ムーンナイト・ダイバー
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ムーンナイト・ダイバーの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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東日本大震災の被害を受けた街、そこの海に潜り失われた思い出の品々を探すダイバーのお話。 | ||||
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| 東日本大震災から数年、海に沈んだ遺品を引き上げるダイバーとして、夜にひっそり、貴金属以外のものを探す作業を黙々と続ける舟作。 なぜひっそり夜にやるのか、それは貴金属をひきあげると泥棒になるから。そして昼間も夜も海上保安庁の監視があるから。 危険をおかしてまで引き上げる作業をする主人公。 彼もまた前に進めず、失われた命や生活などが海の底にあるのを見ながら、 もしあんな災害がなければ、もしほかの人生があったなら、もし妻とは違う美しいこの女性と結婚していたなら、 という「もし」の世界を考えずにはいられなかったからだ。 しかし、最終的には、まわりの人がいてあの災害があっていろんな人に助けられてきたからこそ今がある、 という普遍的とも言える結論にたどりつき、新たな気持ちでまたダイバーとして作業を続ける決心をする。 これはものすごくオーソドックスな流れであり、おおよそ最後は予想できる展開であるのですが 言葉の使い方や、「海に沈んだ遺品をひきあげる」という設定が非常に魅力的で、重く、リアルに感じさせる。 が、しかし。いまいち入り込めない。 中年男性のロマンがこれでもかというくらい詰まっているところに、どうにも冷めた目線になってしまう自分がいた。 主人公はとにかく、モテる。 なろう小説かというくらい、モテる。 そして、やりまくっている。(妻とだけではあるが) 体の浮気はしていないものの、心は別の女性にもっていかれている。 そんな浮気心は家族に気取られる気配はなく、子供は父親を尊敬し、懐き、慕う。 弾けんばかりのナイスバディな若い娘も、美しい未亡人も、凡庸で家庭的でよき母である妻も、とにかく主人公を求め、心配し、見守り、性欲も感じているのだ。ときめいているのだ。男らしい彼に。 主人公はやれやれ系とばかりに、クールで口数少なく、女にそっけなく、体はおそらく引き締まっているダイバーで、しかしエッチは丁寧で女性を夢中にさせる。 大震災の傷を引きずり、前に進めずにいるちょっと影のある男が、いい女たちからモテまくる。 いや〜〜〜男性のロマンと夢が詰まってます。 こういうあたりがどうも苦手でハードボイルド系の小説は読めないのだけど、この物語はそこまでとはいかなくとも ちょっと都合よくありませんかね。と思ってしまった。 せめて女性が二人ならまだよかった。 でも年齢の若い子から熟女まで揃って3人とは、もうね。いろんな人からモテていますよ、って感じで冷めてしまうし 手を出さない主人公の心の葛藤は大震災の心の傷からきてはいるものの、始終ひたっているように見えてしまう。 とはいえ物語自体は重く、人の生活が一瞬でいきなり途絶えてしまった傷は深い。 残されたものの痛みと解放を描いている文学であると感じた。 | ||||
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| がとてもいいです。これから潜る前の主人公の後ろに、一瞬目見えない何かの力が宿っている感じが好きです。 話の進め方として作者の意図でなんとなく落ちがわかってしまう作法なのかな? そこがつぼなのか?いや自分はもう少し落ちを混乱して瞑想?したい人には少し物足りないのかな?私はそれもいいと思う。色んな作家さんがいるので。読んでみて、とても読者を大切にする真面目な作家さんなのだろうと思った。目に見えない、不思議な力に助けられ、自分もその力によって今日いきている、この間360度目が回って、地球じゃなくて本当の宇宙は自分が回転している、これは?自転?と思ったけどあぁなると日常の意味が突然全く無くなる。じゃないけど震災の時みんなほんとに怖かっただろう。自分の力で生きてるなんて思えなくて当然だろう。たぶん、残り時間の少ない私はいつもそう思って祈って働いております。今日もみなさん一日お元気で。 | ||||
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| 天童荒太らしさが随所に出た作品。心に響きます。 | ||||
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| 天童荒太さんは好きな作家の一人で、『家族狩り』『永遠の仔』『悼む人』など既に読み、感銘を受けてきました。しかし、この作品に関しては何も心に残るものはありませんでした。主人公の舟作、妻の満恵、姪の麻由子、仲間の文平、依頼人の珠井、会員の透子、その他おおぜいの人々が登場しますが、いずれも表面的にさらっと描くだけで共感することも感情移入することもできませんでした。私の思慮が浅いせいもあるかもしれませんが、そもそもこの作品が何を訴えたかったのか、最後までテーマが分かりませんでした。他の方のレビューを拝見するとおおむね高い評価のようですが、東日本大震災を素材にした小説であるというだけで不要に高く評価しているような気がしてなりません。もし作者が天童さんでなかったならば最後まで読んでいなかったと思います。 | ||||
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| 舟作が子ども達に宝を求めて冒険する海賊の話をするシーンに涙しました。 震災で海に流された人々を悼むとともに残された人々は幸せに生きること事こそ、失われた命への誠実な祈りになるというあとがきも素敵でした。 | ||||
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