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東京自叙伝の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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東京の地霊、といっても、さまざまな語り手が近代以降のニッポンを奥泉流にさぁーっとおさらいしたみたいな感じ。 これじゃ、「地霊」が泣きます。 特に第4章以降は、つまりお話が現代に近づいてくるにつれ、語り口がどんどん冗長になってきて、退屈です。 一貫して流れている、テーマのようなもの、も陳腐。 それに、小説の終わらせ方が…ちょっと、これはヒドイんじゃないでしょうか。 ヒドイ、なんて言葉、これはもう感想にもなってないけど、やっぱりヒドイ。 地霊という言葉は広義にわたるけれど、本作では局所的なものではなく、 広範な大地の持つ一つの傾向を持った力、というくらいな意味で使われています。 そういった地霊に、近代以降の日本人論を込めているのはわかるのだけれど、 それがまた(繰り返しになりますが)陳腐で底が浅い―。 純文学の衰退って、単に読者の数が減って本が売れない、というんじゃないと思う。 本当は、インテリが今の純文を相手にしなくなったんじゃないの? | ||||
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谷崎賞受賞作だが、実にくだらん。最近の疑似純文学の流れの必然的帰結。『氷川清話』みたいな語り口で、生まれ変わり死に変わりして語っているというが単に日本近代史を語っているだけ。最初に想像した通りの展開で、どこまで読んでも、おお、そう来るか、というのがなくて、奥泉だなあ、という感だけが延々と続く。『帝都物語』と「豊穣の海」をこき混ぜたみたいなもの。天皇にも触れるがおそるおそるって感じで、浅沼刺殺事件は出てきても「風流夢譚」事件は出てこないというヘタレぶり。『すばる』じゃあしょうがねえが、奥泉ってこういう手でずっとだまくらかしてやってきたんだよなあ。きっちり調べて娯楽小説のいいのを書いてる作家はもっと怒るべし。 | ||||
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それほど多くない読者を、内輪のウケねらいだけでお手軽に、しかし、「大作に見せかけるべく」長々と書き、厚い本にしているのは、高橋源一郎と同じ「純文学作法」である。私も、「地霊」には関心があったので、その地霊に東京の歴史を語らせると、なにかの解説にあったので、本書をすぐ求めて読んだ。確信犯的な、語りは相変わらずであるが、レビュアーのどなたかも書いていたとおり、題名と内容との齟齬に苦笑い。 だいたい、地霊と言いながら、人物だの、動物だの、「語り手」=「視点」をどんどん変えて、空疎なおしゃべりを連ねているだけ。エンターテインメント系の新人賞なら1次も通らないのでは(笑)? こんなにお手軽に長編小説ができてしまうのか、の見本である。しかも、ちょっと内容があるみたいにするために「3.11」に絡めたりするのも、まったく確信犯的。 参考文献を見ると、「地霊」について、きわめて示唆的な本、鈴木博之著『東京の地霊』が抜けていた。本作を見るかぎり、読んだ形跡はない。そもそも地霊の概念とは、英国十八世紀のものらしい。ラテン語では、Genius loki(ゲニウス・ロキ)。この概念を踏まえつつ、東京という土地の歴史的、政治的「変遷」を、「具体的に」表出した『東京の地霊』は、静かな衝撃を読者に与えずにはおかない。真に地霊を語るにふさわしいものとなっている。たとえフィクションでも、なんらかの意味で、『東京の地霊』を意識し得なかったら、それは著者の勉強不足であろう。 谷崎賞を与えられた『東京自叙伝』であるが、いまの日本の純文学界は、選考委員の方も大したことないので、なんの意味があるのかわからない。読者は正直だから、そう売れてない(Amazonレビュー数がそう多くないにもひとつの目安)ようなのを見ると、お金を払う価値はないのだろう。 ****** 追記。 荒俣宏の『江戸の幽明』という本が出たが、ものすごく詳細で、これを見ているだけで、「地霊」いうものが浮かび上がってくるような気がします。こういう本に比べたら、『東京自叙伝』など、「東京」でも「歴史」でも、なんでもない、冗長なおしゃべりに過ぎません。水増し、上げ底、ご注意! | ||||
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期待していたものとは異なる内容。「東京」という新開地は京都や浪速、大阪とは異なり少なくとも1000年の歴史はなく、従って「地霊」もせいぜい将門以来であり、関西に舞台があれば、パリを舞台とした既存の他作家の作品と同様、もう少し内容が豊かになったのではと思われる。 「東京」を取り上げた作品であり、東京人の一人としては必死に拝読したが、期待はずれであった。 | ||||
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東京の地霊をもって幕末からの歴史を語らせるという発想は面白いし、戦後70年を前に戦後史を手軽に振り返るという意味で読者を広げているのも分かる。文体は勝海舟「氷川清話」、福沢諭吉「福翁自伝」の下手なぱくり。あれは聞き書きだから虚実取り混ぜにようなおもしろみが出たのであって、一人語りにすると自慢話の羅列みたいではなはだ読み苦しい。地霊をもって…というのも荒俣宏の「帝都物語」(これは怨霊だけど)に似たようなものがあるのだから、主人公の生まれ変わりというような安易なつなぎ方ではちょっと白々しい。ここまで何でもかんでも主人公のやらかしたことだとするなら思い切ってもう少し大風呂敷を広げた方がよかったのでは。日本の近代史を読みやすい文体で振り返るというお手軽な意味で読者が喜ぶのは理解できるが、作者の実力を考えると「俗情との結託」でしょ。まあまともな小説が評価されず、売れない現状にいらだつのはわかりますが…。 | ||||
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