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成吉思汗の秘密
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成吉思汗の秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.28pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全43件 21~40 2/3ページ
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若い頃に読んだ本・・・紛失したので探していました。 大人になって再読すると又感動しました!良著です!! | ||||
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40年ほど前の、大学時代。 読み始めたら止まらなくなって、一気読みしてしまいました。 ベッドデティクティブの傑作です。 また、読みたい一冊。 | ||||
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復刻版とは記入していなかったので、ガッカリでしたが、返金に応じていただき、ありがとうございます。 | ||||
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なるほど!と思わせる、興奮の推理小説 しばらくぶりで改定版を購入したが、後半の モンゴル統一からのくだりが、 気になっしまい、続編が惜しまれる 誰か続編を書いてくれないものか | ||||
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神津恭介をしてアームチェア・ディテクティブならぬベッド・ディテクティブに仕立て、 源義経がチンギス・ハーンと同一人物であったという実に壮大にして 夢とロマンに溢れたテーマに挑むという歴史ミステリーである。 史実では奥州平泉に逃れた義経は、頼朝の追及を恐れた藤原秀衡の子 泰衡の裏切りによって自刃したことになっている。 それに対して作者はそこから更に北海道へ逃れ、シベリア経由で モンゴルに到達。義経はその類い稀なる戦略家としての才能を発揮、 前代未聞の広範囲にわたる大帝国モンゴル(元)を建国へと導いた、 と理論を発展させる。 ここまでくると、話があまりにも大きすぎて、コメントするのも憚れるような 気がするが、作者が学術書のような堅苦しさを避けて、神津、松下の コンビに検証させる形に持ってきたのは正解だったと思われる。 荒唐無稽と一笑に付すのは簡単ですが、二人のこの実験的思考が どこまで真実(?)に迫ることができたのか、一読の価値ある書だと思います。 | ||||
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本邦歴史ミステリのパイオニア的作品であります。 …が、実のところ、そうしたミステリ史的評価を抜きにすると決して褒められた作品とはいえません。現在にもしも同一内容の作品が新作として出版されたなら、総スカンでしょう。 作中で『時の娘』が引き合いに出されておりますが、通説に対する異議申し立てとして正攻法で歴史を検証した『時の娘』のアプローチとは方向性がまるで異なり、初めから突飛な真相をいかにして成り立たせるかという見地から書かれております。 歴史ミステリを看板にかかげた作品としての一番の問題は、作中、神津や松下が調べたり、推理したことになっている事柄が、ほとんど小谷部全一郎氏や末松謙澄氏の義経=成吉思汗説の流用で、作者のオリジナル要素は意外に乏しいという点でしょうか。何故先人の研究という形で紹介しなかったのか理解に苦しみます。 同一人説の推理にしても、地名の語呂合わせや風俗の類似性といったこじつけ、百パーセント否定しきれないなら肯定してもかまわないという「悪魔の証明」的論理に頼る部分が多く、とうてい実証的といえるものではありません。中盤に神津対井村の対決がありますが、井村の方が正論過ぎるくらいに正論を主張しているため、作者の意図とは逆さまに、同一人説に納得するより、トンデモ説に染まってしまった人間にその説が誤りだと納得させる行為の徒労ぶりをアピールする結果になっております。 和製歴史ミステリの始まりが本作とされることは、ある意味で現在にいたるまでのトンデモ志向を象徴するものといえます。 | ||||
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多分20年以上前に一読したものだが、また読み直したく購入しましたが期待どおりでした。 | ||||
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本作以来現在までソビエトが崩壊した後もこの問題に進展が見られないことは、本書が1958年という発表年にも関わらず古びない傑作であったことの証左である。著者は崩壊後の95年まで存命だったということだから、もしかしたら後編の解決版は書き遺されたままなのかもしれない。 論理学的に言うと、この説が真ならば、現在までの史学は引っくり返り糾弾されてしかるべし、正史はまだ書かれていないことになる。世界史は各国の関係史以上の全体史、境界史を確認し包含するものでなければならないことを改めて強烈に反省させてくれるものになろう。 対して、この説が偽ならば、私には寧ろその方が怖いのだが、本書で確認された種々の伝説の連鎖、今風に言ってワンピースがこの伝説の強さ、もっと言えば義経の霊魂の憑依、精神の強靭さを逆に証明することになるからだ。偽である方が本当は凄い。 容姿の違いが問題になるが、そんなことは若き義経と中年太りしたジンギスカンということで寧ろ補強される要素だし、島国日本での窮屈な戦いから開放された権力者、生まれながらの戦術家というイメージは全く前半生と後半生を連続的なものにして自然であるようにも思われる。現代のDNA鑑定による実証からモンゴル周辺の人々が一人の男性の遺伝子に行き着く、帰り着くことまでが示されてきた一方で、それは生命と社会の趨勢、生態学への配慮、衰退への危機意識があまりに欠けていたことをも他方では示すことも覚悟しておかねばならないということだろう、これは前代未聞の事なのである。 | ||||
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神津恭介が、ベッド・ディテクティヴで成吉思汗ー義経説に挑む、という体裁の本作。 すなわち、著者がティ「時の娘」にチャレンジした、というものである。 そして、テーマとして選んだのが義経伝説である。 後年、著者は本作と同じような設定で、邪馬台国をテーマとした作品も書いた。 さて、本作ではその義経ージンギスカン説をいかにして証明するか、というところに興味がある。 殺人とかなにかが起こり、というミステリではない。 そして証明は完成するのだが、なによりのミステリは人の心である。 つまり、それまでまったくといって良いほど女性に対する感心を見せなかった神津が、本作ではそれを見せるのである。 ミステリとして傑作か、といわれたら、少々難しい。 確かに、義経伝説の証明は緻密であり、非常に興味深く、読んでいて楽しいのだが、さてこれはミステリではあるが、著者の志向した本格ミステリではないのでは、という気がする。 間違いなくロジックがあり、だから本格ミステリといっても良いのだが。 しかし、この手の作品があまりなかったこと、さらにはその証明があまりにも鮮やかだったため、本作はけっこう評判になってしまった。 それが著者にとって良かったのかどうか。 やはり、神津には恋愛感情などない超人的な存在で、まさに神のごとくの推理を、大トリックに対して発揮してほしい。 | ||||
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文体も古いし扱ってる義経=成吉思汗説もはっきり言ってトンデモです。ただこの時代の古典的推理小説として楽しめます。何故か最後の蛇足が付いた改訂版を薦めている人が多いようですが、最後の成吉思汗の解釈は高校生レベルの漢文と世界史の知識があれば苦笑せざるを得ません。ネタばれにならないよう1点だけ書いておきますが汗、河汗等は北方の騎馬民族の族長や王を表します。5世紀の柔然から使われていたといわれています。ジンギスカンが初めて汗になったわけでも、彼が汗の字を選んだわけでもありません。従って汗の意味を本書の蛇足の通りに解釈するのは無理があります。この余計な物がなければ唐突ではあっても余韻が残って終わったのに。元の通りなら星三つかな。 | ||||
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この作品は、初版を発行後2年たったころ、最後の章(第16章)が追加されたそうです。 確かに、それ以前の感想は、 5つ星のうち 3.0 面白いけど、最後があっけない, 2009/9/12 By nh (東京都) このnhさんの感想に近いものがありました。(ただし神津恭介さんの Love story・・・大麻鎮子(おおあさしずこ)さんとの! +ミステリとして読むと面白さは広がると思いますが) nhさんの文章をそのまま借用すれば、 神津恭介と井村博士とのやりとりで、推測の検証になっているのだが、最後の心中事件で一件落着というのは解せない。 高木彬光が、「そろそろお時間となりました」と強引に終わりに持っていったようで。。。 確かに、輪廻ではミステリファンは、納得しません。! みなさん!「成吉思汗の秘密」はぜひ!改定版を お読みください、きっと満足度アップすると思います。でもこの16章が加わると、その後、大麻鎮子さんは何処へ行ってしまったのでしょうか?(笑) | ||||
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歴史ファンならずとも「そうだったら、すごいことだな」と思いをはせるのが、歴史上の英雄が死なずに別地で生き延びる伝説だ。 イエス・キリストが青森県に渡ったとか、源義経がモンゴルに行って成吉思汗になったとか、明智光秀が天海和尚になって徳川幕府を支えたとか、豊臣秀頼が薩摩に行って隠遁生活を送ったとか。 その中でも最も有名なのが、源義経がモンゴルに行って成吉思汗になったことだろう。 何せ、ぼくがその伝説を聞いたのは小学校の社会の授業なのだから! この『成吉思汗の秘密』では、神津恭介が、なんと入院中にその秘密を暴くというモノ。 小説の中だから、どうとでも話を作れるので、どこまでが資料に基づいた推測でと言うのは分からない。 でもまあ、ほかの歴史検証エンターティメントもどのように資料を解釈しているのかは分からないので、同じことだが。 (でもだったら、わざわざ神津恭介に登場してもらわなくても、高木彬光として持論を展開すればいいのに、紛らわしいとちょっと思う) 神津恭介と井村博士とのやりとりで、推測の検証になっているのだが、最後の心中事件で一件落着というのは解せない。 高木彬光が、「そろそろお時間となりました」と強引に終わりに持っていったようで。。。 | ||||
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無論謎解き推理小説としては無理がある。論証不能な歴史上の出来事にいかに推量を下したとて、専門外の著者が資料を漁ったところで新事実が解明できる訳がないのだから。ただ呆れるのは著者の創造した名探偵・神津恭介に対する著者の異常な感情移入と自己陶酔ぶりであり、およそ高木彬光という男は「何も解っていない奴だ」ということを暴露してしまっている。 いくら名探偵で二枚目、かは知らないが、「仕事と研究以外興味がない石木」みたいな神津みたいな男が「女性の憧れの的」な訳があるか、「女に興味がない」などと吹聴して回る奴に女が興味を示すか、考えたら判りそうなものだが、何も解っていない高木は「こんな男がいたら女にモテモテに違いない」と思い込んでそのモテぶりを過剰に描写するが、いかに若い時の石坂浩二や草刈正雄みたいな顔をしていたって神津恭介みたいな男が現実に存在したら女から総スカン喰らうことは間違いのない事実であり、それを「頭が良くて二枚目なら女にモテモテになるに違いない」と、思い込んだ高木の浅はかさが如実に表れてしまっている。恐らくこれは自分自身の表象であり、一高から京大・中島飛行機とエリートコースを歩んだ自分をオーバーラップ、したいのだろうが、その割に全然女にモテないのを顔のせいにし、「これでツラさえ良かったら女にモテモテなのに」と夢想し、「それで女に興味がない、なんていう男がいたら、カッコいいなあ」と思い込んでこういう歪んだキャラクターを創造したのだ、というのが解かってしまって読んでいて悲しくなる。 大体東大コンプレックスが強すぎるのが高木、という男の顕著な特徴であり、何かと「東大、東大」と無意味に不必要に東大、という言葉を連発するところに彼の異常さが窺える(冒頭神津が入院する件で、「神津さんが東大の外科に入院したと!」と相棒に叫ばせるところなどまさにそれで、どこに入院しようと関係ないと思うが)。その癖「東大ばかりにお天道様が通るもんですか」と、意味もなく憤慨してみせるのもまさにこの男のコンプレックスの根の深さを如実に表しており、何事もうまく行かなかったのを学校のせいにし、「東大さえ出ていれば」というねたみのあからさまなこと、とても京都大学を卒業した人間とも思えない。要は女にモテなかったのを責任転嫁し、「京大卒だからモテなかったんだ」という意識の裏返しであり同じ男として同情に堪えない、のである。「俺はこんなに頭が良いのに、何故女にモテないんだろう」真面目に悩んだ結果神津恭介という、「東大助教授で二枚目で、しかも女に興味がない(彼が思う)カッコいい男」を主人公にして現実から目を背け溜飲を下げていた可哀想な奴、という実像が見えてしまって悲しくなる。 そのコンプレックスをバネにして稀代の流行作家にのし上がった、のは立派、かもしれんが、さてそんなコンプレックスとは無縁な人生を送った私と高木とはどちらの方が幸せな人生を送った、ことになるのか。 | ||||
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この作品に触れたのはもう数十年前、タイトルに引かれて手に取った小説で初めて高木先生の 名探偵「神津恭介」に出会い、その推理の面白さ、分かり易さに感銘を受けたものでした。 ベッド・ディテクティヴという推理スタイルもユニークで、はるか昔の事件?でも部屋にいながらに して解き明かしていけるのだなぁと感心しながら読み進んでいきました。 モンゴルの英雄チンギス・ハーンがあの九郎判官、源義経の変身した姿だったという一見荒唐 無稽な俗説を東大の法医学助教授である神津恭介が友人の松下研三と共に入院先のベッドの 上で一歩ずつ検証していきます。この和製ホームズとワトソンコンビはそれ以前から多くの事件 を解決に導いていたのですが、今回初めて純粋な歴史推理の思考実験に挑んだわけです。 兄、頼朝に追われた義経が奥州平泉から北海道への逃避行、更にシベリアを経由してモンゴル 高原にたどり着き諸部族を統合して遂には中国全土、中央ユーラシアにまで及ぶ統一王朝の元 を建国していくという過程は、読んでいるだけでもわくわくする歴史ロマンを感じさせてくれます。 学術的には正確な検証も及ばないスケールの大きすぎる話ですが、義経が蝦夷へ逃れていく 途中の八戸で儲けたという鶴姫の悲恋物語がその後遥かな時空を越えて現代の天城山心中事件 に繋がっていくという展開は衝撃的でした。高木先生もこの事件にある種の啓示を感じて本作 の執筆を決意されたとの事です。 読者としてはもう素直に受け入れられる話で繰り返された悲劇にはただ合掌するのみでした。 日本史、世界史を見渡しても例が無いような一人二役のトリックと壮大な輪廻転生の物語は 読後に良質のドラマを堪能させてもらったという充実感を味あわせてくれます。純粋に歴史 ロマンを楽しみたい方、神津恭介の名推理を体験したいという方に是非お勧めしたい一作です。 | ||||
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大学時代に乱読々書にはまって活字中毒になり現在56歳ですが、現在でも今まで読んだ本で一番のお奨めを推薦して欲しいといわれると躊躇なく「成吉思汗の秘密」と推薦します。荒唐無稽に思える義経=ジンギスカン二人一役説も読後は信者に変身してしまいます。もともとは学術論争だったものを読みやすいように高木彬光先生が名探偵神津恭介と松下研三の名コンビを使いベッドディテクティブ形式の推理小説にしたてたのですが、その筆さばきがあまりに見事でとても面白く一気に読み終えてしまいました。最後の最後「名前の秘密」は著者ともう一方のオリジナル推理のようですが、「あっ!」との驚き!!因みに私の奨めで読んだ二人の読者が完全に信者になってしまいました。それほどの秀作。一読の価値絶対ありとお奨めします。 | ||||
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義経=ジンギスカン説は知っていましたが、ここまで真剣に推理、検討されると気持ちがいいですね。最後はうやむやで終るのだろうなと思っていましたが、付録まで付けての研究態度には感心してしまいました。うんうんうんうん、どーなんだろうねえ。 第16章の付録の付いていることを確認して購入すること、必須です。 | ||||
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高木 彬光の小説の中でも最も好きな本の一つ。 入院中の探偵が病院のベッドで 源義経がジンギスカンになったという昔からの伝説を解き明かすという設定がまず面白い。 展開される推理も中々説得力があり 読んでいるうちに段々 本当に義経がジンギスカンであったのではないかと 説得されてくる。最後には 個人的には信じてしまったところだ。 それにしても まず その伝説が凄い。誰が考えたのか分からないが 初めに考えた方こそが 本当の探偵だったのだと思う。 | ||||
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源義経と成吉思汗は同一人物だったのではないかと推理していくのが、探偵・神津恭介(かみづきょうすけ)と友人の松下研三、大学の歴史研究室の助手を務めている大麻鎮子(おおあさしずこ)の三人。様々な文献にあたりながら、義経と成吉思汗は同一人物だったのではないか? と推理・仮説を進めていく話の展開に、わくわくしました。 話の半ばで、ある人物が登場して、神津恭介たちのグループに反論する場面。両陣営の論戦に息詰まるような緊張感がみなぎっていて、手に汗握りましたね。病院のベッドに寝ながら、相手と鋭い攻防を繰り広げる神津恭介の姿が印象的。思わず、「恭介、負けるな」と声援を送っていました。 話の終盤では、推理を突き詰めていくというよりも、一種夢幻的な味わい、歴史の謎を追い求めていくロマン的な味わいがあって、そこに惹かれました。ディクスン・カーの名品『火刑法廷』の味わいを、「本格推理的解決を、最後の段階でもう一度怪談に逆転させて幕をとじる――そこに何ともいえない恐さがにじみ出ている」と語った著者ならではの幕の引き方ではないかなと思った次第。 国内歴史ミステリでは、松本清張『Dの複合』、井沢元彦『猿丸幻視行』とともに、とても面白かった作品。 | ||||
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「時の娘」に触発されて書いたと思われる。ベッド・ディテクティブに歴史推理を組み合わせたもの。義経の大陸脱出説は昔からあり、特に北海道には義経伝説が残っている箇所が多いと言う。それだけ義経の人気が昔から高かった証拠だろう。 この手の小説は決定的な証拠を提示できないだけに、どこまで書けば読者を"納得"させられるかが勝負になる。また、先人の説との重複も避けねばならず検証が大変だ。実際、作者は「邪馬台国の秘密」という同種の小説を書き、ある歴史学者の批判を受けて廃刊に追い込まれるという苦い経験をしている。日本人は潔癖過ぎるのだろう。J.テイが「時の娘」を書いた際、その結論は既に発表済みの説だったそうである。 本作は「邪馬台国の秘密」に比べると、内容的におとなしく新鮮味がない。画期的なアイデアがないのだ。最後はロマンスで締めているが、これで納得できるとは思えないなぁ。 | ||||
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「邪馬台国の秘密」「古代天皇の秘密」と続く神津恭介の寝床探偵物三部作の最初の作品。実は「邪馬台国」「古代天皇」は20年位前に読んで、古代史にはまる切っ掛けになった思い出の作品。「ジンギスカン」は今回初めて読みました(TVのCMで久しぶりに♪ジンジンジンギスカーンをきいたのと、来年のNHK大河が義経ということで何気なく思い出しました)。面白くて一気によみました。但し、義経は歴史上非常にメジャーで人気も高いといわれていますが、当時の歴史背景や人物関係は思いのほか複雑。今回この本を読む前にいくつかおさらいしていたので、楽しめましたが、全くの知識なしで読むと、もしかしたら半減するかもしれません。愛親覚羅彗生のピストル心中事件はこの本で初めて知りました。松本清張、黒岩重吾、井沢元彦ひも引けはとらない想像力! | ||||
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