■スポンサードリンク
スクラップ・アンド・ビルド
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
スクラップ・アンド・ビルドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全190件 101~120 6/10ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スクラップ・アンド・ビルト 羽田圭介著 文芸春秋 1200円+税 2015年 芥川賞受賞作品 主人公の田中健斗は28歳。 元、カーディーラー社員だったが、自主退職している。 仕事を探してはいるが、3流大学卒で、つぶしの効く資格はなにも持っていない。 祖父は87歳で、元農業を長崎でしていた。 祖父は口癖のように、「死にたい」という。 健斗は仕事をしないで、家に生活費の分担金も払わないかわりに、 祖父の世話をすることになっている。 健斗は祖父の「死にたい」という希望を、過剰介護「足し算の介護」をして、穏やかに、 遂げさせてあげようと決めた。 棲んでいる所、多摩グランドハイツは4階建て住宅の2階。 母、鈴江は祖母の5人の子供たち(男3人女2人)の上から2番目の長女にあたる。 祖父は子供たちの所(最初は長男のところ)を転転として、3年前に最終的に母の所に来た。 この物語は老後の問題を、辛辣に、時にはユーモア、時には皮肉を持って沢山提起していて、大変面白かった。 お年寄りが「死にたい」、「早くお迎えに来て欲しい」というとき、一番多いのは、日本人の文化でしょうか、 謙譲の精神で、お世話になりすぎて申し訳ないということを云ってるのだと思います。 次の多いのは、家族や、介護職員が、十分に世話してくれないという不平の代わりの表現だと思います。 対策を考える必要があると思います。 深刻なのは、身体的にも精神的にも、本当につらいと訴えている状態だと思います。 早急に対策をとる必要がある状態だとおもいます。 一言に「死にたい」「早くお迎えに来て欲しい」と言われても、中身は色々だとおもいます。 以下、印象に残った文章を抜書きして、紹介に替えます。 「早う迎えにきてほしか」 「もうじいちゃんなんて、早う寝たきり病院にでもやってしまえばよか」 「じいちゃんは邪魔じゃけん部屋に戻っちょこうかね」 「いちいち宣言しなくていいんだよ糞ジシィが」(母:祖父の長女) 「人間、骨折して身体を動かさなくなると、身体も頭もあっという間にダメになる。 筋肉も内臓も脳も神経も、すべて連動してるんだよ。骨折させないまでも、 過剰な足し算介護で動きを奪って、ぜんぶいっぺんに弱らせることだ」(介護職の友人の大輔) 「仕事にいくなら、いっそ殺していけ」(祖父) 「いやよ面倒」(母) 「あんたがやらんなら、自分で身ば投げる!」(祖父) 「どうすんのよ、そこの階段で転びでもする?痛いぞ!」(母) 「たった3年祖父と同居しただけでも今のような状況であるのだから、 祖父がこのさき5年も10年も生き続ければその間に母は祖父を絞殺しかねないし、 特養はどこも順番まちだ。特養以外の民間施設に入居させる金などない。」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
亀の甲より年の功。でしょうか? 死にたい死にたいと嘆くお爺ちゃんですが、老いていく様制限がかかる様を孫に見せて一歩一派を着実に踏み出せ! 「いのち短し 恋せよ少女 黒髪の色 褪せぬ間に 心のほのお 消えぬ間に 今日はふたたび 来ぬものを」 と言っているように私は感じた。現にラストの一人で生きていけるの発言には初期の頃のような老いからくる弱さを微塵も感じさせない 説得力がある。ネタバレになるかもしれないが、純文学はきっかけと結末の過程にこそ魅力があると思っているので敢えて書く。 余談だが まだスクラップアンドビルドを読んでいない時にたまたま見た、情熱大陸で羽田圭佑氏が講演会をやって帰る時、突然現れた女性のファンの方から 「差し入れを持ってきたんで・・。原作はまだ読んでないんですけど」とお菓子(?)を渡されていた。 それに対し「あ、ありがとうございます。読んでないンスカ!?火花は読んだwww」とペコペコする羽田氏。 モジモジとも高揚ともカッコつけようとしている彼を見て微笑ましかったのを覚えている。 好感度が上がった私はこの放送の後すぐにスクラップアンドビルドを読んだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
数々の羽田作品の中で、デビュー作の「黒冷水」と共に、好きな作品です。 ストーリーにも納得できることが多かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
介護にまつわる家族間の話を通じて、いまの己を鍛えていく自宅警備員の話。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
可もなく不可もなく。そんな感じでした。文章のリズムにのれる箇所や、すっと入ってくるような心情もあったのですが、もやっとしたものが残ってしまいました。結局わたしは何を一番感じたのかというと、生きることの惨めさのように感じます。うーん。スッキリしない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
失業中の若者が、同居の爺さんに刺激されてスクラップ状態からちょっとだけリビルドしていくのですが、セックスやオナニーをトレーニングする話題に象徴されるように、全体的になんとなく低俗で、文学ってそんなもんかいなと思いました。あまり文学に馴染みはないのですが、そういえば太宰の人間失格なんぞも似たようなもんか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短く、一気に読めてしまう。読みやすいが、ちゃんとした文章。 身近な問題ではあるものの私自身はあまり縁のないテーマでしたが、主人公の視点のみで細かく描写されているので、尊厳死、介護の問題を深く考えさせてくれる機会を与えてもらった印象。 この人の作品は他も読んでみたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
各キャラクターの印象が弱く「走ル」に似たような描写もあり、全体的におもしろくない。楽しい必要はないが読んでいて何も入ってこない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
健斗の考える、使わない能力は衰退するというのは、介護だけにとどまらず人間の本質なのだと思う。祖父が無職の健斗を思いボケ老人を演じていた部分はあったのだろうと思う。人間が強くなる為には、鍛錬の連続でしか成長しないと感じさせられた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ん?って終わり方。たぶん僕は文学が分からないんだと思う。残念。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんだか、とても現実的な家族介護を描いた作品だと思う。 自分が高校生の時に亡くなった曽祖母と母の攻防を見ている様で思い出して所々笑ってしまった。 主人公の迷いや葛藤も当時の自分と被ることもあり、共感するところがあった。 なんか、高齢社会になった今の日本にはこういう家庭が溢れているのかなーとか思ったりもしました。 今現在家族を介護している方や、将来家族を介護することになるであろう人に読んでみて欲しいなと自分は思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話題の芥川賞受賞作品を遅ればせながら読んでみた。 流行という特急電車の最終便に乗って、純文学の世界へ旅でもするかのように。 しかしその旅の読者は終点ではなく途中の駅で降車することになることだ。 始発ではない駅から乗車し、終点ではない駅で降りる。 それでも読み終わった後、読者の旅行は完結しているし、その一方でかの特急列車はまだ走り続けている。 羽田さんの理路整然とした文章に惹かれた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
尊厳死について。 短いのでまあ何も考えずに読んでるとつまらないと思う。 少し違うけど精神病にかかったことのある僕にはちょうどよかったですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
うーん、、うーん、、 スッキリしません。 。 なんだろう、、この中途半端な感じ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本の帯に『要介護老人と無職の孫との息詰まる攻防戦』と書いてあるのが気になり読みました 内容的には孫である主人公目線で綴られており孫の一方的な攻撃であるかのように物語は進んで行きます、物語の終盤にさしかかると『ん?』と思わせる描写が、最後にはやっぱり『攻防戦』だったんだなと、非常によく考えられている物語だと思います、『老人』の視点からの物語も読んでみたいですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
【内容(ネタバレ禁止!)】 早く死にたいとぼやく祖父を望み通り早く死ねるよう工夫しながら生きる現代の若者の物語 【ささった言葉】 ・現代医学でもやわらげようのない苦痛を背負いながら、診断上は健康体であるとされ、今後しばらく生き続けることを保証されている。祖父が乗り越えなければならない死へのハードルは、あまりに高かった。 ・死にたい、というぼやきを、言葉どおりに理解する真摯な態度が欠けていた。 ・改札を抜けると、階段やエスカレーターには目もくれず真っ先に身障者優先のエレベーターを使おうとする亜美に黙って従う。 ・80代の女性が車で女児をひき殺した場所に花束がいくつもあった。 ・リハビリはよくて、実務としての歩行はダメなのだ。スポーツジムには行くが日常生活で階段を使わない人たちと同じだ。 ・柔らかくて甘いおやつという目先の欲望に執着する人だからこそ、目先の苦痛から逃れるため死にたいと願うのだ。 ・「ありがとう、ごめんね、すんません」祖父が乱発するそれらの言葉からは価値や意味がほとんど消失している。 【感想と教訓】 いかにもな現代の世相を反映した作品。いつ自分の身に降りかかってもおかしくない、リアルで、あるあるな状況が身につまされる。 悪くはないが、読み応えがなく教訓もなく、ああこういう本が賞を取るんだ、という小品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ワタクシハ」というのを以前読んだが、就活のもやもやを細かく描写した小説だった。 でも、その後著者の本は読まなかったのを見ると、さほど面白くはなかったのだろう。 ということで、芥川賞受賞を機に話題の受賞作を手に取ってみた。 やはり、話題に上るというのは小説家にとって重要かもしれない。こんなことがないと、絶対読まなかったに違いないので。 話の内容は、就活をそのまま介護にシフトした内容だった。やはり鬱屈した若者が主人公だ。 それを迎え撃つのも、人生のどんづまりの祖父。 その攻防は読みごたえあったが、たしかに、老いた人間を手厚く介護することは自然の法則に反しているのかもしれない。 最低限の助けで自立できなくなったら、動物は静かに死んでいくのだから。 ノンフィクションを読んでいるようなリアリティがあったが、物語としてはもう少し展開が欲しかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
老人&青年 という、モノどころかヒトまで余り始めた時代の、 余剰を代表するふたり切実な物語を楽しんで読ませていただきました。 この作品のタイトルは経済用語で、「創造的破壊」と訳されることが多いです。 ボディビルダーのしていることというのはまさにこれで、いい題を考えたなと思います。 体を鍛えることで痛みを生じる。その痛みは同じ肉体の痛みであっても、死にゆく老人の痛みとはまったく質が違う。 と、主人公の青年が考える箇所があります。 祖父と自分を比較する気持ちになること自体、もしかしたら同じ穴のムジナ? という時代状況の不安が青年の根底にあるからです。 最後、主人公の再就職を心から祝い、もう帰ってくるなという祖父には、ほろりとさせられました。 だたし祖父が野菜をトッピングしたピザを自分で焼いちゃうという箇所、そこまではいいのだけれど、 小動物の俊敏な動き、とまで形容すると、これはやり過ぎだと思います。 この辺の筆の走っちゃってるところを、まあ、まあ、と押さえてあげるのが、 担当編集者の役目ではないでしょうか? 余計なお世話か。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
仕事柄きになっていて購入しました。 なかなか時間がなく読めていません。 10分でも時間をつくって読みたく 思っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりの小説、読み進めるうちに引き込まれ、興味深く、いろいろ想像しながら最後まで一気に読みました。 また別の作品も読んでみたいと思わせてくれる作品でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!