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ささやく真実



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【この小説が収録されている参考書籍】
ささやく真実 (創元推理文庫)

ささやく真実の評価: 4.44/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.44pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(4pt)

楽しめました

何となくスイスイ読んでしまいました。あまり印象に残らなかったのですが、初めから終わりまで面白く読めました。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
4488168116
No.8:
(5pt)

音の謎

「月明りの男」に次いで二作目のベイジル・ウィリングシリーズを読みましたが、すっかりハマりましたあ!!謎かけ、展開的にはこちらのほうが良かったです。今後ドンドン読んでいきたいです!
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
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No.7:
(4pt)

1941年出版の前衛的なミステリ小説【ネタバレ無し】

裏表紙にあるストーリーの概要部分にも書かれていることでネタバレでもなんでもないのですが、
美魔女のセレブマダムが自宅でパーティーを開き、パーティーで招いた客の飲み物に
自白剤を入れてみんなの本音を聞き出そうと目論むが、結果的にパーティーに招いた中の一人に殺されてしまう、というストーリー。

ここに出てくる自白剤ですが、「口にすると必ず真実を話してしまう」という設定になっていて、
空想的な道具を「あるもの」として物語に使ってることが非常にSFチックであり、前衛的で人工的なミステリになってます。

リアリティ重視、空想的な道具をあるものして持ち込むなんてとんでもない、という読者は決して手を出さない方がいいでしょう。
ミステリなんて所詮はゲーム、著者の設定したゲームを遊んでやろうぐらいに思える人は是非読んでみることをオススメ。

難易度は高いですね。というのも、伏線とかが非常に分かりにくいからです。
言われてみれば「ああ、そういえばそういう描写あったね」と思えますが、それを予め把握するのは無理なんじゃなかな~と思いました。

1941年のミステリというところ考えると、これはアガサクリスティーに匹敵する古典なんじゃないか?と思えたので
星4つ。
ミステリ好きでアガサクリスティーを読んだことが無いというのが許されないのと同じように、
ヘレンマクロイを読んだことがないミステリ好きが存在してはいけない、そんな気にさせられました。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
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No.6:
(4pt)

本格的謎解きミステリー

本格謎解きミステリーだ。知人の生化学者であるロジャーから、自白剤であるノボポラミンを盗んだクローディアが、パーティーで大暴露大会を催してしまい、その夜に絞殺される。パーティーの参加者の誰にも動機がある状況で、ウィリング博士が謎解きをする。フーダニットの要素が強い作品であり、読読者もあれこれ考えながら作品に夢中になれる。作品名も秀逸だ。真実を知る不幸のようなものが表現されている。様々な場面で伏線がはられているので、自分でも犯人を特定できるかなと思うが、少なくとも私は見事に騙された。楽しい作品である。
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4488168116
No.5:
(5pt)

ヘレンさんの相変わらずの仕込みに

楽しませてもらえました。ベリグッド。さすが、あちらこちらにストーリーの布石があります。
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4488168116
No.4:
(4pt)

気前の良過ぎる‘音の手掛かり’の意味を正しく見極めて読み解く事が真実への道です。

昔は殆ど注目されませんでしたが近年の再評価によって今や未訳の秀作が続々と読める幸せをつくづくと感じさせてくれるアメリカ女流本格推理の大物作家マクロイ女史が著した初期長編第3作です。まずは、暫くはちくま文庫の刊行時期に遠慮されていたのか、著者の作品が創元推理文庫から久々に復活刊行された事を素直に喜びたいと思いますね。次に原題「致命的な真実」を本書のメインの謎解きの鍵とも言える‘音の手掛かり’に結びつけて「ささやく真実」と変更されたのは中々に巧く考えられていて編集者のファイン・プレイだと思いますね。
自由気ままで悪ふざけが大好きな悪女クローディアが今回企んだのは知人の生科学者の研究室から盗み出した強力な自白剤を内輪のパーティーでゲスト達に飲ませて本心を喋らせようという不道徳であると共にとんでもない危険を孕んだ悪戯だった。やがて必然の運命か、サプライズ・パーティーの座が解散した後に彼女は何者かに殺される事となり、偶然にも近くに滞在していたウィリング博士が死の間際の目撃者となったのだった。
著者は精神科医ウィリング博士を事件に関わらせる方法に毎回中々に工夫されているなと思いますね。近くの小屋を夏の間だけ借りる滞在客だった訳で結局は彼の行く所には常に犯罪がついて来るのだろうと言えますが、名探偵であれば惨事が起きそうな予感を抱いてパーティーに参加しても良さそうに思えますが、そこはあっさり辞退してしまい情報を得るチャンスを逃したのが惜しかったですね。でも不幸中の幸いと言うか(本作の方が先ですがウィリング博士が被害者の今際の際に遭遇したのは前訳書の「二人のウィリング」も同様でしたね)犯人の特定に繋がる重要な‘音の手掛かり’を得られた事は誠に良かったと言えるでしょうね。今回の推理で特筆すべき点としては著者が執拗に繰り返し、とことんこだわった気前の良過ぎる‘音の手掛かり’の意味を正しく見極めて読み解く事が真実への道に到達する為の鍵だと言えましょう。でも、こんなにあからさまな解り易いヒントを鵜呑みにして良いのだろうか?と疑心が湧き出したと思ったら、やっぱり・・・・そしてさらにその先には意外などんでん返しが!著者は一筋縄では行かない構成で勝負するタイプの技巧派で、真犯人に繋がる手掛かりの記述を示す場所を容易には悟らせない工夫を凝らしていますし、寧ろもっと詳しく書いてその意味を論じても良さそうなのに全く書かれていない捜査の上では常識的に見て重要なポイントにこそ注目すべきだと思いますね。また私は終盤の展開を読みながら随分と昔に読んだ江戸川乱歩の有名な名作短編(ヒントは漢字四文字の題名)の雰囲気を濃厚に感じましたし、やはり国民性の違いなのか欧米の作品が我が国で一時大流行した社会派推理小説みたいには決してならない事を改めて確認できてホッと安堵しましたね。今回は翌年に書かれた「あなたは誰?」の様な精神の領域には踏み込まずに真相を含めた全ての犯罪動機が案外まともだったのがやや物足りなかったですが初期作という事もあり著者にも偶にはこういう事もあるのでしょうね。さて、今回の名探偵ウィリング博士は冒頭での車のスピード違反によって地元警察に検挙され、余暇をバカンス気分で伸び伸びと過ごす様子や恋人ギゼラ(亡命者に設定した著者の意識の分析については若林踏氏の優れた解説をお読み下さいね)との穏やかな語らい、と名探偵らしからぬ人間くさい平凡な普通人として描かれており、強烈な個性には乏しいもののやはり最終章で披露する圧巻の名推理はお見事でしたし、今回は一挙一動を追う形で読者に行動を見守られながらも決して秘めた胸の内を悟らせないで最後には皆をあっと驚かせる手腕はやっぱり流石に不言実行の実力派名探偵だと感嘆させられましたね。
帯裏には来年の刊行予定が書かれておりまして、この第2作を除くと遂にウィリング博士が登場する未訳長編は残り一冊のみとなる訳で少し寂しい気持ちになりますが、でもそれは一区切りとしてウィリング博士譚が全て紹介された後も打ち止めになるのではなく著者のノン・シリーズ作品の紹介がどんどん続いて行く事を願いたいと思いますね。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
4488168116
No.3:
(4pt)

悪くないです

悪くないミステリです。謎よりも、私が惹かれたのは、昔住んでいたロングアイランドの描写。多分、ここはロングアイランドの先にある高級別荘地のイーストハンプトンあたりなんでしょうね。クラスの違う人たちが夏を楽しむ町として有名です。光景の描写が美しく、私には懐かしかったです。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
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No.2:
(5pt)

読者サービス満点の、派手なドラマミステリー

ヘレン・マクロイの第三作、ウィリング博士シリーズとしても第三作(1941年)の本邦初訳である。
本書がヘレン・マクロイの最高傑作とまではいえないだろうが、傑作の一つであることは異論が少ないのではないかと思う。
私的感想(ネタばらしあればご容赦)
●新発明の「自白薬」という小道具が、巧みに、鮮やかに使われている。
●スキの多い悪女と、悪党夫婦の後夫業の罠と、株価操作による乗っ取り、ファム・フェタール殺しといった、派手なメロドラマ、人間ドラマが楽しい。読者サービス満点である。
●帯には「高純度謎解き本格」「意外な手がかり」と書かれており、カバー後面には「屈指の謎解き純度」と書かれており、解説には「フーダニットに特化した内容」と書かれており、「意外な手がかり」、「精緻な論理展開による唯一の犯人の特定」が賞賛されていると思う。この点は、私はそれほど感心感動しなかった。最後に、犯人が、犯人の条件に該当することを、自らばらしてしまうのも奇妙である。しかし・・まあ、いいだろう。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
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No.1:
(5pt)

描写の妙が輝く、清新でフェアな謎解きミステリ

1941年発表、精神科医ベイジル・ウィリング博士が登場するマクロイの第三長編。
非常にフェアな伏線が張り巡らされたフーダニットで、版元曰くの高純度謎解き本格なる惹句は伊達ではない。
物証や視覚的な要素など一般的な手掛かりに加え、ウィリング博士が被害者を発見する場面から一貫して音が重要な解明のピースとなるプロット、錯綜しながらもスピーディな展開、それらがマクロイ一流の卓抜した描写力と相まって1920年代から30年代のオーソドックスな本格探偵小説と比べ、格段に清新な印象を受ける。
後に顕著な特徴となるサイコロジカルな要素は控え目だが、被害者であるファムファタルめいた女の存在感は圧倒的。他の登場人物の描かれ方も陰影に富み、作者の心理描写の妙味が初期から並外れていたことを物語る。当時激化していた労働運動やナチス台頭による欧州からの亡命者などの社会性が物語に有機的に盛り込まれ、『逃げる幻』(1945年)など大戦後の傑作とリンクしていることもファンには見逃せない。加えてニューヨーク郊外の鄙びた海辺の町の風景が実に素晴らしく描かれ、文章の美しさもまたマクロイを読む大きな魅力の一つとなっている。
ささやく真実 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ささやく真実 (創元推理文庫)より
4488168116

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