゃあ、そうでしょうけれども」と思ってしまうような台詞が多数でした。 素人くささを感じてため息がでてしまった。 | ||||
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長いけど、あきさせない、うまい書き方なのは他の作品でも共通した長所であるが、結末が尻すぼみになってしまうのも、他の作品と共通してしまう欠点かな。 タワーで遺体となった人々は誰に殺されたのかが結末前にわかってしまった。 | ||||
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うーむ。 宮部みゆきを一度読んでみたかった、 という軽い気持ちで買ったのだが、それにしてはやけに重かった。 まずページ数がべらぼうに長い。 というより「説明が多くて長く感じた」というのが感想だ。 読んでいくうちにどんどん飲み込まれていくような感じがあまりなかった。 事件が動き出すのがちょっと遅かったかもしれない。 しかしそうは言っても、説明は多いがリアリティを存分に感じられるのは確かだ。 細かいところまで作者の力がこもっている綿密な構成は絶品で、 直木賞というのも納得できた。 だからこれは、臨場感あふれるミステリーというよりは、 色々な人の人生が交錯するヒューマンドラマといったほうが良いかもしれない。 登場人物それぞれの人生観、過去、対人関係、すべてが事細かに書かれている。 だからこそ、宮部みゆきが描きたかった「理由」が見えてくるのだと思う。 | ||||
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圧倒的に何者かが悪い、というドラマではない。 脛に傷もつ凡庸な人々が集い都会の片隅で、それぞれが歯車のようにかみ合って事件に向かってゴロゴロと進んで行く様子が「事件の発見」から「発生」までリバースされていく。 往年の三面記事ファン(?)としては非常に面白く読めた。 凡庸ゆえに何らかの解決策を探し得ぬまま事件を起こす人間の姿、結局この物語の犯人も「大した」人間ではない。 この物語は、偶然が集い必然となって事件に向かって転がっていく、実際の事件を投影したものの様な気がする。 | ||||
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長編に違いないが大作かと言われると… とにかく複雑に絡まった何十本の糸を少しずつほどいてゆく感じで 謎ときでは無いが「サスペンス」として申し分ない出来です。 文章の読みやすさはさすが宮部みゆきさんですね。 とにかく登場人物が多い、とゆうか出てくる世帯が半端じゃない 何家族も出てくる、そして一つ一つの世帯になにかしら問題がある。 これだけ書き分けることができるのは正直脱帽です。すごい。 ただ、あまりにも登場人物や不動産のシステムについての説明が多く 「それはもういいから!事件の真相は!」と言いたくなります。 書き込みが多く専門的なので、我慢できなくなって途中で読むのをやめた人も けっこういるなと思いました。事件も、これはこんなに長くする必要があるのか 少々疑問でした。300pでも語れそうだと。それでも思ったのは作者が書きたかったのは 恐らく事件よりもその「理由」であり、そう言った意味でタイトルに偽り無し 読み応えのある「理由」です。 読後はため息をつきましたが 感動して、とゆうよりお腹いっぱいで、でした | ||||
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自分にとって宮部作品第1弾。以降に読む彼女の作品にも見られるように、全く関係のない人が見えない糸でつながっているのを徐々に明らかにしていく、という彼女のスタイルが見える作品ではあったが、物語の中心が他者のように描かれている(聞き手のような描き方)点がマイナスポイント。やはりこの手法ではイマイチ話にのめりこむことができない。言ってみれば、ニュースを見ているような感じになるだけで、物語中の人物に感情移入がしにくくなっている。良い作品を多数出しているだけに、星は厳しく評価させてもらった。 | ||||
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ミステリー作品と銘打ち,直木賞までもらっている大作なのに,冒頭部分ですでに全て終わりかけているという本書.トリック等の謎解き,犯人探し,名探偵の活躍・・・この本にそういったものは期待しないほうが良い.だからといってこの本がつまらないか,というとそんなことは無い. ドキュメンタリータッチに進むこの物語は,社会派のにおいを漂わせる構成となっている.探偵がいなくても,事件は終わってしまっていてもミステリーは成立する,しかも恐ろしいほどの完成度で・・・ 新しいタイプのミステリーの可能性を垣間見ることが出来た. | ||||
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宮部さんの最高傑作は「火車」だと思っているのですが、「摸倣犯」も頁を繰る手を止められずつい朝に・・・。この「理由」は評判を耳にしてから期待が大きかったためか、それともワイドショウを見ているかのようなインタビュー形式を取り入れていたせいか、迫る感じが薄められ、画面の向こうのような冷めた感覚が最後までついてまわり、なかなか読み進みませんでした。 | ||||
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問答無用の大ヒット作です。ある事件をインタビュー形式で多数の関係者に聞いて回るちょっと変わった視点からのストーリーなんですが徐々に点が線に繋がるこのドキドキ感は宮部みゆきならではの筆力でしょうねぇ。 | ||||
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2025号室で起こった凄惨な殺人事件。ミステリアスな小説ではあるが、それは事件の構造それ自体ではなく、「誰が、なぜ、何のために」その行動をしたのかという点においてだ。ここにおいて、「何のために」というものが指すもの。それは「家族」である。「家族のために」とは言っても、その「ため」という意味は「利益・目的」ではなく、「理由・原因」なのである。現代の家族のあり方が生んだ常人には理解できない理由。しかし筆者はこの考え方に関して警鐘を鳴らす。最後の方が何となく直球で攻めてきた感じがしてちょっと野暮な感じでした。よってマイナス一点。 | ||||
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良かったです。私は登場人物が詳細に描写されている作品が好きで、特に高村薫の作品が好きです。次の作家を新規開拓中にこの作品に出会いました。書店でよく見かけ、売れているのだろうとは思っていましたが、今まで購入には至りませんでした。今回初めて彼女の作品を読みましたが、詳細な人物描写という観点において、この作品は私の趣向に合っていました。双方を比較してみると、高村作品は男の哀愁と非現実性が、この作品には家族や社会のひずみと現実性という相違点があると思います。身近な話題という点は非現実性を求めがちなミステリーにおいて評価の分かれるところでしょうが、それはそれで私は問題なく楽しめました。新しいミステリーを求めている方は、王道ではありますが、おすすめします。新規開拓に成功したという喜びと希望を込めて星5つにしました。 | ||||
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本書を読むまで、家の立ち退きとかそういう事はまるでわからなかった。家を担保にして、失われる人。失いたいくないから、誰かを住ませる人。そして住む人。その家を早く、安く、手にしたい人。そんな現実を初めて知った。登場人物の悩みや、心情を上手に表現されています。「火車」同様。代表作です。後日談ですが、実際に家を失いたくないから、その家に住んでくれと言われ、2年くらい住んでいたという人に出会いました。今もそういう事があるんですね。 | ||||
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