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誰か Somebody
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【この小説が収録されている参考書籍】
誰か Somebodyの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全170件 141~160 8/9ページ
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暗い秘密は人生を蝕み、どんなに努力してもその人に影を落とすそんな影が大切な人の未来につきまとわぬように願う気持ち人として品位を失わない相手が言われたくないことを言わない人全てを語らないあなたの誰かを、幸福な気持ちにさせる人になる人として大切なことが登場人物たちを通してじんわり感じる | ||||
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決して愉快でない人物が登場して、救われない事件が起きながらそれでもなおなぜか読後感がさわやかなのが宮部作品の特徴。けれどこの作品に関してはそれがない。いや もちろんこれだけの作家だからそれでもちゃんとささやかなさわやかさは残る。だからあくまでも相対比なのだが ちょっとやだな が残ってしまうのだ。これは著者の作品には珍しいこと。主人公の母親の口を借りて劇中語られる名言とかそれだけでも充分価値はあるけれど。 | ||||
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■真夏の東京。大型マンション前の歩道で、65歳の男が自転車にはねられ転倒、頭を激しく打って死んだ。自 転車は逃亡。ひき逃げだった。死んだ男性は今多コン ツェルン会長の個人運転手だった。遺族である2人の 娘は、犯人をつきとめたいと願っている。妹は父の思 い出を本にして、犯人を追及したいと考えた。■コ ンツェルンの広報室編集者・杉村三郎は会長の特命で 、本作りに協力することになった。だが10歳年上の姉は 、その出版計画に反対だった。姉によると、死んだ父 親は個人運転手として雇われる前、職を転々としてい た時期があり、危うい仕事に手を染めていた節もある らしい。また、自分が4歳の頃誘拐された記憶があり 、それは父に恨みを持つ者の犯行だったのではないか 、という。今回の自転車によるひき逃げ事故も、単な る事故ではなく、殺人事件ではないかと疑っているの だ。結婚を間近に控えた姉は、延期も考えていると語 る。信じがたい思いで調査をすすめる杉村。やがて物 語は、意外な事実を浮上させ、展開してゆく――。■宮部みゆき2年ぶりの現代ミステリーは、小説の面 白さをたっぷり味わわせてくれた。 | ||||
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図書館で驚異の9人待ちを耐えてやっと手にし、「久々の宮部さんだ」とわくわくしながら読みましたが…。この結末はいただけません。丁寧な人物描写といささかの矛盾もないのですけれど、宮部作品の人を見る目の悲しさ、温かさのようなものが感じられなかった。残念だったのであえて星三つにしました。模倣犯のようなすごい作品をもう一度読ませてほしい。切に願っているのは私だけではないでしょう。 | ||||
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自転車に轢かれてなくなった老人の過去に何があったか、自転車ひき逃げ犯は誰かといった一応は謎解きの要素もありますが、私は登場人物たちの心の動きとその描写によりいっそう惹かれました。被害者の老人の過去の出会いと事件、老人の残された家族の感情と行動、主人公をとりまく複雑な婚姻・家族関係などに、作者の人間に対する失望と希望が入り混じった感情をみることができます。読み終えると、やりきれない気持ちになるかもしれませんが、一方で少し優しい気持ちになれる不思議な話でした。 | ||||
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今多コンツェルンの会長今多嘉親の個人的運転手梶田が自転車にはねられて死亡した、犯人を捕まえるために娘達は、彼の人生について書き綴った本を出そうとする、その相談を受けた今多を義理の父に持つ杉村は彼女達に会う。本を出すことに積極的な妹梨子、本を出すことにより父の暗い過去が明らかになることを恐れる姉聡美、彼女には幼い時に起きた恐ろしい体験があった、杉村はその本の出版に携わることになり今回の事件と梶田家の過去を調べ始める。宮部みゆきらしい非常に読みやすい作品、彼女のうまさは文章が流れるように入ってきて、決して前の頁に戻させないところだということを再認識させられた。東野圭吾的エンディングは特に感動はなかったが、よく出来た作品だと感じました | ||||
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読む者を物語の世界にひきこませる文章力は、さすが宮部みゆき!という感じがしました。情景が頭の中に浮かんできて気持ちよく読むことが出来ました。たまに、「えっ?どういう事なの?」と状況がよくわからないまま読み進めなければならない本もある中で宮部みゆきさんはそういう所が無く、納得しながら読み進める事が出来ます。でも、妹が姉に対してつんけんしているように感じたのはやっぱりそういう理由かぁ・・・と思いました。 | ||||
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一気に読み通すことはできます。6~7時間くらい?登場人物のバックグラウンドの紹介が長い。主人公クラスの人物ならばわかるのですが、ちょい役まで説明しすぎなのでは?大財閥「今多コンツェルン」会長の今多嘉親が何か起こすのでは?という期待も裏切られた感じです。つるつると読んでいけますが、残らない作品でした。 | ||||
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宮部みゆき、大好きなので本になったものはすべて読んでいるのですが、どうもこのところパッとしないような気がします。ミステリーの種明かしの部分は二つとも凡打で、とてもプロの作品とは思えません。ではこの作品の核となるものはミステリーではないのかというと、それ以外の部分がまた凡庸な印象なのです。文章がずば抜けてうまいので読ませますが、書きたい芯のところがはっきりしません。いろいろ深読みすれば発見があるのかなあ。ファンタジーにうんざりして、久々にミステリーが読めると思ったのに残念です。もっとも私は時代物の方が好きですが。どなたかも書かれていましたが、ほんとにゲームのやり過ぎなんじゃ…と思います。ファンタジー書いたのもゲーム好きが嵩じてという気がするし。書き下ろしというのもダレてしまった原因なのかな。これが連載ものなら読者の反応がダイレクトに返ってきて、もうちょっと違ったかも。宮部さん、次回はどうか深く心に迫るものを書いて下さい。 | ||||
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最近ファンタジーばっかりでうんざりしていたミステリーファン待望の現代ミステリーということで否応なく期待が高まりましたが物足りなさ抜群でしたね。「模倣犯」を読んだことのある方は例外なくがっかりすると思いますよ。 | ||||
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多分、この小説のテーマは「心の中に誰にも言えない隠し事を持っていると、とても苦しい」とか、そんな事なんだと思う。半分以上読んでから、やっとこのテーマに気が付いた。今までの宮部さんらしくなく、淡々と内容が進んでいかない。主人公の三郎の性格が、そのままこの小説の流れになってしまったのかも知れない。そうは言っても、なぜタイトルが「誰か・・」なのか、未だにわかっていない私がいる。人間はみんな心の内を聞いてくれる「誰か」を探している・・という事なのか? | ||||
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どうも「模倣犯」からこっちスランプが続いているようで悲しいです。この作家には時代物というもう一つの(より強い)強みがあります。RPG、ドリームバスターと続くともう彼女は時代物一本で行った方がいいのではないかと思いました。そしてこの「誰か・・・」ですけれど、これは「宮部フリーク」であるから読みました。最後まで。この本を他の作家が書いているのなら星を4個はつけたでしょう。文章も構成も表現力も他作家に比べれば上級です。しかもむやみにセクシャルなシーンを入れない。これは名人芸の域です。しかし、宮部フリークとしてはいつも高い基準の期待をしてしまってこのごろでは現代物ミステリではがっかりさせられ通しです。このごろあえてそうしているのかこの作品でも宮部さんの独壇場であるシンパシーをもてる「少年」が出てこないのはやはり失点の一部ですね。宮部さんのスタミナがつきないように祈ります。よい時代物を描いて欲しいです。 | ||||
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率直に申し上げて、宮部さんらしくないかな。物語全体が、間延びしてしまっている印象を受けました。所々に「おっ」という仕掛けはあるものの、だらだらとした流れはいただけませんでした。それでもいい、ゆったりと読み進めますよという方は、どうぞご購入を。 | ||||
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宮部さんはストーリーの組み立て方がうまく。小さな世界を扱っていても、そこそこ楽しめました。でも、いつものだらだらした文章が続いて、時々投げ出したくなります。もっと、とんとんと話を進めてほしい。そう思っているファンは確実に居るのだ。 | ||||
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長編の割には、小品と呼びたいような堅実な作品。謎解きよりも、登場人物の心の揺れをしっかり書いている。敏腕刑事も怪盗も異常性格者も登場しない。人も死ぬが、社会的影響の大きな事件ではない。 宮部らしくないといえば実にこれまでの宮部らしくはない。宮部作品はいつも、何か読者を驚かせる仕掛けがあった。宮部作品のアッと驚く展開や、これでもかと畳み掛けるツイストは、ない。だが、いつもの宮部作品だと思って読むと、そういう意味では裏切られることになる。全くこの作家はどこまでも一筋縄ではいかない。 やや地味な作品にしてはよく売れた。宮部作品はもうブランド化しているってことか。 | ||||
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他の方も何人か述べておられるように、確かに事件の規模は小さいし、ミステリーとしても先が読めて、物足りなさを感じるかもしれない。だが、どんな小さな事件の陰でも、悩み苦しみ、様々な人間模様が繰り広げられていることに、改めて気づかされる作品。個人的には好きな作品だが、酷評もされるだろうと思う。 | ||||
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著者は非常に雄弁で、背景や人物描写に手抜きをしないタイプらしく、どうしても長編化するようですね。「理由」や「模倣犯」も手応えある大作長編でした。しかし、本書のテーマ・内容ならもっとシンプルにして本を薄くして、本離れしている人達にも手が届きやすいようにしたほうが商業的には成功かも・・・。さらに進んで、短編にまとめて、学校の教科書とかに使われれば教育的にも成功かも・・・。内容は身近でうれしいが、話が短かければもっとうれしかったというダジャレ的評価で☆4つにしました。 | ||||
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宮部みゆきの作品の幅の広さには素直に驚く。ミステリーや時代物、SFなどジャンルの垣根もなく宮部みゆきの作品としてそれぞれ高いクオリティの作品ばかりだ。ミステリーに限っても『火車』『理由』『模倣犯』など一作ごとに主題も語りも個性的でどの作品も読んでも満足できる。この作品は、今の日本のミステリーには少ない、現代ハードボイルドものだ。がちがちのハードボイルドから派生した、マッチョではなく柔らかくて芯の硬い優しい探偵役が主人公の小説。マイケルZリューインのサムスン・シリーズに通じる、気持ちの良さがある。柔らかい物腰と、軽口あふれるユーモア、家族思いで優しくて、ちゃんと社会との折り合いもつけて社会人としての容量の良さも持っている、それでも心の芯は一本硬く通っていて、いざと言う時には決して折れる事がない。事件にかかわる当事者と共に歩ながら悩み、傷つきながら飄々とした優しさと人としての誇りの厳しさを捨てない。主人公が普通のサラリーマンだと言うのも嬉しい。普通の生活を送る男が、心の芯の強さをよりどころにしながら、小さな意地を飄々と貫き通す。宮部みゆきだからではなく、良くできた男と家族の誇りの物語として良くできた小説だ。嘘くさい推理物や、マッチョなハードボイルドに物足りなさを感じているミステリー好きにぜひ読んで欲しい。リューインの『A型の女』や『沈黙のセールスマン』、『ストリートキッズ』などが好きなミステリー好きには、特にお奨め。 | ||||
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模倣犯で宮部ファンになった読者には物足りないかもしれないが、希薄になった家族、親、夫婦などのつながりの大切さ、もろさをしみじみと語ってくれる。人の痛みがわかる心優しい編集者の主人公が秀逸。スピード感はないけれど、じっくりと話が進むスローなテンポがいい味を出している。 | ||||
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宮部みゆきさんの作品はほとんど読んでいますが、相変わらず、人間の心理的な描写が巧いです。この人はなぜこのような行動を起こしたのか、なぜこのような発言をしたのか、ということを、その人の心根を明らかにすることで、登場人物一人一人について考えさせられます。 ただ、宮部さんの作品にある、徐々に核心に迫っていく緊張感や恐怖感が若干少なかったと思います。 | ||||
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