■スポンサードリンク
ハイペリオン
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ハイペリオンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 1~20 1/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハイペリオン巡礼へ赴くことになった7人の物語 個性的なキャラクター達と、それぞれの物語が独立した重厚なSF短編のように繰り広げられ、最終的にはシュライク・時間の墓標・ハイペリオンへと収束していく 名作と呼ばれるだけあって世界観、情景描写、SF要素などの表現が素晴らしく、読み進めるほど独特の魅力を放つ物語に惹き込まれていく 続編のハイペリオンの没落が楽しみだ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
巡礼者達の旅路はクライマックスへ突入し、複雑に交差する物語が凄まじい規模で展開していく 今作では巡礼者達の時間の墓標での出来事と並行して、新しいキャラクターであるセヴァーンの動向、アウスターとのハイペリオンを巡る全面戦争、その後に続くウェブ内惑星への奇襲攻撃、マイナ・グラッドストーンと政府関係者達の立ち回りなど、場面が交互に切り替わりながら物語が進行する 巡礼者達も時間の墓標に近づくにつれ離れ離れになっていき、シュライクとの対峙やそれぞれに課された運命をくぐり抜け、最後には全ての物語が驚きの結末に集結する 常に緊張感のある予想のつかない展開と、壮大なスケールで進行する物語に圧倒され、気がつけば一気に読み終えていた 読後の満足感と同時に、もう少しあの世界観に浸っていたかったという余韻を感じさせる、正に名作と呼ぶに相応しい物語だった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
巡礼者達の旅路はクライマックスへ突入し、複雑に交差する物語が凄まじい規模で展開していく 今作では巡礼者達の時間の墓標での出来事と並行して、新しいキャラクターであるセヴァーンの動向、アウスターとのハイペリオンを巡る全面戦争、その後に続くウェブ内惑星への奇襲攻撃、マイナ・グラッドストーンと政府関係者達の立ち回りなど、場面が交互に切り替わりながら物語が進行する 巡礼者達も時間の墓標に近づくにつれ離れ離れになっていき、シュライクとの対峙やそれぞれに課された運命をくぐり抜け、最後には全ての物語が驚きの結末に収束する 常に緊張感のある予想のつかない展開と、壮大なスケールで進行する物語に圧倒され、気がつけば一気に読み終えていた 読後の満足感と同時に、もう少しあの世界観に浸っていたかったという余韻を感じさせる、正に名作と呼ぶに相応しい物語だった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少しネタバレというか、構成について触れますが、 長い、のは良いのだけれど、SF要素はやや薄め。 SF作品ではあるのだが、よくあるSFガジェットを詰め込んだストーリー小説の側面が強い。 作者がSF専門作家でないこともそれを物語っているのだが。 舞台設定は面白く、最初に主要登場人物がドバッと出て、 それぞれ順にそこまで辿ってきた人生の物語を語っていく。 そこにそれぞれ異なるSFガジェットが割り当てられている。 登場人物たちは個性があり、灰汁はかなり強い。 上下で全員が語り終わり、それぞれの話で実は本人たちも知らなかったリンクしていた要素や、 共通した大きな謎が浮かび上がり、いよいよここから、最序盤から先のストーリーが始まる…。 ここまでが<ハイペリオン四部作>の第一部にあたる上下巻で、続いて『ハイペリオンの没落(上下)』は、 派手な活劇も多く、謎を回収していき、一応話に区切りは着くらしい。 前半の二冊がそこまで楽しめなかった自分でも、さすがに続きが気になるくらいなので、 文庫本四冊分は読まないと、もやもやが残るという覚悟は必要かもしれない。 ちなみに大森望氏は大絶賛で、 SFガジェットを総ざらいして一つの物語に集約させた手腕を評価している模様。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『ハイペリオン』上下のみの感想です(『ハイペリオンの没落』とエンデミオンシリーズは読んでいません)。 日本の海外SF小説歴代ランキングでは必ず上位に登場する作品ということで読んでみました(これまでは続編含めあまりにも長編で、更に苦手なスペースオペラとのことで尻込みしていたのですが、最近『三体』三部作5冊を読みこなせたので、勢いが出たのかようやく読んでみました)。が、、、、 本作(『ハイペリオン』上下のみを示す)は6人の異星の謎の宗教聖所への巡礼者が物語る6つの物語を、全体を統括する一つの枠物語で包む構成です。それぞれの物語は各々テイストが違っていて、独立した各々100頁強程度の中編小説として読めます。以下各短編毎に簡単な紹介と個人的評点をつけてみました。いずれも宇宙に進出した28世紀、多くの星系をテラフォーミング&植民し、2000億人の人類からなる連邦を構成している時代にもなお謎多き惑星ハイペリオンを舞台としています。 第1章 司祭の物語 ☆☆☆☆☆ 田舎ホラー風文化人類学SF。16世紀のヨーロッパ人による南米探検や、19世紀の欧米人のアフリカ/ヒマラヤ奥地/インドシナ半島奥地探検等を舞台としたホラー小説でよくありそうな話。前半退屈だったが中盤事件が起きてからは一気に面白くなり残り5編もこのクオリティなら歴代TOPランキングも納得!、という感じでした。 第2章 兵士の物語 ☆☆ 宇宙を舞台とした異星間戦争。ただし私がイメージしたのはスタートレックのような明るい戦いではなく『たそがれに還る』『エイリアン:コヴェナント』 のような不気味な戦争(敵陣営の姿がわからないところがなんとなく)。 第3章 詩人の物語 ☆☆ ハイペリオンの地方領主とそのお抱え詩人の話。イメージは『地獄の黙示録』とその元ネタ本『闇の奥』。19世紀、南米やアフリカの人里離れた奥地に勝手に打ち立てられたカオスな独立領主国が地元の古伝伝わる魔物に滅ぼされる、みたいな話。 (以上上巻) 第4章 学者の物語 ☆☆☆ テラフォーミングしてある植民惑星の話なのですがアメリカ中西部の大学のある田舎町というイメージ。『たんぽぽ娘』とか『夏への扉』風。 第5章 探偵の物語 ☆☆☆ 『ブレードランナー』のような猥雑な未来都市のうらぶれた下町で営業する女探偵のハードボイルドな活躍。女探偵が活躍するSFということで『ナイトサイド・シティ』を連想。 第6章 領事の物語 ☆☆ 植民後放置され独立国のようになった海洋惑星が連邦に再統合されるにあたり、少数の急進独立派の反発が見え隠れする雰囲気を背景に進む(、時間の進み方の異なる)スペースマンと地元娘の恋愛話風。 枠物語 ☆☆☆☆ 各編導入部の20~30頁くらいがメインストーリである枠の物語となっています(合計約150頁くらいで中編並みの分量がある)。全編通じてのイメージは映画『アギーレ・神の怒り』でした。 以上平均☆☆☆です。 各短編はまったく独立した話ではなく、各話者が遭遇する事件や謎の事態には必ずハイペリオンとその謎の聖所にまつわる団体や事象が関係していて、各話で小出しに描かれる情報が積み重なることによって少しづつハイペリオンの謎の全体像が見えてくる筋立てとなっています。推理小説なんかではよくある構成です。各短編で個別事件が描かれ、全体を通してみると全部の事件に関係している黒幕が浮かびあがるというような、、、 ただまあ、最初の司祭の章くらいのクオリティを全編に期待していたので拍子抜けでした。他の低評価レビューの方の感想と概ね同じです。 曰く、 「残り3分の1程度になった時、一体どうやって、この壮大な展開を終わらせるのか?ということがやたらに気になり始めました。で、残り50ページ、30ページ、10ページ・・・。「???」途中で終わってる!!!上下巻で終わりでない???!!!」 「この作品オペラであってもはSFではない」 「オムニバス大作というだけで(略)なんでこうまで絶賛されたのか判らない」 「どこかで読んだようなエピソードばかりで、正直、読むのが苦痛でした」 もちろん非常に面白く読める方も多いことでしょう。個人的には年間ベスト10-15位くらいが妥当なのじゃないかと思うわけですが、これはあくまで個人的な所感であり、本作が誰にとってもベスト10-15位程度の作品だ、などと主張するつもりはまったくありません。ただ、全4部作の第1部である本作だけでも上下900頁もありそれなりに余暇の負担が必要です。金銭コストより時間の消費コストの方が忙しい現代人にはインパクトがあるため、「購入前にちょっとでも書評を読めばよかった」というような結果に陥る読者をすこしでも減らすために本レビューを書いた次第です。他の方にも「こんなものに少々のカネと膨大な時間を掛ける不幸の連鎖は、ここでとめなければならない」と書いている方がいますが、一部の、あわなそうなひとは読む前によく考えるよう訴えるために本レビューを書いています。 個人的に思う本作の欠点の一つは、やはり各枠内物語が長すぎることです。まったくの推測ですが、もともと各々中編としてあったアイデアを枠物語と融合させたのではないでしょうか。半分の長さであればもっとテンポよく読め年間ベスト10入り相当作品と思えたかも知れません。 いっそ19世紀を舞台とした伝奇SFにした方がもっとリアリティが出たのではないかとも思いました。正直どのガジェットも一部の超常現象以外はわざわざ宇宙SFにする必要もなく19世紀の文物に置き換えが可能なように思え、実際各編19世紀の南米/ヒマラヤ奥地/東南アジア/シベリアあたりに脳が勝手に変換してしまい、ほぼ19世紀を舞台とする伝奇SFのイメージで読んでました(というか、19世紀の復刻ローマが登場した辺りで、作者は本当は実在の詩人で本作の元ネタであるキーツが生き延び詩人のアルチュール・ランボーみたいな冒険をし、その体験を込めて(キーツの未完の詩作品)「ハイペリオン」を完成させたというような一種のスチームパンク風歴史SFが書きたかったんじゃないの?と思ってしまいました)。 最後に強調したいのですが、本作駄作とはまったく思っていません。年間ベスト10-15位くらいの作品だとの所感は既に記載した通りです。『没落』以降のシリーズを読まず単体の作品として読んでも、ある程度の謎の正体はイメージできるくらいは情報を与えてくれているため(途中発生する殺人事件も超常現象の結果だと思えば、解明されなくても問題ありませんし)、『ハイペリオン』のみで終わりでも楽しめるとは思います。 わたしも、他のレビュアーと同様、シリーズを「最後まで読むという信条は、お休みしようと思います」。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主役的な登場人物はいない、というか登場人物がある意味、章ごとに主役を 担っている内容となっている。 どの章の物語も惹き込まれる内容で素晴らしく、かつ何かを考えさせられる 恣意的でいてさらには哲学的なものを感じずにはいられない。 登場人物達の物語が、今後複雑に絡み合う後続作品への導入部としての 役割も担っているので、必読だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作の大人しめの物語から一転、物語は一気に動き出す。 登場人物への理解が進んでいるので、このまま進むのは難しくはない。 魅力的なキャラ恐ろしいキャラ様々なキャラが登場して、物語は驚きの 展開を見せ始める。 なによりプロットやキャラ設定がしっかりしているので、満足感はかなりの ものだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
引き続き、物語は中盤から終盤へと加速して続いていく。 惑星ハイペリオンの巡礼の旅で、果たして登場人物たちの命運は 一体どうなるのかが最大の興味であり物語の肝だ。 詳しい内容はネタバレになるので今のところ書く気はないが、読後の 満足感はかなりのものだった。 たとえ選ばれた人間であれ、あそこまで出来るものなのかとただただ 圧倒されると同時に何かを深く考えさせられる物語だ。 難解な部分もあり、好みもあるが、自分にはかなり合っていた。 ここで物語はひと息と言うか取り敢えず完結はしている。 だが、エンディミオンと言う続編があることを申し添えておこう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
再読だが20年以上前? とても面白かったのを憶えていて、シリーズが完結したようなので、今回シリーズ制覇に挑戦。 ダン・シモンズのSF以外の本はかなり読んだが、歯切れの良い文体に練ったストーリーが楽しめる。 この作品も全くの架空の話ながら、リアルな人物像と豊かで緻密な世界観でじっくり楽しめる。 一方で架空世界の自然描写や世界観の描き込みが濃厚すぎて読み疲れる部分もある。 とはいえ下巻も、イマジネーションあふれる世界観、想像も出来ない物語の展開に期待。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
"片手をかかげ、娘は大声でいった。『シーユー・レイター、アリゲイター!』ソルも片手をそっとあげた。『インナ・ホワイル・・クロコダイル』"1990年発表、ローカス賞受賞にして【長門有希(涼宮ハルヒシリーズ)ファンにも有名な】本書はSF古典傑作『ハイペリオン4部作』の2作目にして、前作の謎が明らかになる興奮の一冊。 個人的には前作にして、デカメロン?あるいはカンタベリー物語?の様に主役達、選ばれた巡礼者達が参加意図をそれぞれ1つの物語として語るも謎は先送りの『ハイペリオン』を読み終えた後、気になって仕方がなかったのですが。ようやく手にとりました。 さて、そんな本書は俯瞰的な『神の視点』の語り手"ぼく"ことジョセフ・セヴァーンが新たに登場。このスケールの大きな物語全体を補足してくれつつ、前作の語り手であった巡礼者たちは、同時進行的に次々に謎の存在、圧倒的な時空間跳躍能力と戦闘能力を持つシュライクによって惑星ハイペリオンで襲われていく中、宇宙では連邦と宇宙の"蛮族"アウスター艦隊の一大決戦が行われていくのですが。 まず、前作の謎の"解答編"としての性格を持つ本書、上下合わせて約1000ページを費やして丁寧に回収、一つ一つ解決されていて【翻訳の素晴らしさも伴って】読みやすくも読み応えある、さすがの読後感でした。 また、イギリスのロマン主義詩人、ジョン・キーツの物語詩『ハイペリオン』『ハイペリオンの没落』を下敷きにして、本書はいかにもB級SF的なギミック、様々な要素を【大量にリミックスしながら】描かれているわけですが。いまだに映像化されていないのが不思議な感じで。レトロさを残しつつも【今の特撮技術でぜひ映像化して欲しい】とも思いました。(さて、シリーズ残り『エンディミオン』『エンディミオンの覚醒』はどうしようかな。。) SF好きな全ての人に。またスターウォーズのようなスケールの大きな、そして群像劇的な宇宙戦争物語が好きな人にもオススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
"片手をかかげ、娘は大声でいった。『シーユー・レイター、アリゲイター!』ソルも片手をそっとあげた。『インナ・ホワイル・・クロコダイル』"1990年発表、ローカス賞受賞にして【長門有希(涼宮ハルヒシリーズ)ファンにも有名な】本書はSF古典傑作『ハイペリオン4部作』の2作目にして、前作の謎が明らかになる興奮の一冊。 個人的には前作にして、デカメロン?あるいはカンタベリー物語?の様に主役達、選ばれた巡礼者達が参加意図をそれぞれ1つの物語として語るも謎は先送りの『ハイペリオン』を読み終えた後、気になって仕方がなかったのですが。ようやく手にとりました。 さて、そんな本書は俯瞰的な『神の視点』の語り手"ぼく"ことジョセフ・セヴァーンが新たに登場。このスケールの大きな物語全体を補足してくれつつ、前作の語り手であった巡礼者たちは、同時進行的に次々に謎の存在、圧倒的な時空間跳躍能力と戦闘能力を持つシュライクによって惑星ハイペリオンで襲われていく中、宇宙では連邦と宇宙の"蛮族"アウスター艦隊の一大決戦が行われていくのですが。 まず、前作の謎の"解答編"としての性格を持つ本書、上下合わせて約1000ページを費やして丁寧に回収、一つ一つ解決されていて【翻訳の素晴らしさも伴って】読みやすくも読み応えある、さすがの読後感でした。 また、イギリスのロマン主義詩人、ジョン・キーツの物語詩『ハイペリオン』『ハイペリオンの没落』を下敷きにして、本書はいかにもB級SF的なギミック、様々な要素を【大量にリミックスしながら】描かれているわけですが。いまだに映像化されていないのが不思議な感じで。レトロさを残しつつも【今の特撮技術でぜひ映像化して欲しい】とも思いました。(さて、シリーズ残り『エンディミオン』『エンディミオンの覚醒』はどうしようかな。。) SF好きな全ての人に。またスターウォーズのようなスケールの大きな、そして群像劇的な宇宙戦争物語が好きな人にもオススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読み終わった数年後も読んでいた間の世界を思い出す。領事のことも時々思い出して優しい気持ちになる。続編のエンディミオンはまた違ったものが心に刺さって忘れられなくなる。このシリーズには人生が詰まっている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハイペリオン~ハイペリオンの没落まで上下巻×2と続くシリーズの最初の本です。 既に語りつくされてはいますが、「ハイペリオン」上下は「ハイペリオンの没落」ですべての話が集結するためのイントロです。巡礼者のひとつひとつの話を読むのだ、ここだけでは話はおわらないのだ、という前情報と、重たく説明が不親切な重厚な文章を4冊読み切るという気合がないと先へは進めないかもしれません。 最後まで読み終わった時の満足感はそこらのSFの比ではないのですけどね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
"そこでだー残された数日のあいだに、それぞれの動機をみなで分かち合ってはどうかな"1989年発刊にしてヒューゴ賞、ローカス賞受賞の本書は、長編ハイペリオン4部作の導入部として、7人の巡礼者が参加動機を短編的に語り合う、ジョン・キーツの物語詩を元に再構築された枠物語。 個人的には、池澤夏樹の娘にしてSFにも詳しい声優、池澤春菜が本書を紹介していたのをキッカケに手にとりました。(『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門本としてもファンの間では有名ですね) さて、そんな本書は28世紀の宇宙を舞台にして、謎の時間超越する殺戮者シュライクを封じ込めた謎の遺跡『時間の墓標』のある惑星、ハイペリオンに向かう7人の男女の旅を描いているのですが。最初に驚かされたのは、いかにもスペースオペラ!血湧き肉躍る冒険の旅!っぽい表紙から受ける印象と違って【旅自体は意外と順調に淡々と進む所】でしょうか。あっさりした結末も含めて、ちょっと驚きました。 一方で、7人が旅の合間に互いの『旅への参加動機』を語り合う様子は【ホラー、恋愛、ハードボイルド、戦記、ファンタジー等】と、それぞれが様々な作品からのオマージュを流用しながら趣向を凝らした短編小説として【絡み合いながらも成立していて】読み応えありました。正直、本書『ハイペリオン』上下だけでは消化不良でしたが、続編の『ハイペリオンの没落』『エンデュミオン』『エンデュミオンの覚醒』を読み進める事が前提になっているとしたら、導入部として【これはこれであり】だと思いました。(=読み進めていきます) ライトではない、骨太かつ壮大なSF小説を探す方へオススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
相当前から気になっていた本です。 凄いです。自分は読書時、極力情景をイメージしてその作品に入り込んで行くのですが、本作は正直苦労したというか、全く想像が追いつかなくて、ホトホト困りました・・・(泣) 兎に角、作者の世界観が凄すぎる・・・全く情景が想像できない、手も足も出ない「書物」と当たるのは初めての経験かもしれません・・・。 これは、現代を代表する、壮大な叙事詩と言ってもいいかと・・・・。 この作品には、ターミネーター、スターウォーズ、スタートレック等、ありとあらゆるSF物の断片が詰まっていると言っても過言ではないと思います。(後少しのお色気と・・・笑) 夢中になってページをめくり続けて残り3分の1程度になった時、一体どうやって、この壮大な展開を終わらせるのか?ということがやたらに気になり始めました。 で、残り50ページ、30ページ、10ページ・・・。 「???」 途中で終わってる!!!上下巻で終わりでない???!!! 「え、まじ?」と正直叫んでしまいました。なんと全8巻(4シリーズ)の2冊が終わっただけでした・・・(泣)だったら題名一緒にしとけよ!と思うも後の祭り。今後粛々と残りのシリーズを読み耽ることとしたいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
某ヒューマノイドインターフェイスが読んでいたと言われる逸品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ほとんど語られることのなかった事実が少しずつ見えてきます。 そして、明らかな滅亡は意外なものが引き起こしているということが 判明してきたのです。 そして、謎だったアウスターの存在も明らかになります。 言ってしまえば、決して彼らは大規模に攻撃を仕掛けたわけでなく 攻撃を明確にしたのは1つのみだったわけで。 他のものは… 読めばわかることでしょう。 そう、下手をするとこれは現実世界でも起きてしまいそうなことだから。 物語はとにかく壮大です。 ただし、謎が解明されたものの、 まだまだ残っている謎も多く それが続きもののシリーズでどれだけ明かされていくか… 未知数ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ハイペリオン、紙も持ってるけどKindle版も買ってしまった。 紙、重いので。 内容は何度も読んでるので文句なしですが、ルビの多いハイペリオンの本文は大丈夫なのかと、文字割れすごいんじゃないかと不安があったのですが、本文の均等揃えをやめて上揃えになってました。 たまに本文の下が少し空くのですが、その代わり文字割れは全然ないようなので、大変読みやすいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とでも言えそうな・・ 司祭、兵士、詩人、学者、探偵、領事・・ と、次々に話に引き込まれました。 ちなみに、ハイペリオンの陥落、以降は未読です。 あくまでも、ハイペリオン上下を読んだ感想として・・ 言葉の詳細説明なく、壮大なSF宇宙がドッと繰り広げられ・・ それぞれの話がどうつながっていくのか、という興味も、もちろんありましたが、 それより、ひとつひとつのストーリーの内容がまったく異なり、それぞれが濃い。 醍醐味は、その独特な世界、繰り広げられるSF景観、登場人物たちの想い・・ などでしょうか。 謎解き、という意味では答えはでていないようですが、気になりませんでした。 壮大なSF宇宙を舞台とする、重厚なものを楽しみたい方に、お勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ハイペリオン」で語られた、6つの物語。 その、それぞれ全く雰囲気の異なる、6人が主人公の物語を、枠物語一つの中に見事に纏め、決着をつけ、数々の謎を回収。大団円に。 前作「ハイペリオン」が凄すぎたので、比較すると若干ナニなのですが、十分面白く、楽しめました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!