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誰か Somebody
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【この小説が収録されている参考書籍】
誰か Somebodyの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全170件 61~80 4/9ページ
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ラスト、を、読んでいるだけでもう胸が苦しい 逃げたかった何度も途中で読むのを止めようと思った 人間は必要に迫られれば何でもやる 問題はそれを背負っていけるかどうかだ この言葉が頭から離れません 決してハッピーエンドではないし、これでよかったのかどうか、私には分かりません 誰か、判断できる人がいるんですか 誰か | ||||
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特に奇抜な登場人物が出てくるわけでもない。 特に奇抜な事件が起きるわけでもない。 でも、じっくりと、じんわりと、淡々と読ませる作品だと思います。 平凡な事柄を、文章で読ませる。 こういう作家が、最近減ったなぁと思わされたりもします。 ただ、不倫(浮気?)をしている二人が 不倫をテーマにした歌を共に着メロにしてる… という下りは、どうも安っぽい。というか、ダサい。 他がいいだけに、そのエピソードだけ悪目立ちしています。 その分を1点引きました。 | ||||
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著名な作家の代表作を読もうと思い、友人に勧められて読んだのがきっかけ。 飛ばし飛ばしで読んで1ヶ月くらいかかってしまった。 165ページくらいまで、泣かず飛ばずといった感じで、正直引き込まれなかったが 徐々に引き込まれていった。最後の100ページくらいになると、本音を言うと、「面白い」と感じた。 人間描写がうまいし、情景描写も比喩を使い巧みだ。 何より、しっかり構成して作り出した作品という感じがして、読み応えがある。 最後の寄せ書きにも書かれていたが、ミステリーが読み進めるうちに、深まっていくところにこの作品の魅力があるように 感じた。また、秘密をもちながら生きるという人間のある種の暗い側面を題材にしていたり、杉村夫妻と桃子ちゃんを引き合いに出し合いながら 暗い側面ではなく、明るい側面も人間は持ち合わせていて、つまるところ、やはり「前を向いて生きていこう」という元気の出るメッセージも こめられているのだから、やはり見事な手法といえると思う。 正直、宮部作品はこれで終わりにしようかと思ったが、まだまだやめられない。火車と模倣犯と楽園くらいは読んでいこうと思う。 心に残った一節は以下のところ。 ●402 わたしたちはみんなそうじゃないか? 自分で知っているだけでは足りない。だから、人は一人では生きていけない。 どうしようもないほどに、自分以外の誰かが必要なのだ。 ●440 法に触れこそしないものの、私はもっともっと凄いことを何度もやってきたよ。裏切りも企みも、駆け引きも暗闘も、収奪も秘匿も。 人間はそういうものだ。必要に迫られれば何でもやるんんだ。義父はひとかけらの粉飾もなく、私にそう言っているのだ。問題は、 それを背負っていかれるかどうかだけだ、と。 | ||||
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文庫本裏の概要を見て古本で買いましたが、読んでいくとまずテーマが弱いことに気づく、事の進行も弱い上に事件にゃ関係ない余分な夫婦の会話がしょっちゅうあったりして。それによって登場人物に存在感を持たせたかったのか、この小説の予定ページ枚数が決まっていてそれを埋めたかったのかわからないが、こんなに厚くしたのは逆効果。読み切るのが苦痛でしたが、以来、途中で合わないと思った本はその時点で読了しています。 | ||||
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ぜんぜんナニが言いたいのかわからない作品だった。本当にナニが言いたかったんだろう。交通事故が怖いとかそういうことでもないし、人物にも深く切り込んでいった、というわけでもない。ただ単に、義父の個人運転手の家族についての過去を掘り下げていっただけだし、(しかも別に本人らに求められていないにも関わらず)、とくにこれといったトリックもない。というか叙述トリックしか使われていなかったのではないか。しかもきわめて単純な。そういったトリックで引っ張っていくのだが、面白くないし、特に文学として惹かれるところもなかった。 宮部さんだけにがっかりといったところだ。もっと、深く心に切りつけるような話か、人間関係に重きをおいて、中途半端なものは書いてほしくないと思う。 | ||||
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他の方のレビューにもあるように、 軽快な展開に引き込まれる一方、 エンディングに違和感を感じてしまう方は多いかもしれない。 世の中そんなこともザラにあるかもしれないが、 個人的にはもう少し明るい光を感じて読み終えたかった。 | ||||
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ストーリー自体の面白みは、そんなにありません。他の代表作に寄せるような期待を持って読むとがっかりするかもしれません。 しかし。そうは言っても、宮部みゆき。 人間に関する洞察と温かみのある描写がやっぱり上手く、読ませます。満足させてきます。 ここで登場する主人公の物事の捉え方には、地味ですが、かなり学ぶところがあります。彼の表現する家族への思いは、底知れず温かく、読んでいてほっとするものがあり、加えて、世間から「落ち度は君にもあっただろ」と非難されてしまうような人にも、その弱さを汲んで地に足のついた優しさを投げかけています。 見かけは地味で頼りなさそうなのに、優しさには芯があり強さがある。そんな男の視点を通して、・・・なぜそんな事になったのか・・・本来どうあるべきだったのか・・・そういうミステリーの道のりをゆっくりと辿ることができます。 彼の考え方は、ただただ悲しいだけの場面でも、物事を悲惨さから救い上げて、妙な温かさを加えています。 そこに、じーーーんとやられて、満足感がもたらされる。そんな本です。 | ||||
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宮部さんの作品は大体読んでいます。「誰か」どうも評価が低いようで残念ですが、私にとっては一番気に入っているというか、好みに合った作品です。 「火車」なんかと違って、息を呑むような展開、というわけではないのですが、こういうの北村薫さんの作品にも共通する感じなんですが、日常に潜んだ謎と人の悪意、、後からじわじわきて。なんともうまいなぁ、と。 派手な展開の話ではないし、読者の年齢、性別でも評価が分かれそうですが、社会人として見ると杉村さん、大変だなぁ、気持ちわかるな。。というか。しかしなかなか、いそうでいない、でもいるかもしれない。杉村氏、宮部作品の男性だと私は一番好きです、菜穂子さんはやっぱり見る目があるなぁ。と。 今後も気になります。 | ||||
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大好きな宮部みゆきの新作…ということで楽しみにしていた作品です。 冒頭から繰り広げられる、宮部みゆきらしい丁寧な風景描写&人物描写。「さすがだな〜」と感心しつつ読んでいたのですが、“あれ?なかなか物語が進まない…”と途中から気付きました。本の5分の3くらいまで来てから、ようやくいろんな事がどっと進んでいく感じですかね。ただそこに至るまでの過程も決してつまらないわけではなく、通勤途中など片時も話さず読みふけってしまうくらい引きこまれました。 「龍は眠る」や「模倣犯」などのイメージを持っておられるとちょっと拍子抜けしてしまうかもしれませんが、それこそが今回の物語の「ツボ」なのかもしれません。私達の隣にもいそうなごく平凡な人物を描いた作品なのですが、その“平凡”さがある日を境に暗闇へ―というテイストはありそうで今までなかったような気がします。 ただ…個人的にはラストが後味が悪すぎて苦手かな。決してハッピーエンドだけが好きなわけではないのですが、自分が苦手な分野(ドロドロ系、罵り合い系)が出てきたので、読み終わった後は爽快感がなくちょっと残念でした。 | ||||
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一言で集約できてしまう。 宮部みゆきさんの割にはオチが弱い。 | ||||
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過去に傷を持つ人。 傷を持つがゆえに自分ひとりでは自分の姿を描けない。 誰かに話したかった。真実を。 | ||||
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宮部みゆきさんは天才だと思う。 火車といい、模倣犯といい、尊敬している。 でも、うーん、その文才が悪い方に底意地悪く展開すると。こんなにも後味が悪いものになるんだね・・ よくある話、なのかもしれない。 ここまで引っ張って展開できる文章力はさすが。 しかし・・はぁ・・なんとも気分悪い。 幸せであることを後悔させる気分にさせられる、濁った悪意。 ひきずるなー。 | ||||
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今まで宮部作品は時代物ばかりを読んできた。 どんどん引き込まれて周りが見えなくなるほど、魅力的だった。 ただ、この本。 読んでいる途中は面白い。引き込まれる箇所もある。 ただ、ラスト。 これでいいのか?こんな結末でいいのか? と感じずにはいられなかった。 宮部作品を嫌いになったわけではないが、現代物には興味が湧かなくなってしまった。 | ||||
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こまく言えば ミステリーと言えるんでしょう。 ストーリー的には中盤まで面白く、スイスイ進みました。 どなたかも書いているように、読んだあとは後味が悪い。 姉妹の主人公に対する感情がこうも変化するものかと驚き ましたし失望もしました。 | ||||
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登場人物のキャラクターが自然で良かったです。 細かいところまで丁寧に書かれているからこそ、読んでいて楽しめると思いました。 ただ、ささいな事件から大きな事件に展開していくのかなと思って読んでいたら、最後まで山場が小さい感じでした。読み始めの頃に、自分で勝手に想像を膨らませた展開の方がドラマチックになってしまって。残りのページ数が少なくなると「あれ?あとこれだけしかないのに、これからドラマが始まって間に合うのかな?」と思いました。 ミステリーを読みたいときより、恋愛や結婚、裏切りなど人間模様を見つめたいときに読む事をお勧めします。 | ||||
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宮部氏は女性の心理描写が細やかで大変上手です。地味な自転車事故に絡む真相、その謎解きをややこしくする被害者の娘である姉妹それぞれの心理的葛藤。そんな謎のキー・パーソン達が全て女性で、そしてその謎解きに女のエゴと葛藤が絡むこの作品は、幾つか読んだ宮部作品の中でも出色のデキだったと思います。(一方で、宮部氏の男性の描き方は上手ではない。でも、今回は女性ばかりで登場人物を埋めた結果、その欠点が表面化しなかったような気がする。) そして、幸せに見えるようで実は幸福ゆえに人知れぬ苦悩を抱えた主人公。そんな彼の悩みなんて関係なく、彼にぶつけられる容赦のない「普通の人」の憎悪とコンプレックスの描き方も、僕は良く描けていたと思います。大抵の悲劇は(大多数の)人間がそうやって身勝手で、醜いから起きるのでしょう。その救いようの無さをきちんと描いたこの作品は、ちゃんと「なんで悲しい事件や謎が生まれてしまうのか」という究極の「謎解き」の答えにタッチできているのではないかと思う。 でも、そういった世界の醜さを大多数の読者は直視したくなかった。それが、この作品に付けられた星の渋さの理由ではないでしょうか。 | ||||
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後書きに宮部みゆきは素描の名手であるとありました。 読んでみて「なるほど」と感じました。 他の方も書いてますが、全体的に盛り上がりに欠けます。 いつ謎が深まるのか、どんなドンデン返しがあるのかと期待して読んでいると、 最後までそれがなく終わってしまいます。 ただつまらないかと言うとそんな事はない。 模倣犯、理由などと較べると物足りない感じは否めませんが、それなりに愉しんで読めました。 しかし主人公の設定はなかなか特殊で面白い。 この主人公と設定でもっと派手なミステリーができる気がします。 | ||||
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久しぶりに宮部さんを読みました。実に2年振りくらいかな? 話題になった「模倣犯」呼んでいません。なぜか? 事件(事故?)の入り口からして、インパクトが物足りない感じがしていました。 主人公を巨大コンツェルンの婿にした理由は、家庭があり、しかも、ある程度自由に行動がとれる人物である必要があったからでしょうか?一般のサラリーマンで妻子ありなら、あれほど自由に動かすことは不自然ですから。 中盤は、事故で亡くなった、運転手の過去と、残された姉妹の葛藤で結構ページが進んだのですが・・・ いったいどの様な結末を迎えるか期待もしました。 でもなあ、あの終わり方は「ミステリー」と冠するには物足りない。 大ドンデン返しまではなくても、「なるほど、さすが宮部さん!」となると思っていたのに。 あの結末は???? 初期の頃のパワーがなくなってきているのか。冒険をしなくなったのか? どうしても、同世代の女流作家のnannoさんと比べてしまいます。 以前「火車」を夜が明けるまで読んだ頃が懐かしい。 | ||||
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主人公の杉村は、今多コンツェルンの会長の娘(妾の子)と結婚し、いわゆる逆玉に乗り、現在は、関連会社の編集者として働いています。 そんなとき、会長の私的な運転手を長年勤めていた梶田が自転車に轢かれて死亡するという事件がおきます。 杉村は、義父(会長)から、梶田の二人の娘が、世間の注目を集めて、事件の解決につなげるため父親についての本を出版したがっているので、協力するようにという命令を受けます。 結婚を間近に控えた姉は、子供の頃の恐怖体験の記憶から、父の過去を探ることに恐れを感じており、妹は、そんな姉の心配をよそに、突き進んでいきます。 梶田には何か後ろめたい過去があったのか、ひき逃げ犯は誰なのか? と、このあたりの謎が解かれて終わりかと思うと、最後にどんでん返しが待ってます。 途中でヒントが出てくるので、大体読めてはいましたが、確かにすっきり爽快、解決、解決、という結末ではないですね。 あいかわらず、人物描写が優れていて、特に主人公の杉村は、逆玉だ何だと、人々のねたみを受けながらも、そんなことには惑わされず、病弱な妻と、かわいい盛りの娘という家族を大切にしながら暮らしているという、なかなか魅力的な人物で、十分感情移入できると思います。 それなりに楽しめましたので星四つで。 | ||||
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宮部みゆきさんは、3つのタイプの小説を書く。 模倣犯や理由のような現代社会の直面した問題に鋭く切り込む現代小説と時代劇。それと今回の「誰か」のような感じの軽い推理小説。 (この軽い…というのは例えば中学コースで筒井康隆が書いていた「時をかける少女」のような感じ。) 私が一番好きなのは、もちろん模倣犯のタイプで、火車・龍は眠るあたりなどはすべて読んでいる。しかもすべて完璧に面白い。参りました…と降参するくらい。 その反面、時代劇は全く面白くない。なぜこれだけ差があるのか? 今度こそはと何度読んでも毎回期待を裏切られる。 で、軽いタイプのミステリーは、まあどうでもいいとか、時間があれば読むかとか、ちょっと集中して読書に没頭しようとか言う時にいいのかもしれない。 この「誰か」も面白いし、最後の最後まで一気に読ませる筆力は宮部さんならではなのだが、何か物足りない。登場人物の設定が薄っぺらいし現実味がなく自分が感情移入できないのが原因と思う。しかもこの「誰か」は事件は解決しているが、その後にもっと大きな問題が持ち上がり、その結末は中途半端に終わってしまっている。 事件の解決より、そっちの方が気になっているのに…。 この主人公がまた出てくる「名もなき毒」という作品があるらしいが、1600円もするので(笑)、買うかどうか迷っている。 | ||||
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