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模倣犯: 犯罪心理捜査官セバスチャン



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模倣犯: 犯罪心理捜査官セバスチャンの評価: 4.29/5点 レビュー 21件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 1~20 1/2ページ
12>>
No.21:
(5pt)

シリーズ最高傑作

自分としては、これがシリーズの最高傑作とおもいます。
模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)より
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No.20:
(4pt)

面白いんですけどね

流石ドラマの脚本家達の作品。ドラマを見ているみたいでサクサク読めます。
 登場するキャラクターが皆一癖も二癖もあり、楽しいです。
 ドラマ化を見据えて書いているのか?とちょっと邪推してしまいます。
 勿論、ドラマ化か映画化してくれたら嬉しいですけどね。ただし、『特捜部Q』みたいにキャラクターの性格は変えないで!

 しかし、1作目も読みましたが超優秀なはずのセバスチャンの優秀さがあまり感じられない。
 彼の推理は、海外の推理ドラマや推理小説を読んでいる人なら導き出せる範囲。
 まぁ、だから難しくなさ過ぎて万人受けするのでしょうけど。
 セバスチャンの優秀な頭脳を拝見できるのは、3作目以降でしょうか?

 個人的には、ビリーがお気に入りです。ドラマ化もしくは映画化されたら、どんな役者さんが演じるのだろうか?と妄想して楽しんでいます。
 『クリミナルマインド』のリード君や『ポーランド未解決事件課』のドミニク君みたいな、線の細い弟タイプ???
 『刑事ヴァランダー』のトム・ヒドルストンみたいなイケメン君???←これは絶対ないな。
 『クロッシングライン』のとっちゃん坊や顔のドイツ人IT捜査官セバスチァンがビリーのイメージに一番近いのかしら???
模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)より
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No.19:
(4pt)

シリーズ第2弾はノンストップサスペンス!

犯罪心理捜査官セバスチャンのシリーズ2作目。

女性が自宅の寝室で寝巻を着せられて惨殺されるという連続殺人事件が起きる。
それはかつてセバスチャンがつかまえた連続殺人犯ヒンデの手口に酷似していた。しかし、ヒンデは現在も服役中。
サイコパスであるヒンデの専門家であったセバスチャンは、またも無理やり捜査に加わるが、今回も彼の動機は純粋とは言えないもので・・・。

1作目はかなりモタモタ進んだ感じですが、本作は最初からノンストップでグイグイ進みます。
牢獄に囚われているサイコパスがどうやって殺人を犯すのか。
刑務所におけるヒンデと刑務所の新任所長(なんと、例のハラルドソン)のやりとりは、なんとなく「羊たちの沈黙」を思い出させるものではありましたが、ちょっとハラルドソンのレベルが低すぎて、苦笑いでした。
犯罪捜査と、セバスチャンのややこしい私生活が同じ勢いで同時進行するので、この複雑さがなかなか面白かったです。
ところどころ、突っ込みどころもありますが、それを補うセバスチャンの複雑かつ破綻気味な精神構造が魅力的なのかも?
次につながる終わり方も見事。もちろん次作も購入しますね
模倣犯〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:模倣犯〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)より
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No.18:
(3pt)

いいね!乗ってるね!

1 関わりを持った女性が4人も殺されて、なおも隠さなければならない父娘関係というのは無理がある。
 2 敵に次の犠牲者へのヒントを振りまきながら右往左往するだけで、最後も単身でヴァニヤを殺すなら自分を
   殺せとお願いに上がるとは、あまりにも木偶の坊すぎる。
 3 すぐれた刑事としての具体性がなくヴァニヤの造形が弱い。設定上しかたなく処女性を付与され守られているかのようだ。
 4 すべての登場人物の視点から描かれている、いわゆる神の視点というやつで、これでミステリーと呼べるだろうか。
   現代の騎士道物語ような書きぶりだ。しかも身持ちが良くない騎士の。
 5 幼少期の近親者による虐待という北欧ノワールの超定番にはいいかげんうんざりだ!

などと不満を感じつつも読後は心地よい。なぜだろうか? おそらく作家の油の乗り切った集中力がそういうオーラを
生むのだろう、と今は結論付けている。
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No.17:
(5pt)

面白い

前半はかったるい進み方だけど、あとは一気読み!続編を早く読みたい。
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No.16:
(5pt)

面白い!

最近、スウェーデンミステリーにはまっている。
こちらの作品も非常に面白かった。
登場人物のキャラクター設定が非常にしっかりかつ分かりやすくしてあるので、ストーリーにスッと入りこめる。
ただ、本作品を楽しむなら、まず、前作(犯罪心理捜査官セバスチャン)を読むことを勧める。
主要登場人物はほとんど変わっていないので、まずこちらで登場人物の経歴等を知っておくとより楽しめます。
しかしながら、外国作品は翻訳の出来不出来で作品が楽しめるかどうか全く変わってしまう。
最近はどちらかというと翻訳家で本を選んでしまう。
ヘレンハルメ美穂氏の翻訳作品は自分に合っているのか、あまりはずれがない。
今後もこのシリーズの翻訳をヘレンハルメ美穂氏が担当することを望む。
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No.15:
(5pt)

面白いです!

面白いです! エピソードにムダがなくて、1行1行を楽しめます。 続きが楽しみ!
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No.14:
(5pt)

どきどきの連続。

登場人物の心の中、それに伴う微細な行動や言葉の変化、大胆な展開。 次が読みたくなる。
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No.13:
(4pt)

史上最低の押しかけ探偵

タイトルに異議あり。 犯罪心理捜査官とあるが、実際は元捜査官。 で、今は、ストーカー。 女とみれば手も出す、ナニもだす最低男のストーキングの相手は、と言うのが出だし。 しかも、事件の被害者が過去主人公と関係のあった女性たちと関係あり、ととんでもないことに。
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No.12:
(4pt)

かなり

★の数は前作と同じだが、本作の方が面白い。

一つには、前作最後で明らかになる真実が本作で大きな鍵となっていること。
もう一つには、ヒンデというサイコパスとセバスチャンの頭脳比べ。

この二つがあいまって、強くアピールしてくる。
ただし、本格推理好きには薦められない。謎解きよりも登場人物の人間関係や心理の描写に重きが置かれている。

元刑事のトロッレ・ヘルマンソンが見せる矜持と412ページの後ろから3行目のヴァニヤの言葉が強く胸を打つ。
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No.11:
(2pt)

なかなか物語が進まない。

前作よりも、うじうじした感じの主人公が、うまく最低に描かれている。
でも、話がなかなか進まなくて刺激をもとめて読む人には不向きかも。
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No.10:
(3pt)

だらだらと長い

もう少し短くてもいいのに・・・と思うほどくどい人物描写。
主人公の魅力も前作より劣った感じでちょっと残念。
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No.9:
(4pt)

前作から引き続き

前作を気に入ったので引き続き本作を手に取りました。北欧ミステリー特有の暗さはなく、クスッと笑ってしまう描写もあり楽しく読ませて頂きました。その笑いの正確は、甚だ不謹慎な類のものですが・・・・・ かの地では4作目まで刊行されてるとのことです。出来るだけ早く翻訳されればよいと思っています。但し、描かれている犯罪そのものは凄惨ですので心してお読み下さい。お勧めです!!
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No.8:
(4pt)

ミステリーでも事件はハートで起きている。

実際に殺人事件が連続で起きています。
でも、なかなか事件の捜査まで行き着きません。
まだ事件捜査しないの・・とかなり後半まで行きますが
そこまででも、結構一生懸命読めました。

出てくる人が皆
複雑なのか、単純なのか、ひねくれているのか?
ともかく、それぞれの恋愛や家庭の事情などが事件解決までの邪魔をすることすること・・・
元カノや、元妻や、今カノに夫と恋愛?!なのかてんこ盛り。
で、主人公も刑事も自分の事情や気持ちを全然口に出さない。
知られたく無いのか、察して欲しいのか。
打ち明ければ簡単なことも、考えてばかりで
プライドが邪魔してなぁ~んも言わないひとばかり。

結局、みんなの秘密や隠し事や感情を誰よりも理解しているのが犯人でした。
という・・
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No.7:
(4pt)

セバスチャンの嫌な奴ぶりが、ちょっぴりトーンダウン。

スウェーデンの『犯罪心理捜査官セバスチャン』シリーズの2作目。
優秀な心理学者で、性格に問題のあるセックス依存症のセバスチャンがある目的を持って捜査班に加わり、事件を解決する。第1作目ではかなり嫌な奴として描かれていますが、2作目では人間的な弱さが強調されており少々方向転換した感じ。
読者の同情と共感を得る主人公になりつつあります。
模倣犯が現れる事件自体もその結末も、際だって目新しいとは言えないような気がしますが、登場人物の今後が知りたいので続編をつい読んでしまいそうなシリーズです。
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No.6:
(5pt)

面白いー!セバスチャンのシリーズ2作目

1作目の上巻をkindleのセールでかって読んで、まんまと一気に下巻とこの2作目を買ってしまいました!!出会えてよかったミステリーです。
ひとでなしで頭脳派の主人公にあきれつつも、ストーリーにどんどん引き込まれます。
すぐにこのまま映画にできそうな描写でした。もっとシリーズ出してほしい。
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No.5:
(5pt)

素晴らしい

キャラクター造形が素晴らしく、ストーリーも深い。いわゆるページターナー型のミステリではなく、読んでいて考えさせる。最近好んで読んでいる北欧ミステリの中でも頭ひとつ抜けた作品。
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No.4:
(5pt)

それでもあいかわらずセバスチャン。そしてあの彼も。

続編でました読みました!
おもしろいです~!
未読のかた、ミステリー好きなかた、おすすめです~!

ただし

最初の本を未読のかた。
かならず、一作目から読んでください。
うっかり先に『模倣犯』を読んじゃうと、
とてもとても重大な「ええええええっ!」を
体験できなくなるので、
うんとこさ気をつけてください。

さて二作目。
セバスチャン、あいかわらず性格悪いです……。
このひととくらべると、あのめちゃくちゃで有名なフロストが
「ちゃんとした社会人」にみえてくるぐらいです。

彼以外のひとたちも、なんつーか……「へん」。
スウェーデンのひとたち、ことに女性って、「へん」。
やたら機嫌悪くなりやすいひと多いし。
しかも、ひとにそれ、がつんがつんぶつけるし。

人気脚本家コンビの手がけた小説なので、群像劇というか、
キャラがみんな「役者さんにとって演じがいがありそうな」感じかも。
連続TVドラマっぽいのかも。

でもって、なんかとても「おさかん」。
若いキャラはもちろん、50代ぐらいのおじさまおばさまも、はげしい。
そして、このひとたちは一生、恋愛をあきらめないんだろうなぁ、と感じます。
日本だと、パパとママはもう家族で、役割を淡々とはたしすことで満足するひとが
多いのかなぁ、という感じですが。

中にひとり
セバスチャンとは別の意味でとてもとてもとんでもなくて、
そばにいたらぜったい耐えられないというか、
勘弁なひとがいるんですが
今回も、しっかり活躍?していて、
あいかわらず「あああおねがいこのひとどうにかして」と悶えさせてくれるんですが
そのひとがですね、
五年目の結婚記念日に奥さんをよろこばすためのサプライズをあれこれ考えるんです。
バブルのクリスマスのころに、これからくどこうとする無理めの相手になら
ありえたかもなようなことを、
奥さんにですよ?
そーゆーことをわくわく考えているのが、
この傑作の中で最大に「おばか」で
はた迷惑なやつだというこの皮肉な設定……。

(すみません、いま別のレビューをみてみたら
先にレビューをかいておられるかたは、
この彼を「すごく好き」とかいておられました!
……そ……そうなんだ……
ひとの感じかたっていろいろですね。

いや考えてみればたしかに、儲け役というか、
たとえばこれがテレビドラマだったら、この彼の役になった俳優さんは
ものすごく楽しんで演じるにちがいないなぁと思うようなキャラです)

ページを繰る手がとまらなくなり、下巻の後半ともなるともう、
「うそー、まじー、えー、どうするのー! やだー!」
悲鳴をおしころしながら、どきどきして、一刻もはやく読まずにいられません。

寝る前とか、忙しいときに、読み出さないほうがいいかもしれません。
上下巻、ノンストップで読めると理想です。
あ、一作めからだと四冊か。
うーん。週末ぜんぶつぶす覚悟いるかも。
おすすめです。
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4488199054
No.3:
(5pt)

最高です。ただし、絶対に1作目から読んでください

最高です。絶対に期待を裏切りません。下巻の最後の最後に、次回作への伏線がしっかりと張られています。さすが、TVドラマの脚本家が書いただけあります。

1つだけ注意点があります。『模倣犯』はシリーズの2作目なのですが、前作の『犯罪心理捜査官セバスチャン』の最後で明らかにされた驚愕の事実が、本作では当然のごとく語られています。なので、『模倣犯』を先に読んでから1作目に戻ると、1作目を読む楽しみが大幅に減ってしまいます。間違ってこちらの『模倣犯』を先に買ってしまった方は、『犯罪心理捜査官セバスチャン』を先に読んでください。

何を書いてもネタバレになりそうなのでストーリーの詳しいことが書けません。相変わらずの女あさりをしているセバスチャンですが、一夜限りのつもりで手を出した女性との関係が意外な方向に進んでいきます。この女性は次回作にも登場することをにおわせており、次が待ちきれません。
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No.2:
(4pt)

犯罪心理捜査官・セバスチャン自身の心理、苦悩ぶりが見どころです!

ストーリーの舞台はストックホルムです。
女性を被害者とする連続殺人事件が発生します。
いずれの事件も、主人公である犯罪心理捜査官・セバスチャンが、かつて捕らえた連続殺人犯の手口とほぼ同じであり、世間一般には明らかにされることがなかった犯行状況まで酷似していることが判明します。さらに、その、連続殺人犯は服役中であり、一般社会との連絡手段は持つことができないはず。
 
このことから、模倣犯は誰か?ということに加え、現在の実行犯は、かつての凶行の手口、犯行状況をどうして知ることができたのか、ということが大きな謎として提供されます。この謎が次第に明らかになっていく、ストーリー中盤から、さらには、終盤までの加速が効いたスリリングな展開に一気に引き込まれました。

半面、登場人物の人物像や人間関係について、また、サイコ・サスペンスに欠かせない「悪役側」の狡猾ぶりが作品全般を通じてじっくりと描かれています。ストーリーに深みを加えていて良かったと思います。
 
主人公セバスチャンの「犯罪心理捜査官」という肩書きから、読み始める前は、セバスチャンVS犯人の激しい心理戦が繰り広げられるのかと思っていましたが、実際のストーリ展開では、セバスチャンは、捜査官としてと言うよりは、全くことなる理由で、連続殺人事件に巻き込まれ、非常に苦しい状況におかれます。自身のスキル、キャリアが活きる局面はほとんど訪れることはありません。
 
この状況の中で、苦悩するセバスチャン自身の心理が克明に描かれています。
なかなか姿が見えない、犯人側に追いつけないもどかしさ。そして、捜査チームにうまく入り込めないストレス。そして、大きな喪失感を味わわされた過去の悲劇から立ち直ることができず、常に苛まれる自虐心。つまり、犯罪心理捜査官の「心理状況」が、読者に対して赤裸々にされるわけです。
これで、セバスチャンに感情移入させられてしまいました。事件の状況がどんどん困難になっていく中での、彼が感じる不穏、恐怖に、私自身も引きずり込まれるような思いになり、大きな緊迫感を感じながら読み進めました。
 
「訳者あとがき」では、母国内では当シリーズの続編がすでに発表されていることに触れられていました。日本語訳を手にできる時が今から楽しみです!
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